犬のお腹にしこりが…しこりとは?

何気なく愛犬のお腹を撫でていると、何か塊が手に当たる・・・。 この塊は何なのだろうと不安になりますよね。 動物病院へ連れていくべきか、家で様子を見るべきかも気になるところです。 お腹に塊がある場合、どのような病気が考えられるのでしょうか。 この記事では、犬のお腹にしこりがある場合に考えられる 病気や原因、対処法などを詳しくまとめました。

犬のしこりの原因

犬のお腹にできるしこりは、ニキビなど皮膚にできものができている場合を除き、 病気・疾患以外でできることはありません。 つまり、お腹の中にしこりがある場合は、何かしらの疾患があるということになります。 しこりといっても一種類だけではなく、さまざまな原因でできることがあります。 では、実際に犬のお腹にしこりができるのは、どのような病気が考えられるのでしょうか。 次の項目では、犬のお腹にしこりができた際に考えれる病気を紹介します。

犬のお腹にしこりができる原因として考えられる病気は?

犬のお腹にできるしこりには「良性」のものと「悪性」のものに分類されます。 良性の場合は切除することで完治するものがありますが、悪性の場合は「ガン」であり、 しこりを切除しても転移や再発の可能性があります。 ここからは、犬のお腹にできる良性腫瘍と悪性腫瘍を紹介します。

良性腫瘍一覧

犬のお腹にできる良性腫瘍には、「脂肪種」「皮脂腺腫」「犬皮膚組織球種」「マイボーム腺腫」 が考えられます。ここでは、この4つの病気について説明します。
POINT
1.脂肪腫 脂肪腫は、脂肪組織由来の良性腫瘍で、皮下組織での発生が多く見られます。 脂肪種と診断された場合、基本的に無治療で大丈夫ですが、場所や大きさによっては内臓など を圧迫することがあり、その場合は外科的手術などが必要になるでしょう。 2.皮脂腺腫 高齢犬に多く発生する良性腫瘍です。 ピンク色でカリフラワー状の形のものや多発することがあります。 膿や出血を伴う場合があり、外科的手術で摘出をする場合もあります。 3.犬皮膚組織球腫 比較的若い年齢の犬に発生する良性腫瘍です。 ドーム状の形をしており、赤みや脱毛を伴う場合があります。 無治療のばあもありますが、腫瘍が大きくなるようであれば外科的手術を行い切除します。 4.マイボーム腺腫 まぶたに発生する良性腫瘍です。 視界を遮ってしまうことが多いため、良性でも外科的手術で摘出することも珍しくありません。

悪性腫瘍一覧

悪性腫瘍とはガンのことで、「肥満細胞腫」「扁平上皮癌」「メラノーマ(悪性黒色腫)」 が挙げられます。ここでは、それぞれの病気について紹介します。
POINT
1.肥満細胞腫 悪性の腫瘍です。 肥満細胞は顕微鏡で見ると細胞が膨らみ太って見えるため、肥満細胞という名前が付けられています。肥満との直接的な関りはありません。しこりの周りが赤く見えることがあり、皮膚のほか肝臓、脾臓にも発生します。 2.扁平上皮癌 悪性の腫瘍です。 膀胱や陰部の粘膜などに発生し、ただれや潰瘍として現れるため、皮膚病と間違われやすい病気です。 3.メラノーマ(悪性黒色腫) 悪性の腫瘍です。 色素(メラニン)を作る細胞がガン化いしたもので、オスに発生率が高く、場所は口腔内に発生することが多い病気です。

腫瘍の場合の考えられる症状一覧

犬に腫瘍ができた場合、どのような症状が現れるのでしょう。 ここでは、腫瘍ができた時に多く見られる症状ついて紹介します。
POINT
1.しこり・イボ 体を触って今までになかったしこりやイボがある場合、腫瘍の可能性があります。 悪性腫瘍である場合、ガンであり放っておくと転移してしまう危険性もあるため、早期治療が重要です。また、腫瘍は皮膚だけでなく口内や精巣、足先、爪などにもできるため、普段のスキンシップと一緒にしこりがないか観察すると早期発見に繋げることができます。 2.元気・食欲・体重の低下 元気や食欲の低下は腫瘍に限ったことではありませんが、腫瘍ができた場合でも現れやすい症状の一つです。また、特に悪性腫瘍の場合は体重が大幅に減少することがあるため、普段から定期的に体重測定を行い、体重の変動を記録しておくと良いでしょう。 3.咳・呼吸困難 苦しそうな咳や呼吸をしている場合は、肺炎などのほかに呼吸器に腫瘍ができている場合もあります。 激しい咳や辛そうな呼吸をしている場合は、緊急性を要する場合もあるため早めに動物病院を受診するようにしてください。 4.鼻血・鼻詰まり・くしゃみ・いびき・鳴き声が変わった 犬が鼻血を出すことはまれで、鼻の中に腫瘍ができている可能性があります。 また、鼻詰まりも腫瘍によって鼻呼吸が困難になっている可能性があります。 鼻腔内の腫瘍により回口呼吸をしたり、いびき、鳴き声が変わるなどの可能性があるため長引くようであれば医療機関を受診してください。 5.嘔吐・下痢・便秘 消化器に腫瘍(特に悪性)ができると、嘔吐や下痢、便秘といった症状が現れやすいことが特徴です。 嘔吐や下痢は、腫瘍でなくても脱水症や栄養失調などのリスクが高まるため、注意が必要です。 消化器官のほかにも脾臓や肝臓、腎臓などの腫瘍ができている場合でも同様の症状が発生することがあります。同時に食欲や体重の減少がみられる場合は、動物病院でしっかりと検査をしましょう。 6.血尿・頻尿 腎臓や膀胱、尿道などの泌尿器に腫瘍ができると、頻尿や血尿といった症状が現れます。 これらは尿石症や膀胱炎でも同じような症状が現れます。 膀胱炎などの治療を行っても改善が見られない場合には、腫瘍を疑ってみる必要があるでしょう。 7.体や足の痛み・ふらつき・麻痺 骨や神経に腫瘍ができた場合には、各箇所の痛みや麻痺、足などに腫瘍がある場合にはふらつきといった症状が現れます。 この症状は関節炎などほかの疾患の場合が多いのですが、治療をしてもあまり効果が無いようであれば腫瘍の可能性もあるため一度検査をすることをおすすめします。 8.けいれん発作 脳に腫瘍ができた場合には、突然意識を失ったり暴れるように痙攣をおこす場合があります。 けいれん発作には腫瘍以外に脳疾患や心疾患、血液異常なども考えられます。 いずれにせよけいれん発作を一度でも起こした場合には、病気の可能性が高いため検査をおすすめします。 9.腹囲膨満 食べている量に変わりはないのにお腹が膨らむ、お腹だけが膨らんでいる場合には、腹部に大きな腫瘍があるまたは腹水が溜まっていることがあります。 肝臓や脾臓、腎臓などは沈黙の臓器とも呼ばれており、病気が合っても症状が表れにくく気が付いたときには進行が進んでいることも少なくなりません。 早期発見のためにも、普段から体を触ってしこりがないかチェックをする習慣をつけましょう。 10.多飲多尿 多飲多尿の症状がある場合、クッシング症候群という病気が多いのですが、中には副腎に腫瘍ができている場合もあります。 多飲多尿の症状が出る病気は糖尿病や子宮蓄膿症などたくさんありますが、明らかに飲水量や排尿量が増えた場合は一度病院で検査を受けた方が良いでしょう。

初期症状と早期発見方法

腫瘍には早期発見が何より大切です。 悪性腫瘍であっても、初期状態では症状が表れにくいこともあります。 そのため、毎日スキンシップをとりながらしこりがないか全身を触って確認する方法がおすすめです。 小さなしこりでも確認できた場合には、動物病院を受診し良性か悪性かの検査をおすすめします。 検査は細い針をしこりに刺し、細胞をとって顕微鏡などで調べる細胞診が一般的です。 腫瘍が小さい場合には、健康診断をしても引っかからないことがあるため、しこりを見つけることが 一番効率的と言えるでしょう。

もし腫瘍ができた場合の手術費用

腫瘍が認められた場合には、良性であれば健康に害を及ぼす場合には外科的手術で摘出、 悪性の場合には転移の有無などにより摘出手術を行うか決めることになります。 手術にかかる費用は、場所にもよりますが5~30万ほどが相場です。 その後の治療にかかる費用のことも考えると、元気なうちにペット保険に加入すると高額な治療費を賄うことができます。

もし腫瘍ができた場合の対処法

愛犬の身体にしこりを発見した場合には、自己判断は禁物です。 悪性と良性の見分け方として、色や形などが挙げられますが、それが全てではありません。 悪性腫瘍だった場合には、転移する前に摘出するなどの治療を行う必要があります。 悪性、良性の違いは動物病院で検査を受けることで判断することができます。 腫瘍が悪性だったとしても、早期であれば完治することも珍しくありません。 どんな小さな腫瘍であっても、確認できた場合には検査を受けることをおすすめします。

まとめ

愛犬の腹部にしこりを発見した場合には、腫瘍の可能性があります。 腫瘍には良性と悪性があり、悪性の場合はガンということになります。 良性では脂肪種などがあり、悪性では肥満細胞やメラノーマなどが該当します。 良性か悪性化は、細胞を取って検査することで分かります。 初期の腫瘍は症状が現れないことも多いため、飼い主さんが体を触りながらつけてしこりがないかを 確認する習慣をつけることをおすすめします。 しこりを発見した場合には、どんなに小さなものでも検査を受けることをおすすめします。 ガンだった場合には、早期発見、治療が何より重要です。

犬がくしゃみをする理由は?

くしゃみとは、何かしらの異物などが身体に入って刺激を受けた時に、 それを排出しようとする働きです。犬がくしゃみをする理由について、 可能性が考えられるものを挙げてみます。
POINT
・気持ちの変化によるもの ・ストレスを感じた時や、嬉しい時 ・ほこりやゴミを吸ってしまった時 ハウスダスト、カビ、散歩中の砂や草などが鼻に入ったなど ・刺激のある匂いを嗅いだ時 柑橘系の匂いや、香水、コショウなど強い匂いを感じた時 ・鼻に異常 鼻腔内腫瘍、細菌感染性慢性鼻炎など ・口腔内に異常がある時歯根腫瘍など ・呼吸器系に異常がある時ジステンパーなど ・風邪をひいた時ケンネルコフなど
物理的な刺激だけでなく、気持ちの変化や病気など様々な原因でくしゃみが出るようです。 次の項目から、犬のくしゃみについて詳しく見ていきましょう。

人間と同じ生理現象

例えば鼻に自分の毛やホコリやゴミが付いたり、コショウのような粉状のものを鼻から吸ったり、暖かい部屋から急に冷たい屋外に出た時など、鼻に刺激を感じることで犬もくしゃみをします。 「何だか鼻がムズムズするぞ」 という、人間と同じ生理現象です。 また、急に強い光が当たった時など、神経が刺激されることでくしゃみをすることもあります。 人間のくしゃみとは少し違いますが、強い恐怖や不安、犬は飼い主があまりかまってやらないことによりストレスを感じた時や、逆に飼い主が帰宅して嬉しい時などにもくしゃみをすることがあります。 ストレスについては思い当たる原因を取り除いてやる必要がありますが、その他のくしゃみについては一過性で、くしゃみをした後にすぐ何事もなかったかのように普通に過ごせるようになります。

病気の可能性も…

元気で食欲もありくしゃみ以外は健康な時と変わらないようであればそれほど神経質にならなくても心配ないでしょう。 しかしくしゃみが止まらず、鼻水も出ているような時や、呼吸が苦しそうにいびきのような音になったり、鼻水に膿や血のようなものが混ざってドロドロしていたりするなど、くしゃみ以外に症状がある時は病気が潜んでいる可能性があります。 片側から鼻血が出ていて、何か詰まったものを排出しようとしているようなくしゃみにも注意が必要です。 この他にも咳や嘔吐、下痢を伴うようなら、すぐに動物病院を受診しましょう。 また、特に他の症状を伴っていない場合でも、歯石が付着したことによる歯槽膿漏が原因で病気を引き起こしていることもあります。 「何かおかしいぞ」と感じたら、犬の様子をよく観察しましょう。 時には即治療が必要な病気の可能性があります。

気にしなくても大丈夫!逆くしゃみとは?

