犬が穴掘りをする理由は?
ふと愛犬を見ると、何やら穴掘りのようなことをしているなんて光景を見たことがある飼い主さんもいるのではないでしょうか?
可愛いなと思う反面、例えばソファや布団などにそれをしていると飼い主さんとしては困ってしまいますよね…。
では、なぜ犬はこのような穴掘りをするのでしょうか?
犬が穴掘りをする代表的な理由6つを紹介します。
①野生からの習性【寝る前】
もともと犬は、オオカミなどの外敵から身を守るため、巣穴を掘って生活をしていました。
この習性が今でも犬の中に残っており、寝る前などに寝床周辺をホリホリしているのは、巣穴を掘って寝床を整えているイメージです。
現在ではそんな必要はないのですが、それでも犬の本能の中にはまだ残っているんですね!
②野生からの習性【ハンティングモード】
また、ハンティングモードに入ったときにも犬は穴掘りを行います。
これは、野生のころに土の中から生き物などの食べ物を捕獲していたり、穴を掘って食べきれなかった食べ物を隠していたためです。
おやつを与えたときなどに、愛犬が穴を掘る仕草をする場合は、ハンティングモードに入っているからかもしれません。
③ただ遊んでいるだけ
ただ遊んでいるだけという場合もあります。
犬は好奇心旺盛な動物なので、とくに意味もなく穴を掘って遊んでいる場合があります。
もし、愛犬が退屈そうにしていたのに急に穴を掘り出したというときには、このただ遊んでいるだけということが考えられます。
④ストレスを感じている
また、ストレスを感じたときに穴を掘ろうとする犬もいます。
ソファや布団などを、破壊するほど永遠にホリホリしている場合はひょっとしたらストレスを感じているのかも…。
犬はお留守番が多かったり、運動量が足りていなかったりするとストレスを感じます。
このようなことが思い当たる場合は、ぜひ生活環境を見直してあげてください。
〈シニア犬が急に穴を掘り出したらストレスかも!〉
特にシニア犬の場合、急に穴掘りを行う場合はこのストレスが原因の可能性があります。
留守番が多い、運動不足の他にも、家族(飼い主)と離れていて孤独を感じている、視力や聴力、嗅覚の低下などの不安から老犬は強く不安を感じ、ストレスを抱いてしまうです。
老犬には特に気をつけてあげましょう!
⑤ルーティン
また、穴掘りがルーティン行動のひとつである場合もあります。
ルーティンとは「決まった手順」「お決まりの所作」「日課」などの意味の英語。
ご飯の食べ終わりや寝る前など、いつも穴掘りをするタイミングが決まっている場合は、ルーティンになっていることが考えられます。
⑥無自覚(本能)
穴掘りをする理由にはならないですが、犬の多くは無自覚(本能)で穴掘りをしている可能性が高いです。
野生のころには何かしらの意味を持っていた穴掘りも、現代ではする必要がなくなってきました。
それでもやはり、犬の体のどこかにはその習性が残ってしまっており「しなくてはいけない!」という謎の使命感に駆られているのでしょう。
おそらく、犬になぜ穴掘りしているの?と聞いても「よく分からないけど、本能で…」と返ってくることがほとんどでしょう。
こう考えると、犬って本当に愛しい生き物ですよね!
犬が穴掘りを始めたときの対処法や防止策
可愛い犬の穴掘りですが、飼い主にとっては困っているという方も多いかと思います。
ここからは、そんな飼い主さんに犬が穴掘りを始めたときの対処法と穴掘り防止策を紹介します。
掘ってもよい環境を準備する
家の花壇が掘られていて困るというような場合には、そことは別に庭などに掘ってもよい環境を準備するというのもひとつの対策となります。
また、室内で穴掘りのようなことをする場合には、愛犬の体のサイズにあったクレートを準備するというのも対策となります。
クレートは四方が囲まれており、愛犬にとっては巣穴を思わせて安心できる場所になることも。
犬が寝床を整えるために穴掘りをしているなどが見られる場合にはこのクレートがあることで、それを止めることができます。
ストレスを軽減してあげる
また、ストレスや不安で穴掘りをしている可能性がある場合は、そのストレスを取り除いてあげましょう。
もし散歩を物足りなさそうにしているのであれば、いつもより散歩の時間を伸ばしたり、コースを変えてみる、匂いはゆっくり嗅がせるなどの工夫で愛犬のストレス解消となります。
運動量不足の解決策としては、散歩を変える他にも、おもちゃで遊んであげるなどのやり方もあります。
また、老犬の場合などは孤独からの不安、ストレスも考えられるので、日頃の居住スペースを飼い主の側にしてあげたりという工夫が必要となってきます。
叱らずに、別のものに関心を向ける
愛犬の穴掘りで困ってしまっている飼い主も多くいるでしょう。
ですが、叱るのはNGです。
先ほども紹介したように、犬にとっても穴掘りをしているのは野生の名残り、無自覚であったりと仕方のないことなのです。
そのため、どうしても穴掘りを止めないというときには、叱るのではなく、別のものに関心を向けるようにしてあげましょう。
まとめ
この記事では、犬の穴掘りについて、する理由や対処法、防止策などを解説しました。
犬の穴掘りという行動は、野生から残っている仕方のないことです。
ぜひ、可愛いなと大目に見つつ、困っているのであれば適切なしつけを行なってあげてくださいね! もしかして帰りたがっている…?
犬であれば、基本的には散歩は喜ぶものですよね。
「でもなんで?散歩を嫌がっているような…」という経験をしたことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか?
実際に、犬が下記のようなサインを出しているときは散歩を嫌がり帰りたがっている証拠です。
・散歩を感知した瞬間、外に出るのを渋る
・リードの装着を渋る
・リードを引いても付いてこない
・歩かなくなり、飼い主さんをジッと見ている
・散歩を始めたばかりなのに、反転し家に向かいたがる
では、なぜ犬によっては散歩を嫌がる子がいるのでしょうか?
ここからは、犬が散歩を嫌がる主な7つの理由を解説します。
犬が散歩を嫌がるつ7の理由と対処法
犬が散歩を嫌がるのにもちゃんとした理由があります。
理由が分かれば、その対処法も分かり、一緒に楽しく散歩をすることができるので、ここから必見ですよ!
①散歩する環境に恐怖を感じている
まず最初に考えられる理由は、「散歩する環境に恐怖を感じている」です。
普段生活しているお家では、犬も周囲の環境に慣れ安心しきっていますが、散歩となるとそうはいかない場合があります。
家の中とは違い、外では車やバイクなど道路からの音、工事の音、とにかく大小いろいろな音が飛び交っています。
また、外では、飼い主さん以外の人が急接近したり、触られたりと、ひとたび外に出ると何が起こるか分かりません。
犬にとってはこれが恐怖の対象となり、散歩を嫌がることが多くあります。
このような場合は、すでに一度外で嫌な経験をしている場合がほとんどで、その経験をもとに犬は「散歩=怖いこと」と考えています。
このような犬に今後の散歩を楽しんでもらうには「散歩=安心していい、楽しいこと」と認識してもらわなけばいけません。
そのためには、無理に散歩をしようとするのではなく、まずは外の景色を見せたり、おやつを食べさせながら散歩をするなどの工夫が必要となってきます。
②首輪が苦しい
また、「首輪が苦しい」という理由で散歩を嫌がる犬もいます。
首輪が小さいと、散歩中には特に苦しさを感じてしまったり、首輪や紐が体に擦れていたりすると、犬は「散歩=きつい、痛いこと」と認識してしまいます。
こうなると犬も散歩が嫌になってしまっても当然です。
もしこのような可能性が考えれられるのであれば、首輪や紐を変えたり、紐の引き方を変えるなどの工夫が必要となってきます。
③散歩したい人が決まっている
また、散歩に連れて行く「人によって散歩を嫌がる」という場合には、愛犬は一緒に散歩をしたい人が決まっていることを表しています。
このような場合は少し大変ですが、長い時間をかけて、犬からあなたの信頼を勝ちとるようにしましょう。
散歩なのに歩かないからとリードを無理に引っ張ってしまうと、犬にとっては、あなたとの散歩は面白くないとより感じてしまいます。
そうなれば今よりももっと散歩を嫌がる可能性も…。
散歩の途中に、おやつを与えたりおもちゃで遊んであげるなどの工夫を重ねるとよいかもしれません。
④気候・天候が苦手
また、特定の気候や天候にのみ散歩を嫌がる犬もいます。
最も多いのが夏の散歩を嫌がる犬です。
夏の暑さは人間だけでなく、犬にとっても辛いもの。
犬も夏の暑さの前では散歩を嫌がってしまうことが多々あります。
他にも、雨が降っていたり、寒かったり、気圧が低かったりすると、犬によっては散歩を嫌がります。
こういったときには、散歩に行く時間をずらして気候・天候の変化を待ったり、犬に無理をさせ散歩をさせるのではなく、運動不足にならない程度に家でしっかりと遊んであげるとよいでしょう。
⑤体調が悪い
いつもは散歩を喜ぶのに、今日は喜ばないという場合には、愛犬の体調が悪かったり、怪我をしていることがあります。
これは、犬なりの体調不良アピールです。
食欲の有無や排便の状態などを目安に体調を壊していないか、どこか怪我をしていないかなどを、しっかり確認してあげてください。
⑥シニアで体力がない
愛犬がシニアになるにつれて散歩を嫌がるようになったという場合には、老化に伴う体力の減少が考えられます。
日々の散歩で、歩くペースが遅くなったといったことはなかったでしょうか?
