犬を飼うメリット
犬を飼うメリットとして犬は様々な癒しや効果をもたらします。
犬を飼う上で育てることやしつけること散歩など、後に不安になってくることもありますがまずは犬がもたらしてくれるメリットを考えましょう。
犬を飼うことで得られる生活面でのメリットは、
・外に出ることが多くなるので社会性を学び考え方が変わる
・小屋やケージの掃除を行うことで自然と綺麗好きになる
・散歩することによって運動不足の解消になる
・子どもがアトピーになる確率を下げることができる
など生活面で犬がいるといないとではこんなにも変わってきます。
また、犬を飼う事で得られる精神的メリットは、
・犬とのふれあいで生き物とのふれあいが生まれ人生に潤いや充実感が出る
・犬が間接的に人間関係をスムーズにしてくれる
・犬と戯れることで「オキシトシン」が出てストレスが軽減される
・孤独を感じなくなる
・犬だけでなく自分自身も成長できる
・他人にも思いやりが持てるようになる
など人間関係で悩んでいる人、ストレスをため込んでしまっている人にも犬は効果をもたらします。
もちろん犬を飼うことで叱ってしまったり分かり合えないこともあり苛立つ時もあります。
でもそれ以上に犬は私たちに多くの幸せを運んでくれるということがわかっていただけたのではないでしょうか。
犬を飼うって大変なの?早見チェックリスト!
結論から言うと犬を飼うことは大変です。
犬を飼うことは決して簡単で楽なことではなく、時間やお金、近隣の家への配慮など考えなくてはいけないこともあります。
犬を飼うことを決めた時、自分たちの生活にどれだけ影響があるのか、最低限どんなことを守ることができれば犬を飼えるのかチェックリストにまとめたので各自チェックしてみてください。
・世話をする時間を確保できるか
犬がいるだけで食事の時間やケージ掃除に費やす時間、散歩の時間など一日のうちの多くの時間が犬のための時間になります。
子犬を迎え入れてからは成犬になるまでの慣れないうちはあわただしく感じることもあります。
・自分や家族の体力に問題はないか
子犬や大型犬を扱う場合には体力をより多く必要とします。何より人間の自分自身が健康でなければなりません。
日々の世話で疲れていては犬を飼育するのに十分な体力とは言えません。
自分の体力に問題が無くても家族がその犬を扱えなければ意味がありませんので家族と十分に話し合って飼う犬を決めることが大切です。
・終生飼養のための費用が確保できるか
犬を飼育していくためには少なくとも万単位でお金がかかります。
また定期的に予防接種やワクチンなども必要になるため小動物などを飼育するよりもはるかに費用がかさみます。
自分の経済状況を判断し今飼うべきなのかをしっかり考えましょう。
・自宅の中に犬が落ち着けるスペースを用意できるか
小型犬であれば比較的に小スペースで飼育することが可能ですが、中型犬や大型犬を飼育する場合はケージのほかにも休めるスペースが必要になる場合もあります。
自宅があまりにも狭すぎる場合は引っ越しや家の片付けなどが先になる場合もありますので飼おうとしている犬がどのくらいのスペースを必要とするのかを事前に調べておきましょう。
・犬が暮らせる生活環境が整っているか
集合住宅や賃貸の場合、そこは「ペット可」の物件でしょうか?
もしペット不可の場合は後から大家さんや同じ住宅に住んでいる方とトラブルになりかねません。
最悪の場合せっかく飼った犬を手放さなければならないなんてことにならないように事前に確認しておきましょう。
・もしもの場合面倒を見てくれる人はいるか
自分自身が病気やけがで散歩などの世話が万が一できなくなってしまった場合に、親戚や友人など自分に代わって犬の面倒を見てくれる人が居るかはかなり重要です。
折り入って相談やお願いをしておくようにしましょう。
・老犬になっても最後まで世話をする自信があるか
人間が老いるように犬も年を取ります。
老犬になれば介護や通院など今まで以上に気配りと時間など手間がかかります。
愛犬が介護状態になった場合などにはしっかりと最後まで面倒を見てあげられるのかよく考えておきましょう。
最近では老犬を預かってくれる施設もあるようですが本当に愛犬にとってそれが良い選択なのかはよく考えてください。
ライフスタイル
犬が1匹増えることでライフスタイルは大きく変わります。
犬が中心の生活になる人もいれば、自分のライフスタイルに合わせる飼い主もいます。
今のライフスタイルに犬がいる空間を想像できるのか、まずはそこを考えてみましょう。
また自分のライフスタイルに犬を合わせる場合は、犬選びも重要になります。犬ごとに性格も体格も違うので自分に合った犬選びをすることが重要です。
また、犬を飼おうと決めた場合近隣への配慮も怠ってはなりません。
近隣の家への配慮ですが意外とそこまで気づけない飼い主さんが多いです。
例えばですが、近隣に赤ちゃんや高齢者がいたとして子犬が吠えていたらどうでしょうか?
私たちは犬が吠えているのが気にならないかもしれませんが赤ちゃんや高齢者にとってはそれが騒音になることもあります。
近隣の方と良い関係を保つために近隣の住民にも配慮をすることが大切です。
時間
犬を飼うということはこの先の10年から15年全ての時間を共にする覚悟が必要です。
もし途中で嫌になっても投げ出すことは出来ません。責任をもって飼い続ける必要があります。
もちろん旅行などで家を離れるときは一緒に連れて行けるのかそれともペットホテルなどに預けるのかを考えなければいけません。ペットホテルに預けるということも良いですが犬にとっては大きなストレスにもなるということも覚えておきましょう。
また散歩は1日2回か3回を必要とし一回40分から1時間ほど散歩に時間を要します。散歩は原則毎日行うことを推奨していますので、もちろん雨が降っていてもカッパを着て散歩をしたりするなど毎日散歩の時間を確保できるかどうかも重要になります。
お金
犬は思っている以上に意外とお金がかかります。
例えば子犬を迎える際には少なくとも以下のお金がかかります。
初めて子犬をお迎えするときは子犬の生体価格に+10~15万は見込んでおくと安心です。
そのほかにも毎月のご飯代やペットシーツ代、定期的に狂犬病の予防接種やワクチン・フィラリア・ノミダニ予防が必要になりますので年間15~20万は必要と思っておいたほうが良いでしょう。
また病気になればその分お金がかかります。
保険に入らなければ高額になることもありますので注意が必要です。
保険加入についても加入内容によっては月々の支払額も変わってきますので調べておくと良いでしょう。
健康問題
家で出来ることは出来るだけ行っておきたいです。
例えば、歯磨きや耳掃除、シャンプー、ブラッシングなど家で出来ることは手順などあらかじめ調べておくことをおすすめします。
歯磨きは毎日行うのが基本です。現在では歯磨きシートなども市販に売っていますが万が一用意ができていない場合などは水を含ませた脱脂綿を指に巻き付けて歯をこすってあげるのも良いです。
耳掃除なども市販でイヤークリーナーなどがありますのでそういったものを利用しましょう。
シャンプーブラッシングは無理に行わなくても良いですが最低でもブラッシングは月に1回以上行うようにしましょう。面倒な場合はペットサロンを利用する事もおすすめです。
また家では解決しようがない病気にかかることもあります。
その場合は自己判断せず、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
犬を飼うにあたっての心構え
犬を飼う時に何を考えなければいけないでしょうか。
またどんなことろ構えが必要なのかをまとめました。
・旅行など遠くに自由に行けなくなる
旅行は好きですか?
犬がいる場合は旅行がかなり制限されると思ってください。
一緒に連れていくことも可能ならば一緒に連れていくことも考え、海外などに行く場合はペットホテルに預けるということが必要になります。
私たちの宿泊代にプラスで犬の宿泊代も加算されることになりますので旅行に着やすくいけるかと言われればそうでないことを覚えておいてください。
・子犬は夜泣きや要求吠えが多い
たいていの人は犬を子犬から買おうと思っている人が多いでしょう。
子犬は成犬と違いほぼ24時間監視し、しつけを怠らないようにするのが成犬になったときに手間がかからない一番の近道です。
また小さいうちは夜泣きが激しく私たちの睡眠にまで支障をきたすことがあります。
なので子犬から成犬になるまでの約1年間は家族全員が協力することが不可欠です。
・毎日の散歩が必要
もちろん犬は運動を必要としますので家の中での部屋んぽなどではもちろん一日の必要運動量が足りません。
そのため毎日時間を確保し散歩を行うことが重要です。
・途中で放棄はできない
子どもが大きくなって養育費が予想以上にかかったから飼育の費用が足りないや、高齢で毎日散歩ができなくてかわいそうだから手放すなんてことは出来ません。
これから先10年~15年は一緒に過ごしていく家族です。飼えなくなっからといって手放すのはゼッタイにしてはいけません。
今紹介したことはほんの基本中の基本です。
以上の事が1つでも守れなさそうな場合は、犬を飼うべきではないと言えます。
犬を飼うにあたって必要な物
犬を飼う時には一緒に必要になるものがたくさんあります。
買いそびれてしまわないように犬を迎える1週間前には全ての飼育セットが用意できるようにしておきましょう。
・首輪とハーネス
小型犬用、中型犬用、大型犬用とサイズが分かれています。
愛犬に合ったサイズを選ぶようにしましょう。
分からない場合はペットショップの店員に聞くのが一番良いです。
ハーネスなどは首輪よりも首に負担をかけないように胴体の部分から支えるものになっています。必要か否かもよく相談しておくといいでしょう。
・ペットシーツ
犬のサイズやケージのサイズ、雌雄によっても使用するペットシーツが異なってきます。
ペットシーツに関してはペットショップごとにオリジナルの商品も販売しておりますので値段や性能などお財布と相談しながら決めても良いでしょう。
・ネームタグ
必ずネームタグを購入しましょう。最近ではICチップなどで個体の判別ができるようになっていますが、迷子になって一般の人が発見した場合は何よりもネームタグが一番の連絡先です。
・エサ入れと給水機
エサ入れや給水機は体格に合ったものを用意しましょう。
足の長さや体の長さに応じていろいろなものが販売されています。
・犬の寝床
柔らかい毛布のようなものを用意しましょう。
必要なくなったブランケットでも代用可能です。
・犬用シャンプー
シャンプーをペットサロンでお願いする場合は必要ありませんが、雨の日などで体が汚れてしまった場合などに軽く流してあげる為に1本は持っておくと便利です。
・ブラッシング用のブラシ各種
ブラッシング用のブラシにはたくさんの種類がありますが、最低でも「スリッカーブラシ」と「ラバーブラシ」は所持しておきましょう。
・おもちゃ各種
おもちゃには単に遊べるぬいぐるみタイプのおもちゃや、コングといった知育になるおもちゃも販売しています。
年齢に応じて様々なおもちゃがあるのでいろいろ試してみることをおススメします。
・デンタルボーン(必要に応じて)
デンタルボーンはその名の通り歯磨きができる骨タイプのガムのようなものです。
歯磨きが苦手な子や噛み癖のある子はどうしても歯磨きを私たちが行うことが難しいためこのような自分で噛んで歯磨きの代わりになるようなものも使用を考えておくといいです。
子犬の場合は子犬用のミルクやトイレトレーニングがまだ未完成の状態の場合はオムツが別途必要になります。
飼ってみないと解らない大変な10の事
1.自分の時間が制限される
学校や仕事帰りに友達や同僚との時間が犬のせいで取れない場合があります。
付き合いが悪いと思われることもしばしば。
犬がいる生活で心が豊かになったり新しい人間関係が作れたりもしますが、犬が家で待っているということを考えると今まで合った友好関係にひびが入る可能性もあります。
2.お金がかかる
思っている以上にお金がかかります。
給料が低く1人暮らしをしている場合は事前にその犬を飼うことで生涯いくらお金が必要になるのか、年間どのくらいの金額が必要なのかを事前に考える必要があります。
3.避妊・去勢が必要
避妊・去勢を行わない限り感染症になる可能性もあり、病気になるリスクがぐんと上がります。
またドッグランなどに連れていけば知らないうちに望んでもいない子が出来てしまう可能性もあります。
4.時間がかかる毎日の散歩
毎日朝と晩に散歩をする時間が必要になります。朝はいつもより1時間以上早く起きなければなりません。また夜は早めに帰宅し排泄を我慢している犬のためになるべく早く夕方の散歩に出なければなりませんので朝は早く、定時後もまっすぐ自宅に帰らなくてはなりません。
5.ペット保険加入の有無
ペット保険の加入率は現在上がってきているものの本当に必要なのかを迷うこともあります。
例えば某ペット保険に加入した場合
70%保険料を負担してくれる場合の月額で3700円
50%保険料を負担してくれる場合の月額で2600円
がかかります。
また月額を年間で換算すると約3万円~4万5000円ほどが一年間の飼育費に加算されることになります。
6.定期的にブラッシングが必要
短毛種や長毛種によってブラッシングの頻度は変わるもののブラッシングは欠かせません。
散歩の時間に加えてその後ブラッシングが必要になります。
そのためブラッシングの時間も1日のスケジュールの中に確保しなければいけません。
7.家の中の配線などに注意が必要
家の中に配線のコードがある場合噛んでしまう危険があります。
噛んでしまっては感電の恐れがありとても危険です。
8.毎日掃除をしないと毛が部屋に溜まる
抜け毛が激しい時期は毎日掃除機をかけないと毛が舞ってしまい、さらに部屋の四隅や衣類に抜け毛がたまりがちです。
そのため頻繁に掃除をしなくてはなりません。
9.臭いがきつい
犬特有の臭いがあります。
消臭はしますがもちろん全ての匂いを消すことができないため部屋の中に多少の獣臭が漂います。
10.いたずらが多い
しっかりとしつけをしなければ家の中のあらゆるものをいたずらし始めます。
キッチンでいえば米櫃などをひっくり返されたり、トイレではトイレットペーパーをぐちゃぐちゃにされたりついついため息が出てしまうことが多々あります。
自分にぴったりな愛犬を選ぼう!