逆くしゃみとは、「発作性過呼吸」と呼ばれるもので、勢いよく息を吐き出す通常のくしゃみとは違い、連続して息を吸い込み、フガッフガッと音を立てるような呼吸となります。突然顔を引きつらせたように目を見開いたりするので、初めて見ると大変なことが起きて苦しんでいるのではないかと慌ててしまうかもしれません。 しかし、こんな時は落ち着いて様子を見ましょう。逆くしゃみの場合、呼吸がしづらいというわけではないので、少し時間が経てば治まります。 原因は遺伝的なものが大きいようですが、同じ要素を持つとされる犬種でもこの症状が出る犬と出ない犬がいます。また、犬に出会って興奮したり水を飲んだりした後などに症状が出る犬もいます。 静かに見守っていればじきに治まりますが、興奮した場合は抱き上げて相手の犬が視界に入らないようにすることや、優しく首元を撫でてやることでより早く回復する可能性があります。 ただし、素人では逆くしゃみと病的なくしゃみとの区別が確実にできるとは限りません。犬の様子に注意し、獣医さんに一度相談することも大切です。

くしゃみから考えられる病気

いつもと違う何か不安を感じるくしゃみの場合、以下のような病気の可能性があります。
POINT
・花粉症などのアレルギー 人間と同じ、異物に対する身体の生理的なアレルギー反応です。 慢性化すると季節により散歩に影響をおよぼすこともあります。 命に関わるものではなくとも、不快感を伴います。 ・ジステンパー 現在は混合ワクチンの普及により罹患しても軽度で済む場合がほとんどですが、 くしゃみと共に下痢や嘔吐を伴うことも多く、早急な治療が必要です。 ・ケンネルコフ 「伝染性気管支炎」とも呼ばれています。細菌やウイルスによる感染が原因とされています。 苦しそうに咳やくしゃみをしたり、元気や食欲がなくなったりと、風邪に似た症状も見受けら れます。特に子犬が罹患しやすいとおも言われています。 ・歯根膿瘍 歯石がたまったことで細菌感染を引き起こし、進行してしまった病気です。 くしゃみの他にフードを食べにくそうにしていたり、目の下が腫れる、目やにが出る、 鼻血や鼻水、強い口臭 など、顔の周りに異常が見られるようになります。 ・鼻腔内腫瘍 鼻の中で発生する腫瘍です。鼻血や鼻の中に詰まったものを出そうとしているかのような くしゃみをします。放置すると眼球や脳を圧迫するおそれもあります。 悪性腫瘍の場合が多いのも特徴です。 ・細菌感染性慢性鼻炎 粘り気のある鼻水が出たり、その中に膿や血が混じっていたりする鼻炎の一種です。 いびきに似た呼吸音が出ることもあります。 鼻の病気ですが、歯槽膿漏が原因であることが多く、口腔内の治療が 必要になるケースあります。

危ないくしゃみの見分け方

くしゃみをしている時の様子に注意することも大切ですが、その後犬がどんな状態であるかをよく観察することでくしゃみの良し悪しを判断することも必要です。
POINT
・連続して長時間くしゃみが続いていないか ・フードの食べ方はおかしくないか、食欲はあるか ・元気はあるか。疲れていないはずなのにグッタリしていないか ・下痢や嘔吐はないか ・身体が熱くないか ・鼻水や鼻血は出ていないか ・呼吸が苦しそうではないか ・水分をきちんと摂取できているか ・口臭はひどくないか、口の中に異常がないか
上記のような症状を伴ったくしゃみの場合は、危険な病気が潜んでいる可能性があります。 またはっきりとした症状が見つからない場合も、いつもと違う様子が見受けられた時は一度獣医さんに相談することをおすすめします。

毎日くしゃみが連続で続く

一過性のくしゃみであれば、一度連続してもそれが毎日続くということはありません。 しかし一日中くしゃみをしているとか、連日続いているようであれば病気の可能性が高くなります。 子犬であれば普通の風邪をひいただけでも重篤な症状を引き起こす可能性がありますので、早めの治療を必要とします。 また、空気中に多くのチリやホコリが舞うことなどでアレルギー反応を起こしている可能性もあります。部屋や犬の寝床などを清潔にし、快適な環境を与えましょう。しかし、人間もくしゃみが連続すると体力を奪われます。できる限り早急に対処し、犬を苦痛から解放してあげることが大切です。

たくさんの鼻水が出てしまっている

感染症や呼吸器系疾患、風邪やアレルギーや異物によるもの、様々な原因が考えられます。 また交通事故や他の犬に噛まれたりすることで鼻に損傷を受けて鼻水がたくさん出てしまうこともあります。 鼻水と共にくしゃみもたくさん出ていたり、鼻水に血や膿が混じったりしていないか、粘り気のある鼻水かサラサラの鼻水かなどを観察しましょう。アレルギー反応であれば粘性の低い鼻水になりますが、病気が潜んでいる場合はベトつくような粘性の強い鼻水になることが多くなります。 細菌感染性慢性鼻炎などでは、鼻水を飛び散らかしたりする犬もいます。 元気に変わらず過ごしているように見える場合でも鼻水で大量に身体の水分が奪われますので、早めの対処が必要です。

鼻水に膿が混じってしまっている

慢性鼻炎などで細菌感染を起こすと、細菌感染から鼻水に膿が混じり粘性が強くなることがあります。この場合腫れで鼻道が狭くなり、異常な呼吸音が聞こえてくることがあります。また、最悪の場合腫れや分泌物で呼吸困難を起こすこともあります。 副鼻腔内に炎症を起こす副鼻腔炎の場合も膿状の鼻水が溜まり蓄膿症を起こすことで鼻水に膿が混じることがあります。副鼻腔炎は鼻炎の悪化やウイルスや細菌などからの感染の他、腫瘍などが原因となることもあります。 犬を見ていて鼻が詰まっていないか、呼吸が苦しそうではないか、嫌な臭いの鼻水が出ていないかなどに注意しましょう。進行すると鼻腔の中に溜まった膿で眼球や脳を圧迫してしまうこともあります。

下痢や嘔吐などを伴っている

くしゃみ、鼻水のような風邪の症状だけでなく、下痢や嘔吐を伴って通常の薬では改善しない場合、ジステンパーの可能性も考えられます。 先ほども申し上げたとおり、現在は年に一度混合ワクチンを打っている犬も多いので、万が一ジステンパーに罹っても軽い症状で済む場合が多くなりました。しかし放置して改善する病気ではないため、早急な治療が必要です。 ジステンパーではなかったとしても、これらの症状が一度に出た場合、身体の水分が大量に奪われ脱水症状を起こします。抵抗力も弱っていますので、二次感染などにも罹りやすくなります。すぐに獣医さんに相談し、必要な処置を行いましょう。

少しでも異変を感じたら病院に!

普段動物病院に行く機会があまりなかったり、愛犬が病院でパニックになるほどの様子が見受けられたりする飼い主さんであれば、くしゃみだけなら様子を見ようかという気持ちになるかもしれません。 しかし、元気がない、ボーッとしている、身体がいつもより熱いなど、くしゃみと共にいつもと違う様子があった時は、迷わず病院を受診しましょう。 ただの風邪であっても、体力のない子犬や免疫力の落ちたシニア犬には抵抗力がなく、命に関わる危険性もあります。 自己判断に頼るよりも、受診までに時間があるなら、病院に行く際に応急処置や連れて行く際の注意点なども確認できると良いかと思います。

まとめ

日常的に見られる犬のくしゃみですが、時に思わぬ病気のサインであったりします。 しかし病気を引き起こす前に、日頃から生活環境を清潔に保ち、歯磨きなどで愛犬の身体のケアにも十分気をつけて、一つでもそのような原因となるものを減らせるようになれば良いですね。 神経質になると犬も不安を感じてしまいますので注意が必要ですが、もし愛犬が普段と違うくしゃみをしているようであれば、早めにケアしてあげてほしいと思います。

愛犬がトイレができない理由と対処法

急にトイレを失敗されると、 今までできていたのに突然どうしたの…? と戸惑ってしまいますよね。 トイレができない要因はさまざまです。 ここでは一般的に言われている要因を10個挙げました。解決のヒントになれば幸いです。  
POINT
1.反抗期 2.犬の性成熟(生理など) 3.病気よって尿の量や回数が増える「病気やケガ」 4.引っ越しや家族が増えたことによる環境の変化」 5.留守番をストレスと感じてしまう「恐怖心や分離不安」 6.縄張り意識からトイレ以外で尿をしてしまう「マーキング」 7.「高齢・老衰・認知症」の場合 8.「飼い主にかまってほしい」のであえてトイレ以外でおしっこをしている可能性。 9.犬がトイレの場所を理解でいあい「しつけ不足」 10.匂いや足の感覚などが「トイレが気にくわない」

①反抗期

初めて聞く方もいらっしゃるかもしれませんが、犬にも反抗期はあります。 小型犬は6カ月あたり、大型犬は生後9カ月あたりを過ぎたころに見られます。犬のこの月齢は、人間で言うと10歳ぐらいですね。人間の10歳も自我が芽生え、なにかと一筋縄でいかなくなってくる年齢です。犬も同じなのですね。 反抗期の犬は「こんなことしたら飼い主はどうするのかな」「ここまではやっていいのかな」と私たちの反応を試しているのです。 トイレの失敗の他に「無駄吠え」「噛みつき」などいわゆる問題行動と言われることを次々とし始めます。 反抗期におけるトイレの失敗の対応策としては、徹底して無視することです。 怒ったりせず淡々と片付け処理をすることです。絶対にむやみやたらと怒ったりしてはいけませんよ。一度でも反応すると犬は構ってもらえた!勘違いしてしまいます。 飼い主が無反応を続けていると、犬の方も面白くなくなって、そのうちまた素直にトイレで用を足すようになります。 すぐには改善は見られないかもしれませんが、気長にトレーニングを続けましょう。そしてトイレができたときは褒めてあげましょうね!