このようなことが思い当たる場合には、やはり老化による体力の減少が疑われます。
愛犬が歳をとるに連れ散歩を嫌がるようになった場合などには、散歩コースを変える工夫などが必要になってきます。
例えば、段差の上り下りをしないコースに変えたり、1日の散歩時間を短くしたりの工夫です。
こうすることで、散歩へのストレスが軽減され、日々の散歩を昔と同じように楽しんでくれることがあります。
⑦飼い主に甘えている
最後に紹介するのは「飼い主に甘えている」というもの。
愛犬が散歩の途中で急に歩くのを嫌がったというときには、これを疑ってみてください。
もし飼い主であるあなたが、過去に「歩くのを嫌がったから抱っこしてあげた」「おやつを与えた」という経験があるのであれば、愛犬はこれを覚えており、これを待って甘えている可能性があります。
こういった場合には対処法という対処法はなく、愛犬と飼い主の根比べになります。
もし散歩に行かないとどうなる…?
では、犬が嫌がるからといって散歩に行かないとどうなるのでしょうか?
犬にとって散歩は非常に重要な役割を担っています。
そのうちのひとつが「運動不足の解消」です。
犬はもともと外で狩りをしていた生き物。
今でこそ家飼いされていますが、本来の運動量は凄まじく、散歩をしないと運動不足になってしまいます。
また運動不足の解消意外にも、犬は散歩をすることで社会性、社交性を身に着けたり、気持ちをリフレッシュしています。
もしこれらの大切な役割を担っている散歩をやめてしまったら、運動不足や気持ちをリフレッシュすることができないことにストレスを感じたり、周囲の犬や人間と関わりが苦手になってしまいます。
まとめ
この記事では、犬が散歩を嫌がる理由や対処法などを解説しました。
犬にとって散歩は非常に重要な役割を持っています。
どんなに犬が嫌がっても、その理由を見つけ、工夫をしながら散歩は必ずするようにしましょう!
ワクチンとは?
犬には感染力が強く発症すると重症になる怖い病気がいくつかあります。
これらの病気にかからないように免疫をつけておかなければなりません。
子犬の時には母犬を胎盤と通じて、また母乳で免疫が作られ、ウィルスや細菌から身を守る抗体ができます。
しかし、8週から12週の時期にこの最初の抗体はなくなってしまいます。
自分の力で抗体を作るためには感染症に一度かかる必要があります。
その感染症の代役をしてくれるのがワクチンです。
ワクチンは発症しない程度に毒性を弱くした病原体を体に入れることで、その病気への抗体を作ります。
実際には感染していなくても、その病気への免疫ができるわけです。
ワクチンをうつことによって、同じ病原体が体に入ると、抗体がそれを攻撃し、病気を発症せずに済んだり症状が軽く済むようになります。
[法律で義務化]されている狂犬病予防ワクチン
犬のワクチン接種は2つの種類があります。
一つは飼い主の義務として法律で定められている狂犬病予防接種です。
狂犬病予防接種は、生後3ヶ月以降の犬が年に1回受けることが「狂犬病予防法」で決められています。
ーーーー狂犬病とは?ーーーー
犬や人を含む全ての哺乳類が感染する病気で、有効な治療法がなく、発症すると100%死亡する怖い病気です。
人はほとんどの場合、犬から感染しているため、狂犬病予防法で飼い犬への接種が義務付けられているのです。
日本では1975年以降狂犬病の発症はありませんが、海外ではまだ発症が多く、年間100人以上が狂犬病でなくなっている国もあります。
海外旅行や輸入された動物により狂犬病が入ってくる危険性があるため、犬だけでなく人間や他の動物を守るためにも必要なワクチンです。
ただし、狂犬病ワクチンで副作用が出る場合や心臓疾患・腎不全などを患っている犬は接種が猶予されます。
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[任意接種]のワクチンと予防できる感染症
もう一つは、混合ワクチンと言われる任意で受ける感染症予防接種です。
混合ワクチンは、犬が感染すると非常に重い症状になる病気の予防ワクチンです。
特に子犬は感染のリスクが高く、死の危険もあるので命を守るために必要です。
これらのワクチンは犬を守り、また犬から犬へ、犬から人へ感染する「人獣共通感染症」を防止する役割もあります。
さらに任意接種のワクチンは、下記2種類があります。
●コアワクチン
致死率が高く全ての犬が必要(パルボウイルス、ジステンバー、アデノウイルス、など)
●ノンコアワクチン
住んでいる地域や環境に応じて感染リスクが高いときには接種することを進められている(レプストピラ、パラインフルエンザ、ボルデテラ・ブロンギセプチカ、など)
次に、予防できる感染症をそれぞれ詳しく紹介します。
パルボウイルス感染症
パルボウィルスは数カ月間生存するほど非常に感染力が高く、重度の胃腸炎や出血性の合併症を起こします。
命の危険が高い感染症です。
激しい嘔吐や下痢、血便、発熱、脱水、体重減少などの症状が出て、心臓にもダメージを与えます。
悪化するとショック症状を引き起こして死亡することがあり、特に子犬は死亡率が非常に高いです。
また妊娠中の犬が感染すると、流産や死産の原因にもなります。
感染している犬は糞便に大量のウイルスを排出し、その便や嘔吐物に触れて感染することが多いです。
ウイルスそのものを排除する治療法はなく恐ろしい病気ですが、ワクチン接種により予防することができます。
ジステンパーウイルス感染症
ジステンバーウイルスは人の麻疹(はしか)とよく似たウイルスで強い感染力があります。
感染症の初期症状は、目やに、鼻水、食欲の低下、発熱で、次第に下痢や結膜炎、白血球の減少などがでます。
さらに進行するとジステンバー脳炎を起こし、震えやけいれん、後ろ足のマヒのような神経症状が現れます。
また鼻や肉球の皮膚が硬くなるハードパッドもこの病気の特徴です。
有効な治療法がなく、致死率が高い病気であり、昔ニホンオオカミがこの病気で絶滅しました。
回復しても神経症状が後遺症として残ることが多いです。
感染した犬の目やに、唾液、鼻水、排泄物に触れると感染します。
また近い距離では空気感染します。
レプトスピラ感染症
レプストピラは細菌で、世界には約250種類以上もの血清型があります。
その中の数種類が混合ワクチンに含まれています。
感染した動物(ネズミや犬)の尿の中に細菌が排泄され、川や沼などを汚染します。
その水を飲んだり、足の傷口から感染したりします。
川などで水遊びをした後にかかる犬が多いようです。
軽症の場合もありますが、尿毒症、腎炎などを起こしたり、けいれんや黄疸など重症化することもあります。
人にも移る人畜共通感染症です。
またこのワクチンは免疫が持続しません。
長くて半年間ですので、接種時期を考える必要があります。
犬パラインフルエンザウイルス感染症
咳、鼻水、発熱等の風邪に似た症状が出るため、ケンネルコフ(犬風邪)とも呼ばれています。
咳やくしゃみなどの飛沫から感染し、集団内で広がっていきます。
競技会やドッグショーのような犬がたくさん集まる場所に行く機会が多ければ、注意が必要です。
多頭飼育で一頭がかかると他の犬もうつる危険が高いです。
しかし、人には感染しません。
一般的にこの病気は単独では症状が軽く、他のウイルスや細菌と混合感染すると症状が重くなります。
軽い場合はカラ咳だけで食欲も変わりませんが、進行するとゼーゼーと痰が絡んだり嘔吐することもあります。
ボルデテラ・ブロンキセプチカ感染症
犬の気管支敗血症菌による感染症で、犬、猫、うさぎなどの小型の哺乳類に多く見られます。
犬パラインフルエンザウイルスを一緒に感染することが多いので重症化が心配な病気です。
パラインフルエンザウイルスでも説明したようにケンネルコフという風邪に似た症状を引き起こし、免疫力が低い子犬や高齢犬では肺炎になりやすいので注意が必要です。
寒い冬の時期に多くみられるため、体温が低下しないようにしましょう。
合併症がなければ2~3週間で自然と症状が治まっていくため問題はありませんが、食欲低下が続いたり下痢やけいれんなどが見られた場合は、より深刻な感染症の場合もあるのですぐに獣医の診察を受けましょう。
犬伝染性肝炎(アデノウイルス1型)
アデノウイルスには1型と2型があり、1型は犬伝染性肝炎で肝臓にダメージを与えます。
嘔吐や下痢、発熱などの症状が出て、他にも肝炎により血が混ざった腹水が溜まったりします。
重症化すると肝臓の機能不全や血管内に血栓ができやすくなって、全身の血管に詰まるという症状に陥ることもあります。
また回復期には腎炎やブルーアイが起こることがあります。
ブルーアイとは角膜が腫れて目が青白く見えることです。
ワクチン接種後にブルーアイの症状が出ることもあります。
犬伝染性生肝炎は感染しても発症しない犬もあり、軽症から重度までさまざまです。
現在はアデノウイルス2型ワクチンにより1型も同時に予防できることになっています。
犬伝染性喉頭気管炎(アデノウイルス2型)
アデノウイルス2型による犬伝染性咽頭気管支炎は、多くの病原体が原因となるケンネルコフ(犬風邪)の原因の一つです。
パラインフルエンザ感染症と同じです。
このウイルス単独では症状は重篤なものにはなりません。
感染した犬の排泄物などに接触したり、近い距離では空気感染が起こります。
集団の中で広がることが多いので、犬が多く集まる場所での感染が心配な病気です。
競技会やドッグショーなどに参加する機会が多い時には十分注意しましょう。
混合ワクチンを受けることにより、1型の伝染性肝炎と同時に予防することが可能なのでワクチン接種を必ず行いましょう。
犬にワクチン注射した際の副作用は?