自分の飼いたい犬とは逆に自分のライフスタイルや生活環境にその犬が本当に合うのかを考える必要があります。
飼いたい理由からしつけがしやすい面までおすすめの犬をご紹介します。
・初心者向き
【トイプードル】
POINT
友好的な性格で、抜け毛や体臭も少なく小型犬なので食費も抑えられるので初心者向きです。
カットもテディベアなど様々なカットが味わえますがカット代がかかるので理解しておきましょう。
・友好的
【ジャック・ラッセル・テリア】
POINT
小型犬ではありますが体力がありパワフルです。
散歩も中型犬並みの運動量を必要とします。
そのため初心者向きではありませんが一緒にスポーツや旅行などのアウトドアを楽しむことができるのでとっても楽しい時間を過ごせることは間違いありません。
・お手入れしやすい・抜け毛が少ない
【ダックスフンド】
POINT
体の大きさは3タイプあります。
また毛質も3タイプあり、どのタイプも手入れがしやすく抜け毛が少ないため比較的に室内で飼っていても毛が気になりません。
初心者にも扱いやすい犬種です。
しかしスタンダードダックスフンドは一回り大きく食費がかかりますので初心者はミニチュアダックスフンドを選ぶことをおススメします。
・無駄吠えをしない
【ペキニーズ】
POINT
聞いたことが少ない犬種かもしれません。
マルチーズのようなシーズーのような見た目ではありますがその2頭よりも無駄吠えが少ないのが特徴です。
集合住宅や住宅地などで飼育する場合はどうしても無駄吠えが気になります。
最初から無駄吠えが少ないという犬種もいますので気になる方はペキニーズを選ぶことをおススメします。
・運動神経が抜群
【ボーダーコリー】
POINT
中型犬に分類されるので体格が結構大きいです。
スタミナや運動神経、訓練に対しての対応力は様々な犬の中で群を抜いて高いです。
ただし、食費がかかり散歩もかなりの運動量を必要とし、抜け毛もあるため初心者向けではなく、比較的に自分自身にも体力がある方がおススメです。
小型犬、中型犬、大型犬や短毛種、長毛種など犬によって飼いやすさは様々です。
飼いたいと思っている犬がどのような犬で飼うためにはどんなことが必要なのか、また自分の体力や確保できる時間から逆にどんな犬が自分にとってはぴったりなのかを知る必要があります。
愛犬とはどこで出会えばいいの?
愛犬と出会うためにはペットショップのほかに、ブリーダーやシェルターからも犬を引き取ることができます。
【ブリーダー】
ペットショップに卸される前のまだ生まれたばかりの子犬に出会うことができます。
さらにブリーダー(繁殖に従事する人)から直接その犬の状態や父母の健康状態や情報なども一緒に教えてもらえるため比較的に先天性の病気などがない子と出会うことができます。
1点だけ注意したいのはブリーダーによってはワクチンが未接種の場合もありますのでブリーダーと相談し自分でワクチン接種をさせるのかブリーダーの元で接種を終えてから迎えるのかを決めておいたほうが良いでしょう。
【シェルター】
シェルターは日本でいう動物愛護団体や保健所にいる犬のことを指します。
子犬もいますがほとんどはもう大人になった成犬が多いです。
さらにそこにいる犬たちは少なからず何らかの原因で連れてこられている子が多く、虐待や飼育放棄をされ人間不信になっている子も居ます。
実際に生体価格がかからないので数千円から自宅に連れて帰ることもできますが、初心者向けとは言えませんが気になっていればその犬の置かれた状況を十分に理解して一度足を運ぶことをおススメします。
愛犬の破壊行動の原因はストレス?
ある日突然、可愛い愛犬が留守番中に、ありとあらゆる物に噛みついて引っかいて、家の中をめちゃくちゃにしてしまったということがあります。そう、急に破壊行動を初めてしまったのです。一緒にいるときは良い子であればなおさら、留守中に起きたことを信じられないという飼い主も多いのですが、犯人は愛犬だったのです。子犬のころ、壁をかじったり、爪で引っかいたりとあったかもしれませんが、成犬になると身体も大きくなっているし、興奮してやっているのでその凄まじさは想像以上です。破壊行動の原因はいろいろ考えられるので、ひとつひとつ確認してみましょう。
・運動不足
まず考えられるのが、運動不足です。犬を飼うとなれば、やはり毎日の散歩の時間を確保しなければなりません。小型犬であれば朝夕に1~2回30分程度でよいですが、中型犬になれば朝夕に一日2回、それぞれ30分は必要です。そして大型犬の散歩も朝夕の1日2回、時間は30分から1時間というのが目安になります。このように、犬種によって適切な運動量というのがあるので、参考に運動不足にならないようにすることも飼い主の大切な仕事です。
・コミュニケーション
次に考えられるのがコミュニケーション不足です。コミュニケーションとは犬と生活するにあたって最も大切なことかもしれません。名前を呼ばれたらきちんと飼い主の方をみる。愛犬がしてほしいということを察してあげる。反対に飼い主がしてほしいことを理解してくれている。体中どこを触られても喜んでいる。こういったことができるのは、きちんとコミュニケーションが取れている証拠です。飼い主との意思疎通ができていない場合は犬にとって大きなストレスに違いありません。
・生活環境
そして生活環境はどうでしょう?猫は家に付き、犬は人に付くと言われていますが、ずっとお世話をしてくれていた飼い主さんが、病気で入院して、急に会えなくなったなどは犬にはダメージが大きいです。反対に家族が増える、例えば飼い主さんが出産して赤ちゃんが生まれた場合、今まで一番だった愛犬が後回しになってしまうということも起きるのです。これももちろん犬には思いがけない環境の変化でしょう。ほかにも部屋の中を自由に歩き回っていられたのに、急に狭いケージにずっと入れられたままになるというのも大きな環境の変化で急にこのように変わるとストレスになります。
・ケア不足
愛犬のお手入れはどうでしょう?犬種によっては毎月サロンのトリミングが必要ということもあるでしょう。トリミングの必要がない、短毛の犬種もいます。どちらの犬種も自宅てできる範囲のケア、グルーミングと言われるブラッシングや爪の手入れ、耳そうじや歯磨きはやってあげましょう。もし爪切りや耳そうじは怖い、難しいと尻込みしてしまう人であっても、ブラッシングは誰でもできます。グルーミングは犬の健康維持と同時に、犬とのコミュニケーションとしても大切な行為になりますので、できるところからやってあげましょう。
・精神障害
近年増加傾向なのが、犬の精神障害といわれています。犬でも人間と同じようにうつ病や、PTSD(心的外傷ストレス障害)の症状が出るという症例が増えているのです。昔は犬には精神障害はないと言われていたのですが、動物行動の研究や脳の研究が進んだ今、動物も人間と同じように感情があって人間と同じような病気を患うことがあるとほとんどの獣医師が認めています。一緒にいるときもなんだか元気がない、怯えているなどの表情が見られるときは精神障害を考えてみることも必要です。
・身体内部からの障害や疾患
ほかにも身体の障害や体の内外の疾患がある場合もあります。統計的に一番多い疾患は外耳炎です。たれ耳の犬に多く見られる疾患です。次に多いのが皮膚病です。また、犬種によっては心臓病や椎間板ヘルニアになりやすい犬種もあります。障害や疾患がある場合は、人間もなんとなく気分がすぐれず、漠然とした不安感にさいなまれることが多く、それは犬も同じです。犬に自覚がなくてもイライラが募ってついつい荒れた行動をとってしまうこともあるようです。
もしかして分離不安障害の可能性も?
