犬に生姜を与えても大丈夫

生姜は日本では薬味としても重宝され、寒い時には体を温めてくれるので食生活によく取り入れられている食べ物です。 犬にも生姜は少量であれば与えて問題はないと言われています。 中毒になることもありません。 ネギ類は中毒を起こしますが、生姜はネギ類ではありませんので安心してください。 むしろ効果もいろいろとありますので、それらの成分のメリットや与え方、注意点をお伝えしていきます。 正しい知識を持って、犬の食事にも取り入れてみてください。

犬に生姜を与える時に得られる効果

生姜は体の血行を良くし、体を温める作用があることが知られています。 他にも殺菌作用や老廃物を体外に排出するのを助ける作用もありますが、それらは生姜の辛味成分が持つ効果です。 生姜に含まれる成分と与えた際に得られる効果について説明していきます。

ジンゲロール:抗菌作用

生姜の辛味成分の中で一番多く含まれているのがジンゲロールです。 血流の促進作用があり、免疫力の向上や、冷えの改善などの効果があると期待されています。 何よりも突出した特徴は、抗菌作用や吐き気を抑える作用でジンゲロールならではと言えるかもしれません。 強い抗菌作用は食中毒の予防にもなり、吐き気止めにもなるのはありがたい効能ですね。 犬の体調を管理し、長生きさせるためにもぜひ免疫力はアップさせたいので生姜は効果がありそうです。

ショウガオール:体を温める

ジンゲロールは乾燥や加熱によってショウガオールになります。 ショウガオールの特徴は、血行の促進によって体をぽかぽかに温めてくれることです。 同時に抗酸化作用もあります。 犬も体が冷えることは避けたいですし、特に老犬の場合は寒さの影響を受けやすくなります。 そんな時生姜を取り入れて、体を温め、血流を良くすると血液の状態もサラサラになるので冬場にはぜひ取り入れたい食材です。 抗酸化作用は老化防止・健康維持に役立ちます。 またショウガオールは皮膚トラブルの改善にも効果があるため、通年利用するサプリメントにも使われています

ジンゲロン:老廃物の排出

ジンゲロールが分解されて生まれるのがジンゲロンです。 発汗作用があり、滞留している水分や老廃物を排出してくれる作用があります。 犬は運動をして汗をかきますが、生姜による発汗作用で要らない物を体外へ出してくれます。 ジンゲロンには血行促進と体を温めてくれる効果もあり、これら3つの辛味成分が上手く作用しあって健康維持に役立つのが生姜です。 人間にも犬にもこれらの効果があるので与えるメリットは大きいと言えるでしょう。

犬に生姜を与える方法

犬に生姜を与えるメリットがわかったところで、次はどのように与えるのが良いのかということです。 与え方のおすすめを紹介しますが、初めて生姜を与える人はまず少量から始めて、1日に与えて良い量を守りましょう。 どんなに体に良い食べ物でも多すぎては逆効果になることもあるので、注意してください。

初めて生姜を与える際は少量から

犬に生姜を与える1日分の量は次のとおりです。 体重5kgでは小さじ1/4・体重10kgでは小さじ1/2・体重20kgでは小さじ3/4程度となります。 生姜を犬に初めて与える際は、いきなり目安量のしょうがを食べさせるのは避けて、少量から与えましょう。 また、生姜にアレルギーを持っている可能性があります。 お腹が弱い場合は少しの量でも刺激が強いこともあるので、食べさせた後は必ず体調を確認してから少しずつ増やしていきましょう。

絶対にすりおろす

次に与える方法ですが、絶対にそのまま与えることはやめてください。 そのままだとお腹を壊すので、犬に食べさせる直前にすりおろしてあげるのがベストです。 直前にすると香りが立ち、犬は嗅覚が優れているので生姜の香りで食欲をそそられるからです。 少量すりおろした生姜をいつものフードと混ぜたり、手作りご飯の人はお肉やお魚に乗せてあげるとよいでしょう。 刺し身に生姜が付いているのと同じで、生魚の生臭さを消してくれます。

皮をむかないで食べさせる

生姜をすりおろす際は、皮をむかなくても大丈夫です。 なぜなら、皮と身の間には栄養がたくさん含まれているためです。 すりおろす前に生姜をよく洗って、皮についている汚れは落としてあげてください。 生の生姜がそのまま与えるのが気になる人は、すりおろしたものにぬるま湯を加えてスープにするのがおすすめです。 香りが立ち、寒い時には少し暖かいスープをフードや手作りご飯にかけてあげると、体が温まり効果が抜群です。

犬に生姜を与える時の注意点

ほんの少量の生姜でも十分に効果が期待できますので、ぜひ食生活に取り入れてほしいものですが、与える際には注意点もあります。 皮付きをすりおろして使うということ以外にも、次の点に気をつけてくださいね。

注意点①:生姜焼きのタマネギに注意する

人間の夕食が生姜焼きなので、それを少し犬にもあげる…という人はおられるでしょうか? 生姜焼き自体あげることはあまりおすすめできませんが、もし食べさせたい場合はタマネギを取り除いてから与えましょう。 タマネギはネギ類なので毒性成分により中毒を起こします。 タマネギと一緒に炒めたお肉や生姜を食べることで、その毒性成分も体内に入ることがあるので、タマネギ入りの食べ物は避けましょう。 生姜焼きを作る際に少しだけすりおろした生姜を別にして犬のご飯にトッピングしてあげてください。

注意点②:乾燥させた粉末状の生姜か生の生姜を使う

どこのご家庭にもチューブ入りの生姜は冷蔵庫にあることが多いと思います。 生姜のチューブの生姜は非常に便利ですが、生姜のすり下ろし以外にも様々な添加物が含まれていることがほとんどなので、なるべく生や乾燥状の生姜を使いましょう。 人間の食べ物なので絶対に問題があるとは言えませんが、添加物が人間より小さな犬の体にどのような影響を与えるかははっきりわかりません。 もちろん、紅生姜やガリなどの加工品は絶対に与えないでください。 チューブ入りのものでなく生または、乾燥させた生姜を利用しましょう。

まとめ

生姜の3つの辛味成分が持つ効果について解説しました。 犬にとっても生姜は健康に役立つので、少量のすりおろしたものをいつものご飯にプラスしてみてはいかがですか? 血流を良くし、皮膚トラブルの改善、免疫力向上などさまざまな効果が期待できそうです。 人間の食事用に使う生の生姜を少し取り分けるだけでよいので、注意点をも持った上で与えてみましょう。

水頭症になった犬の見分け方は?

水頭症という病気を知っているでしょうか。 一度発症してしまうと完治することは難しいと言われている非常に危険な病気です。 水頭症とは、髄液が頭蓋内で溜まってしまっている状態であり、脳を圧迫し続けます。 そのため、さまざまな障害がでる可能性があり、日常生活が普通におくることができなくなることも多いです。 次に、水頭症の見分け方をいくつか紹介します。 水頭症は完治することは難しいですが、早期発見することで症状が悪化することを防ぐことが期待できます。

外見だけで分かる症状

水頭症は外見だけでも見分けることができます。 体の内部の病気ではありますが、髄液が溜まることで外見にも変化があらわれるため、外見でも見分けやすい特徴があります。 頭がドーム状に膨れたり、頭のてっぺんが穴のようになっている場合は水頭症になっている可能性があります。 そのほかには両目が外側に向いている場合も要注意です。 これらの外見の変化がみられるのであれば早急に病院に連れて行くようにしましょう。 外見の変化は徐々に進行する場合もありますが、急激に変化して気づきやすい場合もあります。 普段から犬と触れ合う時間が多ければ普段との違和感にも気づきやすいです。

外見以外で見受けられる症状

水頭症は外見以外でも見分けることができます。 いつもボーっとしていたり、痙攣を起こすこともあります。 そのほかには歩行することが困難になったり、頭をなでるといきなり吠えたり、暴れるなどパニック障害を起こしてしまうこともあります。 また、物に良くぶつかるようになるなど、普段では考えられないような行動が多くなってしまいます。 これらのさまざまな異変が起きる原因は髄液が脳を圧迫しているからであり、圧迫されている部分によって異変の内容も変わってきます。

水頭症になった犬の治療法は?