②犬の性成熟(生理など)

発情期(生理)が来ることによってトイレを失敗してしまう場合もあります。生理中は尿の回数が増えるようです。また、後述しますがオスの発情期では、マーキングもよく見られます。 メスの生理はヒートともいいます。ヒート中は、頻尿の他に、出血、ソワソワして落ち着かない、食欲の低下なども見られます。出血量は個体差が大きいので、小型犬なら飼い主が気付かない間に生理が来ていたということもあるようです。 犬の性成熟は犬種にもよりますが、一般的に生後7~8カ月頃と言われています。年に1~2回のサイクルで発情期が来て、2週間程度で落ち着くきます。 発情期が終われば、いつも通りトイレで用を足すようになる犬が大半です。 ヒート中になぜトイレを失敗してしまう犬が多いのかはよく分かっていません。おそらく興奮状態にあって、犬自身にもよく分からないうちに失敗をしてしまっているようです。 トイレを失敗してしまったときシュンとしているというのをよく聞くので、悪気はないようでちょっとかわいそうになりますね。 そこで叱ったりしても犬が傷付くだけで意味がありません。 対策としては、生理用パンツを履かせることをおすすめします。また、ストレス発散のために外に連れて行ってあげてもいいですね、 発情期には大いにストレスが伴います。軽減させてあげたい場合は不妊手術を考えてもいいかもしれませんね。

③病気やケガ

膀胱炎などの病気で尿の回数が増えているのかもしれません。とくにメスがなりやすい傾向にあります。 1時間のうちに何度もトイレに行くようでしたら膀胱炎が疑われます。 また、高齢のオスの場合「前立腺肥大」の可能性があります。 この場合、症状はこのようになります。
・いつもに比べて尿が少ない ・血尿が出る
前立腺が肥大化すると、近くにある膀胱が圧迫され排尿困難や血尿が引き起こされます。 現在の根本的な治療は去勢手術のみとなっています。 飲み薬もありますが、服薬をやめると症状がぶり返すので根本的には治りません。 他にも、尿の回数が増える病気はこちら。
・尿路結石症 ・子宮蓄膿症 ・糖尿病 ・腎不全 ・クッシング症候群
回数の他にも、
・尿の匂いがきつくなってきた。 ・量が多くなった。または少なくなった。 ・血尿がでた。 ・排泄しようとしてやめる。 ・排尿時に痛がるそぶりをする。
心当たりがあるようでしたら病院に連れて行ってくださいね。愛犬の健康チェックのためにも尿は普段からチェックしておきましょう。 また、関節など体のどこかに痛みがあってトイレまで間に合わないという可能性もあります。よく観察してあげてくださいね。

④環境の変化

犬は私たちが思っている以上にデリケートな生き物です。 引っ越しなどで大きく環境が変わった場合、ストレスを強く感じているかもしれません。 この場合のトイレの失敗は、愛犬が新しい環境に慣れるまで根気よく基本的なトイレトレーニングをしてくださいね。 決して叱ったりしてはいけません。 また、引っ越しなど大規模な環境の変化でなくても、ほんの少しのことが気になってトイレを失敗してしまう場合もあります。 例えば、部屋の模様替えや、トイレの位置を変えるだけでもストレスを感じる犬もいます。もっと敏感な犬は、トイレシーツの素材を変えただけで戸惑ってしまいトイレを失敗してしまうようです。 ですが、一番の環境の変化と言ったら、新たなメンバーが家族に加わる時ではないでしょうか。今までトイレに失敗したことない犬でも、新たに家族を迎えたらトイレを失敗し始めた!という話はよく聞きます。また、赤ちゃんが生まれたときなども失敗が多くなると聞きます。 これは、大好きな飼い主さんの関心が他に移ってしまってストレスを感じているためです。先住犬が新しいメンバーを受け入れられるような環境を整えてあげることが解決へのカギです。 新しく迎えた家族は可愛いかもしれませんが、先住犬を優先してかまってあげることを意識してくださいね。 それと、それぞれ別の部屋を用意して、お互いゆっくりできるスペースを確保してあげるのもいいかもしれません。一緒に遊ぶ時間をだんだんと増やすなどして徐々にお互いを慣らしていきましょう。 多少時間はかかりますが、先住犬が新しい家族を受け入れられれば問題は解決できます。

⑤恐怖心や分離不安

飼い主がいるときはバッチリなのに、留守になると失敗する…。 それは不安分離の現れかもしれません。 不安分離の場合、トイレの失敗だけでなく、飼い主の姿が見えなくなると吠えたり、部屋を荒らしたりする行為も一緒に見られます。これらは「不安分離症」と獣医学的にも言われる症状です。 近年は不安分離による問題行動を起こす犬が増えてきています。それは、小さいころからずっと誰かと一緒にいる環境で育ち、犬が一匹になる機会がなかったことが原因と言われています。
・家の中でも飼い主につきまとう ・飼い主が出かけるそぶりを見せるとクーンクーンと悲しそうに鳴く ・飼い主が不在になると、帰宅するまで泣き続ける ・粗相をする ・家具や壁をかじる
これらの行動が見られたら、もしかしたら愛犬は不安分離症かもしれません。 対策としては、
・出かける前に犬を散歩に連れて行って疲れさせる ・飼い主は、家を出るときは静かに出ていく(行ってきますの儀式をしない) ・ただいまの儀式もしない ・おもちゃなど犬が遊べるものを用意しておく ・ケージなど、不安を感じさせないような環境で留守番させる ・短い留守番を繰り返し練習(1分→5分→10分と徐々に伸ばしていく)
これらの他に、犬との接し方を根本的に飼い主が変えなくてはいけません。可愛いからといって甘やかしすぎて犬のいいなりになっていては、犬の独立心を育てられません。飼い主が主導権を持つような関係にトレーニングし直すことも必要でしょう。また、不安分離症には治療薬もあります。一向に改善が見られないときは獣医さんに相談してみましょう。

⑥マーキング

犬は基本的に、「自分のお気に入りのところに自分の匂いを付けておきたい」と考えています。これがマーキングです。 マーキングの特徴は、少量の尿をいろいろな場所にします。 去勢していないオスによく見られる行為です。ですが、稀にメスにもマーキングが見られることもあります。「今までは大丈夫だったけれど、多頭飼育をしてからマーキングをし始めた」という声もたまにですが聞かれます。 一番有効な手段は去勢手術をすることです。 ですが100%マーキングがなくなとは一概には言えません。去勢手術をする時期が6歳ごろの中年期以降だと、マーキングが癖になっている場合があります。そうすると、手術したとしてもマーキング癖が治らない可能性が高くなってきます。 対策としては、こういう場合も基本のトイレトレーニングをしっかりし直すというのが大切になってきます。 トイレに成功したらすぐに褒めてご褒美をあげましょう。こうすることで「トイレでおしっこするといいことがあるんだ!」と犬に覚えてもらうのです。 どうしても足をあげておしっこしたいという犬のために、壁付きのトイレを用意してあげるのもいいですね。

⑦高齢・老衰・認知症

高齢になるとどうしても筋力が弱まってきます。 そうすると、尿道のしまりが悪くなり、クシャミをした拍子にちょこっと漏らしてしまうことが多くなります。 また、筋力が弱まっていると、トイレで用を足せたとしても尿を全部出し切ることが難しいです。 そうなると、いつも膀胱内に尿が溜まっている状態になり、これも漏らしてしまう原因になります。 あまりにも頻繁に失敗するようなら「慢性腎不全」の可能性も疑ってみてください。 また、足腰が弱まっているとトイレまで移動が間に合わないということもあるようです。トイレも場所を近くに置いてあげるなどするといいですね。 認知が疑われる年齢にもなってきます。記憶力の低下によってトイレの場所を忘れてしまっているのです。 この場合、犬を叱ってもなにも解決にはなりません。 認知症チェックには「犬の認知症の診断基準100点法」というものが用いられます。当てはまる項目の点数をチェックし、合計点数で犬の認知症レベルを診断できます。項目は食欲、生活リズム、歩行状態、排泄状態など全部で10項目あります。webで簡単に調べられますので気になる方はチェックしてみてくださいね。 老犬のトイレ失敗対策には、オムツを履かせることが愛犬にも飼い主にも負担の少ない一番良い方法と言えます。 最初はオムツを嫌がる犬もいますが、だいたいはすぐに慣れてくれますよ。最近は改良が進んで、履かせやすく履き心地も良いオムツが増えています。一度試してみてはどうでしょうか?

⑧飼い主さんに構ってもらいたいから

粗相をしてしまった犬に大きな声(「あ~!」や「キャー!」など)で反応すると、犬は「おしっこしたら飼い主がかまってくれる」と勘違いをしてしまいます。飼い主の反応が面白いのでしょうね。 その結果、飼い主の関心を引きたいがために、わざとトイレ以外の場所で粗相をするようになってしまうのです。 対策としては犬が粗相をしてしまったときは、まずは犬を他の場所に移動させてから処理してください。なぜかと言うと、「トイレ以外でおしっこしたら飼い主が来てくれる!」と犬が喜んでしまうからです。 また、完全に匂いが消えるように処理をしてください。 犬は自分の匂いがあるところにまた用を足すという習性があります。匂いを完全に絶たないとまた同じところにされてしまう恐れがあります。 粗相には無反応を心掛けると同時に、普段から愛犬と遊んであげる時間を増やしましょう。愛犬は飼い主の目を自分に向けてたくて、問題行動を起こしているのです。一緒に遊ぶことで、かまってほしいという欲求を解消してあげましょう。そうすれば自然とトイレの失敗もおさまっていくはずです。

⑨しつけ不足

家に来たばかりの犬(子犬でも成犬でも)が粗相をしてしまう場合は、トイレの場所をちゃんとに理解できていないという可能性があります。この場合は、きちんとトイレの場所を教える必要があります。 基本的なトイレの教え方を紹介します。
POINT
愛犬がトイレに行きたそうにしてたら速やかにトイレの場所に連れていきます。(犬はトイレを催すと、部屋を歩き回る、しきりに匂いを嗅ぎまわるなど落ち着きがなくなってきます。) また、寝起き、食後、運動後などもトイレを催しやすくなるのでトイレに連れていくチャンスです。 うまく用を足せたらおもいっきり褒めてあげましょう。 おやつなどご褒美をあげるのも有効な手段です。 そうすることで、犬は「ここで用を足すとご褒美がもらえる」と覚えることができます。 ですが、中にはおやつが欲しいがためにトイレに行ったフリをする賢い犬もいます。なので、犬がトイレの場所を確実に覚えたと思ったら、褒めるのを言葉だけ(「いい子だね」など)にだんだんと変えていくことをおすすめします。 もともと排泄行為自体が「自己報酬的行動」といって犬にとって気持ち良いもので、すでにご褒美の側面があります。ご褒美のおやつなしでもきっと満足してくれるはずですよ。

⑩トイレが気に食わない

トイレの匂いや床などの足の感触など、犬にしか分からないような何か気に入らない要因があるのかもしれません。 犬が一番嫌がるのが、芳香剤などの匂いです。 トイレの匂いが気になるからといって、近くに香りのキツイ芳香剤を置いていないですか?人間にとってはいい匂いでも、犬にとっては嫌な匂いに感じるケースが多々あります。 他にも、トイレの周りに鏡やガラスなどがあり、それらの反射が気になって落ち着かないのかもしれません。 犬も人間同様に、落ち着たところで用を足したいと思っているようです。それと同じように、人通りの多いところや、人が集まるところではトイレをしたくないという犬もいます。 確かに、人がワイワイいるところでは落ち着いてトイレできませんよね。また、綺麗好きな子は、少しでもトイレが汚れていると嫌と感じるようです。 他にも以下のことをチェックしてみてください。
POINT
・トイレの匂いや感触 ・トイレは静かなところにあるか ・近くに芳香剤などを置いていないか ・トイレシートやトレーが滑りやすくないか ・トイレは清潔か ・グラついたり不安定ではないか ・トイレの大きさは適切か犬目線で考えてみると突破口がみえるかもしれませんね。

最後に

トイレに失敗したからと言って犬を叱ることは絶対にしてはいけません。 犬は「おしっこしたら怒られた」と、排泄行為自体が悪いことと覚えてしまいます。そうすると飼い主に隠れて粗相をするようになってしまいます。 それと大事なことは、トイレに成功したらたくさん褒めてあげることです! 全てに共通して言えることは、「愛犬の様子をよく観察すること」です。犬はしゃべれません。愛犬が何を求めているのか考えてあげましょう。これらを参考にして、愛犬と素敵な時間を過ごしてください。

【結論】犬にチョコレートを与えては絶対ダメ!