破壊行動の原因で分離不安障害という病気の可能性も考えられます。分離不安障害とは、飼い主と離れることに不安を感じて、荒れた行動を起こしたり、食欲が低下したりする症状のことです。家の中でも飼い主の後をずっとついて回ったり、トイレやお風呂に飼い主が入った時に激しく鳴く、飼い主が出かけるまえは吠え続けるなどの症状があり、特にほかの疾患や障害が考えられないというときはこの分離不安障害だという可能性が高いかもしれません。
分離不安障害20のサイン
分離不安障害であるかどうかというのはサインがあります。愛犬の起こす行動が分離不安症によるそれなのか、飼い主のしつけが悪いのか、退屈しているだけなのか、ただのわがままなのか、と見極めが大切です。1.おしっこや糞を決まったところでしなくなる。2.無駄吠えをする。3.食欲の減退。4.留守番中いつまでも吠え続ける。5.壁や柱をかじる。6.自分の足などを噛む(自傷行為)7.食糞をする。8.同じところいつまでもぐるぐると歩き回る。9.落ち着きがない。10.飼い主が出かけようとするとそばを離れない。11.飼い主が帰って来た時に過度に興奮する。12.よだれを垂らす。13.家から飛び出そうとする。14.嘔吐を繰り返す。15.ドアや出入り口を破壊しようとする。16.震える。17.下痢。18.攻撃的になる。19.息が荒く唾液の分泌量が多い。20.瞳孔が開いている。 飼い主が不在で留守番をしているときに、以上のような症状がみられるときは分離不安症を疑った方が良いでしょう。留守中のことはなかなかわからないので、留守をした後に部屋が荒れているようなことが続く場合は、カメラなどを準備して留守中の愛犬の様子を見てみるようにしましょう。
分離不安症15の原因
ではその分離不安症になる原因を考えてみましょう。1.飼い主が変る。2.飼い主の家族が増える。急に二世帯住宅になり、知らない大人が増えたり、飼い主の出産で赤ちゃんが生まれたりなど。3.引っ越しで家が変る。4.飼い主とのコミュニケーションの時間の激減。5.留守番の時の怖い体験。留守番時の地震や雷の体験など。6.飼い主に捨てられた経験。7.保護犬。特に引き取ってすぐのころは分離不安症を患っている傾向が多いです。8.母犬から受けた育児放棄。9.家族との死別、離別。10.ほかの動物の死別、離別。11.集団行動の不足。犬は元来群れで生活をするのですが、飼い犬になったら人間の中に一匹だけでの生活になってしまいます。11.遺伝性。先天的に分離不安症になりやすい犬というのもいます。12.子犬で元気が良く、一人遊びが苦手な犬は退屈から分離不安症になることもあります。13.留守番の経験がないなど、しつけ不足からなる犬も。14.生活パターンの変化。朝型だったのが夜型に変わるなど。15.まれにですが、バクテリアによる感染症という場合もあります。など、原因はさまざまですが、愛犬に破壊行動があって、この原因に心当たりがあるのなら分離不安症というのを疑ってみたほうが良いといえます。
分離不安障害の解決方法
もしも愛犬が分離不安障害を患ってしまったら、飼い主としていったい何ができるのでしょう?分離不安症による破壊行動は、家の中が荒れてしまい飼い主の大きなストレスになります。それでも家の中のことは飼い主が我慢して片付ければいいのですが、留守の間中吠え続けるなどの場合は、ご近所からのクレームにもなりかねません。そんなクレームが続いたら最悪の場合引っ越しも視野に入れないといけなくなってしまいます。そうなる前に、飼い主にできる解決方法をいくつか見ていきましょう。
①クレイト・トレーニングをする
クレイトの中に入れるのが狭くてかわいそう、という飼い主さんもいるのですが、本来犬は穴倉などを自分の寝床にしていたという歴史があるため、クレイトの中は唯一安心できる自分だけの場所になるのです。それを知るとクレイトを準備してあげない方がかわいそうだと思いませんか?トレーニング自体もとっても簡単ですので、徐々に慣らしていくと遅くとも1ヶ月半くらいで、クレイトでお出かけなどもできるようになります。
②お出掛けすると見せかけて、すぐ帰る
分離不安症というのは飼い主がそばにいるときは安心して、症状が出ないのですから、いきなり長い時間留守番をさせるのではなく、短い時間から慣れさせるのも効果的。「お出かけしてくるね」と声をかけて家を出ても30分くらいですぐに戻ります。お出かけ=すぐに戻ってきてくれる。と思わせるのです。次に1時間くらい、その次に2時間くらい、と徐々に時間を延ばしていきましょう。少しでも様子がおかしいと思ったら、すぐに短い時間にもどします。急がずゆっくり練習していきましょう。
③テレビやラジオ、照明をつけておく
出かけるときは明るい時間帯でも、帰りが夕方から夜になる場合は、照明を点けておく、またはタイマーで暗くなったらスイッチが入るようにしてあげましょう。人間でもだんだんと暗くなる部屋の中に一人でいると、寂しい気分になります。それはもちろん犬も同じです。同じように、人通りの少ない地域の住まいなら、留守番の間にラジオやテレビを点けてあげて、何かしら人の声や音楽が聞こえてきて、寂しく感じないようにしてあげるのもいいでしょう。
④愛犬だけでデイケアやお泊りに行く
またお留守番をさせるのではなく、デイケアや宿泊施設に預けるのも良いでしょう。飼い主だけとの生活から抜け出して、新しい環境を体験させることが愛犬を精神的に強くすることができます。デイケアであっても宿泊施設にしても他の犬もいますし、スタッフはお世話もしてくれます。飼い主にとっても安心して預けられる環境というのは、愛犬にとっても安心して過ごせる場所になります。飼い主と離れても一人ではないということが、だんだんと分離不安の症状を軽減していくことは間違いないでしょう。
⑤飼主が外出する時はハッピーがもらえる!と思わせる
そして留守番ができたこと、たとえ分離不安で家の中をめちゃくちゃにしたとしても、留守番ができたことに対して、ご褒美をあげましょう。タイミングとしては、出かける前ではなく帰って来た時に、身体をなでながら、「賢いね、いい子だね」と言っておやつをあげます。それを繰り返すうちに、いい子で留守番をするとおやつがもらえる、と頭で覚えてきます。お覚えてしまえば、飼い主のお出かけも嫌なものでなくなるので、分離不安症も解消されるでしょう。
最後に
みなさん、いかがでしたか?愛犬の破壊行動の原因は、ストレスと一言では片付けられない、複雑な理由が絡み合って起きていると思われます。もしも、あなたの愛犬に破壊行動など問題行動がみられる場合は、原因を探って、自宅で対処できそうなところからやってみたらよいでしょう。それでもなかなか問題行動が治らないという場合は、恥ずかしがったり、躊躇したりせず、動物病院の先生やペットトレーナーの方に相談に行きましょう。
犬の関節がずれてしまう”脱臼”とは?
走り回ったり、飛び跳ねたり。運動が大好きな犬にとって、日ごろからケガは注意が必要ですね。
なかでも、骨と骨とのつなぎ目である関節に起こるケガ・病気が「脱臼」です。脱臼が起こると骨同士の位置関係がずれてしまい、痛みや見た目の変形、関節を曲げ伸ばしできなくなる、といった症状が出ます。
今回は、犬に最もよく起こる膝蓋骨脱臼について解説していきます。
・膝蓋骨脱臼とは?
膝蓋骨脱臼は、膝(ひざ)のお皿である膝蓋骨(しつがいこつ)が、膝の正面の本来の位置から外れてしまう症状で、犬の後ろあしの跛行(はこう、脚をひきずって歩くこと)の最も一般的な原因となります。オスよりもメスの方が発症するリスクが高く、1.5倍だと言われています。
膝蓋骨は、大腿四頭筋という太ももの強力な筋肉の先端に付随しており、大腿骨(だいたいこつ)にある滑車溝に収まっています。膝関節を曲げ伸ばしすると、膝蓋骨がこの溝に沿ってスライドするような動きをします。
ところが、さまざまな原因によって、膝蓋骨がこの溝を乗り越えて外れてしまうと「脱臼」という状態になり、膝関節の曲げ伸ばしがスムーズに行えなくなります。犬に膝蓋骨脱臼が起こると、運動時に痛みが出たり、膝が突っ張ったような不自然な歩き方をするようになります。また、膝蓋骨が外れたり元に戻ったりしているような状況では関節が外れるような音がする場合もあります
・関節の脱臼の種類
脱臼には、完全に骨と骨との位置関係が完全にずれて元に戻らない状態の「脱臼」と、位置関係がずれてはいるものの、関節面が部分的に接触している「亜脱臼」とがあります。
犬に見られる脱臼は、膝蓋骨脱臼の他に、体の各部位で見られ、顎関節、肩関節、肘関節、手根関節、股関節、膝関節の脛骨、足根関節、尾椎間関節などにおこります。先天性または外傷性が原因で起こります。
膝蓋骨脱臼は、膝蓋骨が膝の内側にずれる場合、膝の外側にずれる場合、また稀ではありますが両方にずれる場合の3つのパターンが存在します。多くは内側にずれる「内方脱臼」で、小型犬から超大型犬に見られますが、小型犬で最も一般的です。外方脱臼はより大型犬に見られますが、小型犬でも稀に起こります。内方脱臼では、スキップをしているような歩行が見られる事が特徴です。
・膝蓋骨脱臼のステージ分け
膝蓋骨脱臼は、その重症度によって4つのグレードに分類されます。治療は、それぞれのグレードに合った治療法を選択することになります。
POINT
グレードⅠ:通常は膝蓋骨は正常な位置にある。検査者の手で膝蓋骨を押すと脱臼するが、手を離すと自然と元の位置に戻る状態。ときどき跛行することがある。日常生活にはあまり支障がない。
グレードⅡ:通常は膝蓋骨は正常な位置にある。検査者の手で膝蓋骨を押すと脱臼するがし、手を離しても元の位置に戻らない。整復は容易である。ときどき跛行するが、痛みがなく、日常生活に大きな支障がない。
グレードⅢ:常に脱臼している状態で、検査者の手により整復することが可能。足を引きずる、しゃがんだ姿勢で歩くなどの症状が出る。整復してもすぐに再脱臼する。
グレードⅣ:常に脱臼していて、整復することができない。骨の変形があり、痛みを伴う。膝を曲げた状態(カニのような歩き方)で歩いたり、まったく足を使えないこともある。
膝蓋骨脱臼の原因
膝蓋骨脱臼は、生まれつき骨格や体型によっておこる先天的な原因と、交通事故や高所からの転落や転倒など、外傷性のものがあります。ここでは、膝蓋骨脱臼の原因と症状の特徴について詳しく見ていきましょう。
①骨格・体型
膝蓋骨脱臼は、先天的、遺伝的な問題である場合が多く、生まれつき膝関節の周りの筋肉や靭帯、骨格に異常がある場合で、子犬の頃から症状がみられることもあれば、発育に伴って症状が進行する場合もあります。症状が急に現れることもあります。痛みは少ないことが多いです。
先天的におこる膝蓋骨脱臼は、大型犬よりも小型犬で多く見られ、膝蓋骨を支える内側と外側の張力がアンバランスなために生じます。膝蓋骨内方脱臼では、大腿骨の形状と内測の筋群の成長に異常が起こり、内側への張力が過剰になると考えられています。
②外傷によるもの
膝蓋骨脱臼の原因として外傷によっておこるケースも見られます。犬種や年齢に関係なく起こります。交通事故や高所からの転落、転倒などが原因で起こります。非常に大きな負荷がかかり、骨格や関節周囲の筋群、靭帯が損傷を受ける事で膝蓋骨が急に脱臼します。強い痛みがあり、関節が腫れ、足を引きずるなどの症状が現れます。
犬の膝蓋骨脱臼の治療に関して
膝蓋骨脱臼の治療法は、大きく分けて内科的治療(保存療法)と、外科的治療に分かれます。
根本的な治療は外科手術しか方法がありませんが、内科的治療を行うか、外科手術を行うかは、重症度、年齢、犬種、体重、骨の変形の有無などを考慮して選択します。
一般的に症状が軽い場合は内科的治療を行い、症状が重い場合は外科的治療が選択されます。
内科的治療は、保存療法です。疾患と付き合いながら、生活の質を保つ事、また症状の進行を抑え、生涯歩ける膝関節を維持していく事に主眼が置かれます。非ステロイド系鎮痛消炎剤や関節用サプリメントの服用、レーザー治療、膝のストレッチ運動によるリハビリテーションに合わせて、激しい運動の制限や体重制限、生活環境の整備などの生活指導が行われます。
外科的治療は、根本的な構造の異常を手術によって整復し、本来の膝関節の機能に使づける事が目的です。重度な脱臼の状態(グレードがⅢまたはⅣ)である場合、または軽度な脱臼でも症状が強く日常生活に支障を感じる場合には外科的治療が推奨されます。手術の方法には、滑車形成術、脛骨稜(けいこつりょう)形成術、大腿骨矯正骨切(こつきり)術など骨格を形成する方法と、靭帯などの膝関節周囲の軟部組織の張力を調整する方法があります。重症度や骨の変形に応じいくつかの術式を組み合わせ、大腿四頭筋―膝蓋骨-膝蓋靭帯―脛骨粗面を正しい位置へと整復します。すべての膝蓋骨脱臼に対して、単一の方法だけでは対処が出来ないため様々な手法がとられます。術後は適切な安静とリハビリテーションを行います。術後3ヶ月ほどで膝関節は安定化し、運動することができます。
膝蓋骨脱臼は、最初症状が軽くても、成長とともに体重が増加したり、運動によって負荷がかかり続けることによって、症状が悪化していく傾向があります。骨格の変形が進行してしまうと足を使うことが困難になります。また、脱臼と整復を繰り返す場合も、骨同士の摩耗によって軟骨に炎症が起き強い痛みが出る場合があります。さらに長期間の膝蓋骨脱臼を起こしていると、膝の靭帯の断裂を併発しやすくなります。膝蓋骨脱臼は症状が軽くても放置せず、治療を行うことが大切です。
膝蓋骨脱臼の予防方法
先天性の膝蓋骨脱臼は防ぐことはできませんが、外傷性のものは膝に出来るだけ負担をかけない生活をすることで予防が出来ます。また、膝に負担をかけない工夫は、膝蓋骨脱臼の症状の進行を抑えるためにも重要です。最後に、飼い主さんが普段の犬との生活で心掛けるべき、3つの方法を解説します。
①適正体重を保つ
愛犬の体重を適正に保つことは、関節へのストレスを和らげ、膝蓋骨脱臼の予防や進行の抑制につながります。逆に肥満だと、運動時に関節にかかる負荷が増大するため、脱臼を悪化させる原因となります。膝蓋骨脱臼の治療においても適正体重を保つことはとても重要です。
②フローリングはNG
つるつると滑るフローリングの床は、運動時に反力を逃がしてしまい愛犬の関節に負荷をかけてしまいます。フローリングは、膝蓋骨脱臼だけでなく、椎間板ヘルニアなどの他の関節疾患にも良くありません。滑りやすい床にはカーペットやマットを敷くなどの工夫をすると、関節への負担を軽くすることが出来ます。
③関節に負担のかかる運動の制限
急な方向転換、高い位置へのジャンプといった運動は膝関節に大きな負担がかかります。散歩の時には愛犬が急に向きを変えて走り出さないように、飼い主の横について歩く練習をしておくと用でしょう。また、室内ではソファーやベッドなどの家具の上に乗らないようにするか、家具の位置を低くする工夫もケガの予防につながります。飼い主さんに立ち上がってじゃれるような癖もなくすようにしましょう。
【結論】犬にほうれん草は大丈夫!