犬には致死率の高い病気もあるため、これらの病気から守るワクチンを摂取しなければいけないことがよくおわかりになったと思います。
狂犬病・混合ワクチンの接種ができていないと使用を断られる宿泊施設やドッグラン等もあります。
ただ残念ながら、ワクチン注射の副作用が出る可能性はあります。
発生率は低いものの、脱毛・食欲不振・微熱・関節炎・貧血・過敏症・注射部分の痒みやはれなどが発症します。
重症の場合はアナフィラキシーショックを発生することもあります。
下痢などの体調不良、病気を持っている、高齢犬等の場合は特に慎重にワクチン接種を考えるべきです。
獣医とよく相談して決めましょう。
接種をする際は午前中にワクチン接種を受け、できれば30分程度は病院で様子を見るのが理想的です。
2~3日は激しい運動は避けて、シャンプーやトリミング等も1週間程度間隔を開けた方がよいでしょう。
ワクチン注射の値段や頻度は?
狂犬病ワクチンは毎年春頃に登録している市町村から接種のお知らせが届きます。
集合接種に行くか、病院で受けるかは個人で選ぶことができます。
混合ワクチンの値段は動物病院によっても多少違います。
また頻度については、子犬の場合はワクチンプログラムにより抗体がしっかりと作られるように接種しなければなりません。
成犬になってからは、抗体検査を受けて抗体が少ない場合にはそのワクチンだけを接種するという方法が理想的です。
値段
狂犬病の集団接種は3,000円前後で、「狂犬病予防注射済票交付手数料」が一律で550円かかります。
動物病院で接種する場合は自由診療なので少し値段が高くなることもあります。
混合ワクチンに関しては2種から11種まであり、値段が変わってきます。
一般的によく使われるのは5種~8種です。
飼育環境や地域での感染状況など、獣医と相談して何種のワクチンをうつか決めましょう。
動物病院によって多少違いはありますが、5,000円~10,000円程度になります。
また病気治療ではないためほとんどペット保険の対象外となります。
頻度
子犬のワクチン接種は6~8週に1回目、その後3~4週を開けて2回または3回を接種するのが一般的です。
成犬になってからの追加接種は1年毎に混合ワクチンを接種ということが今までは言われていますが、世界小動物獣医師会ワクチネーションガイドラインではしっかりと抗体ができていれば3年毎にコアワクチンを接種することが推奨されています。
ノンコアワクチンは地域的な感染例もあるため、1年での接種が勧められています。
年齢や副作用の有無、持病など状況は異なるので、かかりつけの獣医とよく相談して適切なワクチンプログラムを受けましょう。
まとめ
犬のワクチンを受けることで感染症から命を守ることができます。
また犬から他の犬や動物・人間にも感染する病気があるため、感染症を侮ることなくきちんと接種を受けましょう。
狂犬病ワクチンが広く普及したことで、日本は世界でも少ない狂犬病のない国になっています。
それを守れるように飼い主の義務を果たしたいものです。
ただワクチンは異物を体内に入れるもので副作用もあるため、接種する時の犬の状態や頻度についてもよく考えて必要なワクチンを適切に受けましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットとはどんな猫?
ノルウェージャンフォレストキャットは、ノルウェーを中心とした北ヨーロッパで、寒冷な気候にも適応できる長毛種の猫です。
ノルウェージャンフォレストキャットの毛皮は寒さから保護するために厚手でふわふわとした二層状になっており、外層が粗く、内層の密度が高いため基本的に水を通しません。
体重は、成猫のオスで4〜7キロ、メスで3〜5キロほどで比較的大きめです。
そんな北ヨーロッパ生まれの寒さに強いノルウェージャンフォレストキャップ。
どんな特徴や性格を持っているのかご紹介していきたいと思います。
歴史
ノルウェージャンフォレストキャットはノルウェーでは親しみ深いネコです。
ノルウェーでは”ノシュク・スコグカット”と呼ばれており「ノルウェーの森林ネコ」を意味します。
メインクーンと長毛種のマン島のネコの祖先であるとか、トルコから運ばれてきたターキッシュアンゴラとショートヘアーの交配によって誕生したなどの説がありますが詳しいことは分かっていません。
昔からノルウェーで広く愛されており、1930年代までは品種としてではなく、普通の飼いネコとして認識されていました。
その後、第二次世界大戦を機にノルウェーのキャットショー業界ではネコが減少してしまったことが問題になりました。
これを受けて1970年代に頭数を確保する意識が高まり、1984年にアメリカで正式に品種として認定を受け、世界へ向けて発信されるものとなりました。
特徴
ノルウェージャンフォレストキャップは、なんといっても豊かなダブルコートの被毛が最大の特徴です。
北欧の厳しい寒さに適応するためでしょう。毛質にも特徴があり、ハリがあります。
そのため、被毛が絡まりやすく、最低でも週に3〜4回のブラッシングが必要です。換毛期は、毎日ブラッシング、コーティングしてあげてください。
また、被毛が長く毛量が多いため、被毛を飲み込んでしまうことが多いです。
そのため、体内にヘアボールが形成させるのを防ぐために食物繊維を含んだ食事を選んであげるようにしましょう。ウンチと一緒に体外に排出してくれます。
さらに、もともと自然環境下でハンターとして暮らしていネコなので、室内飼いで運動量が減ると太りやすくなってしまいます。
木登りが好きなので、キャットタワーの設置など運動ができる環境を作ってあげると良いでしょう。カロリー摂取が過剰にならないようにフード選びに気をつけてあげる必要もあります。
ノルウェージャンフォレストキャットの性格
ノルウェージャンフォレストキャットは、基本的に温厚です。
そして運動や遊びが大好きな活発な性格です。
人や他の動物にもフレンドリーに接するので比較的飼いやすいネコと言われています。
また、人間のものをいじったり壊したりするなどいたずら好きな一面もあります。
オスとメスとでも性格に違いがありますので、細かくご紹介します。
オスの性格
ノルウェージャンフォレストキャットのオスは活発で人懐っこい性格です。
人と遊ぶのが大好きです。
人間と遊ぶのが大好きで、飼い主さんがかまってくれないとつきまとったり、拗ねてし舞うことも。
ひとりぼっちになってしまったり、運動不足になってしまうとストレスになり体調を崩してしまったり病気になってしまいます。
ノルウェージャンフォレストキャットのオスを飼ったら、遊んであげる時間を設けることをお勧めします。
きちんとかまってあげることによって、ストレスの解消になるだけでなく、愛猫とより親密な関係を築きやすくもなります。
メスの性格
ノルウェージャンフォレストキャットのメスはオスよりも大人しくて落ち着いていてます。
基本的には飼い主さんにベタベタしたりすることは少ないです。
そのためクールで自立した印象が持たれやすいですが、かまってもらいたくて甘えてくる一面もあります。
ですので、ネコらしいツンデレな性格が好きな方は、メス猫をを選ぶのがいいかもしれません。
しかし、実際、性格は個体差が大きいです。
オスでも大人しかったり、メスでも活発で人懐っこいこともあります。
性別だけで決めつけることはしないで、それぞれの性格を見てくようにするとよいでしょう。
子猫時代の性格は違う?