水頭症は完治することが難しい病気です。 しかし、さまざまな治療方法があるので、水頭症と診断されたのであれば治療することになります。 治療することで症状の進行を遅らせることができたり、一時的に完治させることも期待できます。 水頭症の治療方法はおおまかにわけて2種類用意されているので、進行具合や症状にあった治療方法が選ばれます。 次に、水頭症の治療方法を詳しく紹介するので参考にしてください。 どちらが愛犬にあった治療方法なのかわからないのであれば、医師に任せるようにしましょう。

外科的治療

外科的治療方法は、内科的治療をしても効果があまり見られなかった時や進行性であり、内科的治療では進行を食い止めることができなかった場合に行われます。 しかし、老犬であり、体力的に外科的治療が難しい場合は内科的治療を続行されることもあります。 外科的治療の場合は髄液を腹腔に排出するようにチューブを入れる手術になります。 この手術をすることで髄液が脳内に溜まることがなくなるため、さまざまな障害を軽くすることが期待できます。 しかし、感染症になるリスクが高かったり、以前に増して髄液が分泌される量が増えてしまうケースもあります。 また、一般的な動物病院では手術できないため、専門の病院で治療を受けるようになります。

内科的治療

内科的治療は体力的に手術ができない場合や水頭症の症状が軽度である場合に行われることが多いです。 内科的治療では、脳脊髄液でもあるCSFが作られることを抑制し、脳内の圧力を下げる方法です。 髄液の作られる量が減れば、圧迫する力も弱くなり、水頭症の症状を緩和することができます。 使用される薬は主に、ステロイド剤や利尿剤、抗痙攣剤などです。 抗痙攣剤は痙攣が起きた場合にだけ、使用されます。 利尿剤は点滴で投与される場合もありますが、症状が落ち着いてくれば錠剤になり、家に帰って餌などに混ぜて与えるようになります。 内科的治療は動物病院でも治療が受けられることが多かったり、犬自体に負担がかかりにくいメリットがありますが、完治させることが難しいことや効果があらわれないなどのデメリットもあります。

水頭症に犬が陥らない予防法は?

犬はさまざまな病気になってしまうことがあり、年齢を重ねれば重ねるほど病気になる可能性が高まります。 病気によっては予防することができるので、病気ごとの予防方法をしていれば病気になるリスクが下がります。 そこで気になるのが水頭症を予防することができるかどうかではないでしょうか。 次に、水頭症を予防することができるのかどうかを詳しく紹介します。 上記でも紹介したように水頭症を発症してしまうと長い期間治療を受け続ける必要があるため、予防できるのであれば予防しておいて損はありません。

予防は難しいが早期発見が大切

結論から説明すると残念ながら水頭症を予防することは非常に難しいです。 予防が難しい原因は、水頭症になる詳しい原因がいまだに判明していないことと、いくつかの要因から水頭症になるリスクが高まると言われているからです。 そのため、水頭症に対しては予防するのではなく、早期発見・早期治療をすることが重要になると考えましょう。 早期発見することができれば、それだけ症状が悪化してしまうリスクを下げることができます。 早期発見するためには上記で紹介した見分け方を把握することが重要になります。

まとめ

水頭症は髄液が脳内に溜まってしまうことであり、脳を圧迫してしまう病気です。 脳はどの生き物でも重要な器官であり、圧迫されることでさまざまな障害が出てしまいます。 治療法は確立されていますが、完治する可能性は低く、長い期間治療しなければならない病気でもあるため、油断できない病気でもあります。 予防方法も現在では確立されておらず、いかに早い段階で見つけることができるかが重要になります。 脳内で起きる病気ですが、外見でも水頭症か銅貨を判断することができるため、日ごろ愛犬とよくコミュニケーションをとるようにして、異変に気付けるようにしましょう。

犬が首をかしげる5つの理由

愛犬が首をかしげる姿は、微笑ましく可愛い仕草でもありますよね。 日常的によく見かける仕草ですが、意味をご存知でしょうか。 飼い主様の声や聞こえてくる音などに反応していると思われますが、その中でも様々な意味を持っていることが考えられます。 どのようなシーンで首をかしげるのか理由をご紹介していきます。

理由①:飼い主を喜ばせたい

愛犬が首をかしげたときに、飼い主様から「可愛いね」と褒めてもらったり笑顔になってくれたりして、愛犬が良い思い出として覚えていることがあります。 なので、また首をかしげれば喜んでくれるかもしれない、と行動している犬もいます。 他にもいつも褒めるときに言っている言葉でも「嬉しい」と愛犬が感じてくれれば、首をかしげる仕草を見せてくれるでしょう。 飼い主様と愛犬の信頼関係を結ぶツールとなっていると考えられます。

理由②:音や言葉を聞き取るため

人が感じない音を聞き取る力がある犬の耳は、例えば飼い主様が発する言葉や音から様々な情報を集めていると考えられます。 どこから聞こえるか・それはどんな音なのかを首をかしげることによって、耳の角度や高さを調節しながら一生懸命聞き取ろうとしています。 初めて聞いた音の場合は、「不思議」と思いながらも「不安」の要素も入り混じっているので、音の発生源を確かめ正体を知ろうとしている可能性もあるでしょう。

理由③:音以外の情報にも興味がある

犬は音の他にも、初めて見るものや見慣れないものに対して興味を持ちます。 犬の目は人のようにモノをハッキリと見ることが出来ないといわれていますが、少なからず視覚からの情報も取り入れています。 「これはなんだろう」と危険があるものなのか、自分にとって嬉しいものなのか、興味と不安の気持ちが入り混じっているときも首をかしげる傾向があります。 一説には、自分の長いマズルが邪魔して見えにくいから、首をかしげて角度を変えながら見ているともいわれています。 もしお散歩中などで、愛犬が立ち止まって首をかしげる仕草をしていたら視線の先には興味を引く対象があるかもしれません。

理由④:危険を感じている

優れた聴覚を持つ犬は、ご家族など同居している方から飼い主様が帰宅する前から「ソワソワと落ち着かなかった」「誰もいないのに玄関で待機していた」といった話を聞いたことはありませんか。 海外では、離れた隣家の火事に気付いて飼い主様を起こした犬もいるそうです。 人が聞こえない音を感じることが出来るといわれている犬は、家の中にいても様々な音をキャッチしている可能性があります。 聞き慣れない音や物音の刺激によって、警戒心を抱いて危険かどうか首をかしげて判断しようとする場合も考えられます。

理由⑤:実は病気のサイン

犬の習性や特徴が関係している可愛い仕草である他にも、病気によって起こることも考えられます。 「そんな病気あるの」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。 耳の病気や神経系に問題があったりあるいは、皮膚病の可能性だったりして様々な病気が原因となります。 中には、ずっと首をかしげた姿が続く犬もいてその場合は深刻な状態である可能性もあります。

犬が首をかしげるのは病気の可能性がある

音や見慣れないものといった刺激となりうる対象がないにも関わらず、首をかしげる仕草を繰り返していたり耳を触るような行動をしていたりして、「明らかにいつもと違う」様子が見られたら病気を疑いましょう。 体がふらついたり元気がないなどの症状が現れることもあります。 比較的よく知られている病気から、見過ごすと命に関わる病気まで多数の可能性がありますので愛犬の様子を日頃からしっかりと観察してあげてください。

パグ脳炎

「壊死性髄膜脳炎」という大脳を中心に広い範囲に壊死が起こる別名パグ脳炎という病気です。 発見されたのがまだ最近である新しい病気であるため、知名度は低いのですが完治の見込みが少なく場合によっては発症から数日もしくは数週間の命ともいわれている恐ろしい病気です。 パグに多く症例が見つかっていることから「パグ」の名前が付いていますが、チワワやポメラニアンなどの小型犬でも罹患が報告されていますので発症の可能性は否定できません。 まっすぐ歩くことが困難となり、首をかしげる仕草やめまいによる起立不能といった神経系の症状が見られるでしょう。 治療にはステロイドなどが用いられる対処療法がメインとなり、まれに慢性的に病状が進行している場合は治療が迅速に行われることによって数年ほどの延命も期待できるようです。

内耳炎

ウイルスや細菌による感染症などで、成犬からシニア層の犬に内耳炎の発症が多く見られます。 初期症状として、耳の違和感によって頭をしきりに振る行動が増えるでしょう。 平衡感覚を正常に保つ三半規管に影響が出てきますので、ふらつきや真っ直ぐに歩くことが難しくなり吐き気や嘔吐など人でいう乗り物酔いのような状態になります。 その際、首をかしげる斜頸も現れ、かしげた方向へぐるぐると旋回する行動も現れる場合があります。 ここまで症状が強く現れていると、犬の身体的な苦痛や負担は大きくなり早急な治療が必要となります。 自宅では無理に歩かせるようなことはせず、安静を保ちながらペットベッドやトイレとの位置を見直してあげると良いでしょう。

突発性前庭疾患

中年期からシニアにかけて多いといわれている病気で、平衡感覚を司る前庭神経という部分に何らかの異常が起きて首をかしげる斜頸や、眼球が素早く左右に揺れたり動いたりする眼振という症状が名前の通り突発的に現れます。 人がくるくると回転した後に、まっすぐ立っていられず目が回っている状態といえばわかりやすいかもしれません。 原因がわからないものを含めて、突発性前庭疾患と呼んでいます。 前庭神経は末梢神経と中枢神経の2つに分けられており、突発性前庭疾患は末梢神経に関わる異常によって起こります。 頭をかしげる側の内耳や前庭神経に問題があり、眼振の他にもふらつきや立ち上がりが出来ない気持ち悪さから、嘔吐や食欲不振がみられる場合があります。 愛犬の様子がおかしいと感じたら、速やかに掛かりつけの動物病院で診察を受けましょう。 発症から処置が早ければ早いほど、その後の回復までの経過が変わってきます。 また、斜頸などの後遺症が多少残ってしまうこともあります。