大切な愛犬に「ほうれん草を与えても大丈夫かな」、と疑問に思ったことはありませんか?その答えは◯、大丈夫です!ほうれん草には豊富な栄養素が含まれており、高い栄養価があります。健康を維持していくために必要なビタミンや鉄分など必要な栄養素がたっぷりなのです。だからといって摂取方法を間違うと取り返しのつかないことが起こる可能性もあります。ここではほうれん草を犬に与えるメリットや、気をつけておくべき点などをご紹介してまいります。
愛犬にほうれん草を与えるメリット
ほうれん草には大変豊富な栄養素が含まれています。人間にも効果絶大で、貧血などにも良いとされているのは皆さんもご承知のことです。
実は犬に与えても同じようなメリットや効果が期待されているんですよ。
それは貧血予防・骨粗鬆症予防・皮膚の保護や毛づやの維持などです。
①血流を整える働き
まず注目したいのは血液のながれを助けて整える働きです。血液の量が減り貧血になると体に様々な不調が現れ出します。例えば、息切れやめまい、筋肉疲労、爪の乾燥、目の充血などです。目に見えるものだけでなく、心の不安や自律神経にまで支障をきたすことがあります。
貧血の主な原因は鉄分不足による血液中のヘモグロビンの減少によるものです。ほうれん草を与えることにより鉄分も取り入れることができ、鉄分がヘモグロビンを合成して貧血予防にもつながります。
またもう1つほうれん草を与えると血液量が増えます。血液中の細胞は酸素や栄養素をたくさん受け取ることができ、血液中をめぐって外敵の侵入を防ぐ免疫の働きを最大限に発揮できるようになるのです。
②皮膚や粘膜の健康維持
次に皮膚や粘膜を保護してくれるのが、βカロチンです。犬の体内に入るとビタミンAに変わってバリア機能をあげるために、その結果免疫力がアップしてウイルスや細菌などから身を守り健康を維持できます。
逆にビタミンAが不足していると、どのような症状がでるのかご紹介しましょう。目は角膜が充血したり乾燥します。皮膚は乾燥がちになり、角質化してきます。鼻や喉の粘膜の抵抗力が弱まり、ウイルスや細菌が体内に入って風邪などの病気にかかりやすくなるのです。\nビタミンAの主成分レチノールには、粘膜を丈夫にして免疫力を高め、肌の健康を保ってくれる役割があります。
ほうれん草を与える時にはコレに注意を!
ほうれん草は犬に与えるとメリットもありますが、いくつか注意点もあります。
①シュウ酸による影響②適切量③適切な与え方④アレルギー、この4点です。
犬によっては持病をもち薬を飲ませていることもあるでしょう。まだ、過去にシュウ酸カルシウム結石になったことがあるなら与えてはいけません。健康な犬でも1日に与えても良い適切な量と与え方があります。さらにはアレルギーをもっている、または起こす可能性もあります。
①シュウ酸カルシウム結石を持つ犬はダメ!
ほうれん草には他の野菜よりもシュウ酸が多く含まれていることはご存知でしょうか?茹でた時に出てくるアクこそシュウ酸です。ではなぜシュウ酸に注意が必要なのかといえば、「シュウ酸カルシウム結石」の原因になってしまうから。これは1度できてしまうと小さくすることができません。
尿道に結石が詰まってしまうと「尿路結石症」という病気になってしまいます。膀胱に結石があると傷をつけてしまったり、尿路にある場合にはオシッコが出づらくなって激痛が生じたりするのです。もし犬がトイレで痛がっている、丸くなっているなどが見られたり、オシッコにピンクや赤い色がついていたら病気かもしれません。結石が大きくなると尿路を防いで尿を排出てきなくなってしまい、腎臓にダメージを与えて最悪の事態になることも考えられます。このような結果を招かないために、シュウ酸カルシウム結石を持っている犬にほうれん草を与えることは絶対におすすめできないのです。
②1日の適切な摂取量
ほうれん草は茹でても「シュウ酸」を100%完全に除去することができません。栄養価は高いものですが、与え過ぎても良いとは限らないのです。
小型犬ー生ほうれん草1枚(約3g)、中型犬ー5枚(15g)、大型犬ー10枚(30g)ほどが目安になります。与え過ぎると食物繊維の取りすぎにより、消化不良をおこして下痢や嘔吐の原因になってしまうので注意が必要です。
③適切な与え方
POINT
・カルシウムと一緒に摂取ーカルシウムは体内に吸収される量が決まっています。多く摂取した分は尿と一緒に排出されるのです。その作用を利用して犬にほうれん草とカルシウムを一緒に与えると、シュウ酸とカルシウムは体内で結合し、不要なカルシウムと共にシュウ酸も体外に排出されるのです。
・食後に水を飲ませるー食後にたっぷりの水を与えると結石が出来づらくなります。
・細かく刻むー細かくしたり、つぶすことによって栄養素を吸収しやすくなります。喉に貼り付いたり、詰めたりするのも防げます。
・茹でるーほうれん草に含まれるシュウ酸を減らすため(アク抜き)に必要です。長く茹ですぎるとせっかくの栄養素が抜け出てしまうので、茹で時間は約2~3分ほどが良いでしょう。茹でたあとは、たっぷりの水に浸しておきます。こうすることで、心配されるシュウ酸は減り栄養素も流れてしまうことをおさえられます。茹でる時に気をつけたいのは、味をつけないこと!塩や油は絶対に使用しないでください。
・冷凍ほうれん草の塩分に注意ー冷凍ほうれん草を使用するときに注意することは、塩ゆでしていないものを選ぶことです。塩分過剰になると病気を引き起こすきっかけとなるため、表示には「ほうれん草」のみしか書いていないものを選ぶようにしてください。
④アレルギーに注意!
いくらほうれん草が栄養満点、犬にも食べさせて良い!とされても、なかにはアレルギー反応を起こす犬もいます。食べたあとにこのような症状があればアレルギーかも…痒がっている、白目が充血している、嘔吐、下痢などです。
少しでも「普段と違う」「おかしいな」と感じたら、今後は与えるのをやめて1度動物病院で検査をしてもらうことをおすすめします。
また、これは特殊なケースですが、シラカバにアレルギーがある場合の愛犬は、交差反応が出る場合もあるので、普段からよく観察しておくのも必要です。
【豆知識】ほうれん草の栄養素まとめ!
ほうれん草に含まれる栄養素は摂取量や与え方に気をつけていれば、様々な効果をもたらせてくれることがお分かりいただけたと思います。他にもまだまだたくさんの栄養素を含んでいますが、どのような効果と期待ができるのかまとめてみましょう。
まずほうれん草にかなり多くの種類が含まれているビタミン。
POINT
①ビタミンK ー血液と骨の維持には欠かせない栄養素です。血を止める血液凝固の働きをしてくれるのがビタミンK。骨の成分が溶け出すのをふせぎ、骨粗鬆症予防にもなります。健康な犬なら体内で作ることができますが、年をとってくるとビタミンKを体内で作ることが難しくなります。抗生物質をとっている犬には必要な栄養素です。
②ビタミンCー抵抗力の強化をします。犬は体内で合成できますが1日最大60mg です。不足すると免疫力の低下やコラーゲン不足、間接疾患を引き起こします。体内酸化を防ぐ働きもあり、老化防止や白内障防止にもなっているのです。
③ビタミンEー血液浄化と細胞膜をキープする働きをしています。細胞膜が壊れてしまうとガン、皮膚病、消化器疾患などの病気につながる場合があるのです。ビタミンEとCは合わせて摂取すると効果が上がります。\n他にもルテインや葉緑素などの目に関わる病気予防、鉄分やカルシウム、マグネシウムなどの血液、骨の形成に関わる栄養素など犬の健康に必要不可欠な栄養素がたっぷりと含まれています。大切な愛犬のためにこういった栄養素を上手く取り入れながら、健康を維持し長生きしてもらいたいですね。
ほうれん草を使ったおすすめレシピ3選!
1、豆腐とひじきのチキンバーグ(犬の体重:6.4kg)
材料:鳥挽き肉70g、乾燥ひじき2g、絹ごし豆腐70g、人参20g、マグロ刺身2切、ゴマ小さじ1、ゴマ油少々、ほうれん草10g
作り方:
①ひじきは水で戻して細かく刻んでおく。豆腐は水を切り終えたら、ひじきとまぜて小さなハンバーグを作る。
②ほうれん草は茹でて水でしめたら細かく刻んでおく。
③フライパンでハンバーグとほうれん草を焼きます。④人参は千切りにして茹でたら水に浸します。マグロは熱湯にくぐらせて冷ましておきます。人参とマグロを混ぜ、ゴマとごま油をあえる。⑤全てを器にのせれば出来上がりです。
2、じゃがいもとほうれん草のあったかスープ(犬の体重:10kg)
材料:鳥むね肉100g、じゃがいも40g、パプリカ30g、トマト20g、もやし20g、にんにく10g、ごはん適量、だし汁適量
作り方:
①じゃがいもは皮をむいて下処理、他の野菜、鶏肉も細かく刻んでおく。
②じゃがいもとパプリカはレンジでチンして蒸しておく。
③その間にだし汁で鶏肉を煮ておきます。
④ごはんを器にいれその上に全てを盛り付け冷ましたら出来上がりです。
簡単茶碗蒸し(犬5.6kg )
材料:ささみ⅓、卵⅓、豆腐少々、干し椎茸⅓、さつまいも1、ほうれん草少々、だし汁適量、ごはん少々
作り方:
①干し椎茸と鰹節でだし汁をとり、溶き卵を作って混ぜ合わせ卵汁を作っておきます。味つけはしないように!
②材料を細かくきざんで用意しておきます。
③茶碗の底にごはんをしき、その上に具材をのせて卵汁をかけます。
④レンジでチンするか、中火で10~15分蒸してほうれん草をのせれば出来上がりです。
愛犬のミネラル不足とは?
普段あまり意識しないことですが、犬は人間よりもミネラルを必要とする動物です。
犬は「動物性たんぱく質」を主に摂取します。この「動物性たんぱく質」が体内でエネルギーとして使用できるようにするのが、ミネラルの役割なのです。
ミネラルは体内で産生することができないため、フードやサプリメントで補う必要があります。
もしミネラルが不足すると、以下の影響が出る恐れがあります。
POINT
・カルシウムやリンの不足による骨の形成不全
・鉄不足による貧血
・カリウム不足による発達への影響や、脱水症状
・ナトリウム不足による皮膚トラブルなど
しかし一方で、過剰摂取による健康阻害もあり、量による加減や、ミネラル同士のバランスなども考えて与えなくてはなりません。
効率良く、効果的なミネラルの与え方とはどのようなものなのでしょうか。
そもそもミネラルとは?簡単一覧表!