ジャンフォレストキャットは、基本的に温厚な性格です。
しかし、これは大人になってからになります。
ノルウェージャンフォレストキャットの子猫時代はとても活発でいたずらっ子です。
活発がゆえに、飼い主さんの物をいじって倒したり、壊したり、積んであるものを落としたりするなど飼い主さんを困らせてしまうこともしばしばあります。
そのため、性格の悪いネコと思われてしまうこともあります。
しかし、大人になるにしたがって自然と落ち着き、温厚な性格に変わっていきます。
ノルウェージャンフォレストキャットはとても賢いネコですので、飼い主さんがきちんとしつけをすればいたずらなどはしなくなります。
メインクーンとの性格は似ている
メインクーンもノルウェージャンフォレストキャットのように、被毛が長くふわふわして毛量が多く体格が大きい品種です。
違いは鼻筋と耳先から伸びている毛の有無だけになります。
性格もとても似ていて、とても人懐こく温厚で、賢いです。
しかし、これはあくまでもそのような特徴の子が多いということですので、実際は個体差があります。
性格や見た目も個性がありますので、それぞれの特徴を見つけてあげてください。
まとめ
ノルウェージャンフォレストキャットの特徴や歴史、性格についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
厳寒な地域が原産のネコのため、被毛がとてもボリュームがあり、体格がしっかりしていて、とても活発ですが温厚な性格ということがお分かりいただけたかと思います。
毛量が多いため、定期的にケアをしていくこと、運動不足にならないよう運動できる環境を整えてあげることがとても大切です。
ノルウェージャンフォレストキャットの飼育を検討される際は、特徴や育て方をしっかり理解し、万全の状態を整えてからお迎えするのがよいかと思います。
ゴールデンレトリバーの寿命の平均は?
ゴールデンレトリバーは従順で優しく大型犬の中でも人気が高い犬です。
穏やかで癒やしになってくれる存在。
いつまでも元気でいてほしいですね。
大型犬は小型犬よりも寿命が短いと言われますが、ゴールデンレトリバーの平均寿命はどれくらいか、ご存知ですか?
人間と比較すると何歳ぐらいなのか、また長生きのための秘訣について説明していきましょう。
ゴールデンレトリバーの平均寿命
ゴールデンレトリバーの平均寿命は10~12歳と言われています。
近年は医療の進歩もあり、犬全体の寿命が伸びていて小型犬では15歳以上生きる犬も多いです。
それと比べるとやや短い印象ですね。
ゴールデンレトリバーには性差があって、オスとメスではメスのほうが長生きする傾向があります。
それはオスは体が大きくなるため寿命が短くなると言われています。
ただ、あくまでも一般的なことなので、決してオスが長生きしないというわけではありませんし、13歳以上のゴールデンレトリバーもたくさんいます。
ゴールデンレトリバーの年齢は人間だと何歳?
犬の年齢を人間に換算すると何歳になるのでしょう。
人間よりもずっと早く年をとってしまうのが残念ですね。
人間の年齢に換算する計算式にはいろいろあって、どれが正しいのか絶対的なものはありません。
ただ犬の大きさによって年齢差があります。
特に3歳以降歳を取るスピードが変わります。
一つの計算式を紹介します。
・小型犬 0~2歳 1年×12.5歳 / 3歳~1年×4,32歳
・中型犬 0~2歳 1年×10.5歳 / 3歳~1年×5,74歳
・大型犬 0~2歳 1年×9.0歳 / 3歳~1年×8,90歳
この計算式ではゴールデンレトリバーは中型犬とみなされていますので、それに当てはめて計算してみると次のようになります。
1歳=10,5歳
3歳=26,7歳
7歳=49,9歳
10歳=66,9歳
12歳=78,4歳
15歳=95,6歳
16歳を迎えると100歳を超えることになります。
ゴールデンレトリバーとその他大型犬との比較
ゴールデンレトリバーの寿命は他の大型犬と比べて短いのか長いのか、比べてみましょう。
・ラブラドールレトリーバー 12~13歳
・シベリアンハスキー 11~13歳
・ジャマーマンシェパード 10~12歳
・セントバーナード 8~10歳
となっており、さほど変わりません。
大型犬として平均的だとわかりました。
ラブラドールのミックス犬が28歳まで生きたとしてギネスに載っているそうですが、人間だと160歳!これにはびっくりです。
でも、毎日の生活で注意することにより寿命に多少の違いは出てくるかもしれません。
ゴールデンレトリバーはなぜ寿命が短い?
ゴールデンレトリバーはなぜ小型犬等と比べると寿命が短いのでしょうか。
他の大型犬もさほど寿命が変わらないので、体の大きさが違うことで寿命に違いが出ていることがわかります。
小型犬よりも成犬になる年齢は遅いのですが、それ以降年を取るスピードが違うのが大型犬です。
小型犬とどういった違いがあるのか、3つの視点からまとめてみました。
小型犬よりも体に対しての臓器の比率が小さい
まず1つ目に上げる理由はとして、体の大きさと内蔵など臓器の比率の違いです。
小型犬は心臓などの臓器も小さく、大型犬はきっととても大きいと思っていませんか?
もちろん大きさは違いますが、大型犬は体の大きさに対して心臓などの臓器の比率が小型犬よりも小さくなっています。
小さな臓器で大きな体を保つためには、たくさん動かさなければなりません。
つまり、臓器が小さいということは日常生活での負担は大きいということです。
負担が大きいことで細胞の老化スピードは早くなります。
それにより、大型犬は小型犬よりも早く年を取り、寿命が短いのではないかと言われています。
遺伝子が異なるため
2つ目の理由は体を作っている遺伝子の問題です。
「犬の体の大きさは、IGF-1遺伝子によるIGF-1因子(成長ホルモンの一種)が決定している。」という説があります。
IGF-1因子の分泌量が多いほど、体が大きくなり寿命が短くなると言われているのです。
つまり体の大きい大型犬は成長ホルモンであるこのIGF-1因子の分泌量が多いということです。
例えば体重がゴールデンレトリバーよりももっとある超大型犬、グレートデンやセントバーナード等の犬種はさらに短命なことが多いです。
遺伝子が関係しているのかもしれません。
細胞分裂の回数が多いため
3つ目の理由は細胞分裂の回数が多いということです。
大型犬は小型犬よりもたくさん細胞分裂を繰り返しています。
その大きな体を維持するためです。
しかし細胞分裂には限度があって、限度に達するのはもちろん大型犬のほうが早いです。
細胞分裂の限度に達すると老化は進み、寿命も短くなるのです。
また細胞分裂の回数が多くなればなるほど、ガン細胞となる確率が高いとも言われています。
残念ながら病気のリスクが高いということも言えます。
ゴールデンレトリバーの寿命を伸ばす方法
ゴールデンレトリバーの寿命が小型犬よりも短いというのは悲しいことですが、子犬のときからの飼い方によって寿命は変わってきます。
実際12歳を超えて元気に過ごすゴールデンレトリバーがたくさんいます。
人間と同じで食事と運動が体を作る源です。
生活環境を整えて平均寿命よりも長生きできるように実行しましょう。そのポイントを3つまとめてみます。
伸ばす方法①健康的な食事が大切
健康的な食事は何よりも大切です。
ドッグフードを食べている犬が多いと思いますが、犬の体質に合ったものなのか、量は適切かという点を確認しましょう。
現在犬の肥満が関節炎や生活習慣病等、いろいろな病気を引き起こしています。
特にゴールデンレトリバーは太りやすいので、適正な体重を守りましょう。
フードだけでなくオヤツの量や食べるペースを飼い主がしっかりと管理することで、犬の寿命を伸ばすことに繋がります。
また、年齢に合わせてフードの見直しが必要になったり、サプリメント等を補給することで健康を維持できる場合があります。
「飼う」という字は「食べることを司る」と書きます。
愛犬の食事をしっかりと管理することが健康への第一歩です。
伸ばす方法②適度に運動させる
ゴールデンレトリバーはとても活発で運動が大好きな犬です。
十分に運動させることが肥満予防にも繋がり、ストレスの発散にもなります。
また筋肉をしっかりとつけることでシニアになっても動くことができ、老化の進行も緩やかになります。
毎日できれば朝夕30~40分ぐらいの散歩と適度な運動をさせてあげましょう。
山歩きや水遊びが好きな犬でもあるので、積極的に一緒にお出かけすることは刺激にもなります。
人間も犬もストレスは健康によくありません。
十分な運動をとったなら、よく食べよく眠り寿命を伸ばすことができるでしょう。
伸ばす方法③定期的に健康診断に行く
動物病院に行くのは病気の時と予防注射の時だけになっていませんか?