犬が首をかしげる時の応急処置

「うちの子、首をかしげてるし様子が変」と感じたら、速やかに診察を受けるのがベストな対応ではありますがすぐに連れて行けない場合もあるはずです。 そんな時に愛犬を少しでも危険のない状態で見守ることが大切になります。

耳掃除をしてあげる

愛犬の耳の中を確認してみましょう。 赤みを帯びていたり痒がっていたりして愛犬が耳を気にするそぶりをしていませんか。 またニオイがキツく感じることもあり、外耳炎や内耳炎といった病気を発症しているかもしれません。 少しでもラクにしてあげるために、市販のイヤークリーナーで耳掃除をしてあげましょう。 しかし状態の悪化や根本的な病気の治療にはならないので、速やかに診察を受けてください。

無理矢理な飲食は避ける

吐き気も催すことも考えられますので、無理に食事やお水を飲ませようとしないことが大切です。 食欲があって自分で食べようとする場合は別ですが、もし横になっている状態で無理に口に入れたりすると、誤嚥の可能性もあり大変危険です。 また、食欲がある場合も嘔吐することも考えられますので食事は控えたほうが良いかもしれません。

ケージ内か安全な場所で保護する

首をかしげた状態で旋回などの症状がみられる場合は、まっすぐ歩くことは難しく例え横になっていても床の上でぐるぐると回ってしまうこともあります。 周りにある家具や柱などにぶつかると危険ですので、ケージの中に入れて周囲をマットやクッションなど柔らかいもので保護すると安心です。 フリーにすることは避けてください。 サークルなどで周囲を囲って安全な空間を確保するのもおすすめです。

まとめ

犬は人に体調不良や苦しさを言葉で伝えることができません。 また、多少の不調なら隠すのも上手です。 毎日一緒にいて様子をみているはずの飼い主様でも、気づかずにいることもあるでしょう。 いつもと違う仕草や違和感があれば、間違いでもかまわないので安心のために診察を受けるように心掛けましょう。 そのためにも信頼のおける獣医師を家の近所に見つけておくと安心です。

猫の視力はいいの?

猫の目は大きく可愛らしく見える要素の一つではありますが、実際に視力が良いのか気になる人もいるのではないでしょうか。 夜に目がきくという情報もあるため、極端に視力が低いと感じている人は少なく、猫を飼っている人でも人間が見えてると感じている人が多いです。 次に、猫の視力について詳しく紹介していきますので、猫を飼っている人は把握しておきましょう。 場合によっては病気の可能性もあるので、目に対する知識を身に付けておいて損をすることはありません。

猫の視力は0.1~0.2くらい

猫の視力は良いと考えている人も多いと思いますが、実は猫の視力はそこまで高くなく、人でいうなら0.1~0.2程度と考えられています。 そのため、くっきり鮮明に見えているのではなく、常にぼやけて見えているような状態と言えます。 一見ぼやけて見えていることは不自由に感じてしまいがちですが、猫の場合はそれが正常であるため、特に心配する必要もなく、生活するうえで支障が出てしまうこともありません。 ぼやけて見えていても他の能力や感覚で物にぶつかってしまうこともありません。

近いものを見ることが得意

猫は視力はそこまで高くないことがわかりましたが、近くの物を見ることには優れている傾向があります。 およそ5~10mまでの距離であればぼやけて見えている中でもよく見える範囲と言えます。 そのため、10m以上離れてしまうとほぼ見えない感じに近いため、こちらが物音を立てずに歩いても気づいていない可能性も高いです。 遠くのものが見えにくい猫は車が近づいていることに気付くことに遅れてしまい、事故やトラブルにもあいやすい傾向があり、放し飼いする場合は注意する必要があります。

猫は赤が分からない?

人の場合はさまざまな色を認識することができる錐状体細胞があり、猫の目にも同じように錐状体細胞が存在しています。 しかし、猫の場合は緑と青しか認識することができず、赤色は認識することができません。 色は赤・青・緑が基本色であるため、その3色だけ認識することができれば人が見えているようにカラフルな世界が広がります。 そのため、赤色が認識されないことはさまざまな色を認識することができないため、人が見ているようなカラフルな世界を猫は見えていません。 なぜ猫は赤色を認識することができなくなっているかは、進化する際にカラフルな色彩は必要なかったためであると考えられています。

優れた動体視力で獲物を捕らえる

猫は動体視力に優れている動物であり、視力が低くても早く動くものに対してしっかり目で追い続けることができます。 一秒間に4㎜ほどの微妙な動きでも感知することができ、素早い獲物をうまく狩ることが可能となっています。 飼い猫で室内でゆったり生活している猫でも動体視力が低下してしまっていることはほとんどなく、猫じゃらしなどのおもちゃで遊んであげればいくら飼い主が素早く動かしてもしっかり目で追うことが可能となっています。

猫の視力が暗闇でも発揮される秘密

猫の視力は暗闇で発揮されることを知っているでしょうか。 猫は夜に目が優れていると知っている人も多いですが、正しい知識ではない可能性も少なくありません。 次に、猫の視力は暗闇に強い理由などを紹介するので、猫を飼っているのであれば把握しておきましょう。

光を取り入れる大きな目

猫が暗闇の中でも視界を確保することができている理由は、大きな目が大きく関係しています。 人の目と比べて猫の目は大きく、瞳孔が広いという違いもあります。 瞳孔が広いことはそれだけ光を効率よく取り入れることができるため、少しの光さえあれば暗闇の中でも視界を確保することができます。 猫の種類が変わっても大きな瞳であることは共通して言えることでもあるため、種類が変わっても人よりも暗闇の中でも見えている場合が多いです。

光を調整できる瞳孔

上記で紹介したように、瞳孔が広いことで暗闇に優れていることに加え、人よりも光を調整することに優れている特徴もあります。 暗闇の中の僅かな光を瞳孔を広げることで光を最大活用することが可能となっています。 夜間に猫に光を当てると目が光ることは瞳孔を広げて視界を確保している証拠でもあります。 人の場合も瞳孔を調整して弱い光を集めるような働きはしていますが、猫よりもその調整する力が弱く、瞳孔も小さいので猫のように暗闇でも歩き回ることは難しいです。 ちなみに猫は強い光を目に入れてしまうと体が固まってしまう傾向があり、動体視力に優れている猫でも一瞬動きが止まります。

網膜を2倍活用している

猫は網膜を2倍活用していることも暗闇でよく見えている理由です。 猫の目にはタペタムと呼ばれる反射板があり、一度目に入った光は網膜まで届き、そこからタペタムに反射し、再び網膜に光が当たるようになり、通常の2倍ほどの光が結果的に網膜に照射されていることになります。 そのため、弱い光でも強い光に変えることができています。 上記でも紹介したように猫は人のようにさまざまな色を認識することはできませんが、そもそも暗闇の中では色を認識することも難しいので、猫にとっては昼間見えている色彩と大差ありません。

本当の真っ暗闇だと見えない

猫は暗闇で視力を高まることを紹介してきましたが、実は本当の真っ暗闇では視界を確保することができません。 そのため、暗視スコープで見えているような感じではなく、あくまでも少しの光がなければ猫も暗闇で何も見ることができません。 月の光や蛍光灯の僅かな光で大丈夫なので、夜間にも室内を自由に歩き回らせたいのであれば、豆電球をつけていたり、カーテンを開けて月の光が入るようにしていれば大丈夫です。 いくら瞳が大きく瞳孔の働きに優れていても光がなければ活用することができません。

まとめ

猫の視力について紹介しましたが、理解することができたでしょうか。 なかには間違った知識で覚えていた人もいたのではないでしょうか。 猫の視力は夜間であれば万能と考えてしまいがちですが、真っ暗では視界を確保することができず、身動きをとることもできません。 視力も元々高くなく、人のようにくっきり見ることはできませんが、猫にとっては不自由に感じることはありません。 ただし、猫も人と同じように目の病気になる可能性もあるので、定期的に眼球をチェックするようにしましょう。

犬の視力はどれくらい?

犬が飼い主をじっと見つめてくる瞳は愛らしいものです。 アイコンタクトで意思を伝え合うのはとても幸せな気持ちになりますが、犬の視力はいったいどれくらいなのでしょう。 犬の視力を人間の視力で表すと、0.1~0.2 程度です。 そのため、2~3m先の物体はあまりクリアに見えていないようです。 はっきりと物が見えるのは33~50cmくらいだとも言われています。 かなりの近視ということですね。 その反面、動体視力はとても優れているようです。 猫が走り去る姿を見て犬が追いかけようとするのがその一例です。 また犬種によっても視力に違いがあり、シェパードやロットワイラーは近視が多く、ボルゾイやアフガンハウンドなどの鼻が長い犬は水平方向によく見える部位があるそうです。 こちらの記事では犬の視力についてまとめてみました。

犬と人の視力・見え方には違いがある

視力としては近視と言えますが、犬の視力は人間よりも優れている点があります。 物をはっきりと目に映す力は人間よりも弱い反面、優れた動体視力と、少ない光で物をとらえる力に犬は長けています。 犬の祖先をたどると、うす暗い中で狩りをして生きてきたのでこういう物の見え方が適していたのだと考えられます。 そして視覚以外にも優れた嗅覚や聴覚を使って、情報を集められるようになっています。

犬の視力の測り方は?