ミネラルとは、身体に必要な5大栄養素(たんぱく質、脂質、淡水化物、ビタミン、ミネラル)の1つで、およそ13種類のミネラルが身体の中に存在していると考えられています。
その中で、主に存在するミネラルとしては、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウムの5種類が挙げられます。
その他8種類のミネラルも、ごく微量ながら犬には必要とされ、摂取することが望まれます。
ミネラル栄養素一覧
カルシウム
主に骨と歯に吸収され、形成する
わずかに血液や筋肉にも含まれ、止血や筋肉運動の維持に役立つ
不足すると、骨折や痙攣、子犬の骨の形成不全などが起こる恐れも
乳製品、小魚などに多く含まれる
リン
カルシウムと共に吸収され、骨や歯を丈夫にする
ただし、リンの摂取量が多すぎるとカルシウム不足となり、骨や歯が弱くなる
不足すると、倦怠感や反射低下の恐れがある
魚類、牛乳、大豆、肉類に多く含まれる
カリウム
細胞間の水分バランスの調整により、血圧を一定に保つ
心臓、神経、筋肉の状態を良好に保つ
不足すると、発育不全や脱水症状の恐れがある
心臓や脳に関する病気にも注意が必要となる
海藻や鰹節などに多く含まれる
ナトリウム
カリウムと共に、体内の水分量を調節し、心臓や筋肉の働きを助ける
不足すると、食欲低下、皮膚トラブルなどの症状があらわれる
食塩が代表的
マグネシウム
骨や歯を形成する
身体の代謝を促進する
不足すると、発育不全や麻痺などが起こる恐れがある
海藻類、大豆製品に多く含まれる
鉄
赤血球産生に必要
特にヘモグロビンの成分として必須となる
不足すると貧血や免疫力の低下などを引き起こす
また、体重が減ったり、皮膚や被毛のトラブルを起こすこともある
海藻類、貝類に多く含まれる
亜鉛
細胞分裂を正常に行うために必要なことから、傷の回復を助ける働きを持つ
酵素を活性化する
不足すると、傷の回復の遅れや、アレルギー反応を起こすことがある
胡麻、レバーの多く含まれる
銅
貧血の予防や、免疫力を向上させる
メラニンを合成する
赤血球を作るサポートも行う
不足すると、貧血を引き起こす恐れがある
胡麻、レバーに多く含まれる
マンガン
特に軟骨形成に必要
神経機能にも重量な役割を持つ
発育促進
不足すると発育不全の恐れがある
卵、豆類に多く含まれる
ヨウ素
甲状腺ホルモンの成分
不足すると代謝に異常をきたす
海藻類に多く含まれる
セレン
抗酸化作用があり、老化防止に貢献する
細胞を守る
不足すると免疫機能の低下を起こすことも
魚介類に多く含まれる
ホウ素
骨格に影響すると考えられているが、解明されていない部分もある
不足すると、被毛に影響が出る可能性がある
広く食物に含まれるが、必要量はごく微量である
クロム
血糖値を下げる
糖やたんぱく質、コレステロールなどを代謝する
不足すると、糖尿病、高血圧、疲労感を引き起こすことも
海藻類に多く含まれる
愛犬の体の肥満度合いをチェック!
愛犬の肥満度は、体重だけではわかりづらいものです。
同じ大きさであっても、筋肉量の多い犬と、脂肪の多い犬とでは、体重は大きく異なります。
筋肉と脂肪では、筋肉の方が重みがあります。そのため、見た目は小柄でも、良い筋肉のついた犬は体重が多くなります。
飼い主が愛犬の肥満度を確認する手段として、体を触る、体の様子を観察するという方法があります。
①肋骨がどの程度触れるか
脂肪が厚く覆っていると、蝕知することが困難になります。
脂肪は感じるが、軽く押して肋骨を蝕知できるようであれば肥満気味、蝕知できなければ、肥満となります。
②犬が立った状態で上から見た時に、ウエストのくびれがあるか
ボンヤリとしかくびれが見えない場合は、肥満気味、全く見えない場合は肥満です。
③犬が立った状態で横から見た時に、腰に向かって腹部が絞られているか
わずかに絞られている程度であれば、肥満気味、腹部が膨張して真っ直ぐに見える場合は肥満です。
【予備知識】妊娠授乳期に必要な栄養素
妊娠中や授乳期は、人間同様、多くの栄養素を必要とし、生活の変化も伴います。
POINT
【妊娠中】
妊娠中の犬は、6週目まではわずかな体重増加に留まりますが、その後急速に増えていきます。
そのため、6週目までのエネルギー必要量に大きな変化はなく、6週目以降に25~50%と一気にエネルギー量を増やさなくてはいけません。
エネルギーを増やす目安は、体重の増加にあります。体重が増えるほど、必要エネルギーも増加します。
ただし、太り過ぎは出産時に影響をおよぼす恐れがあるため、動物病院などで定期的に診察を受けることをおすすめします。
POINT
【授乳期】
出産後に体重は減少するものの、授乳期は妊娠中よりも必要栄養量は増加します。
子犬の数に応じて、2~3倍の量が必要となります。
母乳を産生する上で大量の栄養を消費するため、十分な栄養を与えましょう。
この時期はいつでも母犬が食べることができるように、ドライフードを常に出して置くのも、良い方法です。
また、授乳期用のドライフードなど、高栄養のフードを利用すれば、少量でも多くの栄養を摂ることができます。
愛犬のミネラル不足におすすめレシピ3選
★お豆腐チーズケーキ
【材料】
豆腐(木綿または絹) 100g
かぼちゃ 50g
カッテージチーズ 50g
無糖ヨーグルト 大さじ2
卵 1個
レモン汁 小さじ1
米粉 大さじ2
くず粉(10倍の水で煮溶かす) 大さじ2
【作り方】
①かぼちゃは温めて柔らかくしておく
②豆腐は水切りして、フードプロセッサーへ
③②に、米粉以外の材料を全て入れて混ぜる
④③に、米粉を入れてサックリ混ぜる
⑤④を、クッキングシートを敷いた型に流し入れる(空気を抜きながら行うこと)
⑥160度に予熱したオーブンの天板に、300ccのぬるま湯を入れて、30分蒸し焼きにする
⑦少し膨らんだところにつまようじを刺して、生地がつかなければ出来上がり
⑧焼き目を付けるため、様子を見ながら170度で5分ほどずつ焼き足す
POINT
【ワンポイント】
・一度に与えるのは、常温で一切れが目安。食べすぎ注意
・冷凍は2週間程度で食べきる。食べる際は自然解凍で
・米粉はグルテンが出ないよう、サックリ混ぜるのがコツ
★鶏ムネ肉とレバーのソーセージ
【材料】
鶏ムネ肉 100g
鶏レバー 50g
ごはん(柔らかい玄米など) 50g
卵 1個
【作り方】
①材料全てをフードプロセッサーで混ぜ合わせる
②ソーセージ型にして、ラップで両端をキャンディ包みにする
③フライパンが蒸し器になる落し蓋などを利用して、蓋をして蒸す(弱火~中火で10~15分)
④粗熱が取れてから、ラップを外す
POINT
【ワンポイント】
・蒸している時に、ラップが破裂することも
・蒸し焼き直後は高熱のため、火傷に注意する
★お魚クッキー
【材料】
A全粒粉 大さじ3
Aオリーブオイル 小さじ1
水 大さじ1.5くらい
Bちりめんじゃこ 大さじ1
B鮭皮(鰹節、煮干しもOK) 適量
【作り方】
①Aを混ぜてなじませてから、水を入れてこねる
②Bは粗く潰し、Aを混ぜてから10分ほど寝かせる
③②をラップで挟み、5㎜程度にのばす
④③を5㎜くらいに細切りし、フライパンに入れ、弱火で焼く
⑤片面が焼けたら、細切りにしたものをバラバラに切り離す
⑥指で押して弾力がなくなるくらいカリカリになったら、ザルにあげて完成
POINT
【ワンポイント】
・細切りしてフライパンに入れたら、片面が焼けるまで触らないこと
・魚の栄養がまとめて摂れる!
ミネラルについての様々なQ&A
Q:犬にミネラルウォーターを与えても良いの?
A:問題ありません。ただし、飲ませ続けることが必要とは言いません。犬にとってのミネラルウォーターの効果については賛否両論ありますが、実際に効果は証明されていません。
よって、ミネラルウォーターからミネラルを摂取することが、効果的とは言えません。
また、非常災害時などの時は水道水しか飲めない事態も想定できますので、水は水分補給のみの役割とし、ミネラルはフードから摂取できることが望ましいと言えます。
Q:ミネラルを補うため、犬に人間用のサプリメントを与えても問題はありませんか?
A:与えないでください。人間用と犬用では、成分の濃度に違いがあります。
人間では全く問題がなくても、犬にとっては中毒症状が出てしまう場合がありますので、とても危険です。
同じ成分なのに、「犬用」と謳えば高く売れるから「犬用サプリメント」として、人間用のサプリメントをデザインだけ犬用にして販売している、というご意見もありますが、基本的に内容成分が異なるために「人間用」「犬用」としているのです。
Q:サプリメントでミネラルを補えば、病気は治るの?
A:イエスかノーか、と問われれば、答えは「ノー」です。
サプリメントは薬ではありません。あくまで栄養補給のサポートをする食品です。ですから、販売されているサプリメントに「病気が治る」というようなキャッチコピーがついていたら、それは法律違反になります。
愛犬が病気になると、藁にもすがる思いに駆られますが、間違った謳い文句に踊らされないよう十分注意しましょう。
Q:ミネラルは不足しやすいの?
A:良質なドライフードを与えている限り、不足することはほとんどありません。ミネラル自体の必要量が微量なため、フードで十分に補うことができます。
ただし、手作り食であったり、食の細い犬である場合には、必要量を摂取できていないことも考えられます。
また、あまり質の良くないドライフードでも偏りが出ることもありますので、少し様子がおかしいと感じたら、獣医さんに相談してみてはいかがでしょうか。
Q:1つでは心配なので、様々なミネラル用サプリメントを併用したいと考えています
A:これは少し危険かもしれません。ミネラルはそれぞれのバランスと量がとても大切だからです。
一つのミネラル成分が過剰になったことで、他のミネラルの効果が阻害され、逆に不健康な体を生み出してしまうことがあります。
多くのお金を費やして、犬を病気にしてしまうという最悪の結果をもたらさないためにも、サプリメントは必要最低限で十分であることを認識しておきましょう。 愛犬が怪我してしまった?!
もしも愛犬に怪我させてしまったら、すぐに対処できる自信はありますか?犬の日常には怪我をする様々なリスクが潜んでおり、万が一のときにすぐに対処できるかどうかが大きな分かれ道となることもあります。
怪我の種類によって異なる対処法を取るのはもちろん、人間と似たような怪我でも犬には全く違う対処法を取らなければならないときもあります。ここでは、犬に起こり得る怪我の種類と対処法を9つピックアップしてみました。犬が怪我したときのために用意しておきたい物についても、参考にしてみてください。
傷や怪我は化膿してしまう?ガーゼ?