とっても美味しいチョコレート 飼い主さんが食べていると物欲しそうに見つめてくるワンちゃん。 「ちょっとだけなら…」とついついあげちゃいそうになる方もいると思います。 ですが、チョコレートを愛犬に与えては絶対にいけません! チョコレートを大量に摂取してしまうと死に至ることもあるほど、犬にとっては危険な食品なのです。 なぜなら、チョコレートに含まれる「テオブロミン」が犬にとっては有害な毒となるからです。 これはタマネギと並ぶほどに危険な成分です。 体重1キロに対して120㎎~500㎎が致死量になると言われています。 (犬の体質など、非常に個体差があるので一概には言えませんが参考にしてください。) 体重別に計算してみると致死量はこのようになりました。 ・5キロ 600㎎~1,000㎎ ・15キロ 1,800㎎~7,500㎎ ・30キロ 3,600㎎~15,00㎎ 板チョコ1枚(約60g)に含まれているテオブロミンの量はこちら。 (メーカーなどによって含有量は異なってきます。) ・ホワイトチョコレート ほぼテオブロミンは含まれていません。 ・ミルクチョコレート 132㎎~180㎎ ・ビターチョコレート 360㎎~660㎎ ・ブラックチョコレート 1000㎎~1200㎎ 致死量をミルクチョコレートの板チョコで言うとこのようになります。 ・5キロ 約5枚 ・15キロ 約13枚 ・30キロ 約27枚 何回も言うようですが、テオブロミンを分解できる能力は個体差があるため「この量までなら安全!」とは言い切れません。

どうして犬にチョコレートはダメなの?

犬にっとて強力な毒となるテオブロミン。 それは一体どういったものなのでしょうか? テオブロミンはカカオに含まれている物質です。 したがって、カカオ含有量の多いチョコレートがテオブロミンを多く含んでいます。 つまり、砂糖などが少なく苦味が強いビターなチョコレートがより危険と言えます。 アルカロイドの一種であるテオブロミンは、中枢神経や心臓へ作用します。 テオブロミンの主な作用としてカフェインがあります。 犬はテオブロミンを分解する能力が非常に低いです。 完全に分解できるまでには24時間以上必要と言われています。 分解に時間がかかるぶん、体内に蓄積し毒性量も上がってしまうのです。 また、子犬や老犬など体力が少ない犬や、肝臓・腎臓などに持病がある犬の場合は少量のテオブロミンでも危険となります。

チョコレートが含まれるこんなものに注意して!

犬も人間同様甘いものが好きです。 いい匂いにつられて食べてしまった!ということがないようにしっかり管理はしておきたいものですね。 また、板チョコ以外にもチョコレートを使った食品が身近にたくさんあります。 注意が必要な食品をいくつか挙げてみます。 ・チョコレートパン チョコチップ入りのパン、生地にチョコレートが練り込まれているパン、中にチョコレートが入っているパンなど。 パンに使われているチョコレートにももちろんテオブロミンは含まれています。 くれぐれもちぎって一口あげるということはしないようにしましょう。 ・チョコレートアイス もちろんアイスクリームに使われているチョコレートにもテオブロミンは含まれています。 食べた後のカップを舐めさせたりするのもやめましょう。 ・ココア ココアもチョコレートと同じカカオ豆から作られているのでテオブロミンを含んでいます。 また、ココアはブラックチョコレートと同じぐらいのテオブロミンが含まれています。 犬が誤って食べたり舐めたりしないように、取り扱いには細心の注意が必要です。 ・お菓子用チョコレート お菓子用に使われるチョコレートは比較的カカオ成分が多めに入っているようです。 したがってテオブロミンの量も多くなっています。 お菓子作りをするときは、愛犬はケージに入ってもらっておいた方が安心ですね。 ・一口大チョコレート もちろんテオブロミンを含んでいる食品なので危険です。 包み紙に入っていない粒状の一口サイズのチョコレートは、飼い主が気付かない間にパクッパクッと一気に食べてしまっている場合もあるようです。また、包み紙ごと飲み込んでしまうことも危険と言えます。 アルミ箔やビニール製の包み紙は、胃の中に残ってしまうか腸内で詰まってしまう可能性が高いのです。

犬がチョコレートを食べて中毒を起こした場合の症状は?

摂取してしまうと以下のような中毒症状を起こします。 ・下痢 ・嘔吐 ・痙攣 ・息切れ ・心臓発作 ・不整脈 ・内臓出血 ・意識障害 症状はチョコレートを食べてしまってから、一般的には6~12時間で出ることが多いと言われています。 下痢や嘔吐は、体内から有害物質を出そうとしている現れです。 あまりにも頻繁に吐いたり下痢したりするようならば、病院に連れて行ってあげたほうがいいでしょう。

どのくらいの量で中毒症状が起こる?

中毒症状が起こるテオブロミンの量は、体重1キロあたりおよそ20㎎~軽度な症状が出る言われています。 計算してみると以下のようになりました。 ・体重5キロの場合 約100㎎ ・体重10キロの場合 約200㎎ ・体重20キロの場合 約400㎎ ミルクチョコレートの板チョコの枚数で言うとこのようになります。 ・体重5キロの場合 約1枚 ・体重10キロの場合 約1枚半 ・体重20キロの場合 約3枚 超小型犬の場合は板チョコ半分でも危険な量となります。

犬がチョコレートを食べてしまった場合の対処法と応急処置

愛犬がチョコレートを食べてしまったときはどのように対応したらいいのでしょうか。 一番適切な手段は、動物病院に連れていくことです。 早い段階で胃にあるチョコレートを適切な処置で除去できれば、食べてしまった量に限らず順調に回復するようです。 ですが、時間帯や休日などで病院に連れていけないこともあると思います。 そんなときに家でできる応急処置えおお伝えします。 パニックにならずに落ち着いて試してみてくださいね。 胃にあるチョコレートを体外に出すのが重要となってきます。 ・吐かせる チョコレートを食べてから3時間以内であれば吐き出させることも可能です。 その場合、手をのどに突っ込んで吐かせるのではなくオキシドールを使って吐かせる方法があります。 オキシドールはドラッグストアなどで購入できます。 ①3%溶液オキシドール(体重5キロに対して1ml)をぬるま湯で薄める ②薄めたオキシドールをスポイトやスプーンで飲ませる ③10分たっても吐かなそうであればもう一度飲ませる オキシドールを飲ませるのは3回程度までにしてください。 また、吐いたあとは十分な水分補給をさせるのを忘れずに。 この方法は、チョコレートに限らず異物を飲み込んでしまったときにも使える方法です。 3%溶液オキシドールを飲ませるとなぜ嘔吐するのかと言いますと、オキシドール(過酸化水素)が胃液と反応して発砲して嘔吐を促すいうわけです。しかし、オキシドールを飲ませると胃が荒れてしまいます。 胃の保護の処置をしてもらうためにも、その後病院に行きましょう。 また、吐かせる方法に「塩を使う」という手段もあるようです。 ですが塩を使う方法は危険を伴うため、させない方がいいと警告している獣医さんも多数いるようです。 なぜなら、ご存知の通り犬が塩を摂取しすぎると中毒を起こす可能性があるからです。

何もなかった子も稀にいるけど、老犬には注意

中毒を起こすチョコレートの量や中毒症状などは、犬の個体差によるところが大きいです。 ですが、心臓や腎臓などの臓器の働きが弱っているシニア犬はより注意が必要となります。 基準値より少ない量のチョコレートで中毒症状が出る可能性があるからです。 また、そのときは症状が強く出たり、長引いたりする恐れがあります。 シニア犬によく見られる弁膜症の持病があったり、腎臓に疾患がある場合は、より重篤な症状が出ることがあります。 気を付けてあげたいですね。

病院に行く際は、これだけチェックする

まずは飼い主さん自身が冷静になってくださいね。 落ち着いてから以下のことを正確に把握して病院に連絡してください。 ・チョコレートの種類 ・食べてしまった量 ・いつごろ食べたのか ・食べたチョコレートの箱や、吐いている場合は嘔吐物も持っていきましょう。 チョコレート中毒に有効な解毒薬は現在ありません。 ですので、嘔吐させる処置がとられます。 吐かなかったり、緊急を要する場合には胃洗浄が行われます。

最後に

チョコレートの恐ろしさが伝わりましたでしょうか? 可愛いからと安易に与えるのはやめましょう。 チョコレートに限らず、愛犬のことを思うのなら人間用の食べ物では絶対に与えないようにしてください。 中毒症状を起こしても、適切な処置をすれば回復することが多いようです。 ですが、吐かせたり、点滴をしたり、手術をするとなれば、犬に非常に負担がかかります。 犬には犬用に作られた美味しくて健康を守れるおやつがありますので、そちらを与えるようにしてくださいね。 また、あげないようにしていても誤って食べてしまうケースもあると思います。 「誤飲は飼い主の責任」という言葉があります。 心に刻んで管理はしっかりしましょう。 愛犬を守れるのは飼い主さんしかいませんよ。

犬が飲んでも大丈夫なお茶とそうでないお茶がある

お茶が好きな犬って意外といるんですよ。 お茶にはいろいろ種類がありますが、どれも犬が飲んでも問題ないのでしょうか?
先に結論を申しますと、少量のお茶なら特に愛犬の害になることはありません。 ただ、あまりにも大量に飲みすぎると中毒を起こす可能性があるので注意が必要です。
犬には飲ませても大丈夫なお茶と飲ませてはダメなお茶があるのです。 そこで今回は、飲ませても良いお茶、飲ませてはダメなお茶、お茶を飲ませる時の注意点、飲みすぎてしまった時の対処法などを紹介します。

犬が飲んだらダメなお茶はカフェインが含まれるもの

カフェインが含まれているお茶は、極力飲ませないようにしましょう。 これらを多く摂取してしまうと、頻脈、頻尿、吐き気、痙攣などの症状が出ます。 カフェインの過剰摂取で急性中毒となり、死に至る場合もあります。 チワワなどの超小型犬がカフェイン200㎎(コーヒーで言うと2杯分)で急性中毒で死亡するケースもありました。 カフェインが多く含まれているお茶は以下のようになります。 ・緑茶 ・紅茶 ・抹茶 ・ウーロン茶 ・玄米茶 ・ほうじ茶 ・玉露 共通点は「茶葉から抽出しているお茶」です。 これを一つの指針にして、茶葉から抽出したものは飲ませないようにしましょう。 抽出したお茶はもちろんですが、茶葉のほうがより成分が凝縮されていてカフェイン濃度が高くなっています。 茶葉も絶対に愛犬が誤飲しないようにしっかり管理しましょう。