犬の視力は一体どのように測っているのでしょうか? 人間のように視力検査はできませんから正確に測定することは不可能ですが、大まかに見えているのかどうかを検査する方法があります。 視力が気になっている飼い主さんは家で試してみてください。

瞳孔反射テスト

眼は光を感じて神経から物を見ます。 視力を失うと瞳孔が開いたままになってしまうため、光を入れると瞳孔が縮むかどうかを見るテストです。 部屋を真っ暗闇にした後に、犬の目が暗さに慣れるまで数分間待ちます。 その後、部屋を明るくして、犬の瞳孔が小さく収縮すれば正常な証です。 暗い場所を怖がる、夜になると物にぶつかるなどの様子があれば視力低下の初期症状かもしれません。 若い犬でも病気によりこのような症状が出る時があるので、気になる人は病院で詳しい検査を受けてみましょう。

綿球落下試験

丸めた脱脂綿やティッシュなどを用意します。 その脱脂綿・ティッシュを犬の真上から落とします。 それに合わせて目や顔が動けば正常な証です。 犬が壁によくぶつかるとか物につまずくといったことがあれば、このような方法で確認できます。 元々動体視力が優れているはずの犬が動くものを目で追えないということは、視力がかなり落ちていることになります。 早めに気づくことで症状を和らげることができたり、周囲を整えて怪我のないように配慮できるので、チェックしてあげることは大切です。

犬の色の識別能力はどうなっている?

犬と人間では目の構造が少し違うため、目から見た世界には違いがあります。 まず色を識別する能力に大きな差があります。 「犬は色盲」と言われていましたが、現在は完全に白と黒のモノトーンの世界ではないことがわかってきました。 でも、犬の網膜が認識できる色は人間ほど多くはありません。 しかし、犬は視覚による情報にはあまり頼っていません。 人間は色で判断することが多く、情報の約80%を視覚に頼っていますが、犬は約20%くらいだと言われています。 犬が見ている色の世界を紹介します。

犬が見ている色の世界

人間の網膜には錐状体(すいじょうたい)と呼ばれる色を感じる細胞があるので、色々な色を識別できます。 しかし、犬の網膜には錐状体がほとんどないのです。 犬の数少ない錐状体は黄色と青、その中間色にしか反応しません。 黄色・オレンジ・緑はくすんだ黄色に、青や紫は青っぽい色として見えています。 しかもちょっとぼんやりと靄がかかったように見えます。 つまり、赤や緑をはっきりと認識することができないのです。 特に赤は暗いグレーにしか見えないそうです。 完全に白と黒しか見えないのではありませんが、なんとなく黄色と青のぼんやりとした色の世界で生きているのです。 犬が好きな食べ物もその色はあまり関係なく、首輪やカラーを色で選んだりするのも飼い主だけの楽しみだということです。

犬と人間が見る色の世界は違う?

人間と犬では色を識別する能力に大きな差があります。 そのため、全く違った色の世界に生きていると言えるでしょう。 例えば信号機の赤は犬にはわかりませんが、空の青や黄色の花は私達と同じように見えているかもしれません。 また赤いボールを芝生の公園で投げて遊んでいても見失って探し出せないことがあるかもしれません。 赤と緑は認識することが難しいからです。 逆に黄色と青は認識できるので、ボールの色を変えると探しやすいでしょう。 こんなふうに犬と人間の見える色の違いを知ると工夫ができます。

暗闇の中

光の少ない暗がりの中で、人間は対象物を認識することが難しいです。 一方、犬は同じ暗がりでも、ほんの少しの光で対象物を見分けることが可能です。 犬は本来夜行性の動物なので、薄暗い中でも獲物を捕らえることができました。 網膜の裏に光を増幅できるタペタム層を持っていて、暗闇でも物が見えるのです。 人間が必要な光の約1/4の量で物が見えると言われています。 暗い場所で犬の写真を取ると目が光って写るのはこのタペタム層にフラッシュが反射しているからです。

ドッグフード

犬の目からドッグフードを見ても、あまり美味しそうな肉色ではありません。 ドッグフードの色は犬のためではなく、購入者である飼い主に「美味しそう」と思わせることを目的としているのです。 人間から見た美味しそうな肉の色は赤ですが、先程述べたように犬にとっては赤は暗いグレーにしか見えません。 そして犬は視覚から美味しそうとは思わないようです。 犬にとっては嗅覚が一番優先されるので、食べ物の匂いにつられて食欲が出ます。 フードに限らず、おやつなども着色料は犬には関係ないことがわかります。

花畑

花畑といえば、赤や黄色など色とりどりの華やかな花と緑が鮮やかなコントラストです。 人間の目には鮮やかに写る花ですが、同じ景色を犬の目から見たら、ほとんどが単色で塗りつぶされたような、あまり綺麗さを感じないような景色になります。 きれいな花畑で犬の写真を撮ったり、お散歩したりするのは飼い主さんには楽しいですが、犬の目にはきれいな景色には写っていないというのは少し残念になりますね。

まとめ

犬の視力についてはいろいろな研究が進んでいます。 例えば人間が見られない紫外線を犬は見ることができます。 また両目の視野は人間よりも広く220~270度もあり、広い範囲を一度に見ることができます。 視力はあまり良くない犬ですが、匂いや声などの情報で判断をし、私達とは違う色の世界で生きていること、さまざまな能力を持っていることがわかります。 犬の視力について知ることで犬を理解できる手助けになっていたらうれしいです。

犬の脂肪種とは?

犬の体にしこりを見つけることがあります。 原因は様々ですが、比較的多いものに「脂肪腫」が挙げられます。 犬の脂肪腫は、皮下脂肪が異常なほど増殖して、しこりが形成された良性腫瘍のことです。 良性なので特に影響はなく、何もせずそのままにしていることもありますが、発生場所や大きさによっては切除することもあります。 脂肪腫の原因や症状、治療についてまとめてみました。

犬の脂肪腫の原因は?

脂肪腫が何故発生するのか、はっきりとした原因は今のところ解明されていませんが、脂肪腫は主に老犬で多く見られる病気です。 犬種による差はなく、身体中のあらゆるところにできますが、胸や腹、後ろ足、脇の下に発生する率が高いようです。 雌犬の方が雄犬より2倍発生が多いとも言われています。 脂肪の塊でもあるので、肥満や遺伝が関係するとも言われています。 皮膚に現れる腫瘍は他にもいろいろあり、見間違えることもあるので要注意です。

犬の脂肪種の症状

脂肪腫は脂肪細胞からできる良性の腫瘍で「こぶ」のようなものです。 犬の体をマッサージしたり触っていたりする時に気が付くことが多く、犬自身は特に気にはならないことが多いです。 ただ、大変良く似た腫瘍が他にあり、肥満細胞腫や乳腺腫瘍、リンパ腫などとの見分けがつきにくいので注意しなければいけません。 次に、主な症状や見分ける方法、潰れた時の対処法について解説します。

脂肪種の主な症状

脂肪腫の症状は痛みや痒みを感じることがほとんどありません。 普通は体に1つだけ現れる脂肪種ですが、体中に複数できることもあります。 形も大きさも一定ではありません。 皮膚の変色や固い部分、コリコリした部分などができるのが特徴です。 体の表面にできた脂肪腫はほとんど痛みはありませんが、筋肉の間に出現した脂肪腫はとても固く、周りの筋肉を圧迫するため、痛みを生みます。 痛い部分を異常に舐めたり、歩き方がおかしくなったりすることもあります。 脂肪腫はゆっくりと大きく、広がっていくことが多いです。 早期発見の場合は簡単な治療で完治しますが、放置するとかなり大きくなって生活の邪魔になることもあります。

脂肪種なのか見分ける方法

脂肪腫が出現しやすい場所は腹部や胸部、前足と後ろ足の付け根など、体の柔らかい部分だと言われています。 しかし、頭や背中、耳、唇などにもできることがあります。 脂肪腫は他の悪性腫瘍や皮膚炎との見分けが難しい病気です。 見分け方としては、触ると腫瘍が柔らかく皮膚の下で動く感触があるかどうかということです。 また脂肪腫は弾力性があり、形が楕円形のことが多いです。 日頃から愛犬の体を触る習慣をつけ、どこかに柔らかいしこりを見つけたら、病院で相談し検査を受けてみましょう。

脂肪腫が破裂・潰れたらどうする?