健康な時から年に一度は健康診断に行きましょう。
元気な時の体の検査結果を知っておくことは重要です。
7歳頃からのシニア期に入ったら、年に2回の健康診断を受けることをおすすめします。
ゴールデンレトリバーは我慢強い犬種でもあるので、具合が悪くなっても飼い主には隠そうとすることが多いのです。
シニア犬は病気の進行も早いので、病院での早期発見や早期治療につながるようにしましょう。
また普段からマッサージなどをして、体を触っていると発見できることも多いです。リンパの腫れ等気がついたらすぐに診察を受けてください。
まとめ
ゴールデンレトリバーの平均寿命や長生きさせるポイントなどについて紹介しました。
大型犬だからこその寿命の短さや病気の心配もありますが、健康を守るのは飼い主の役目でもあります。
愛犬が少しでも元気で長生きできるように、食事や運動といった普段の生活の質を上げ、健康診断を積極的に受けて病気の予防に努めましょう。 犬の血尿が心配…
「あれ?おしっこの中に赤いものが…」このように、愛犬のおしっこに血が混じっていたり、おしっこに赤い血のような塊が混じっていると不安になってしまいますよね。
これがいわゆる血尿なわけなのですが、血尿が出てしまう原因は様々です。
そこで、この記事では血尿が出てしまう原因となる病気と具体的な症状、もし出たときはどうしたらいいのか対処法を解説します。
血尿ではない場合も
愛犬のおしっこに血が混ざっていると動揺してしまいますが、実は血尿ではない場合もあります。
それが尿道付近の怪我による出血です。
尿道付近の出血は、結果としておしっこに血が混じってしまうため、血尿と間違えられることが多々あります。
血尿?と疑っても、まず最初は、雄犬の場合はペニスを、雌犬の場合は外陰部からの出血がないかを確認してみましょう。
血尿が出たときに考えられる病気と症状
では、実際に血尿が出ている場合、どのようなことが考えられるのでしょうか?
血尿が出る原因は様々ですが、病気の症状として出ている場合もあります。
ここからは、血尿が出たときに考えられる病気と具体的な症状を見ていきましょう。
発情期によるもの(雌犬のみ)
血尿の原因のひとつに「発情期による出血」が考えられます。
これは雌犬のみに見える症状で、陰部からの出血のため血尿に見えるだけであり、決して血尿を伴う病気などではありません。
この場合は、発情期が終われば自然と血も止まるので放っておいても大丈夫です。
子宮蓄膿症(雌犬のみ)
また、雌犬のみに見られる病気のひとつに「至急蓄膿症」が見られます。
これは、避妊手術をしていないメスの老犬に多く、子宮の中で細菌感染が起こり、膿がたまってしまっている状態のことをさします。
非常に危険な病気であるため、血尿の他にも、嘔吐、食欲不振、尿の頻度が増えた、水をよく飲むという症状がある場合には、急いで病院に連れていきましょう。
膀胱炎
血尿が出ているときに考えられる病気のひとつが「膀胱炎」です。
膀胱炎はストレスによるもの、細菌感染によるものなど、発症してしまう原因は複数考えられます。
血尿とともに、尿の頻度が増えたという場合には膀胱炎の可能性が高いです。
尿石症(結石)
尿結石とは、膀胱を含む尿道や腎臓などのいわゆる泌尿器に結石ができてしまう病気です。
膀胱炎のときにも、膀胱に結石ができることがあります。
結石ができてしまう、泌尿器の内側を傷つけてしまい血尿が出てしまったり、ひどい場合には、結石が尿道に詰まって尿が出なくなる(尿路閉塞)ことがあります。
このような場合は、命に関わるので早急な治療が必要です。
急性腎不全・腎疾患など腎臓によるもの
また、腎臓に何かしらの病気が発生したときにも血尿が出ます。
腎疾患とは、腎臓に結石や炎症、腫瘍が発生している状態のことを指します。
そして、腎臓の病気で特に注意したいのが「急性腎不全」です。
急性腎不全は、体調不良から数時間のうちに死に至るケースもある非常に恐ろしい病気。
玉ねぎやブドウなどの犬が中毒を起こすと言われている食べ物を与えたときに発症することもあります。
急な血尿と同時に、嘔吐、下痢、血便などが見られた場合は、この急性腎不全が考えられますので急いで動物病院に行ってください。
前立腺肥大症(雄犬のみ)
次に考えられるのは「前立腺疾患」です。
これは雄犬のみに見られる病気で、前立腺が肥大化することで、尿道や直腸が圧迫されてそれに関連する症状が現れる病気のことを指します。
血尿の他に、頻繁に少量の排尿をする、尿が出にくそう、排便困難、血便などの症状がある場合は、前立腺肥大症を疑いましょう。
膀胱などへの腫瘍によるもの
また、膀胱などの泌尿器のどこかに腫瘍ができてしまっている場合も血尿が出ます。
こういった場合は、詳しく検査をしないと腫瘍箇所の断定などはできませんが、放っておいてしまうと、尿が出なくなったり(尿路閉塞)、最悪の場合には急性腎不全とつながってしまうので早急な検査が必要となります。
もし血尿が出たときは…【対処法】
愛犬が、急に血尿をするととても不安になってしまうかと思います。
ですが、このようなときこそ落ち着いて、まずは動物病院に行きましょう。
血尿には大きな病気が隠れていることも少なくなく、少しでも対応が遅れてしまうと取り返しのつかない事態になってしまうことも考えられます。
もし愛犬に血尿が見られた場合には、決して自身の判断で動物病院に行くことを遅らせることなく、専門の獣医師さんに早急に相談してくださいね。
まとめ
この記事では、犬の血尿についてその原因や病気の可能性などを解説しました。
考えられる原因は様々であり、残念なことに素人ではそれを判断することは難しいです。
愛犬から血尿が出てしまった場合には、不安にもなりますが、まずは勇気を振り絞って動物病院に行ってしっかりと診てもらいましょう。 尿漏れやお漏らしの原因とは?