少量であれば犬が飲んでも大丈夫なお茶

カフェインが含まれていないお茶ならば愛犬に飲ませても大丈夫です。 タンニンは少量なら含まれていても問題ありません。 では、愛犬に飲ませても大丈夫なお茶を紹介します。

麦茶

大麦の実から作られたお茶です。 お茶の中でも一番ポピュラーなお茶ではないでしょうか。 ミネラル豊富で、胃の粘膜の保護、抗酸化作用、血行促進の効果があります。 注意点がありますが、それは後ほど記載します。

黒豆茶

黒豆から作られたお茶です。 抗酸化作用のあるアントシアニンが豊富に含まれています。 動脈硬化を予防したり、ダイエット効果も期待されます。 ただ、黒豆茶は他のものとブレンドして販売れているものも多いので、何とブレンドされているのかしっかり確認しましょう。 カフェインが含まれているものとブレンドされているようでしたら、飲ませるのは控えてくださいね。

たんぽぽ茶

たんぽぽの根と葉を乾燥させて作られたものです。 ビタミン、ミネラルが豊富に含まれていて、コレステロール値や血糖値を下げる効果があると言われています。 便通、消化不良にも効果が期待されます。

そば茶

そばの実から作られたお茶です。 ビタミンCの吸収を促進したり、血行を良くする効果があります。 また、ビタミンCが豊富なので、抗酸化作用もあると言われています。 そばアレルギーには十分注意してくださいね。

ルイボスティー

ハーブティーの一つで、カフェインが含まれません。 苦味、渋み、酸味などほとんどありません。 フラボノイド類が含まれているため、抗酸化作用として、免疫を高めてくれる効果があります。

飲ませすぎには注意が必要

ミネラルは体に良い効果もたくさんあります。 ですが、あまり飲ませすぎると結石になる可能性が高くなってしまいます。 結石症になってしまうと非常につらそうで見ていてかわいそうです。 喜んで飲むからと言っても、飲ませすぎには注意が必要です。

犬にお茶を飲ませる時には…

犬に飲ませても大丈夫なお茶だからと、人間が飲む濃さそのままでは犬にとっては濃すぎるので飲ませてはいけません。 必ず2~3倍に薄めてあげましょう。 熱いものはそのままだとやけどしてしまうので、人肌ぐらいにまで冷ましてから飲ませてください。

もしお茶を飲んでしまったら…

もしもカフェイン入りのお茶を飲んでしまっても、少量ならしばらく様子を見てみましょう。 特に異常が現れないようであれば大丈夫です。 少しでも心配なところがあったらすぐに病院に連れて行ってあげましょう。 すぐに連れていけない場合は、吐き出させるようにします。 誤飲からだいたい1時間以内であれば吐き出せる可能性があります。 それ以上時間が経ってしまうと、誤飲したものが胃を通過してしまうので吐き出せなくなってしまいます。 吐かせる方法は、3%溶液のオキシドールを1~2ml、スポイトなどを使って犬のノドの方に垂らし飲みこませます。 15分ほど待っても吐く仕草がないようであればもう一度試します。 これを3回ぐら試しても吐かないようであれば、水を飲ませて胃の中の濃度を薄め、病院が開く時間になったらすぐに連れていきましょう。

最後に

参考になりましたでしょうか? 愛犬にお茶を飲ませる場合は、必ずカフェインが含まれていないものを選んでください。 ペットショップなどで犬用麦茶も売られているようなので、そちらを選ぶとより安全かもしれませんね。 ですが、もともとお茶は積極的に犬に飲ませなくてもいい食品です。 体に良いとは言っても、2~3倍に薄めてしまうのでその効果は微々たるものです。 愛犬の健康を思うなら、愛犬に適したドッグフードと新鮮なお水を用意してあげて、お茶を飲ませるのは週2~3日程度にしておきましょう。

トリックとは?

みなさんは飼っているワンちゃんにトリックを教えたことはありますか?トリックにはお手や伏せなどの定番のものから、難易度の高いハイタッチやフェイスなどの芸まで様々なものがあります。トリックが出来ると楽しいだけでなく、ワンちゃんが興奮した時に何かの命令を与えることで興奮を冷ますこともできるんです!教えるのが難しそう…と思うかもしれませんが、一見難しいトリックも実は簡単なトリックの組み合わせで出来ているんです。今回は簡単なものから、やや難しいものまで、様々なトリックの教え方をご紹介いたします。

犬への芸の教え方!お手やお座りなど定番5選

それでは犬にトリックを教える方法を具体的に見ていきましょう。 ・お座り 1.掌におやつなどを隠して犬の目の前に持っていき、においをかがせる。 2.犬が手に注意を向けたら手を上に持ち上げます。犬は顔をグッと上げることになるので、お尻が自然と落ちます。 3.お尻が地面についた瞬間に「よし」「グッド」などの褒め言葉とともにおやつをあげる。 4.この動作を繰り返すと犬は座るとおやつがもらえることを学習します。 5.動作がスムーズになったら犬がお尻を落とす直前に「お座り」と指示を出します。座ったタイミングで褒め言葉とともにおやつを与えましょう。 6.慣れてきたら「お座り」の指示語とともに、ハンドサインも教えましょう。指を立てる、手のひらを地面に向けるなどお好きなサインと組み合わせてください。 ・伏せ 1.まずはお座りの姿勢を取らせます。 2.おやつを鼻先に持っていき、そのまま手を下に下げます。 3.すると犬の鼻先は下に下がります。お腹が完全に床についたら誉め言葉とともにおやつをあげます。 4.犬が伏せの姿勢を取ったらおやつがもらえることを学習したら、伏せの動作の直前に「伏せ」と指示を出します。お腹が床についたタイミングで誉め言葉とともにおやつを与えましょう。 5.指示語と動作がリンクしたらハンドサインとともに指示語を出します。指示語のみ、ハンドサインのみで伏せができるようになれば完璧です。 ・待て 1.このコマンドの前にお座りか伏せをできるようにしておきます。 2.お座りか伏せをさせた後に「待て」と命令を出します。ここではハンドサインも出して結構です。 3.はじめは2~3秒ジッと出来たら「よし」などと声をかけておやつを与えます。これができるようになったら10秒、20秒と少しづつ時間を延ばしていきます。 4.1分ほどジッとすることができるようになったら、犬の周りを歩いてみたり、犬から2mほど離れてみましょう。飼い主さんが気になるような動作をしても動かなければ成功です。散歩中にほかの犬と会った時などにお座りの後、命令を出すのも良いです。大事なことは、どんな環境でも飼い主さんが命令を出したら、解除の言葉をかけるまでジッとすることができるようになることです。 ・おいで 1.はじめはこちらに注意が向いている犬におやつを見せながら「おいで」と声を掛けます。 2.足元に来たら「よし」などとほめながらおやつを与えます。 3.できるようになったら、おもちゃで遊んでいる時や興奮している時などを狙って「おいで」と声をかけていきます。 4.注意点は「おいで」と呼んでから犬を叱ったりしないことです。呼ばれた後に怒られた記憶が刷り込まれると、犬は「また怒られんじゃないか」と思い命令を聞いてくれなくなる可能性があります。 5.家の中でできるようになったら、ドッグランなどで練習しましょう。前述の待てと組み合わせて、10mぐらい離れたところから「おいで」と命令して、足元に来てくれるようになれば良いでしょう。 ・お手 1.掌におやつなどを隠して犬の目の前に持っていき、においをかがせる。 2.犬がおやつに気が付いたら触りやすいように犬の足のやや近くまで手を下げます。 3.犬が前足で手に触れた瞬間「よし」などと声をかけて、手を開けておやつを上げましょう。この繰り返しで犬が「ご主人の手に触るといいことがある」と教えこみます。 4.慣れてきたら犬が手に触る直前に「お手」と声をかけるようにします。ここで「お手」という命令と「手に触る」という行動をリンクさせます。 5.最終的におやつを持たずに「お手」と声をかけるだけで、手に前足を置くようになったら完成です。

犬への芸の教え方! ゴロンやちょうだいなど可愛い&面白い芸5選

・ゴロン 1.床の上をコロンと一回転するトリックです。まずは伏せの姿勢を取らせます 2.おやつを手に持ち犬の鼻先から首の後ろに持っていき、犬が後ろを振り返るような姿勢になるように誘導します。 3.こうすると犬は踏ん張れなくなって自然に背中が地面につく姿勢になります。背中が付いたら誉め言葉とともにおやつをあげましょう。 4.ここまでできるようになったら、「ゴロン」などの指示語とともに寝転がった犬をさらに一回転するように誘導します。一連の流れを繰り返し練習しましょう。 ・ちょうだい 1.後ろ足で座って前足を上げるトリックです。まずはお座りの姿勢を取らせます 2.お座りの姿勢の犬の鼻先におやつを持っていき、徐々に上に上げていきます。 3.おやつにつられて犬が前足を上げて、お尻を地面につけたらおやつを上げます。 4.この姿勢が取れるようになってきたら、「ちょうだい」の指示語とともに動作を行えるまで練習しましょう。注意点として、このトリックはダックスやコーギーなどの胴長の犬だと、腰に負担がかかるのであまり教えない方が良いでしょう。 ・おじぎ 1.後ろ脚は立った状態で、前足だけたたむポーズです。まずは犬が立った姿勢からスタートします。 2.犬の鼻先におやつを持っていき、注意を惹いたらおやつを犬の胸の方に少し持っていきます。 3.犬がおやつにつられて少し前足を曲げたら誉め言葉とともにおやつを与えます。 4.ここまでの動きができるようになったら「おじぎ」の指示語とともにおやつを地面に向けて動かします。伏せてしまう場合は犬からおやつを離し過ぎないようにしましょう。できないうちはお尻が落ちないように手で支えてあげても構いません。 ・スピン 1.おまわりとも呼ばれますね。まずは犬が立った姿勢からスタートします。 2.犬の鼻先におやつを持っていき、注意を惹いたらおやつを使って犬を誘導し、一回転させます。 3.一周回ったところで誉め言葉とともにおやつを与えます。 4.できるようになったら「スピン」の指示語とともに繰り返し練習をします。 ・あご 1.犬があごを掌にちょこんと乗せる可愛いトリックです。まずはおやつを自分の手首の上に置きます。 2.そのまま「あご」の指示語とともに、掌を犬の目の前に出します。 3.犬が掌に顔を少しでも触れたら誉め言葉とともにおやつを与えます。 4.慣れてきたら犬が、手のひらにあごを乗せた状態で少し待たせてからご褒美を与えるようにして完成形を教えていくと良いでしょう。