もし脂肪腫を見つけた場合は、絞ったり潰したりはせず、獣医師に相談をして、適切な治療を受けられるようにしましょう。 痛みや痒みがあれば、犬は気にして噛んだり舐めたりするでしょう。 その場合に潰れたり、破裂したりすることがあります。 また皮下のう腫という症状が一緒に発症して、炎症を起こし破裂することもあります。 中から膿や血液が出て来ますのでそれを取り除き、菌が入って化膿しないように清潔にします自己判断で対処せずに、きちんと診察を受けてください。

犬の脂肪種の治療費

脂肪腫の治療にはどれくらいの費用がかかるのかということは気になる点です。 投薬治療になるか手術になるかによって異なりますが、もし手術だとしたら、大体の相場は2~4万円ほどと言われています。 小さな脂肪腫であれば、取り出すだけで済むところですが、大きいものや筋肉の間にできている場合などは手術も時間がかかり、何日か入院することもあります。 手術前には血液検査があり、麻酔や術後の病理検査や内服薬などもかかります。 脂肪腫の大きさ、場所によっても費用が変わってきますので、獣医師との確認をしっかりして治療計画を立てることが大切です。

犬の脂肪種の予防法

原因が詳しく分かっていないため、発症を完全に予防することは困難です。 しかし、脂肪腫になりにくい体のために良いことはいくつかあります。 例えばマッサージや漢方、サプリメントなどを試している人は多いようです。 豆乳が良いとも言われているので、試してみても良いでしょう。 肥満は脂肪腫ができやすいとも言われているので、おやつの与えすぎなどに注意し体重管理をしましょう。 どんな病気・症状であれ、治癒力を高めるために免疫力は大切です。 食事やサプリメントだけでなく、毎日の散歩や楽しい時間を作りストレスのない生活を心がけましょう。

犬の脂肪種の治療法

脂肪腫を発見したら、すぐに手術ということではありません。 基本的に良性腫瘍なので経過観察が多いですが、脂肪腫の場所や大きくなる速さによって生活に支障が出る時は手術する方が良いでしょう。 投薬治療と手術による治療について次に解説します。

投薬治療

発生した脂肪腫によっては、投薬治療や塗り薬などを使って経過を観察するケースもあります。 心臓などが悪い犬は、手術ではなく内服薬での治療となります。 ステロイドの投薬や直接脂肪腫に注射をして小さくする治療法も行われます。 また外科手術を行った後でも切除が十分でなかった際には、放射線療法や化学療法をすることがあります。

切除手術

ワンちゃんに何らかの障害が現れたり、飼い主さんが気になる場合は、切除手術をすることが一番良い治療となります。 脂肪腫の場所や大きさにより手術の内容も変わってきます。 切除が不十分であれば再発してしまうので、できる限り大きく切除することになります。 時には足を切断しなければいけない場合もあるため、決して簡単なものではありません。 高齢犬に多い脂肪腫ですが、高齢であると麻酔のリスクが高いこともあり手術に耐えられない場合が出てきます。 従って、早めに診察を受けて、状態によっては小さいうちに切除することが良い場合もありますので獣医師とよく相談することが大切です。

まとめ

犬の脂肪腫は良性で、問題なく過ごせることも多いです。 しかし、大きくなって生活に支障が出た場合や筋肉の間にできた際には外科的治療が必要になることも考えられます。 また脂肪腫は他の悪性腫瘍と見分けが難しいため、自己判断で放置することは避けて、必ず動物病院で診察を受けましょう。 早期発見のためにも、普段から愛犬のボディチェックをするようにして早くしこりやデキモノを見つけられるようにしてください。

犬に枝豆を与えてもOK

犬に枝豆を与えてもよいのか気になる人もいるのではないでしょうか。 犬は元々肉食ではありますが、雑食にも近いので気になるものは何でも食べてしまう傾向があります。 そのため、飼い主の意図に反して枝豆を食べてしまうことも少なくありません。 しかし、枝豆は犬に与えても特別害になるものではないので体調不良を起こしてしまう心配もありません。 与える際に注意しなければならないことはあるので、最低限の知識は身に付けておきましょう。

食べさせる時は少し工夫を加える

枝豆は人でも飲み込むことができる小さい粒であるため、犬も飲み込んでしまう危険性があります。 また、犬の歯には穀物類をすり潰すような歯がないため、小さく丸いものはそのまま飲み込んでしまいます。 枝豆は決して消化が良い食べ物とは言えないので小さくして胃に入れることが好ましく、そのまま飲み込むことは消化不良を起こしてしまう危険性があります。 そのため、枝豆を与える際には、すり潰したり小さく刻んで普段与えているフードに混ぜるなどの工夫をしましょう。 一工夫するだけでも愛犬への負担を軽減することができます。

塩は入れないで必ず茹でる

人が枝豆を食べる際に塩を入れて味付けする場合が多いです。 枝豆に含まれている塩分量は人にとっては害になることはありませんが、犬にとっては多すぎてしまいます。 そのため、犬に枝豆を与える際には塩を入れないで茹でることをおすすめします。 また、犬はしょっぱい味付けを特別好む傾向もないため、塩を入れる一工夫は不必要です。 大概の場合は、人が好む味付けは犬にとっては濃い味付けになってしまっている場合が多く、何かしらの栄養素を過剰摂取してしまいます。

毎日枝豆を食べさせても大丈夫?

犬に枝豆を与えても問題ありませんが、毎日与えてもよいのか気になる人もいるのではないでしょうか。 与える量が少量であれば毎日与えても問題ありません。 枝豆には豊富なたんぱく質が含まれているため、健康的な体作りのサポートをしてくれます。 そのため、毎日枝豆を犬に与えることはメリットになることが多いです。 ただし、子犬や老犬の場合はうまく食べることができなかったり、消化できない場合もあるので、様子見をしながら与えるようにしましょう。 タンパク質は腎臓で分解されますが、多くのタンパク質を摂取した場合は腎臓に負担がかかるため、腎不全の犬には与えないようにしましょう。

犬に枝豆を与える際の適量は?

犬に枝豆を与える際には適量を守ることが重要です。 何事でも適量が大切であり、大幅にオーバーしてしまうといくら体に良い食材でも害になってしまいます。 枝豆にも同じことが言えます。 枝豆100g中に135カロリーも含まれているので、結構豊富に含まれていることがわかり、与えすぎは肥満の原因となります。 犬に与えてもよい枝豆の適量は犬の体型ごとに分けられ、4㎏以下であれば4~9粒、10㎏以下は14~23粒、25㎏以下は23~40粒、25㎏以上は50~60粒を目安にしましょう。

犬に枝豆を与えてはいけないケースとは?

犬に枝豆を与えても問題ないことを紹介しましたが、与えてはいけないケースもあります。 そのため、一概に犬に枝豆を与えても大丈夫と考えるのではなく、与えてはいけないこともあると認識しておきましょう。 次に、犬に枝豆を与えてはいけないケースを紹介します。 愛犬が当てはまるかどうかを確認してから枝豆を与える判断をしましょう。

生のままでは食べさせない

枝豆を犬に与える際には生のまま与えないようにしましょう。 人も枝豆を食べる際には火を通すように犬に与える際にも火を通すことが大切です。 生の枝豆にはトリプシンインヒビターという成分が含まれており、消化酵素でもあるトリプシンの働きを妨げてしまいます。 そのため、生の枝豆を食べてしまうと下痢などの症状を起こしてしまうリスクがあります。 枝豆は元々消化しにくい食材ですが、生のままではより消化しにくくなってしまうので、茹でるなどして火を通しましょう。 トリプシンインヒビターは熱を加えると分解してしまう特徴があるため、トリプシンの働きを阻害してしまう心配もいりません。

皮・さやは与えない

枝豆を食べる際にさやから豆を取り出して食べることは人であれば普通ですが、薄皮は食べる人もいるのではないでしょうか。 そのため、さやから豆を出したまま犬に与えてしまうことも多いですが、下痢などの症状を起こす危険があります。 さやは明らかに消化に悪い見た目であり、食べるものではないという認識もあるため、犬にさやごと与えることはほとんどないです。 しかし、薄皮もさやと同じように消化しにくい部分でもあるため、与える際にはさやと薄皮どちらも取り除いてから与えることをお勧めします。

大豆アレルギーに注意する

枝豆を与える際には大豆アレルギーに注意しましょう。 大豆と枝豆は見た目が異なるため、違う作物と考えてしまうことも多いですが、大豆の未熟な物を枝豆と言います。 そのため、大豆と枝豆は全く同じ作物であり、大豆アレルギーがあれば枝豆を食べてもアレルギー反応を起こしてしまいます。 すでに大豆アレルギーがあることがわかっているのであれば大豆だけではなく、枝豆も与えないように注意しましょう。 また、大豆アレルギーがあるのか判断できていない場合は、初めて枝豆を与えるのであれば少量ずつ与えるようにしましょう。 枝豆を与えた際に咳や痒み、湿疹などがあらわれたら大豆アレルギーを持っている可能性が高く、すぐに病院で治療してもらいましょう。

尿路結石を患う犬には与えない

尿路結石を患っている犬には枝豆は与えてはいけません。 尿路結石になっている犬は食事による治療が行われている場合が多く、細かく摂取するミネラルなどが制限されています。 そのような状況で枝豆を与えてしまうと治療法がうまく効果しない場合も出てきます。 そのため、枝豆を与えたい場合はまず尿路結石を完治させるようにしましょう。 完治すれば療法食もなくなり、枝豆を食べても問題ありません。 また、治療中は枝豆に限らず決められた食事以外は与えてはいけません。

枝豆に含まれる栄養素は?