急に愛犬が、尿漏れ・お漏らしをしてしまうとびっくりしてしまいますよね…。
何か病気かな?と不安になる飼い主さんも多いかと思います。
そこで、この記事では犬の尿漏れやお漏らしについて、その原因や潜んでいる病気、対処法を解説していきます。
犬が尿漏れやお漏らしをしてしてる原因は本当に様々です。
ですが、年齢や性別などで考えられる原因を絞ることができます。
詳しく見ていきましょう。
子犬の場合
尿漏れ、お漏らしをしている犬が子犬の場合は、いわゆる「嬉ション(ウレション)」の場合が多いです。
通常、犬のおしっこは膀胱に溜められており、尿道が筋肉で閉じられている状態なのでおしっこは出ません。
ですが、子犬の場合は尿道を閉じている筋肉が未発達のため緩みやすく、興奮時などに緩んでおしっこが出てしまいます。
これは成長するにつれ治っていくので放置していても問題ありません。
シニア犬の場合
シニア犬の尿漏れ、お漏らしは、身体機能の低下が考えられます。
人間と同様に、犬も歳をとってしまうと尿道を閉めている筋肉が衰え、しっかりと尿道を締めることができなくなります。
その結果、ふとしたときに尿漏れ、お漏らしをしてしまうのです。
また、おしっこ時にポタポタとおしっこが止まらないのも、尿道を締め付ける筋肉に力がないためです。
身体機能の衰えということで心配にはなりますが、あくまでこれはごく自然なことなので、深く悩む必要はないでしょう。
その一方で、考えられるいくつかの病気もあります。
○ 前立腺肥大(雄犬のみ)
前立肥大は去勢していない雄犬に多く見られるもので、前立腺が肥大することにより膀胱に溜めれる尿が少なくなり、思わずお漏らしをしてしまうというものです。
尿漏れ、お漏らしと同時に、便秘や体重減少、排便時の力みなどが見られたらこれを疑ってみましょう。
○ 膀胱炎
また、シニア犬の場合は膀胱炎の可能性も高く考えられます。
膀胱炎とは、おしっこを溜める膀胱に炎症が起きてしまっている状態であり、膀胱炎になるとちょっとした刺激などでおしっこが出てしまいます。
頻度が増えた、ドロッとして臭いがきつい、白っぽいなどの症状が出た場合は膀胱炎の可能性があります。
雌の場合
お漏らしをしている犬が雌犬の場合、「ホルモン反応性尿失禁」というものが考えられます。
これは、避妊手術などをした場合のホルモンバランスの変化が原因で起こります。
ですが、これも特別な病気というようなものではなく、初めて〜2回目の生理が来る時期までに避妊手術をした雌犬の20%ほどに起こる症状と言われています。
症状として特徴的なのは、睡眠中や横になっているときなどの本人の意識があまりないときに、お漏らしをしてしまう、いわゆる「おねしょ」が増えるといという点です。
病院に行けば、女性ホルモン製剤を使用する治療などもしっかりと確立されているので、獣医師に相談してみましょう。
雄の場合
雄犬であり、シニア犬でもない場合は注意が必要です。
雌犬と違い、成犬の雄犬が尿漏れを起こすことは通常ほぼありません。
もし起こしているのであれば「腎不全」や「副腎皮質機能亢進症」なども考えられます。
○ 腎不全
腎不全とは、腎臓が徐々に機能しなくなる病気で、犬の中でも特に高い死因となってしまっている病気です。
実はこの腎不全の初期症状に「お漏らし」があります。
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※厳密には、腎不全の初期症状は「お漏らし」ではなく「排尿回数の増加」です。
ですが、犬が排尿回数の増加に伴って飼い主の知らないところで排尿をしたり、いつもと違うところで排尿をすることから一般的に「お漏らし」と間違われてしまうのです。
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もし、お漏らしというよりも排尿回数が増えた、1回の排尿の量が多い、尿が薄く透明色というような症状が出ている場合は、腎不全を疑い動物病院で診てもらいましょう。
もしものことを考えると病院に連れて行くのも怖いことではありますが、初期症状である排尿の異変で腎不全を早期に見つけることができることは悪いことではありません。
腎不全はゆっくりと進行していくため、飼い主の発見が遅くなることが多いためです。
怖がらずに、落ち着いて動物病院に連れていってあげましょう。
○ 副腎皮質機能亢進症
副腎皮質機能亢進症は、クッシング症候群と呼ばれることもある病気です。
副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。
こちらも厳密にはお漏らしではなく、排尿の増加という症状になります。
もしもの場合には、病院に通院しながらのちゃんとした治療が必要となるので、飲水量の増加、それに伴う排尿の増加、食欲の増加、脱毛、筋力の低下などが見られた場合には、副腎皮質機能亢進症の可能性があるので、しっかりと病院に連れていきましょう。
もし、尿漏れやお漏らしがあったらどう対処する…?
今まで正常に排尿できていた愛犬が、急に尿漏れ、お漏らしをするようになったら、不安になってパニックになってしまうこともあるかと思います。
ですが、このようなときこそ飼い主であるあなたが、しっかりとした対処をとることが求められます。
愛犬の尿漏れやお漏らしが起きた場合、まずは動物病院にしっかりと行きましょう。
「病気の可能性はない、うちの犬は大丈夫」と思っていてもひょっとしたら何か病が潜んでいるかもしれません。
それを放置してしまうと、愛犬だけでなく、あなたも後々傷ついてしまう結果になることも…。
愛犬の尿漏れ、お漏らしが目立つのであれば、まずは動物病院でしっかりと診てもらいましょう。
また、病院に連れていくことで原因が分かり、飼い主であるあなたの心の負担も軽減することができます。
まとめ
この記事では、犬の尿漏れ、お漏らしについてその原因や病気の可能性などを解説しました。
考えられる原因は様々であり、残念なことに素人ではそれを判断することは難しいです。
愛犬の尿漏れ、お漏らしが増えた場合には、「病気かも?」と不安にもなりますが、まずは勇気を振り絞って動物病院に行ってしっかりと診てもらいましょう。 犬にグレープフルーツは食べさせても大丈夫?
結論から述べると、犬がグレープフルーツを食べるのは大丈夫です。
ですが、積極的に食べさせるべき食べ物でもないということはポイントになってきます。
後に詳しく紹介しますが、グレープフルーツには薬物の代謝に影響を与える成分が入っていたり、食べ過ぎると下痢や嘔吐を起こしてしまう可能性があるなどの与えることへの注意点やデメリットが多いことに対し、与えるメリットが少ないためです。
では、もう少し詳しくグレープフルーツを食べるメリット、デメリットなどを詳しくみていきましょう。
グレープフルーツの成分と栄養素
まずはグレープフルーツに含まれる成分や栄養素を見ていきましょう。
ビタミンC
グレープフルーツは、ビタミンCが多く含まれていることが最も特徴的です。
ビタミンCには、抗酸化作用や抗ストレス効果、免疫力の上昇などの効果があるとされています。
ですが、多く含まれているといってもグレープフルーツ100gあたりのビタミンC含有量は36mg程度と、みかんなどの他の柑橘類と大きく差があるわけではありません。
さらに、人間と違い、犬は体内でビタミンCを生成する力があるため、わざわざグレープフルーツを食べる必要もないのです。
リモネン
リモネンとは、柑橘類に含まれる爽やかな香り成分のこと。
リモネンには、リラックスやリフレッシュ効果があるといわれています。
ナリンギン
ナリンギンとは、グレープフルーツ特有の苦味の原因となっている成分です。
ナリンギには、免疫力を高める効果があるといわれています。
グレープフルーツを食べさせるメリット
ここまでは、グレープフルーツに含まれる成分や栄養素を紹介してきました。
改めて、グレープフルーツを食べるメリットを見ていきましょう。
グレープフルーツには、ビタミンCが多く含まれているため、これによる抗酸化作用や抗ストレス効果、免疫力の上昇などの効果が最大のメリットとなります。
ですが、実はグレープフルーツを食べさせるメリットはこれくらいしかありません。
グレープフルーツを食べさせるデメリット
メリットが少ない一方で、グレープフルーツを食べさせるデメリットは多く存在します。
詳しく見ていきましょう。
まず、グレープフルーツには薬物の代謝に影響を与える成分が含まれています。
そのため、飲み合わせが悪い場合は薬の効果が薄れるだけでなく、さらに愛犬の体調を壊すことになってしまうことも…。
投薬中であれば、まず最初に医師の判断を仰ぐ必要が出てきます。
次に、グレープフルーツは消化不良を起こす原因になるというデメリットも存在します。
特に皮の部分は消化不良を引き起こす可能性が非常に高い部分なので、注意が必要です。
また、グレープフルーツに限った話ではないですが、犬の中には食物アレルギーを持っている子もいます。
このように、グレープフルーツは食べさせるメリットよりもデメリットの方が大きいので、犬には食べさせる必要のないものとなります。
グレープフルーツを食べさせる時の注意点
では、もし犬にグレープフルーツを食べさせるという時には、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
与え方や適量などを解説します。
①与え方
まず最初に、グレープフルーツの皮や筋に注意しなければいけません。
犬にとって、皮や筋は消化に悪く、食べてしまうと下痢や嘔吐など体調を崩してしまいます。
グレープフルーツを与えるときは、外皮はもちろん、薄皮、白い筋など全てを完全に取り除いた上で食べさせるようにしましょう。
②適量
グレープフルーツを食べさせるときの適量は、果肉の部分1房だと言われています。
グレープフルーツには果糖が含まれているため、食べすぎると肥満の原因になってしまうことも…。
また、犬は水分を多く果実を好みますが、これらは食べすぎると下痢や嘔吐につながってしまいますので、「食べさせすぎない」「グレープフルーツの場合は果実1房だけ」という量のルール守って食べさせるようにしましょう。
まとめ
この記事では、犬はグレープフルーツを食べても大丈夫か?について解説しました。
グレープフルーツを犬が食べることで得られるメリット・デメリットは…
【メリット①】ビタミンCを多く含んでいる
【デメリット①】投薬中には注意が必要
【デメリット②】消化不良を起こす原因に
【デメリット③】食物アレルギーを持っている場合は危険
と、デメリットの方が非常に多くなっています。
このことからも、グレープフルーツは犬に食べさせる必要はないものと言えますので、興味本位で食べさせるのはやめておきましょう。
また、もし食べさせる時には与え方や適量などのルールを必ず守って下さいね!