切り傷やかすり傷がついたときには、すぐに消毒しなければと思うかもしれません。ところが実は、傷を消毒処置してしまうのはNGです。逆効果になる恐れがあるので、気を付けてください。なぜなら、消毒薬には細胞を破壊する威力があるからです。皮膚が傷ついたら細胞が自力で治そうとするのに、消毒薬によって台無しにされかねません。
とはいえ、傷口が化膿してきたら放っておいてよいものか心配になりますよね。化膿してきたときは、傷についた異物や壊死した組織を取り除いてあげたほうが消毒より効果的です。洗ってきれいにするだけでも、治りが早くなることはあります。動物病院でも、傷口の消毒を一切しないところがあるくらいです。
犬が傷口をなめてしまったり、ばい菌がつかないか、痛くないかと心配でガーゼや絆創膏を付けてあげたくなることもあるでしょう。傷口を覆うことで、化膿している傷口が外部から守られるようにも思えるかもしれません。
しかし、傷口にガーゼや絆創膏をあてるのも逆効果です。
犬の体が自力で傷を修復しようとしているときは、正常な細胞を増やすために水分を求めます。ガーゼや絆創膏をあてると水分が吸収されてしまうため、乾燥が進んでしまうのです。乾いたほうが傷が早く治るのではないかという考えは逆で、傷口から水分が失われないようにする必要があります。ガーゼなどをあててしまうと、傷口にくっついて剥がすときに皮膚に傷をつけてしまう恐れがあるのも問題です。
愛犬が怪我してしまった時の具体的な9つの対処法
愛犬が怪我をしたといっても、怪我の種類や規模は様々です。交通事故に遭った場合などは、とにかく病院に急いで連れて行かなければとなるでしょうし、やけどと骨折でも対処法は全く異なります。愛犬がどんな怪我をしてしまったときにも慌てずに対処できるように、以下の3つのポイントは事前に準備しておくようにしましょう。
POINT
1.緊急時の連絡先を控えておく
かかりつけの動物病院以外にも、夜間や早朝、休日などに診療してくれる病院の連絡先を控えておきましょう。
2.電話で獣医に伝える内容
愛犬の怪我に気付いた直後は、気が動転して動物病院に電話をしても要領よく事態を説明できないかもしれません。少なくとも何歳でどのくらいの体重や大きさなのか、犬種などは正確に伝えられるようにメモしておくとよいでしょう。
3.病院までの移動手段を準備しておく
いつ愛犬が怪我をするかはわからないため、病院までの移動手段はいくつか確保しておきましょう。呼んだら来てくれるペット乗車OKのタクシーなども、連絡先を控えておくと便利です。
①爪からの出血
犬の被毛は外傷から守る役割も持っていますが、それでも強い衝撃によって傷つき出血してしまうことがあります。被毛に隠れて出血に気付きにくいこともありますが、爪から出血しているときも足を裏返してみて初めて気付いて驚かされことがあるものです。犬自身は傷や出血を気にして患部をなめたり気にする様子をしているはずですから、早めに気付いてあげましょう。
爪からの出血は、爪切りなどでも起こりやすいです。爪にも血管や神経が通っていますから、出血に伴って痛みを感じることもあります。応急処置としては、ガーゼなどで軽く圧迫止血をしてあげてください。汚れがついているときは、水で洗います。出血が5分くらいで止まらなかったら、病院に連れていってあげましょう。爪が激しく損傷していたり、出血量が多い場合も同様です。
②ハサミなどの切り傷
軽くトリミングしてあげようとしたら体を傷つけてしまったり、ガラスなどの尖ったものが突き刺さって愛犬の皮膚が切れてしまうこともあります。
小さな傷であれば、傷にはくっつきにくいガーゼなどで軽く止血しましょう。傷口に汚れがついているときは、洗い流してください。その後、ワセリンや抗生物質入りの軟膏を塗っておきます。傷口が見えにくい場合は、傷の周りを1~2cmほど毛刈りすると手当しやすくなります。
傷が深い場合や出血がひどいときは、すぐに動物病院に連れていくことをおすすめします。ガラスや刃物、陶磁器などの破片が刺さっているようなときも、早めに病院で処置してもらったほうがよいでしょう。
③やけど
料理中にうっかりお湯や油がかかってしまったり、入浴中に熱いお湯をかけてしまったり、愛犬のやけどは日常に起こり得ます。冬場などは、こたつやストーブ、湯たんぽ、カイロなどで低温やけどしてしまうこともあります。
やけどしたときは重症でも見た目にわかりにくいことがありますが、痛みは相当なものです。軽傷なら、流水や氷水・アイスパックなどで冷やすとやけどの炎症を食い止めたり鎮痛効果に期待できます。ただし、あまり長い時間冷やし続けるのが逆効果になる可能性もあるため注意してください。よく冷やしたら、傷口の周りの被毛を刈って、ワセリンなどを塗っておきましょう。
重症のやけどの場合、すぐに動物病院に連絡して応急処置法を聞くと同時に診療もしてもらえるようにしましょう。化学薬品がかかってやけどしてしまうこともあるため、どんな薬品がかかったかも伝えられるように準備してください。
④感電
愛犬が電気コードを噛んだり電源とコンセントがつながっている付近で遊んでいたりして、感電してしまうことがあります。軽傷の場合は、怪我や出血をしていないか口元・歯茎・口の中を確認してください。
感電して動けなくなっていたら、コンセントを抜いて電源を落とすと同時に愛犬の呼吸や意識を確認しましょう。必要があれば、人工呼吸や心臓マッサージもしてあげてください。早急に、動物病院に連絡して連れて行ってあげることも必要です。
⑤誤飲
屋内外を問わず、犬が異物を飲み込んでしまう事故は多々あります。噛んで遊んでいるうちに、顎から外れなくなってしまう、喉の近くに引っかかってしまうということもあるでしょう。飲み込んだ物の一部が口から出ているときは、体内を傷つけてしまう恐れがあるため無理に引っ張らないほうがいいです。簡単に引っ張れるようなときは別として、動物病院に連絡して処置してもらうのが賢明です。
病院では、何を飲み込んだかを正確に伝えることも重要です。飲み込んだものが手元にある場合は、病院まで持っていくのもありです。薬品を飲んだり舐めてしまった場合、薬品名だけでなくどんな成分が使われているかまで答えられるようにしておいたほうがよいでしょう。
⑥骨折
ちょっとした落下や圧力によっても、犬は骨折や脱臼をしてしまうことがあります。骨折の場合、病院に連れていかずに完治するのは難しいでしょう。軽症でも、少し様子を見て病院に連れて行ってください。激しく痛がったり動けない様子を見せていたら、全身をそっと毛布などで包んで病院まで運びましょう。暴れたとき用に、エリザベスカラーを用意しておくと役に立ちます。
骨折をしていても、飼い主に隠す犬もいます。手足がブラブラしていたり引きずっている、腫れている部分があるという場合は、骨折の可能性ありと判断したほうがいいです。やけにじっとしていたり、触ろうとすると嫌がるときも骨折を疑ってみたほうがよいでしょう。
動物病院でも、骨折を治療できるところとできないところがあります。応急処置まではしてくれても、その後の治療は整形外科を紹介される場合があります。小型犬などはすぐに骨折しやすいこともあるため、日頃から骨折した場合の病院を確保しておくことをおすすめします。
⑦パッドの部分の怪我
足の裏のパッド部分は日常的に擦り切れやすく、危険物に直接当たってしまう部分です。切り傷や刺し傷の他、夏場のアスファルトでやけどしてしまう恐れもあります。室内でも、活発に動く犬はパッドの皮が剥けてしまうことが珍しくありません。
パッド部分の傷が軽傷であれば、汚れを水で洗い流してからワセリンや軟膏を塗ってあげましょう。乾燥しないように、上からラップを巻いて靴下や靴を履かせておけば歩くこともできます。傷が大きかったり深かったりした場合は、動物病院に連れて行くことをおすすめします。異物が突き刺さっている場合も同様です。
⑧熱中症
犬の熱中症は、屋外だけでなく屋内でも起こり得ます。呼吸が荒くなっているようなときは、直ちに涼しい場所に移動させたり体を冷やしてあげるようにしましょう。暑いところで過ごさせるときは、塗れタオルをかけてあげるといくらか体温が下がります。太い血管が通う首筋・ワキ・後ろ足などを優先的に冷やしてあげると、効果的です。冷たいペットボトルを当てるのもよいでしょう。
注意しておきたいのは、氷や氷水で体を冷やそうとすることです。急激に体温を下げようとすると、表面温度が下がるだけで体内では血管が収縮してしまうため逆効果となります。水分補給も必要ですが、無理に飲まないようなら休ませてあげましょう。すぐに良くならない、あるいは重症の場合は早急に動物病院で診てもらう必要があります。舌根まで出して呼吸している、よだれが出過ぎている、舌の色が赤いなどが重症のサインです。
⑨犬同士の喧嘩による怪我
犬同士の喧嘩は、散歩中やドッグランで遊ばせているときなどに起こり得ます。遊んでいるように見えても、興奮して噛みつかれることがありますから注意が必要です。軽傷に見えても、感染症にかかったり小さな傷から化膿するようなこともあります。
飼い主が見ていないときに怪我した場合、傷口がわかりにくいかもしれません。犬の様子がおかしかったら、被毛をかき分けて傷がないか確認しましょう。傷を見つけたら、可能であれば被毛を少し刈ってワセリンや軟膏を塗ってください。傷口を乾燥させないためです。
感染症にかかってしまうと危険なため、犬同士の喧嘩による怪我は念のため動物病院で診てもらうことをおすすめします。大量な出血や失神している場合は、そっと病院に運んであげてください。
もしも交通事故にあった場合は?
愛犬が交通事故に遭ってしまったら、まずは冷静に状況判断をすることが大切です。焦って愛犬に近づいて、自分まで事故に巻き込まれてしまったら大変です。安全を確認して愛犬のもとに近寄ったら、呼吸や意識、出血を確認してください。その場で動物病院に連絡し、すぐに受け入れてもらえるように依頼しましょう。事故の状況と愛犬の様子、病院までの所要時間も伝えます。
病院まで運ぶ際には、犬の体に負担がかからないように柔らかい毛布などに寝かせて運んでください。事故現場を離れるときは、事故相手の連絡先も必ず確認するようにします。大型犬も含めて自力で運べない場合は、周囲の人に手伝ってもらって担架代わりにしたタオルや毛布の上に寝かせて四隅を持って運んでください。
心臓マッサージもできればよいのですが、上手くできなくて逆効果になってしまう可能性もあります。大事な愛犬のために、ペットのための心臓マッサージの講習会などに参加しておくのもよいでしょう。寝かせた犬の前足付け根の少し後ろに肋骨がありますが、そこを80~100回/分ペースで押すと心臓マッサージができます。押して離すを繰り返すことで、心臓に血液が送られます。
愛犬用の救急箱を用意しよう!
万が一の怪我は、犬にはいつでも発生するリスクがあります。すぐに応急処置ができるように、愛犬用の救急箱を用意しておくといざというとき役立ちます。愛犬と一緒に旅行するときにも、持っていると便利です。愛犬用救急箱に必ず揃えておきたい物を以下に紹介しておきます。
POINT
・各種書類のコピー(予防接種・過去の治療・投薬の医療記録、鑑札・マイクロチップ番号など)
・包帯、粘着性伸縮包帯
・くっつきにくいガーゼ
・薬品類(酔い止めも含む)
・ハサミ
・タオル、ブランケット
・リード(予備)、カラー
・ウェットティッシュ
・ビニール袋
・ガムテープ
犬用のおすすめ救急箱やケア用品セット3選
Sheltons 携帯用救急箱
リンク
バッグインしやすいポーチタイプのお手頃価格
ハサミやガーゼ、三角巾、ピンセットなどが入っており、ポーチ型のケースなのでバッグインしやすいのがポイントです。価格も1,000円を少し超えるくらいと手頃なので、初めて愛犬用に救急箱を買いたいときにもよいでしょう。安全ピンなど愛犬の救急箱としては一見役立たなさそうなグッズも入っていますが、ポーチに余裕があるため入れたままにしておけば何かに使えるかもしれません。また、足りない物を追加しやすいのもポーチタイプのケースのメリットです。小型犬なら三角巾が運送用に使えるかもしれませんが、薄手のブランケットなどを足しておくと安心です。ウェットティッシュなども、小型のものを入れておくとよいでしょう。
Kozy More 携帯用 救急セット
リンク
夜間の救急にも対応できる懐中電灯付き
ハサミ・ガーゼ・防護保湿・ピンセットなどが入っており、持ち手が付いたそのままで携帯しやすい救急バッグです。内部にインできる防水ポーチも付いており、夏場に塗れタオルなどを入れて出掛けるにも重宝します。人気のないところで事故に遭ったときには、ホイッスルが役立つでしょう。夜間や曇りの日などに便利な懐中電灯も入っています。犬用に作られている救急箱ではなく人間用の商品ですので、足りない物は追加しておくのがおすすめです。ピルケースには、医薬品を入れておくと外出時にもいつもの薬を与えてあげられます。人用でもあるので、愛犬と一緒に怪我してしまったときには応急処置に兼用できるのも便利でしょう。
OHKEY 救急セット
リンク
アルミブランケット入りで病院への輸送に便利
人間用のアウトドア時に役立つ救急箱ですが、ハサミやガーゼ、使い捨て手袋などが入っていて愛犬用にも代用できます。骨折や交通事故に遭ったときのように、安静にして病院まで運びたい場合に便利なアルミブランケットが入っているのが最大の利点です。毛布を持ち歩くのは大変ですが、アルミブランケットなら薄手でコンパクトなのでいつでも携帯できます。事故に遭った犬の体をくるんであげたり、担架代わりにして使うことができます。バッグタイプの救急箱で、持ち手が付いていて持ち歩きやすいのも特徴です。隙間に、小型のワセリンや常備薬などを入れておくにもよいでしょう。犬の体に直接貼ることのできない絆創膏やテープは、固定用に用いることもできます。
猫の気持ちは尻尾で分かる!?