枝豆にはさまざまな栄養素が含まれているため、犬に与えることで健康的な体づくりのサポートをしてくれます。 上記で紹介したタンパク質はもちろんですが、皮膚を保護する役割があるビタミンC骨のタンパク質を活性化するビタミンKも含まれています。 そのほかには血液に効果がある鉄分やカリウムなども含まれているため、非常に優れている食材とも言えます。 そのため、大量に与えてしまいやすいですが、多くのタンパク質も含まれているので運動量が少ない犬では肥満の原因となります。

まとめ

犬に枝豆を与えること自体は問題なく、豊富な利用が含まれているため、与えることで得られるメリットは大きいです。 ただし、枝豆を与える際には注意点を把握していなければ愛犬の体調を崩してしまう原因となってしまいます。 さやや薄皮を取り除くことはもちろんですが、生で与えることもできないので、意外と与える際に手間と時間がかかってしまいます。 手間はかかってしまいますが、それに見合うほどのバランスのよい栄養が含まれているため、枝豆に含まれている栄養素で改善できる不調を起こしているのであればフードに混ぜて与えてみましょう。

犬の後ろ足に力が入らない原因とは?

犬の後ろ足に力が入らない状態になると、上手く歩けないばかりか排泄にも問題が出てきます。 生活に大きく影響してきますので、愛犬はもちろん飼い主様にも負担が出てくるでしょう。 では、どんなことが原因で後ろ足に力が入らなくなってしまうのでしょうか。 原因と治療や対策についてご説明していきます。

原因①:加齢

人と一緒で、年を重ねると共に筋力が低下し体重を支えることが難しくなります。 踏ん張る力が衰えてしまうことによって、震えやふらつきの状態が目立つようになります。 散歩中でもすぐに立ち止まってしまったり歩くスピードが落ちていたりして加齢を疑う場面が多々あるかもしれません。 ですが、可愛そうだからといって散歩に行かずにいると、より筋力が失われて近い将来に寝たきりになることも考えられます。 少しずつでもゆっくりと歩かせるようにしましょう。 無理のない範囲で適度な運動を毎日の行うことが大切です。

原因②:神経系の異常

脳や脊髄といった神経に炎症や異常があると、犬の後ろ足に力が入らない・歩き方がおかしいといった神経症状が現れることがあります。 腫瘍が原因になる場合もあり部位や大きさによっても症状の出方は様々ですが、脳腫瘍の場合はシニア犬に起こりやすいといわれています。 他にふらつきやよろけてしまうなどの様子がみられたら、すくに受診をしましょう。

原因③:怪我

散歩中やドッグランで遊んでいる時に、後ろ足を何かしらの理由によって怪我してしまった場合に痛めた足をかばって力が入らなくなってしまいます。 姿勢も不自然で歩き方がおかしいことで怪我が発覚することもしばしばあります。 外の環境だけではなく家の中でも、ベットや椅子の上から飛び降りたり同居犬と遊んでいてぶつけたりして後ろ足を怪我することも考えられます。 愛犬と共に暮らしている飼い主様は、家の中の届く範囲に危険なものを置かないなど注意している場合がほとんどのはずです。 ですが、ちょっとした遊びの中で思わぬ怪我をすることもありますので気をつけてあげましょう。

原因④:遺伝性疾患

親から子へと受け継がれる遺伝子に変異が起こり発症します。 純血腫の場合は、その犬種に起こりやすい疾患としてある程度は認知されていますが、飼い主様としては正しい知識と注意で早めの対応と準備もしやすいかもしれません。 遺伝性疾患が原因の場合、犬種に関わらず小型犬から大型犬まで発症します。 股関節形成不全や膝腕骨脱臼など多くの病気が考えられますが、足に力が入らないので横座りをしたり不自然な歩き方をしたりして飼い主様が気付く場合があります。 どちらかというとパピー期から成長期にかけて比較的若い時期に発症する場合も多く、「まだ子犬だから」と考えていたら遺伝性の疾患だったケースも多々あるようです。

犬の後ろ足に力が入らない病気~子犬・成犬~

それでは、犬の後ろ足に力が入らなくなる病気はどんなものがあるのでしょうか。 子犬・パピー期から成犬にかけて多く発症する病気をいくつかご説明していきますので、特に発症しやすい犬種がお家にいる飼い主様は、気をつけてあげましょう。

水頭症

先天性がほとんどといわれている水頭症は、小型犬の中でもチワワやポメラニアンやマルチーズに多く発症しています。 脳には脳室と呼ばれる空洞があり、正常な脳は適切な量の髄液で満たされているのですが、このバランスが崩れて髄液が増えすぎる・少なすぎるなどの異常によって、水頭症を発症します。 ぼーっとしていたりふらつきや回転するといった歩行の異常がみられたりして、中には食欲がなくなって嘔吐や痙攣などの神経症状が現れる場合もあります。 なりやすい犬種はありますが、なぜこの犬種が遺伝によって発症するのか詳しくはわかっておらず、小型犬の飼い主様は様子をよくみて違和感があればすぐに診察を受けましょう。 ですが、生後数ヶ月で発症する場合も多く、子犬特有の落ち着きの無さと勘違いする可能性もあります。

馬尾症候群

腰から尻尾の付近にある背骨の中は細い神経が多数あり、馬の尻尾に似ていることから馬尾神経と呼ばれています。 この馬尾神経が脊髄や血管に圧迫されることにより起こる病気です。 症状は様々ですが、初期は尻尾を動かすことによる痛みや腰痛の他に、おすわりや階段を使うことでも痛みが出てゆっくりとした動作になるでしょう。 進行すると後ろ足がふらついたりしびれが起きて尿失禁することもあります。 大型犬に多く見られますが、男の子に多いとされていて温存療法か外科手術を行うかは状態によって判断し決定します。

椎間板ヘルニア

椎間板が変形し、体を動かすために大切な役割を持つ背骨を通る脊髄神経を圧迫してしまう病気です。 最初は歩きたがらない・高いところへ飛び乗らないといった症状で、年齢を重ねた犬なら「年かな」と感じる程度かもしれません。 重症化すると足元がふらつき、背中の痛みや腰を動かすことが困難となって四肢の麻痺を起こす可能性もあるでしょう。 排尿や排便のコントロールもできなくなりますので、状況や状態に応じて温存療法や外科手術の選択と治療を行っていきます。 ミニチュア・ダックスフンドやウェルシュ・コーギーなどが発症しやすい犬種として挙げられます。

犬の後ろ足に力が入らない病気~老犬~

若い犬や育ち盛りの犬はもちろん、年齢を重ねたシニアと呼ばれる老犬に起こりやすい病気も存在します。 老化による病気はある程度仕方ないとも考えられますが、飼い主様が注意と管理をすれば防げる病気もありますので、シニア世代に差し掛かっていたり真っ只中の愛犬がいたりする場合は特に注意してあげましょう。

前立腺肥大

繁殖や他の理由などで去勢を行わずにいたシニアの男の子にみられ、精巣のホルモン分泌異常によって前立腺が肥大化することを前立腺肥大と呼んでいます。 この肥大化した前立腺が尿道を圧迫したり直腸を圧迫したりして様々な症状が現れます。 排尿や便秘を含む排便困難の他にも神経を圧迫することによって後ろ足のふらつきが見られる場合もあるでしょう。 根本的な治療には去勢手術が含まれていますが、全身麻酔となるので内臓の他の箇所に疾患を持つ犬は内科的な温存治療を行います。

前庭疾患

内耳の前庭という器官は、体の平衡感覚を正常に保つ役割を持っています。 この部分に異常が起こると家具や物にぶつかりやすくなり、後ろ足に力が入らなくなることがあります。 より進行すると、平衡がわからなくなっている犬の体はまっすぐ歩くことは不可能になり、同じ場所をぐるぐると回り、嘔吐や多量のよだれといった症状が見受けられます。 この場合は投薬による治療もしくは、様子を見て症状が落ち着くのを待つこともありますが、素人判断せずに診察を必ず受けましょう。

犬の後ろ足に力が入らない病気の初期症状とは?