これができたら凄い!ハイタッチやバイバイなど上級編5選

・ハイタッチ 1.お手を教えた時と同じようにおやつを握り、犬が触りやすいように手の近くに持っていきます。 2.犬が手に触れたら誉め言葉とともにおやつを与えます。 3.犬が自分の頭より高く前足を上げられるようになったら「ハイタッチ」の指示語とともに手に触れさせるようにしましょう。 4.最終的に、おやつを持たない手に触れるようになったら完成です。 ・バイバイ 1.目の前で片方の前足を上げるトリックです。ハイタッチを覚えていれば簡単に教えられます。ハイタッチの姿勢で犬が手を上げる直前に「バイバイ」と指示語を出し、手が上がったところで誉めながらおやつを与えます。 2.最終的に「バイバイ」の指示語で手を上げて空を掻くような動きができれば完成です。ハイタッチを教えていない場合は、おやつを使って手を誘導させながら教える方法になります。 ・バーン! 1.バーン!の合図で犬が死んだふりを行うトリックです。まずは伏せの状態からスタートします。 2.伏せの状態から餌を使って犬の首を後ろに誘導します。「ゴロン」の時と同じ誘導方法です。 3.犬の背中が床につく直前に「バーン!」という指示語を与え、覚えさせます。背中が床についたら誉め言葉とともにおやつを与えます。 4.犬が横たわるようになったら、2秒、3秒と餌を与える時間を延ばしていきます。「よし」の言葉を合図に動いてもいいということをこの段階で教えます。 5.一連の流れができるようになったらピストルの形にしたハンドサインと「バーン!」の指示語で横たわるようになるまで練習しましょう。 ・フェイス 1.片方の前足で顔を隠すポーズを取るトリックです。まずはお座りの姿勢からスタートします。 2.まずは犬の前足を持って、鼻の上に前足をかけて、「フェイス」の指示語とともに反対側の手でご褒美を上げます。 3.この動作を繰り返し、しばらくしたら「フェイス」の指示語で「前足で鼻先に触る」ようになっているか確認します。顔に手を持ってくる癖がある犬はその癖を利用しましょう。 4.「フェイス」の指示語で前足を鼻に持ってきたら誉め言葉とともにおやつを与えます。 5.4の動作ができるようになったら、その姿勢を取っている時間を2秒、3秒と伸ばしていきます。 ・スラローム 1.飼い主さんの歩く足の間を犬がジグザグに通り抜けるトリックです。まずは飼い主さんの横にお座りをさせます。 2.一歩踏み出してから足の間を通るように、おやつをつかって誘導します。 3.さらに一歩踏み出し、今度は反対側に誘導。できたら誉め言葉とともにおやつを与えます。 4.これを繰り返して距離を伸ばしていきます。「ワンツー」「ビトウィーン」などの指示語と、「足の間に手を出す」などのハンドサインも同時に教えていきましょう。

トリックを教えるときに絶対NGな3つのこと

ここまではトリックの具体的な教え方を解説してきました。ここからはトリックを教えるときにやってはいけない教え方を解説していきましょう。

①無理やり教えず、楽しく教える!

1960年代以前は犬のトレーニングといえば、間違った行動に対して罰を与える方法が殆どでした。今では殆どの国で犬に罰を与えることは虐待として認識されています。現在犬のトレーニング方法の主流はオペラント条件付けという理論に基づいて考えられています。人間にとって望ましいことをしたときに褒めてその行動を強化する方法です。優秀なトレーナーの中には軽いショック(リードを引っ張ったり、大きな音を出したり)を効果的に使うトレーナーも存在するのですが、我々素人がその方法を使うと犬が怯えてしまったり犬によっては飼い主さんに攻撃的な反応を示す場合もあり、リスクが大きい教え方になっています。殆どの場合は、ある行動を誉めて強化することが良い結果につながりますので、楽しく誉めながら教えましょう!

②犬が飽きる前に辞めること!

犬の集中力が持続するのは大体10~15分と言われています。犬の集中力が切れた状態でのトレーニングは失敗が増えるため、犬もなかなかおやつをもらえずストレスを感じることでしょう。一日に詰め込んでトレーニングするのではなく、毎日少しづつ教えるのが理想です。ご褒美におやつを与える教え方は肥満の恐れもあるので、餌の前に晩御飯の中から少しをご褒美の分として必ずトリックのトレーニングを行ったりすると、もともと与えるごはんの分しか食べないことになるので肥満も避けることができておススメです。

③タイミングよく褒めてステップアップ!

犬が褒められたことにより行動を強化するためには、トリックが成功してからすかさず「よし!」「グッド!」など掛け声をかけることが必要です。理論的には0.5~1秒以内に褒めることが「これをすれば褒められるんだ」と犬が理解できる時間と言われています。そして褒める言葉は統一することです。「よし!」「お利巧!」「いい子!」など、褒める度に言葉がコロコロ変わっていては犬も混乱してしまいます。指示語、誉め言葉は統一、タイミングは一秒以内を心がけましょう。

最後に

いかがだったでしょうか?本日紹介した方法で明日からトレーニングを行えば、飲み込みの早いワンちゃんなら1か月以内にすべてのトリックをマスターできるでしょう。もしできなくても「うちの犬は頭が悪い」というわけではありません。野生に近い犬は、人間との共同作業は苦手でも自分の力で問題を解決する能力は優れているという研究結果があります。トリックはあくまで、飼い主さんとワンちゃんとの良好なコミニュケーションを育むツールなのです。上手に活用して、よい信頼関係を築いてくださいね。

結論!犬にあんこは大丈夫?ダメ?

もし、飼っているワンちゃんが間違ってあんこの入ったお菓子を食べてしまったら?人間には悪影響がなくても、犬には毒になる食べ物はたくさんあります。あんこは果たして食べても大丈夫でしょうか? 結論から申し上げますと、大丈夫です。ただし、それには少し気を付けなければならない点があります。本日は犬にあんこを食べさせるさいの注意しなければならない点を説明していきたいと思います。

犬にあんこを与えるメリット・デメリット

犬があんこを食べるとどんな影響があるのでしょうか?これにはメリットとデメリットがあります。これから犬にあんこを与えるメリット・デメリットを説明していきます。

原料である小豆は栄養満点

小豆に含まれる主な栄養分と犬の食事において期待される効果は以下の通りです。 ・タンパク質・・・筋肉の維持、被毛や皮膚を作る原材料として ・食物繊維・・・整腸効果、胃にたまった毛玉のケア ・ビタミンB1・・・神経系の機能を正常に保つ、細胞の活動に必要なエネルギー生成に必要 ・ビタミンB2・・・皮膚の健康維持、被毛の質を改善 ・ポリフェノール・・・抗酸化作用 ・サポニン・・・脂肪の生成を抑え血液中のコレステロールを洗い流す ・亜鉛・・・あらゆる代謝及び酵素機能に関係、具体的には皮膚・被毛の健康と創傷の治癒等 ・カリウム・・・腎臓、心臓のサポート ・鉄分・・・体内の酸素運搬、ヘモグロビンの生成 ・カルシウム・・・骨の発育と維持 ご覧いただいた通り有用な成分が満載なので、上手に与えてワンちゃんの健康維持に役立てたいですね! では上手に与えるための注意点とはどんなところでしょうか?

糖分には十分注意を!

まず市販の和菓子などに使用されるあんこには砂糖がたっぷり入っています。犬の味覚は塩分をほとんど感じ取ることができない代わりに甘みを感じ取る器官(味蕾)は発達しています。そのため犬は甘い食べ物を好むのですが、人間の食べ物に含まれる砂糖の量は犬にとっては過剰になることが殆どです。 避妊、去勢している犬は特にホルモンのバランスが崩れ肥満になりやすくなっています。犬にあんこを与えるのであれば、砂糖は一切入れないようにしましょう。小豆の素材本来の甘さが犬の健康にはベストな甘さになることを覚えておいてください。

アレルギーにも注意が必要

もうひとつの注意点はアレルギーです。犬のアレルギーにはいくつか種類がありますが、代表的な物はノミアレルギー、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーです。 食物アレルギーは主に、食事に含まれる蛋白質に過剰反応することによって起こります。これは小豆に限らず様々な食べ物で起こりえるので、初めて食べさせる食材の場合注意が必要です。小豆のアレルゲンに過敏な体質をもった犬は、食事によるアレルゲンの摂取で腸炎や皮膚炎を引き起こす可能性があります。腸炎になった犬は下痢や便秘、嘔吐などの症状を起こします。 そして、皮膚炎が発生すると激しい痒みを伴い、被毛が抜け落ちてしまうこともあります。新しい食べ物を与える際は、まずは少量与えてみて体調に影響がないことを確認してから通常の量を与えるようにしましょう。

犬にあんこを与える時にはどうしたらいい?

ここまでは犬にあんこを与える注意点をお伝えしてきましたが、実際にあんこを混ぜたご飯を作るときはどうすれば良いでしょうか。ここからは具体的にあんこ(小豆)を与える際にどんなところを気を付ければいいのかを詳しく説明してみたいと思います。

①よく煮込んで柔らかく

犬は肉食寄りの雑食動物なので、穀物や野菜の食物繊維を消化するのが得意ではありません。通常販売されている乾燥した豆のまま与えたらおなかを壊してしまうでしょう。小豆は与える前に良く煮込んで柔らかくして与えましょう。

②皮は取り除くかしっかり刻んで

上記の理由から小豆の皮のように固い部分は消化不良を起こす可能性があります。しっかり茹でた後もそのまま与えない方が良いでしょう。フードプロセッサーなどで皮の歯触りがなくなるまで細かく粉砕するか、裏漉し器でこしあんにしてあげてから与えるのがおススメです。

③冷やして火傷しないように

これは小豆以外も当てはまるのですが、必ず冷ましてから与えるようにしましょう。犬に進化する前の野生のころから、犬は食べ物を生で食べていました。人間と生活するようになってから加熱した食べ物を食べるようになった訳ですが、まだまだ体の構造は熱さに対して免疫があるようにはできていません。手作り食は人肌かそれ以下の温度になるまで十分冷ましてから与えるようにしましょう。

④一度に少しずつ

アレルギーがなかったとしても、普段食べなれないものを食べるときは、少しづつ与えるようにしましょう。人間でも、体質によってお腹を壊しやすい食材がありますよね?犬も同じです。初めて与えるときは少しづつ、そのあとのうんちの状態が普段と変わらないようであれば量をふやしていくのが良いでしょう。また、小豆はどうしても食べなければいけない食材ではありません。好んで食べないようであれば無理に与える必要はないので、安心してください。

小豆を使った危険な加工品

さて、ここまで小豆やあんこを犬が食べても問題がないことをお伝えしてきました。しかし、人間が食べるあんこを使った加工品の中には犬にとって危険な食べ物も存在します。 ここからは犬にはあまり食べさせたくないあんこを使った食べ物を紹介します。

大福は喉につまらせるかも…

まずは大福餅です。あんこを使った非常に美味しいお菓子ですが、犬にとっては危険です。犬は柔らかい食べ物はあまり咀嚼しませんし、美味しいものを前に少しづつ食べるようような謙虚さを持ち合わせた犬はあまりいないでしょう。彼らに大福餅を一つ丸ごと与えたら、のどに詰まらせて窒息してしまうかもしれません。あんこの部分にも砂糖がたくさん入っているので、肥満や糖尿の原因になります。

羊羹・どら焼き・アンパンは太るかも…

では、羊羹・どら焼き・アンパンはどうでしょうか?どら焼きやアンパンの生地部分は犬が食べても害はないですし、羊羹も餅ほどはのどに詰まらせるリスクは少ないような気がします。ただ、これらの食品も砂糖が犬にとっては不必要なほど入っています。先進国の犬は少なくとも20%が肥満に分類されているというデータもあるようです。そして肥満は関節炎や椎間板ヘルニア、糖尿病といった病気にかかるリスクを増大させます。人間の食べるお菓子に入っているあんこは食べさせない方が良さそうですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか? この記事を最後まで読んだ皆さんは、すでにあんこがそれほど犬の健康にとって悪い食べ物ではないことがご理解いただけたと思います。砂糖を入れなければ、犬にとっても栄養価の高い食べ物と言えそうです。手作り食の食材や、ご褒美用のおやつとして上手く活用してくださいね!