犬のハウスの教え方とは?
犬を飼ったら教えておきたいしつけがいくつかあります。
「おすわり」や「お手」を教える飼い主は多いですが、「ハウス」も大切なしつけの一つです。
ここではハウスの教え方やコツ、ハウスを覚えておく目的について紹介しますので、ぜひ愛犬には身につけさせてください。
クレートをいつでも自由に入れる所に設置する
ハウスは自分だけの落ち着いていられる場所になります。
設置のポイントをご紹介します。
●リビングなどに犬が快適でリラックスできるような場所を決めます。
家族の顔が見られたり、存在を感じられるような所が良いでしょう。
夏の直射日光が当たる場所など、環境的にむいていないところもあるので確認してください。
●普段からクレートを設置することで、愛犬がクレートに慣れるようにしてあげます。
いつも同じ場所にあることで犬は安心します。
●扉を常に開けたままにしておいてください。
初めて見たときには興味を持って匂いを嗅いだりするでしょう。
でも特に気にせず好きにさせておきましょう。
●クレートの大きさは犬が中で立ち上がり、方向を変えられる大きさが適切です。
小型犬の場合は犬を入れて持ち運びできるものがおすすめです。
犬が好むおやつでハウスへ誘導する
①まず、ハウスの中に入るようにおやつをハウス内に置きましょう。
②犬が見ている前でおやつをまず手前の方に入れてみます。
③興味を持っておやつを食べたら褒めてあげます。
④もう一度少し奥におやつを入れます。
こうして少しずつクレートの奥に入れたおやつを食べるためにクレートに入るように誘導していきます。
この時にギュッと愛犬を押し込んだりするのはNG行為です。
あくまでも、犬が自分の意志でクレートに入るようにしなければいけません。
そして、これを繰り返すとハウスに入ると良いことがあると理解していきます。
「ハウス」と言ってハウスに入る
クレートの奥まで入れるようになったら、今度は「ハウス」という指示を教えます。
①「ハウス」と決まった一言を言いながら、おやつを与えるふりをして愛犬をハウス内に誘導します。
②全身をハウスに入れて方向転換した時に、褒めながらおやつを与えます。
これがうまくできたら、何回か繰り返して「ハウス」という言葉がクレートに入るという意味だと覚えてもらいます。
必ず褒めておやつをあげることを忘れないでください。
さりげなく扉を閉める
「ハウス」という合図で、愛犬がハウス内に入ることに対して抵抗感が無くなってきたら、そっと扉を閉めてみましょう。
おやつはしばらく噛んでいられるガムなどが良いでしょう。
おやつに夢中になっている間に扉を閉め、またすぐに開けます。
犬がハウスから出てきたらよく褒めて、おもちゃで遊んであげます。
扉が閉まるということにまだ慣れていないので、びっくりさせたり嫌な思いをしないために、必ずそばにいて「開けて」と要求させないように気をつけておきます。
少しずつ扉を閉める時間を伸ばしていきます。
この時も扉の隙間からおやつを入れてあげたり、長く噛んでいられるおやつを入れたり、工夫をして退屈させないようにします。
そして外に出た時はよく褒めてあげます。
ハウスの中でゆっくり過ごす
ハウス内で愛犬がゆっくり落ち着いて過ごせるようになってきたら、時々おやつを追加で与えてあげましょう。
犬の様子を観察しながらも少し離れて、本を読んだりしてみましょう。
扉を閉めた状態でもハウスの中で落ち着いていられるようになったらほぼ完成です。
散歩の後など疲れた状態でハウスに入れると寝てしまうかもしれません。
眠れるということはハウスが安心できる場所という証拠です。
そんなにおやつを入れなくても大丈夫でしょう。
しかし、あまり長時間入れないように注意し、ハウスから出した時はたっぷり褒めてあげてください。
様々な場所で「ハウス」を練習する
ここまでの工程が成功したら、家の様々な場所でハウスの練習をしてみてください。
愛犬もハウスに慣れたはずです。
どんな場所でも「ハウス」と言われたら入って落ち着ける場所になることが大切です。
もうおやつがなくても大丈夫かもしれませんが、時々はおやつをあげたり、ハウスから出てきたらおもちゃで遊んだりすることも忘れないでください。
間違っても「入れっぱなし」にすることのないように注意しましょう。
また持ち運びができる場合は犬がハウスに入った状態で持ち上げたり、ゆっくり移動させるなどの変化もつけてみましょう。
犬にハウスを教える目的
犬がハウスを覚えることにはどんな目的があるのでしょうか。
人間にも自分の居場所があることは大切です。
それと同じで犬にとっても「自分だけの居心地の良い場所=ハウス」は落ち着いて過ごせる大切な場所となります。
外出や災害時にも役立ち、安心できるという大切な目的を紹介します。
外出時もハウスを覚えさせる
来客があった際でも、犬がケージに入っていれば、安心して来客を迎えることが可能です。
おとなしくハウスで過ごせると、飼い主さんのしつけの良さが来客に伝わります。
また、よその家に行く時や、病院などに連れて行く際も、クレートに入ってくれると、飼い主さんも安心できます。
入院しなければいけないとなった際、必ずケージに入らなければいけません。
その時も慣れていると犬のストレスは違います。
また車で出かける際には、車内で自由にさせておくのは危険なので、クレート等に入れた状態で固定することが安全な乗せ方になります。
宿泊施設によってはクレートやケージに入れることが求められる場合もあり、どんな場所でも落ち着けるハウスを持っていることは犬にとっても安心できることに繋がります。
犬が落ちつける場所を作れる
愛犬は家族と同じだから家の中で自由に暮らしてほしいと思う飼い主さんもいるでしょう。
もちろんそれも素敵な考え方です。
でも、犬は元々狭い場所を好むと言われます。
飼い主さんの声を聴くことができ、その気配も伺うことができる、落ちついた雰囲気のハウスは、犬にとって必要な場所です。
例えば雷や花火などの大きな音が苦手な犬は多いですが、ハウスは苦手なものや嫌なことからの避難場所にもなります。
また、留守番の際に不安で吠え続ける、物を壊すという問題行動がありますが、ハウスに入ることで一人で安心して過ごせるようになります。
ストレスを減らし、問題行動を減少させるという目的にもつながるのです。
災害時にも役立つ
最近は毎年のように大きな災害が起きています。
災害時に迷子になった犬や避難先に連れていけないペットの様子はよく報道されています。
災害時にはできる限り愛犬と安心して避難したいものです。
その時、災害で荒れた地面を裸足の犬に歩かせることはできません。
そのため、クレートに入れて犬を連れ出すことが可能ならば、飼い主さんも安心して避難できるはずです。
そして多くの場合、避難場所でも犬はクレートやケージに入ることを要求されます。
ハウスを知らない犬ではその状況はとてもストレスフルであり、体調を壊したり吠え続けたりすることが多く、避難自体を諦める人も少なくありません。
災害に備えるためにも愛犬にはハウスをしっかりと教えておくことは必要です。
犬にハウスを教えるコツ
犬を危険から守り落ち着いて過ごせるように、ハウスが大切だとわかってもらえましたか。
ハウスを教えるには少しずつ慣れてもらうのが一番ですので、絶対に焦ることなく広い心で時間をかけて教えていきましょう。
ハウスを教えるコツが次の2つです。
強制的には入れない
大切なことは「自分からハウスに入れるようにする」トレーニングでもあるので、中々入ってくれない状態を見て、抱っこしてハウスに入れてしまうと、その後も自ら入ってくれないようになります。
強制的に入れられることで、ハウスが落ち着ける場所とならないからです。
大好きなおやつやおもちゃを使ってご褒美とつなげることで、犬は「良いことがあるから入ろう」と考えます。
少し時間がかかることがありますが、それも個性と捉えてゆっくりとしたペースで行っていきましょう。
無理に閉じ込めてはダメ
完全にハウスを覚えるまでは、扉は常に開けたままにしておきます。
いつでも自分から入れる場所として用意します。
犬はまだ慣れていないので不安を抱きながらハウスの中を探っているのに、突然飼い主さんが扉を閉めてしまうと、「閉じ込められた」と恐怖を感じてしまうため、絶対NGです。
自分からハウスに入り、しばらく過ごせるようになった時に静かに音を立てず扉を閉めてみましょう。