今まで元気だったのに突然症状が現れたり、徐々に症状が進んでいったりして飼い主様としては気が気じゃないかもしれません。 どちらの場合でも愛犬の体に異変が起こっている状態になりますので、老化の場合も含めてより早期の治療を行うためにもすぐに診察を受けるように心掛けましょう。

突如現れるタイプ

いきなり症状が現れるものとして、椎間板ヘルニアや後ろ足の骨折の他にも血栓の場合も考えられます。 症状に気がついた時点で、すぐに掛かりつけの動物病院を受診してください。 早期に治療を開始すれば回復にも差が出てきますので、しっかりと検査と納得のいく説明を受けてから最善の方法を選択しましょう。

徐々に進行するタイプ

徐々に現れる病気は、飼い主様が「なんかおかしい」「最近大人しい」と年齢のせいにしがちな些細な症状がまず見られます。 また、突如現れる病気として挙げた椎間板ヘルニアや骨折も、犬の性格や症状によっては気づかない場合も考えられます。 病気の進行と共に、愛犬に痛みや辛さを与えてしまうのでどんな小さな違和感も放っておかずに診察を受けるようにしてください。

まとめ

大切な愛犬の体の変化を見過ごさないように、歩く姿やおすわりの仕方など飼い主様だからこそわかる仕草を毎日変わりなく行っているか、チェックするクセをつけると良いでしょう。 特に後ろ足の異変は、排尿や排便に繋がるので生活の質を低下させてしまうことも少なくありません。 毎日元気に生活できるように定期的な検診も有効なので、年齢に合わせた適切なケアを行ってあげましょう。

猫の健康診断の必要性は?

動物の健康診断はお金がかかるというイメージから、異常がなければしなくて大丈夫と思っている飼い主さんが多いのが現状です。 ですが、健康診断は不調がない時にこそ実施して欲しいのです! 健康な数値を知り、変動がないかを定期的にチェックすることで異常があった際の早期発見に繋がります。 猫は弱みを見せず、症状を隠す動物です。 飼い主さんが症状に気づく時には重症化していることも多いため、日頃から定期的な健康診断を受けておくことが必要だと言えます。

猫の健康診断の費用

猫の健康診断の費用は一般的な内容で受けた場合とオプションに分けられます。 動物病院によって異なりますが、一般的な検査項目のみであれば、目安は5,000円~10,000円程度でしょう。 一般的な検査以外に心配なことがある場合やもっと詳しく調べたい場合、オプションの検査を追加することがあるのですが、必要な検査は年齢や健康状態によって異なるため、先生としっかり相談しながら決めるようにしてください。 オプションごとの費用も病院によって異なり、詳しく調べる場合は20,000円~35,000円くらいが目安となるでしょう。

猫の健康診断の頻度

猫の健康診断を受ける頻度は、猫の年齢によって変える必要があります。 そこでここでは、年齢別に健康診断の頻度について詳しく解説していきましょう。

幼猫の受診頻度

幼猫は1歳未満の猫のことを言いますが、この時期の猫は体力がなく抵抗力も低い傾向にあります。 そのため、成猫であれば何にもない病気でも幼猫にとっては命取りになることも。 そうならないようにするためには、簡単な検査でいいのでこまめに健康診断を受け、感染症にならないために予防接種も受けておくようにしてください。

成猫と高齢猫の受診頻度

成猫は1歳~6歳の猫で、年に1度の健康診断を受けるようにしてください。 また、高齢猫は7歳以上なのですが、特に10歳以上になるとさまざまな病気を発症しやすい傾向にあるため、半年に1度の健康診断が理想です。 成猫であっても、持病がある猫は健康状態が良くない時には小まめに健康診断を受けることをおすすめします。 猫が健康診断を受けるタイミングは飼い主さん次第になるので、飼い主さんがきちんと時期を決めて健康診断を受けた方がいいでしょう。 健康診断のためだけに時間がさけないと思う場合は、予防接種は年に1回受けることが望ましいため、そのタイミングで一緒に健康診断を受けると何度も病院に行かなくてもすみますよ!

猫の健康診断の内容

猫の健康診断の大切さや費用・タイミングなどについて前述してきましたが、実際、どんな検査をするのか気になっている方も多いかと思います。 ここでは、猫の健康診断の内容について詳しくご紹介していきます。

検査内容①:触診

まずは、触診です。 猫の全身状態を触って確かめることで異常がないか見つけることから始まります。 目や耳の状態、歯石や口内炎がないか、脇や首、ひざの関節、リンパ節の腫れなど、直接手で触りながら観察していきます。 目ヤニがあれば結膜炎、口臭は腎臓病の疑いがあるので、細かくチェックし、続いて聴診器をあて、心臓の音を聞きます。

検査内容②:便・尿検査

動物にとって便と尿は、健康のバロメーターで検査する上で非常に重要なものです。 この検査をすることによって、膀胱や腎臓などの泌尿器系や糖尿病などを発見することができます。 便に関しては自宅で採取したものを当日に渡すことになると思うのですが、猫の場合、自宅で尿を採取するのはなかなか困難。 そのような場合は、病院で採取することもできるので予め先生にお願いしておきましょう。

検査内容③:採血

全身状態を調べる上で、触診の他に大切なのが血液検査です。 結束バンドで血管を浮き上がらせてから、採決を開始。 採取した血液が専門機関に回され、器官系をみる「血液化学検査」と、血液中の細胞数をカウントする「完全血球計算」を行います。 高齢の猫の場合、甲状腺機能亢進症など、ホルモンの働きに関する病気も発症しやすくなるのですが、甲状腺の検査は基本の血液検査に含まれていないので、オプションで追加することが可能。 血液検査は外部に委託することが多いため、結果に2日~1週間かかります。

検査内容④:レントゲン

続いてレントゲンなのですが、猫の場合、基本検査に含まれていないことが多いので必要な場合はオプションで追加してもらいましょう。 レントゲン室に入り、台に乗せ胸部と腹部のレントゲンを撮影します。 獣医師と看護師が体を固定し、仰向けと側面の2方向から撮影。 撮影された画像をもとに、心臓や肺、腎臓、肝臓の位置、大きさ、異常がないかなどを確認します。 10歳を超えると関節炎や軟骨形成異常など骨に関する症状も出やすいので細かいチェックが必要になってきます。

検査内容⑤:超音波

超音波も基本検査ではなくオプションで追加する項目となっている病院が多いです。 診察台で仰向けになり、臓器の構造を確認するのですが、超音波検査の方法は病院によって異なります。 この検査によって、腫瘍や内臓の肥大、水ぶくれなどの異常がないかをチェック。 なかでも猫は泌尿器系のトラブルが出やすくなるので、膀胱や腎臓もしっかり確認し、病気のリスクを探っていきます。

猫の健康診断の注意点

猫の健康診断をする上でいくつかの注意点があります。 ここでは、どのような点に注意すればいいのかをご紹介していきます。

事前に便・尿を用意しておく

健康診断の基本検査には尿検査・便検査は必ず行われるため、飼い主さんは尿と便を自宅で事前に採取していかなければいけません。 しかし、人間のように簡単に採取できるようなものではないので、猫がどのタイミングで尿や便をするか日頃からチェックしておくと採取しやすいでしょう。 病院へ持っていく尿・便は検査する3時間以内のものが望ましいと言われているので、採取した時の猫の状態や日付、時間などを忘れずに明記しておいてください。 便は比較的簡単に採取することは簡単なのですが、前述したように尿に関しては困難なこともあるため、持参するのが難しい場合は当日病院で採取してもらうようにしてくださいね。

普段の猫の様子を観察しておく

猫の普段の様子をしっかり観察しておくことも健康診断を受ける上では非常に重要です。 そのためには、日頃から猫の様子を飼い主さんがしっかり観察しておき、猫の体調や動きを先生に伝えられるようにしておいてください。 メモをとっておいてもいいかもしれませんね。 特に、観察しておいてもらいたい項目は、猫のご飯の内容、ご飯の量、お水の量、トイレの回数などは大切なので必ずチェックしておくようにしましょう。

猫が落ちつけるおもちゃなどを用意しておく

検査の内容によっては絶食を指示されることもあります。 また、検査にかかる場合は、猫を動物病院に預けることも考えらえるでしょう。 そんなことも考え、猫が落ち着いて過ごせるように、いつも愛用しているタオルやおもちゃなどを一緒に渡しておくと少しでも負担の軽減になります。

まとめ

今回は、猫の健康診断についてご紹介してきました。 元気な愛猫であれば健康診断を受けるという判断はなかなかしない飼い主さんも多いと思いますが、健康だからこそ健康診断を受けることが大切だということがわかりましたね。 愛猫に少しでも元気で長生きしてもらえるように日々の健康診断はとても重要なものになってきますので、今回の記事を読んで参考にして頂き、定期的に健康診断を受ける習慣をつけるようにしましょう。