犬用おやつの失敗しない選び方

かわいい愛犬とのコミュニケーションやしつけなどに役立つ犬用おやつ。 クッキー・骨型の牛皮ガム・ささみ・さつまいもなど、様々な種類や素材があります。 サイズや国内外産、無添加かどうかなど、一体どのような基準でおやつを選んだらいいのかわからないという飼い主さんも多いのではないでしょうか。 そこで、今回は犬用おやつの選び方や、おやつおすすめランキングをご紹介していきたいと思います。

①犬の大きさに合わせたサイズのおやつを選ぶ

おやつの選び方の一つとして、犬の大きさで選ぶのも良いでしょう。 ・大型犬 大型犬は口も大きくあごも強いので、大きくて固いおやつがベターです。逆に小さく柔らかいおやつですと食べ応えがなく、物足りないでしょう。ですので大型犬へは、サイズが大きめで固めの素材のおやつを選んでください。大型犬用のガムなどがオススメです。 ・小型犬 小型犬は、食道が細いため、サイズの大きいおやつでは詰まりやすくなります。誤飲の危険性があるため、ひと口で食べられるサイズのおやつを選ぶようにしてください。口の大きさに対して大きなおやつでしたら小さく刻んだりして食べやすくしてあげてください。 ・パッケージに記載されている「与え方」を参考に 犬のサイズ別(小型犬・中型犬・大型犬・幼犬など)で与える数量が記載されています。それを参考にするとよいでしょう。 ただし、記載されている1日あたりの供与量は、標準的な体重であり、十分な運動量のある犬を想定したものになります。しかし実際は、体型や生活環境、年齢などは様々です。ですので、「適量」ではなく「最大値」と考えて与えるようにしましょう。

②原材料や愛犬のアレルゲンが含まれていないか

愛犬にアレルギーがあるのが分かっている場合は、購入の際に必ず原材料をチェックしましょう。人間と同じように、アレルギー症状を引き起こすと、最悪の場合は死亡してしまうこともあるので注意が必要です。 犬は本来、肉食動物です。犬の体は炭水化物を消化するのに必要な酵素をあまり持っていません。ですのでおやつの中に穀物類が入っているかどうか、また小麦に含まれるグルテンなどアレルゲンとなりうる物質が含まれているかも確認するようにしましょう。

③愛犬の安全を考え、無添加のものを

私たち人間でも犬でも、健康のことを考えれば無添加の自然素材が体に優しく安心ですよね。防腐剤、着色料、添加物などが含まれていないかチェックして選ぶことが大切です。 現在、ペットフードには危険なものを規制する法律がありません。中には危険な添加物が含まれていることがあります。添加物の中には発がん性があることが立証されているものもあり、安全とはいえません。おやつを選ぶ際には添加物が使用されていないものを選ぶようにしましょう。無添加であれば安心して与えられます。

犬用おやつの大/中/小型犬別ランキング

犬用おやつといっても様々な種類があり、迷ってしまいますよね。こちらの記事ではワンちゃんの体の大きさ別(大型、中型、小型)でどんな商品が売れ筋なのかをご紹介していきます。 大型犬:体が大きい分、消費カロリーは多いですし、消化器能も発達しています。食べごたえや噛みごたえのあるボーンタイプがオススメです。 中型犬:比較的体が大きいタイプになりますので、満腹感も得られ、食べごたえのあるジャーキータイプがオススメです。 小型犬:体が小さい分、消化器能は大型犬に比べ弱いです。あごも強いとは言えないので、小さく柔らかいものや消化の良いビスケット、クッキータイプがオススメです。もし、大きな形状のおやつの場合は、飼い主さんのほうで小さくちぎって与えてあげるとよいでしょう。

大型犬用おやつおすすめランキングTOP5

大型犬用のおやつとしてオススメなのが「ボーン」です。体が大きい大型犬はボリュームがあり、かみごたえのある食感がよいでしょう。 #1:子牛のリブボーン 80g×3個 #2:ワンちゃんの滋養強壮おやつ 鹿角ボーン(中・15cm) #3:牛のヒヅメスモーク 2個入り #4:七面鳥軟骨バーミニ12本 #5:鹿角ボーン(大・約20cm)

中型犬用おやつおすすめランキングTOP5

中型犬用おやつとしてオススメなのが「ジャーキー」や「小さめのボーン」です。香りとかみごたえのあるジャーキーはワンちゃんの食欲をそそります。 #1:鹿角ボーン(小・約10cm) #2:アキレススティック 100g #3:香ばし鶏ささみステーキ 120g #4:極上ささみ 細切りソフト 150g #5:リモナイト 超小粒ソフト 250g

小型犬用おやつおすすめランキングTOP5

小型犬用おやつとしてオススメなのが「ビスケット」「クッキー」です。体が小さい分、消化機能も小さくなるので小さく、消化の良いおやつがよいでしょう。また飼い主さんも一緒に楽しめる「パンケーキ」もオススメです。 #1:【犬用】米粉パンケーキミックス(プレーン)150g #2:極上のたまごを使ったボーロ 50g #3:ビスカル 小粒 徳用180g #4:無添加ボーロ ミックスボーロ #5:山口産減塩にぼし 80g

犬用無添加おやつおすすめランキングTOP5

人にってもワンちゃんにとっても、保存料や着色料、酸化防止剤が入っていない天然素材が良いので、おやつを選ぶ際の基準にされてもいいかと思います。 #1:クッキーアップルパイ味100g #2:無添加おやつオリジナルクッキー にんじん #3:無添加おやつ オリジナルクッキー おいも 約80g #4:無添加おやつ オリジナルクッキーバナナ 約80g #5:メタボリックス ビスケット 80g

低カロリーおやつおすすめランキングTOP5

運動不足などダイエット中のワンちゃんにオススメなのが低カロリーおやつです。ただ低カロリーであればというわけではなく、栄養、ビタミンのしっかり入ったおやつを選ぶとよいでしょう。 #1:脂肪分ゼロ ダブルスティック ササミと14種の緑黄色野菜入り 100g #2:療法食 ビスケット 80g #3:食後の歯みがきガム 低カロリー 150g(約24本入) #4:無添加良品アキレススティック 100g #5:低カロリー ボーンビスケット 400g

最後に

いかがでしたでしょうか?ワンちゃん用のおやつとはいえかなりの種類があり、それぞれの特長や、効果などがあることがお分かりいただけたかと思います。今回はワンちゃんの体の大きさ別でご紹介しました。同じくらいの体の大きさのワンちゃんであっても、年齢や健康の度合い、嗜好なのもそれぞれ違いがありますのでそのような観点からもおやつを探されてみてもよいかもしれません。 大切な家族の一員であるワンちゃんのおやつです。ワンちゃんが美味しく、健康に食べられるおやつを選ぶことは飼い主さんにとってとても大切なことですね。

狂犬病とは?

狂犬病とは、狂犬病に感染している動物に噛まれたり、傷口や目・口などの粘膜を舐められた場合に感染する病気のことです。感染するのは動物同士だけでなく、人間にも感染します。世界中では狂犬病により毎年5万人が無くなっています。 発症すれば致死率はほぼ100%と言われている恐ろしい病気です。狂犬病にかかった場合、どんな症状になるのかについて、狂犬病を防ぐためのワクチンについてお話ししていきたいと思います。

狂犬病による人間の症状

症状は発熱や頭痛、全身の倦怠感、嘔吐などから始まります。 感染してから症状が出るまでに時間差があり、10日から数年かかることもあります。初期症状は、風邪とよく似た「発熱や頭痛、嘔吐」などで、狂犬病であることに気づくことは難しいでしょう。次第に筋肉が緊張し、食欲不振となり、幻覚症状が出たりします。または、液体を飲むと喉がけいれんすることも。中には、精神錯乱などの神経症状が出ることもあり、犬のような遠吠えをあげる・ヨダレを垂らす・攻撃的になることもあります。 やがて昏睡状態になり、呼吸が麻痺し、死に至ります。

狂犬病による犬の症状や特徴

狂犬病による人間のたら症状と同じように、感染してから症状が出るまでに時間差があり、大体2週間から6週間かかります。 初期症状は食欲不振、行動の異常が見られるなどです。次第に狂乱状態になり、遠吠え・徘徊・ヨダレを垂らす・攻撃的になっていきます。さらに症状が進むと、大量のヨダレ・筋肉のマヒ・昏睡・衰弱などの症状があらわれ、最終的には死に至ります。発症から死に至るまでは約1週間です。

狂犬病ワクチンはいつまでに打たなければいけない?

狂犬病を発症するとほぼ100%死亡する危険な病気です。 犬を飼っている人は、毎年狂犬病の予防接種が義務付けられています。 法律では「狂犬病予防接種期間」である毎年4月から6月に接種するよう義務付けられています。しかし、忘れた場合でも実際は動物病院でいつでも狂犬病の予防接種を受けることができます。大事なのは期間ではなく年に1度受けることです。 市区町村に愛犬を登録していれば、狂犬病予防接種注射のお知らせがハガキで届きますので、忘れないためにもハガキが届いたらすぐに予防接種を受けたほうがいいでしょう。

狂犬病ワクチンを受けれる場所は?

市区町村の集団接種や、動物病院で受けることが可能です。市区町村の集団接種は、大体3000円前後で、「狂犬病予防注射票交付手数料」が一律で550円かかります。動物病院の場合は自由診療になるため、各動物病院での料金設定になり、集団接種より高くなることも。 ワクチンの予防接種機関についての詳しい情報は厚生労働省検疫所のホームページ(http://www.forth.go.jp/)に掲載されています。

狂犬病ワクチンを受ける時の注意点

犬も、人間と同じように予防接種時の体調はとても重要で、問診表の記入もあります。健康状態によっては、予防接種を受けられないこともあります。 特に、重篤な疾病にかかっていることが明らかな犬、心不全状態にある犬、以前ワクチン接種をしたことによるアナフィラキシーを起こしたことのある犬、妊娠中の犬などは接種できません。 予防接種の当日は、初めてのフード・おやつ・サプリメントなどは与えないようにしましょう。接種後に嘔吐や下痢などが見られた場合、それがワクチンによるアレルギー反応なのか、フードやおやつによる影響なのかが分からなくなるためです。 獣医師が犬の健康状態を知るには飼い主からの情報も非常に大切になりますので、日頃から犬のことをよく知っておく必要があります。今までの既往歴、ワクチン歴、ワクチン後の体調の変化、健康状態、接種当日の食欲や排便排尿の様子などを答えられることが理想です。

狂犬病ワクチンには副作用がある?

主な副作用としては、 ・アナフィラキシーショック(急性の虚脱、呼吸困難、体温低下、痙攣など) ・消化器症状(食欲不振、嘔吐、下痢など) ・接種部位にしこり(1ヶ月以内に自然縮小・消失します) などの症状があります。 接種直後に発生するアナフィラキシーショックは大変稀です。もし生じた場合は、治療の必要がありますので獣医師に相談しましょう。 副作用の一つである消化器症状についても適切な処置が必要となりますので病院へ連絡をしてください。

狂犬病ワクチンは午前中に受けるように!