愛猫の気持ちをもっと知りたい!猫を飼っている方や猫を愛する全ての人たちの共通の思いです。
でも猫の表情はあまり変わらないし,態度もそっけなかったり,急に怒ったり。
なかなか気持ちはわかりづらいですよね。
よく,犬は「尻尾をブンブン振っていると嬉しい!」などと耳にしますよね。
動物の感情は尻尾の動きに現れやすいですが,猫もそうなのでしょうか?
ここでは,尻尾の動きからわかる猫のきもちを紹介していきます。
猫にとっての尻尾の役割4つ
歩くたびにゆったりと揺れる猫の尻尾。猫の魅力の一つです。
犬と違い,猫の尻尾はとても細やかに動くのが特徴です。
そんな尻尾ですが,そもそも,猫にとってどんな存在なのでしょうか?
猫の尻尾には,大きく分けて4つの役割があります。
①体のバランスを保つ
細い道が大好きで,するすると歩いていく。猫が幅の狭いフェンスの上や細い枝をふらつきもせず歩くのをみたことがあると思います。
実は彼らもふらつくことはあります。しかし,猫は体のバランスを尻尾を振ってとっているんです。尻尾をブンブン振ることで骨盤の位置を微調整し,歩きやすいポジションに調節しているのです。
人がふらついたときに手を広げてバランスをとるのと一緒ですね。
歩いている時にくねくねと尻尾が揺れるのも,体のバランスを微調整しているからです。
②体を保温する
「猫はこたつで丸くなる」と言われるように,猫は寒いと体を丸めて体に尻尾を巻きつけて寝ます。また,起きているときでも,部屋が寒いと猫はしっぽを体に巻きつけます。
猫の尻尾にはそのしなやかな動きを支えるための神経や血管が通っていて,また毛で覆われているため,触るとほんのり暖かさを感じます。
体に巻きつけることで,尻尾がマフラーのようになり暖かさを保てる上,血流からの暖かさが加わり,体がとても暖かくなるのです。
③マーキングの役割
猫は,体にある「臭腺」という器官から分泌されるフェロモンでマーキングを行います。
臭腺はいろいろなところにありますが,「あごの下」や「しっぽの付け根」などが知られています。
飼い主さんが帰ってきた時,愛猫が体を擦り付けてくる。そんなとき,尻尾を足に巻きつけながら擦り付けてくることでしょう。また,部屋の角などに顎や尻尾を擦り付ける子もいます。
それは,尻尾から出るフェロモンを擦り付けて,「自分のもの!」と主張しているのです。
④コミュニケーションのため
猫は表情の変化があまりない生き物です。顔がとても小さい上,人と違い表情筋の発達が乏しいのがその理由です。
顔を見るだけで猫がどう感じているのかは,獣医さんでも判断が難しいとされています。
では他の猫と出会った時,相手がなにを考えているか「見て」理解するにはどうするのでしょうか?
猫の尻尾はいろんな動かし方ができるので,尻尾の細かい動きで,出会った他の猫と意思の疎通を図り,感情表現をします。
尻尾で分かる!猫の10の気持ち
ここまで,猫にとっての尻尾の役割を紹介してきました。
猫にとって尻尾はとても重要なツールなんですね。
愛猫とのコミュニケーションに尻尾が参考になりそうです!
ここからは,猫の尻尾の動きとそれが表す猫の気持ちをどんどん紹介していきます。
ぜひ猫さんを見ながらみてくださいね。
まっすぐ垂直にピンと立てている
ピンとまっすぐ尻尾をあげているときは「かまってモード」なとき。一緒に遊びたい,とかおなかがすいた!という時にみられます。
また,飼い主さんに甘えたい時にもみられます。尻尾をピンと立てて,ととととーっと駆け寄ってくる時は思わず構ってしまいます。
思う存分構ってあげましょう。
シッポを股にはさむ/丸める
尻尾を足の間に挟むようにしたり,体の下に丸めたりするときは,猫が「怖い」と感じているサイン。
動物は,自分よりも大きいものや強いものに対して怖いと思った時はなるべく体を小さくみせようとします。
恐怖を抱くのは猫にとって相当なストレス。長生きしてもらうためにも,原因を探る必要があるかもしれません。
だらんと下がったまま
元気なさげにだらんと垂れ下がった尻尾は,悲しかったりしょんぼりしていることの表れです。いたずらをしたり,お手入れを嫌がったりして飼い主さんに怒られたあとに見られるかもしれません。
また,体調が悪いときにも尻尾が元気なさげにだらんとしたままだったりします。猫の病気は見つけにくいもの。最近元気ないなと感じたら,ぜひ動物病院に連れて行ってあげてください。
左右に大きく床に叩きつける
尻尾を大きく振ってバンバンと叩きつけているときは,イライラして気が立っている証拠。
猫は自分のタイミングじゃないときに構われたりするのをいやがります。こんな態度を示しているのに構い続けると,ひっかかれたり噛まれたり,飼い主さんは怪我のもと。
触れ合いたくてもそっとしておく。良い距離感をとるのが良い飼い主さんです。
座ってゆっくりとパタパタしている
猫が座って尻尾をパタパタしている。ゆったりとした動きなら,リラックスしているのでしょう。
寝起きのまどろみの中にいるかもしれないし,のんびりと自分の世界に浸っているのかも?
邪魔されると急に怒ったり,どこかに隠れたりするので,そっと見守ってあげましょう。
寝ながら先だけ小さく振る
寝転びながら先だけピクンと尻尾を振っているのはめんどくさいのかも。
「〇〇ちゃん」と名前を読んでも,反応が鈍いときにこんな仕草がみられます。
耳はこっちに向いているから聞いているものの… 。
人でいう「はいはい」って相槌みたいなものですね。
山型にして、毛が逆立っている
猫の尻尾の毛が逆立ちはじめ,だんだんと山型に盛り上がってきた。なんだか「ヴゥーーー」って唸っている。こんな様子なら近づくのは厳禁。
威嚇してきているのです。
動物は,攻撃するときには相手よりも強いと見せつけるため体を大きくみせようとします。猫も,毛をボワっと逆立たせて普段よりも大きくみせようとするのです。
猫には,戦うか逃げるかを決める距離があり,この威嚇状態から一歩踏み込むと途端に攻撃されてしまいます。ゆっくりと距離を取るのがベスト。
抱っこした時に尻尾をバタバタ
抱っこした時に尻尾をバタバタ。はたまた体にぴたっとくっつけている。
どうやらその子は抱っこが嫌なようです。
反対に,尻尾がゆったりと揺れているなら,抱っこが落ち着く子でしょう。
猫はもともと体を拘束されるのが嫌なので,嫌がっているようであればすぐ話してあげてくださいね。
しっぽがくねくね動いている
しっぽがくねくね動いている時は,何かに集中している時。
特に,虫を見つけたり,おもちゃを狙っていたり,愛猫のハンター心に火がついているときによく見られます。
獲物を狙って尻尾をふりふりしている姿は,少し間抜けにもみえます。でも一生懸命でとても可愛いですよね。
猫が尻尾をぷるぷるさせている
猫が尻尾をぷるぷるさせている。あまり見たことがないけど,これって病気?
いいえ,嬉しくて感情が昂ぶっちゃっているのかも。
構ってもらえて嬉しかったり,遊べて楽しかったり。
また,尻尾の付け根を触ってもらうのが好きな子は,よくこの姿を見せてくれます。
こんな姿を見られるよういっぱい構ってあげたいですね。
さいごに
尻尾で猫のいろんな気持ちがわかります。
愛猫とより良いコミュニケーションをとって,より良い猫ライフを送ってくださいね!
犬の肛門腺とは?
犬の肛門腺をご存知でしょうか。
大半の飼い主さんがあまり気にかけていないかもしれません。
時には、肛門腺は絞る必要がある場合もあるんですよ。
肛門腺が溜まったまま放っておくと、炎症や最奥の場合破裂してしまうことも!
ですが、
「絞り方が分からない!」
「そもそも肛門腺って何?」
という方が多いと思います。
そこで今回は、犬の肛門腺の役割や絞り方などについて解説していきたいと思います。
これを読めばバッチリです!
犬の肛門腺について詳しく知ろう!(準備編)
では、肛門腺絞りの前に、犬の肛門腺について
・肛門腺の役割
・肛門絞りの目安
・準備するもの
・絞り方
など、詳しく解説していきます。
①肛門腺の役割
具体的に、肛門腺はどんな働きをしている器官なのでしょうか。
肛門腺とはニオイを分泌する腺のことです。(かなり刺激のあるニオイです)
肛門腺は、肛門嚢(こうもんのう)という肛門の周囲にあるちょうど巾着袋のような袋に溜められています。
場所は、肛門を時計に見立てると4時と8時の位置あたりにあります。
犬は、肛門腺から出る分泌物でマーキングをしたり、お互いの匂いを嗅いで相手を確認したりするのに使っています。
散歩中、犬同士が出会うと必ずお尻の匂いを確認していますよね。
その時に、肛門腺の匂いを嗅いでその犬の情報をキャッチしているのです。
②肛門腺絞りの目安
通常は、排便時に一緒に肛門嚢にたまった分泌物が出されます。
ですが、中には肛門嚢自体が硬かったり、出口が狭いなどで、排泄が不十分でない犬もいます。
そういった犬の場合、2週間~1カ月でたまりやすい傾向にあります。
自宅や動物病院、トリミングのさい肛門絞りをする必要があります。
また、小型犬や中型犬、肥満体形、シニア犬などが比較的肛門腺が溜まりやすい傾向にあるようです。
③準備するもの
・使い捨てゴム手袋
・ティッシュ
・ゴミ袋
・ペット用消臭剤
・汚れてもいい服
肛門腺は非常に匂いがキツイです。
一度、服などについてしまったらなかなか落ちにくいものです。
肛門絞りを行うのは、汚れてもすぐ洗い流せる浴室がおすすめです。
浴室が苦手などの理由から、普通の室内で肛門絞りを行う場合は、肛門の上にティッシュをかぶせて飛び散るのを防ぐ方法もあります。
犬の肛門腺について詳しく知ろう!(実践編)
肛門絞りは、コツさえ掴めば自分でもできます。
初めての場合、コツを掴むまで少し難しいかもしれません。
ですが、何回も挑戦するうちに簡単にできるようになってきます。
愛犬の無理のない範囲でやってみてください。
では、さっそく自分で肛門絞りをやってみましょう!
①肛門腺の絞り方
詳しい肛門絞りの手順を紹介します。
POINT
1.尻尾の付け根を軽く持って真上に持ち上げます。
肛門がちょっと縦に伸びるぐらいが目安です。
2.肛門嚢の位置を確認
肛門を時計に見立てて、4時と8時の位置に肛門嚢はあります。
優しく揉んだりしてマッサージしてあげると、肛門腺が出しやすくなりますよ。
また、少しコリコリしているなと感じたら、肛門腺が溜まっている証拠です。
3.親指と人差し指で肛門嚢を押さえる
肛門の下から親指と人差し指をUの字にして押さえます。
4.押し込んでから、手前に絞り出す
一旦奥に押し込んでから、手前に絞り出します。
この時に力をいれすぎないようにしてください。
焦らずゆっくりと肛門の方に押し上げるイメージです。
5.溜まっていた肛門腺が左右から出てきます。
ウェットティッシュで拭いたり、シャワーで流せば拭完了です。
肛門腺が勢いよく出てくることもありますので、のぞき込んだりしないようにしてくださいね。
拭き残してしまうと、痒がったりしてしまいますのでしっかりキレイにしてあげましょう。
あまりにも犬が暴れたり、肛門付近を触ろうとすると怒ったりして1人では無理な場合もあると思います。
そんなときは、2人体制でやってみてください。
1人が頭の方を抑え、優しい声かけをして犬を落ち着かせている間に、もう1人が肛門を絞ります。
終わったら、頑張ったねと愛犬を褒めてあげてくださいね。
ご褒美を与えてもいいかもしれません。
こうすることによって、肛門絞り=嬉しい記憶と結びつきます。
②肛門嚢液の色と病気
肛門嚢液の色は犬によって違ってきます。
太陽によっても違ってくるようです。
また、同じ犬でも、左右の肛門腺液の色が違うということもあるようです。
粘度は、ドロッとしたものから液状のものまでさまざま。
色は、濃い茶色のものや、薄茶、灰色、カーキ、黄色、クリーム色と本当にバリエーション豊かです。
ただし、赤、緑、濃い黄色などの液府が出たら要注意です。
炎症や、化膿しているかもしれません。
明らかに血が混じっているようなら、肛門腺炎や肛門嚢腺ガンの可能性があります。
これらの色の液でしたら早めに動物病院に相談することをおすすめします。
③溜まった肛門腺を絞らないと?