ほんの数秒でまた開けて、少しずつ閉めた状態を伸ばすようにしていくことがポイントです。
まとめ
犬にとってハウスという自分だけの場所ができることは、穏やかに過ごすために必要です。
またハウスを覚えることで問題行動も減少し、外出や災害時の安心に繋がるので、生涯に渡ってとても重要なしつけとわかってもらえたことでしょう。
愛犬を守るためにもハウスのしつけをぜひトレーニングしましょう。
コツを守って、飼い主さんが焦らずに少しずつ教えることで、必ずハウスを覚えられますので根気よく時間をかけてあげてください。
犬に大豆を与えてもOK
犬に大豆を与えても大丈夫なのか気になる人もいるのではないでしょうか。
大豆にはさまざまな栄養価があるため、人が食べる際にも注目を浴びている食材であるため、犬にも与えたいと考えてしまうことも多いです。
大豆には特別に犬に対して有害な成分は含まれていないため、与えても問題ありません。
さまざまな調理方法をすることでフードに混ぜるだけではなく、犬用のご飯として手作りする際にも使用できます。
大豆は犬にとって害はありませんが、なかには人が普通に食べることができる食材でも有害になってしまうこともあるので一度確認することをおすすめします。
犬が大豆から摂取できる栄養素
犬が大豆を食べることでさまざまな栄養素を摂取することができます。
そのため、大豆を与えようと考えているのであれば同時にどのような栄養素が豊富に含まれており、どのような効果が期待できるのかも理解しておきましょう。
次に、大豆に含まれている栄養素を紹介します。
カルシウム
カルシウムと聞くと牛乳を思い浮かべる人も多いと思いますが、大豆にもカルシウムが含まれています。
カルシウムは骨や歯を形成するために必要な栄養素であり、成長期にしっかり摂取することで頑丈な骨格を作ることができ、歯の強度も高くなります。
カルシウムは牛乳でも摂取することはできますが、犬に牛乳を与えてしまうと消化不良を起こしてしまうリスクがあるので、大豆以外からカルシウムを摂取させたいのであれば牛乳ではなく、豆乳がおすすめです。
カリウム
大豆にはカリウムも含まれており、カリウムは筋肉や心臓の働きに大きく関係しています。
そのほかにも神経伝達機能もカリウムが関係しており、大切な栄養素の一つでもあります。
カリウムが不足してしまうと筋力が低下してしまったり、倦怠感が感じられるようになります。
そのほかにも心臓の他にも腎臓の働きを低下させてしまうなどさまざまな弊害が起きてしまいます。
倦怠感が症状に出るため、様子見をしっかりしていれば愛犬の異変に築くことができ、カリウム不足を疑うこともできます。
植物性タンパク質
大豆に含まれている植物性たんぱく質は体を作る重要な役割があるため、欠かすことができない栄養素でもあります。
体力維持の効果も得ることができるため、健康的に成長するためには植物性たんぱく質を与えるようにしましょう。
植物性たんぱく質はさまざまな野菜から摂取することができますが、大豆は多く含まれていることもあり、効率よく植物性たんぱく質を摂取することが可能になります。
ちなみに動物性たんぱく質にも体を作る効果があり、筋肉を効率よく強化することが期待できますが、摂取しすぎは肥満の原因となります。
犬に大豆を与える時の注意点
犬に大豆を与えることは問題ありませんが、与える際には注意しなければならないポイントもいくつかあります。
そのため、犬に大豆を与えようと考えているのであれば注意点を把握しておきましょう。
注意点を知らずに与えてしまうと体調不良を起こしてしまう可能性が高まります。
生の大豆は与えない
冒頭では大豆には犬にとって毒となる成分は含まれていないと紹介しましたが、あくまでも加熱した大豆のことであり、生の大豆にはトリプシン・インヒビターという非常に毒性の高い成分が含まれています。
そのため、犬に大豆を与えるのであれば生の状態で与えないようにしましょう。
膵臓ではトリプシンという成分が分泌され、タンパク質を分解しますが、トリプシン・インヒビターはトリプシンの働きを抑制してしまうので消化不良を起こしてしまい、下痢などの症状があらわれてしまいます。
節分用の煎り大豆に注意する
節分用の豆は大豆であり、煎り大豆です。
煎り大豆は熱を加えていますが、水などでふやかしていないため、非常に硬いです。
硬くても犬の歯やあごの力があれば食べることができますが、消化が悪く、消化不良を起こしてしまうリスクが高いです。
大量に与えてしまうと食道に詰まってしまう可能性もあり、腸閉塞になってしまいます。
また、犬は元々肉食であるため、穀物などをすり潰す歯がないため、口に入れた大豆を細かくすることができず、そのまま飲み込んでしまうことも消化不良を起こしやすい原因です。
消化不良に注意する
上記でも紹介したように大豆は消化が悪いので、煎り大豆や原型がある大豆を与えてしまうと消化不調を起こす可能性があります。
排便した際に大豆がそのまま排出されてしまったり、吐き出すこともあります。
そのため、犬に大豆を与えるのであれば茹でるなどして柔らかくすることはもちろんですが、ペースト状にして与えることも大切です。
大豆を少量与えることは問題ない場合が多いですが、大量に与えるとそれだけ体調不良になるリスクが高まってしまいます。
大豆アレルギーに注意する
犬も人と同じようにアレルギーを持っている可能性があり、大豆アレルギーであればアレルギー反応を起こしてしまうため、与えないようにしましょう。
そのため、初めて大豆を与える場合は少量だけ試しに与えるようにしましょう。
万が一かゆみや下痢や嘔吐してしまうとアレルギー反応を起こしている可能性があるため、大豆は今後与えないようにしましょう。
大豆アレルギーがあるにも関わらず、大豆を与えてしまうと最悪命にかかわってくることも考えられます。
犬に大豆を与える方法
犬に大豆を与えるのであれば適切な方法で与えるようにしましょう。
犬に大豆を与えても問題ありませんが、与え方を間違ってしまうとさまざまな悪影響が出てしまうこともあります。
次に、犬に大豆を与える方法を紹介するので参考にしてください。
大豆の加工品を与える
基本的に動物に人用に作られた加工品を与えることはおすすめできない場合が多いですが、大豆の場合はそのまま与えるよりも加工品のほうがおすすめできます。
大豆の加工品には豆乳やきなこ、納豆、豆腐などが当てはまります。
大豆の加工品はすべて原型をとどめていないので、消化しやすいメリットがあります。
ただし、豆乳は添加物がない物を選び、きなこは砂糖が入っていない物を選びましょう。
豆乳であれば飲み物として与えることができ、きなこはフードなどに混ぜる与え方がおすすめです。
茹でたり砕いたりして与える
上記でも紹介したように大豆を与えるのであれば原型をとどめていないようにしてから与えるようにしましょう。
そのままでは喉に詰まらせるリスクが高く、消化も悪いです。
大豆を茹でないのであれば叩いて細かく砕きましょう。
加熱するのであれば茹でて柔らかくなったものをつぶしてペースト状にすることをおすすめします。
消化が悪い大豆でも一工夫加えるだけで食べる際のリスクを軽減することができ、しっかり大豆の栄養を摂取することも可能になります。
過熱して与える
生の大豆はトリプシン・インヒビターという成分があり、体調不良を起こしてしまう有毒な成分です。
しかし、この成分は加熱すると消滅する特徴があるため、生の大豆ではなく、加熱することを忘れないようにしましょう。
人の場合は生の大豆を食べても悪影響がありませんが、犬と人では体のつくりが違うため、人にとって無害でも犬にとっては有害になってしまうこともあることを理解しておきましょう。
ちなみに煎り大豆にしなくても茹でることでも熱を加えることができるため、トリプシンインヒビターは消滅しています。
まとめ
犬に大豆を与えることは問題なく、大豆に含まれているさまざまな栄養素のおかげで健康維持をすることができたり、健康に成長することも期待できます。
ただし、生の大豆や原型をとどめている大豆では犬に悪影響が出てしまうこともあるなど注意点も多くあります。
そのため、初めて大豆を犬に与える際は与え方や与える量に気をつけましょう。
豆腐や豆乳などの加工品であれば飼い主の手間も省けるため、おすすめです。