犬にワクチンを接種した後、アレルギー反応を起こすことがあります。症状としては、目の周りや口の周りがパンパンに腫れて痒くなったり痛みが出たりします。 これらのアレルギーは遅いと半日くらい経ったのち症状が出ることがありますので、ワクチンはなるべく午前中に接種するとよいでしょう。アレルギー症状が出た場合、診療時間内に診てもらうことができます。 ケースとしては少ないですが、アナフィラキシーショックという重篤なアレルギー反応を起こすこともあります。これは緊急治療をしないと命にかかわります。症状は、接種直後から20分以内に発生しますので、接種後はしばらく院内で様子を見ていただくのが安全でしょう。

最後に

狂犬病は、人も犬も一旦発症するとほぼ100%死に至る恐ろしい病気です。 「狂犬病のワクチン接種」は、飼い主としての義務であり、飼い主と愛犬の健康を守るために必要不可欠です。ですので、毎年狂犬病のワクチン接種は必ず受けるようにしましょう。 万が一、「狂犬病予防接種期間」である4月1日〜6月30日の期間に予防接種を受け忘れても、動物病院でならいつでも接種可能です。 大切な愛犬の健康、私たち人間の健康のために「狂犬病の予防接種」を忘れないようにしてくださいね。

犬はかぼちゃを食べても大丈夫?

犬とカボチャ かぼちゃは人間にとって栄養価の高い食べ物です。冬に食べると風邪予防になると言われていますが、愛犬に食べさせたいと思う飼い主さんも多いかと思います。 結論から申しますと、かぼちゃは犬に与えてもよい食材です。人間と同様に健康に効果的な成分も含まれています。犬の好みにもよりますが、かぼちゃそのものに十分な甘みがあるので、おやつとして与えてもよいでしょう。 しかし、どのような食物にも言えることではありますが、犬の体質によってアレルギー症状が出てしまう、与え方によって具合が悪くなってしまう恐れもあります。ですので、注意点をしっかり認識してから食べさせてあげるようにしましょう。 この記事では、与える時の注意点の他にもかぼちゃの手作りレシピやおやつなども紹介していきます。

かぼちゃに含まれる効果や栄養

かぼちゃには「βカロテン」「ビタミンE」「ビタミンC」「カリウム」「食物繊維」が豊富に含まれています。 〈βカロテン〉 βカロテンは、老化を抑える抗酸化作用があります。 また、体内でビタミンAに変換され、粘膜の抵抗力を高める効果があり、白内障の予防や、角膜、皮膚や被毛の健康状態を保つ働きがあります。 〈ビタミンE〉 ビタミンEは抗酸化作用があります。細胞膜トラブルの原因となる活性酸素、過酸化物に対抗し守ってくれますので、病気の予防に効果があります。 〈ビタミンC〉 ビタミンEと同様に、抗酸化作用があります。 人間と違い、犬は体内でビタミンCを作ることができますが、年齢や体質によっては不足してしまうことがありますので摂取できるとよいでしょう。 〈カリウム〉 塩分を排出する働きがあるので、血圧を維持します。また、利尿作用が体内の水分量を調整してくれるので代謝が良くなります。 〈食物繊維〉 便通を良くしたり、体調を整える働きがあります。

かぼちゃを与えるときの4つの注意点

犬にかぼちゃを与えるときには、注意しなければならないポイントがいくつかあります。これらを押さえておかないと、いくら栄養素が高いかぼちゃであっても、犬の健康を守るどころか、逆に健康を害することになってしまう可能性があります。 ・かぼちゃの皮や種の与え方 ・生では食べさせてはダメ ・アレルギーには気をつけて ・与え過ぎはダメ この4つについて、なぜ注意する必要があるのか、与えた場合の症状についてお伝えしていきたいと思います。

かぼちゃの皮や種は要注意

種や皮は消化することが難しいため、消化不良の原因になります。消化管に詰まってしまったり、口の中や消化管を傷つけたりするおそれがあります。そのままでは与えないほうがよいでしょう。基本的には種も皮も取り除いて与えるのがベターです。 ただし皮は栄養素が豊富なので、与えたい場合は、細かくすりつぶすなどの工夫をしてください。

生では食べさせない!

かぼちゃは豊富な食物繊維が含まれているので、便通改善に役立ちます。しかし、犬にかぼちゃを与えるときは必ず柔らかくなるまで加熱してから与えるようにしましょう。生のままで与えてしまうと消化に時間がかかり胃腸に負担がかかってしまいます。消化不良の原因になりますので注意しましょう。茹でたり蒸したりすると柔らかく甘さも感じやすくなるので喜んで食べてくれます。

アレルギーにも気をつける

人間にも言えることではありますが、どのような食材でもアレルギーになる可能性はあります。初めて与える食材は少量からスタートし、与えてから数時間は何か変わった様子はないか、犬の様子をしっかりとチェックしましょう。 食物アレルギーは、原因となる食材を犬の食事から取り除くことで避けることができます。しかし、食後に下痢や嘔吐したからといってアレルギーが原因とは限りません。アレルギー症状は食物の摂取直後に発症するとは限らないからです。ご自身で判断が難しいと思われる場合は、動物病院でアレルギーの検査を受けてみるとよいでしょう。

食べ過ぎにも注意!

かぼちゃには、ビタミンやカリウムなど栄養が豊富に含まれていますが、カロリーも相応に高いです。栄養が豊富だからと日常的に与えてしまうと肥満の原因になってしまいます。かぼちゃ100gのうち91カロリーもあるのでダイエットには向きません。与え過ぎにによる栄養、カロリー過多は内臓に負担がかかってしまいます。日常的に与えるのではなく、普段の食事に適量混ぜたり、おやつ程度にしましょう。

1日に食べさてもいい量は?

かぼちゃは栄養バランスが良く、栄養満点な食材です。 しかし、与え過ぎては便秘や下痢の原因となりうるため、犬の体の大きさに比例して食べてもよいとされる量が変わってきます。 (犬の体重)  (与えていい量) 1kg         11g 3kg         25g 5kg         37g 10kg        62g 15kg        85g 20kg        105g 30kg        143g 40kg        178g このように、体の大きさに比例して、食べてもよいとされる量が変わってきます。 かぼちゃは比較的カロリーが高い食材になりますので与え過ぎは肥満の原因になります。 とにかく、与え過ぎないよう注意してください。

かぼちゃを使ったおやつもおすすめ!

かぼちゃをそのまま生で与えるより、消化しやすいよう加熱してあげたり、少し手を加えてあげるとより食べやすく、安全に栄養を摂取することができます。 下記にて紹介させていただいているおやつレシピでは、消化不良の原因となる皮や種を取り除いたり、加熱したり、他の材料を加えることでさらにかぼちゃの味を際立たせたり工夫をしています。 ぜひ、作ってみてはいかがでしょうか!?

人間用のおやつはNG

まず最初に認識しておかなければならないのが動物によって、 ・消化酵素 ・必要な栄養素 が異なるということです。つまり、食べ物によっては毒になる可能性があったり、内臓疾患など健康被害を受けることになります。具体的には、 ・チョコレート ・キシリトール ・マカデミアンナッツ ・ネギ、玉ねぎが含まれたお菓子 ・魚介類、甲殻類が含まれたお菓子 このような人間のお菓子を犬が口にしてしまうと、中毒症を起こして最悪の場合は死を迎えてしまうことも。どれも犬にとって分解できない成分が入っているものです。 また、これら以外のお菓子も、犬にとって塩分や糖分過多であったり、ガムなどは喉に詰まらせてしまうこともあります。やはり人間のお菓子は犬には与えないようにしましょう。

愛犬におすすめなかぼちゃのおやつレシピ4つ

安心して食べさせてあげられるおやつレシピを4つご紹介します。 ・かぼちゃのスープ ・かぼちゃのクッキー ・かぼちゃのケーキ(マフィン) ・かぼちゃのプリン かぼちゃに限らず、食物アレルギーはどのような食材でも反応する可能性があります。 初めてかぼちゃを与えるときは、少しずつ与えて体調に変化がないか様子を見てくださいね。

かぼちゃのスープ

◾️材料・分量 ・かぼちゃ 100g(皮、種を取り除いた量) ・水    200g ◾️調理方法 1.かぼちゃは2〜3cm角に切る 2.鍋に1と水を入れ、かぼちゃが柔らかくなるまで加熱する ◾️注意点・その他 1日におやつとして与えていい量の目安 (犬の体重)(与えていい量) 1kg     15g 3kg     34g 5kg     50g 7kg     65g ←数字しっかり縦並びにしたい! 10kg      85g 20kg     144g 30kg     233g (レシピで作れる量は、約125gです) Pumpkin-soup

かぼちゃのクッキー

◾️材料・分量 ・かぼちゃ(皮ごと) 200g ・小麦粉       200g ・オリーブオイル   大さじ1 ◾️調理方法 1.かぼちゃは皮ごと1cmくらいの厚さに切る 2.袋にかぼちゃと小麦粉、オリーブオイルを入れて1つにまとめる 3.生地がベタついたら打ち粉をしながら薄く伸ばし、型抜きして天板に並べる 4.(予熱なし)160℃で35分ほど焼いて出来上がり ◾️注意点・その他 かぼちゃを皮ごと使います! かぼちゃの水分によって小麦粉の量は調整してください

かぼちゃのケーキ

“◾️材料・分量(マフィン3個分) ・かぼちゃ     50g ・薄力粉または米粉 25g ・油         5g ・豆乳        5g ・卵         1個 ・ベーキングパウダー 2g ◾️調理方法 1.かぼちゃをレンジで1分ほどチン!して柔らかくする 皮と種を取り除き、適当な大きさに切る 再度、レンジで5分ほどチン!して柔らかくする 2.かぼちゃをボールに移し、潰す 3.バターを加えて、混ぜる 4.卵を加えて混ぜる 5.ビニール袋に薄力粉、ベーキングパウダー、豆乳を入れ、よく振り空気を含ませる 6.型に流し入れ、180℃のオーブンで20〜25分焼く 7.竹串を指して何も付いてこなければ完成! ◾️注意点・その他 砂糖なしのヘルシーおやつです。かぼちゃの甘みです。もちろん人も食べられます。

かぼちゃのプリン

◾️材料・分量(60ccのカップ5個分) ・かぼちゃ    1個(約400g) ・卵       1個 ・犬用低脂肪乳  100cc ・バニラビーンズ 1/2本 ◾️調理方法 1.かぼちゃを丸ごと電子レンジで3〜4分加熱する 皮と種は取り除き、スプーンの背でマッシュする 2.バニラビーンズに包丁で縦に切り込み入れて中をしごき出す 犬用低脂肪乳と合わせる (犬用低脂肪乳は、スキムミルク大さじ2と水100ccで代用できます) 3.溶きほぐした卵を2と混ぜ合わせ、さらに1を入れてよく混ぜ合わせる 4. 3を漉して(こして)、バターを塗ったプリンカップを5等分し、天板にのせる 天板の中にお湯を半分以上注ぎ、150℃に温めたオーブンで約30分蒸し焼きにする ◾️注意点・その他 蒸し器を使用する場合は、中火で約20分加熱してください 仕上げにヨーグルトを上からかけてみてもOK!

まとめ

いかがでしたでしょうか? かぼちゃは犬にとっても食べることができ、栄養価が高い食物です。 ただ、犬と私たち人間とでは、消化酵素や必要とする栄養素が違います。人間にとっては多く摂取できる食物でも犬にとってはそれほど多く必要としないという場合もあります。ですので与える量、調理方法には注意をして、美味しく、健康的に食事を楽しんくださいね。