犬の健康診断は必要

犬との暮らしはかけがえのないものであり、幸せな時間を共有しあえる友だちであり子どもである関係性を築いていけるでしょう。 そのためにまず飼い主様が気をつけなくてはならないことは、愛犬の健康管理です。 人の4倍から7倍といったスピードで成長していく犬は、人間の年齢に換算すればあっという間に飼い主様の年齢を追い抜いていきます。 その分、比較的短期間の内に病気や老化に対する予防や対策を考えることが大切となります。 毎日愛犬の体を触って、痛がるところや異常がないかチェックしている方がほとんどのはずですが、自覚症状がなく進行する病気もたくさんありますので、掛かりつけの動物病院で定期的に健康診断を受けましょう。 病気の早期発見や予防にも繋がり、安心して毎日を過ごすためにも健康診断について詳しくご紹介していきますのでぜひ参考にしてください。

犬の健康診断の費用

飼い主様として気になる費用面は、しっかりと事前に確認しておきたいところです。 すべての動物病院が犬の健康診断を行っているとは限らないので、まず掛かりつけの病院での確認やサイトで調べてみましょう。 受け入れている場合は、検査項目や診察料・費用について説明や記載がされています。 年齢に応じた検査項目を揃えたコースや、最低限の検査をセットにしたり、愛犬に必要な検査のみをチョイスできたりして飼い主様が選びやすいように用意している動物病院もあるようです。 どんな内容で検査をするかによって料金も変わりますが、同じ検査内容を行う複数の動物病院を比較検討するのもひとつの方法です。 健康診断に掛かった費用として、7千円台から3万円前後の費用が掛かったという調査結果もあります。

犬を健康診断に連れて行く頻度

まだまだ若くて元気な愛犬を健康診断に連れて行くのは早い、と感じている飼い主様は多いかもしれません。 確かに健康であれば何も問題はないともいえますが、先述の通りに早く年を取る犬は1年で人間の4年から7年を過ごす計算となります。 若い時でも掛かる病気も多々ありますので、持病のない犬であれば最低でも1年に1回程度、7才以降のシニア期なら1年に2回の健康診断をおすすめします。 「前回はいつだっけ」とわからなくなってしまうことも考えられますので、愛犬の誕生日や飼い主様のお誕生日のタイミング、春のワクチン接種の時に健康診断の予約をするといった習慣づけをしておくと安心でしょう。

健康診断は何歳から受けるべき?

パピー期は犬種特有の先天異常や発育不良などの健康診断を受けましょう。 混合ワクチンを接種する機会に獣医師に相談すると愛犬の負担になりにくく、安心してパピー期を過ごせます。 その後は避妊・去勢前に当たる生後半年前後を目安として総合的な検査を行う健康診断となりますが、愛犬の状態や犬種によって検診内容も変わる可能性があります。 しっかり説明をしてもらって納得のいく検査をお願いしましょう。

犬の健康診断の検査項目

「犬の健康診断って何をするの」と不安を感じるかもしれません。 内容は動物病院によって様々ですが、人の健康診断と似ている部分も多くあります。 ですが日頃の様子や体調を犬が伝えることはできないので、飼い主様が獣医師へ説明ができるように気になることや心配な点はメモを取っておくと良いでしょう。

問診

その名の通り、愛犬の体調や様子など飼い主様が気になっていることや心配なことを獣医師が聞き取りをしていきます。 何か愛犬の体に問題があった場合、普段の様子と照らし合わせて治療や予防に繋げることもできますので、正確に伝えられるように準備しておきましょう。 どんな些細なことでも良いので、例えば「ゴハンの食いつきが悪くなった」「大好きな散歩に行きたがらない」「ウンチがちょっと柔らかい」など何でもお話ししてください。

聴診・触診・視診

目や歯の状態を見て確認しながら、犬の体を触って痛がる箇所やしこりなどの問題がないかを確認していきます。 犬を乗せる診察台に体重計がセットされている場合が多く、愛犬の正確な体重も含めて診察を行いますので飼い主様としては細かいところまで含めた検査に安心できるでしょう。 他には胸やお腹に聴診器を当てて音を聞き、心雑音の有無や肺に異常がないかも調べます。 犬の性格によっては緊張で鼓動が早くなる場合もありますので、その後の検査で詳しく調べていくこともあります。

便検査・尿検査

病院によって、事前に採取した便と尿を持参する場合と病院で尿を取る場合があります。 便検査は寄生虫や細菌の有無や血が混じっていないか確認します。 尿検査は、タンパクや結晶が出ていないかをチェックできるので、結石や膀胱炎など腎臓の病気を見つけることが可能となります。 他にもニオイや濃さなどで炎症が起きていないかを獣医師が確認できるので、とても重要な検査といえるでしょう。

血液検査

貧血や血糖値の他にも肝臓機能やホルモンの異常にも気づくことができる血液検査は、大まかに愛犬の全身の様子がチェックができます。 正常範囲の数値が記載されていますが、愛犬の数値が正常範囲外の項目があったとしてもすぐに病気だとは言い切れません。 他の項目や治療中の病気と照らし合わせながら判断したり、毎日の生活環境の見直しによって変化が期待できたりするので、今後の対応や注意点をしっかりと確認してください。

超音波(エコー)検査

腹部に機器を当てて超音波による腸の動きや肝臓の様子、腎臓や膀胱の状態など様々な内臓を確認できます。 触診によって腹部にしこりが認められた場合は、エコーによる確定診断にも効果があります。 麻酔など犬に負担を掛けることなく、リアルな体の状態を見ることができる検査なのでシニア犬や麻酔に不安がある犬も安心して受けられます。

レントゲン検査

レントゲンはX線検査とも呼ばれており、骨折や骨の異常の他、心臓や肺の大きさに異常がないか、腫瘍の有無・臓器に影がないかを見ていきます。 腎臓や膀胱の結石を発見する場合もあります。 昨今のレントゲンはデジタル化が進んでおり、鮮明でコントラストを調整できるのでより診断率が高いものとなっています。 麻酔の必要がないので犬の負担も軽く、シニア犬や麻酔が使えない病気を持っている犬にも安心です。 撮影時間も短時間で済みますが、どうしても暴れてしまう犬や適切な位置で撮れない犬には軽い鎮静剤を使用する場合もあるでしょう。

犬に健康診断を受けさせる時に注意したいことは?

愛犬に健康診断を受けさせる時に、動物病院としてこれだけは守って欲しいという点がいくつかあります。 それは健康診断の検査だけでは判断できないことを、連れてきている飼い主様に確認し判断材料とするために大切なことになります。 また、検診を受けるための基本的な段取りももちろんありますので、それぞれ詳しくご紹介していきます。

犬の普段の様子を知る人が連れて行く

愛犬の普段の生活や状態を把握している飼い主様が連れていきましょう。 一緒に生活している家族であっても、普段の様子を見ていない人では獣医師に正確な説明をすることができません。 ご飯の様子や散歩中の歩きかたや、遊んでいる時に見せる仕草などよく観察している人が連れて行くようにします。 どうしても都合がつかないなど、連れて行くことが難しい場合はメモに普段の様子や気になるところを書いて伝えてもらいましょう。 口頭では忘れることも考えられ、正確に獣医師に伝えることが難しくなります。

あらかじめ予約や相談をする

健康診断は、動物病院の診察がない休憩時間中などを利用して行うことが多いです。 手術も急患以外は休憩時間内で行いますので、多くの患畜を診ている関係で1日の段取りはある程度決められているものです。 いきなり連れて行っても対応できないことがほとんどなので、あらかじめ担当の獣医師に相談や予定を確認しましょう。 電話で相談や予約をすることもできますので、飼い主様の都合や獣医師の予定を確認してください。 掛かりつけ以外の動物病院で受ける場合は、病院ごとに方針が違いますのでまず電話で確認したあとにどうしたらよいか指示を受けましょう。

食事を抜くパターンもある

検査内容や動物病院によって変わってきますが、当日の朝は絶食が多いようです。 お腹を空かせている愛犬を見ると可愛そうで、少しだけなら良いだろうとご飯をあげたくなりますが、正確な診断が出来ずに後日やり直しになったりお腹が膨らんで苦しい思いをしたりして愛犬自身を苦しめてしまいます。 健康を守るために必要な処置ですので、獣医師の指示に従ってください。

排泄は事前に済ませた方が良い?

排泄は済ませていたほうが、お腹の様子を見るのに都合が良いかもしれません。 尿検査を行うなら、病院で採取する場合は我慢させたほうが良い意見もあります。 しかし、排尿を我慢させるのはかなり可愛そうなので、できれば事前にご自宅で採尿ができることが望ましいといえます。 動物病院によって考えは違いますので、尿検査の予定がある場合は確認してみましょう。

まとめ

犬の健康診断は、人と同じく全身の状態をチェックしていく大切なものです。 今元気だからといって受けさせないでいると、なにか問題があっても早期発見ができないばかりか命の危険も考えられます。 大切な愛犬の健康を守れるのは側にいる飼い主様だけですので、最低でも1年に1度の健康診断を心掛けましょう。 また、日頃の愛犬の様子や変化を見過ごさずに違和感があれば、すぐに診察を受けてください。