肛門腺はどんどん分泌され、排出しなければ溜まる一方です。
絞らずにそのままにしておくと、パンパンになった肛門嚢の違和感から犬はこのような仕草をするようです。
・お尻を地面や壁に擦り付ける
お座りしたまま前足で前進して地面に擦り付けている場合も、お尻に違和感があるからです。
ちょっとユニークな仕草なので「可愛い~」と感じてしまうかもしれません。
ですが、要注意!
肛門腺が溜まっている以外でも、寄生虫やポリープがある可能性もあります。
・尻尾を追いかける
お尻や尻尾の付け根に違和感があるためです。
追いかけるだけでなく、噛んだり舐めたりする犬もいます。
・排便するような素振りを見せるけど、便はでない
大きく膨れた肛門嚢に圧迫されて、排便しにくいのかもしれません。
また、排便時に痛みからうめき声のような鳴き声が出てしまう犬もいるようです。
・仰向けになって体をくねらす
背中がかゆいわけではなく、やはり腰~お尻にかけて違和感があるようです。
体をくねらせて、どうにか違和感を解消しようとしているのです。
・いつもと違う座り方をする
肛門腺は、左右同じように溜まるとは限りません。
どちらか一方に溜まってしまい、溜まった方が痛みや違和感があり、いつものように座れないのかもしれません。
・攻撃的になる
人間にも言えるように、体に不調があるとイライラしますよね。
犬も同じです。
お尻辺りや尻尾の辺りをを触られるのを極端に嫌がる犬もいるようです。
手を近付けただけで、唸ったり噛みついたりするのは、お尻付近にに異常があるからではないでしょうか。
これらの仕草が見られたら肛門腺が溜まっているのかもしれません。
肛門嚢のあたりを軽く触ってコリコリしたような感触があったら、肛門腺が溜まっている可能性があります。
「この仕草、お尻の違和感からだったの!?」と驚いた飼い主さんもいるのではないでしょうか。
後述しますが、肛門嚢に溜まった肛門腺を放置しておくと「肛門腺炎」や、もっと恐ろしい「肛門嚢破裂」などを引き起こしてしまいます。
④肛門腺炎・破裂の症状は?
肛門腺炎、肛門嚢破裂とはどのような症状なのでしょうか。
まず、肛門腺炎の原因は、肛門腺を排出する管が詰まってしまうことにあります。
溜まった肛門腺が排出されないと、分泌物に細菌が繁殖し炎症を起こすのです。
この状態が「肛門腺炎」と言います。
炎症を起こすと、肛門嚢が腫れたりして、外から見でも分かるぐらいポコッとした瘤ができます。
痛みや違和感から犬はしきりにお尻付近を舐めたり噛んだりしてしまいます。
そうすると肛門自体も荒れてしまい余計に痛みが増して、中には排便を我慢してしまう犬もいます。
そして、パンパンに肛門腺が溜まった肛門嚢が破裂するのが、「肛門嚢破裂」と言われるものです。
「肛門嚢破裂」と言う病気、あまり聞いたことのないかもしれません。
その名の通り、肛門腺が限界まで肛門嚢に溜まり、最悪の場合破裂してしまうことです。
時には、お尻の皮膚までも裂けて(穴が開いて)しまうこともあるようです。。
穴の大きさは小さかったり大きかったり犬によってさまざまです。
穴からは赤い肉が見えてしまい非常に痛々しいです。
肛門腺炎も、肛門嚢破裂もどちらも痛みや出血を伴い、犬にとって非常につらいです。
また、発熱などの症状もあります。
肛門がいつもと違うかな?と感じたら、速やかに動物病院へ連れて行ってくださいね。
治療法は、抗生物質などの飲み薬や、患部に軟膏を塗ったりなどです。
また、1~2週間ごとに肛門腺を絞り、肛門嚢を空にしたところで洗浄するという治療法もあるようです。
肛門腺炎は再発しやすい傾向にあるようです。
定期的に肛門絞りをしてあげましょう。
最後に
いかがでしたか?
参考になりましたでしょうか。
肛門腺園、肛門嚢炎になってしまったら、愛犬が可哀想で仕方ありませんよね。
ですが、これらは予防できるものです!
必要があれば、定期的に肛門絞りをしてあげてくださいね。
また、絞りすぎは細菌の侵入の可能性が高くなるので、頻繁に絞ればいいと言うものでもないようです。
1~2カ月に1回ぐらいに留めておいてくださいね。
自分でやるのは難しいと感じたら、無理せずトリマーさんや獣医さんにお任せするのも一計です。
犬の健康を守るには、日々の観察と予防が大事ですね。
最後までありがとうございました。
犬がトイレシートをぐちゃぐちゃにする原因
ケージで留守番させて帰って来たら、ケージの中が大変なことに!
トイレシートはぐちゃぐちゃに剥がされて飛び散り、ひっくり返された水を吸って犬の脚がトイレシートまみれ。
やっとトイレを覚えた犬でも、なぜかオシッコの前にトイレシートを掘ってみたり、気づくと何もせずにその上で寝ていたり。
一体なぜ、犬はトイレシートを掘ったり、トイレをカリカリしたりするのでしょう。
原因と対策についてお話しします。
①遊びの一環
犬はよく、毛布やクッションなどを無心で掘ることがあります。寝床を作っているとも言われていますが、時にその行為自体が楽しくなって、夢中で掘ることもあるようです。クッションなら綿が出てくれば大興奮でしょうし、ティッシュボックスなら、次々と飛び出してくるティッシュは堀り甲斐のあるおもちゃでしょう。
トイレシートもそれと似た感覚で、掘っていたら千切れて飛び散る様子が、犬にとっては「面白いおもちゃ」となることがあります。
猫と同居している家庭の場合、猫のトイレシートもぐちゃぐちゃにされやすいので注意が必要です。
②歯がかゆい
歯が生え変わる子犬の場合、ムズムズするために周りのものを齧ることが多くなりがちです。身近にあるトイレシートも遊んでいるうちに噛み齧ってしまうことがあります。
誤食してしまう可能性もあるため、十分な注意が必要です。小さなかけらであれば排泄の際に出てくることもありますが、小型犬や小さな子犬の場合、胃や腸で詰まってしまい、最悪開腹手術が必要になるケースもあります。嘔吐や下痢がないかよく観察し、少しでも異常があれば、獣医さんに事情を話して相談しましょう。
③運動不足
小型犬の子犬と、中型、大型犬の子犬とでは、身体の大きさも、持って生まれた運動量にも大きな差があります。
小型犬であれば15~30分程度の散歩や遊びで満足できたとしても、身体が大きな子犬にとってはそれでは足りない場合もあるのです。満足な疲労感を得られずにストレスが溜まると、身近にあるトイレシートを破ったり剥がしたりしてぐちゃぐちゃにすることで発散しようとすることがあります。
過度なストレスはその後の性格形成にも影響を及ぼすため、早めのケアが必要です。
④分離不安
トイレシートをぐちゃぐちゃにするタイミングに注意してみてください。例えば飼い主さんの目の前では何も起こらないのに、留守の時や、別の部屋にいて姿が見えなくなった時に、戻ってみたら破られて飛び散っていた、というようなことはないでしょうか。
そういった場合は、軽度の分離不安であることも考えられます。
飼い主さんのことが大好きで、離れたくないという気持ちから、こういった行動が見られることがあります。
ケージが苦手である犬の場合、ペットガードなどで少し広めのスペースで留守番させるなど、早めの対策で改善が期待できます。
トイレシートをぐちゃぐちゃにしない対策
誤食も心配だし、帰宅するたびにトイレシートが切れ切れになって、肝心の排泄物は全然違うところにされて、ついでに犬まで排泄物にまみれていた、では、ケージに入れたからと言って、安心して出かけることができなくなってしまいます。
飼い主さんが今日からできる対策を考えてみましょう。特に子犬の場合は、すぐに対策することで、早く改善できることが期待できます。
①ストレスを発散する
子犬の場合は、月齢+1時間の睡眠時間が必要とされているため、無理矢理起こしてケージから出す必要はありませんが、もし子犬が必要以上にケージ内を荒らす行為が目に付くようであれば、ケージから出して遊ばせる時間を増やしてみたり、居住環境が許すのであれば、ボールを投げて取りに行くような運動を伴う遊び方に変えてみるのも良いでしょう。
また、散歩を始めているようであれば、これまでよりも長めに歩いてみるのもストレス発散になります。散歩は匂い、他の犬との交流、車や人の往来など、刺激がたくさんあるので、犬は心地よい疲労感を得ることができます。ただし子犬の場合はまだ体力が追いつかないため、真夏や真冬など極端な時期の散歩のタイミングにはご注意ください。
②しつけをする
目の前でトイレシートを掘ったり破ったりしてぐちゃぐちゃにする場合、飼い主さんの気を引こうを考えている可能性もあります。飼い主さんが仮に怒ったとしても、それが「かまってくれた」と捉えられてしまうこともあります。
もし叱るのであれば、その場ですぐに、低い声で素早く行いましょう。難しいようであれば、子犬を無視してトイレシートから離れさせ、見えないところで片付けます。かまってもらえないと子犬はつまらなくなり、その行為をやめることもあります。
一方、飼い主さんが見ていないところで行う犬の場合は、やはり無言で片付けるのが基本ですが、その他に全く違うコマンド(お手、お座り、待て、など)を犬に教え、できる度に褒めることで、犬の楽しみのベクトルを変えてみるのも良い方法です。
またはおもちゃの引っ張りっこ、ボールの取って来いなど、犬が夢中になれる遊びを覚えることで改善できることもあります。
③トイレトレーを使用する
トイレシートを固定しても、すぐに犬が触れるような状態の場合、掘られたり剥がされたりしてしまいます。そんな時は、メッシュカバーがついたトイレトレーがおすすめです。
トイレトレーは本体と上に被せる枠カバーがあり、メッシュカバーと本体の間にトイレシートを敷いて枠で固定することで、犬がトイレシートに触れることを防ぎます。犬が排泄すると、すのこを通して中のトイレシートが吸収するという仕組みです。
トイレトレーはプラスチック製品なので、汚れても簡単に洗えるような造りになっています。メッシュの目も細かいため、犬が爪でカリカリしても下のトイレシートを取り出すことはできません。
子犬を迎えたら、初めからトイレトレーを使うのも良い方法です。
トイレトレーはチワワなどの小型犬が使用できるレギュラーサイズであれば、トイレシートもレギュラーサイズを使用します。
同様に、トイレトレーニング中の子犬の留守番や、フレンチブルドッグのような少し大きめの犬であれば、トレー、シート共に「ワイドタイプ」がおすすめです。
ゴールデンレトリバーのような大型犬用のトイレトレーもあります。シートは「スーパーワイド」を使用しますが、さらにレギュラーサイズのシートを周りに敷いて使用するとはみ出しなどを防げます。
最後に
犬がトイレシートをぐちゃぐちゃにしてしまうのは、遊びの一環から、子犬の歯のむずがゆさのような軽微なものから、ストレスや運動不足、分離不安などの解決が急がれるものまで様々な理由があります。
単なるいたずらと捉えず、時には犬の様子に注意して、根本原因を失くすことで解決の糸口を探ることも必要でしょう。
トイレシートの誤食による不本意な開腹手術や、排泄物が飛び散ることで飼い主さん自身がストレスを抱えないよう、犬と向き合って早めの解決を目指したいですね。
【結論】犬はトウモロコシを食べてもいい!
犬にはドックフードが最適とは分かっていますが、
やはり、季節の旬のものを食べさせたくなるのが飼い主心というものですよね。
その点、トウモロコシは犬に与えても大丈夫な食材の一つですので安心して食べさせられますよ。
基本的に甘いものが好きな犬は、トウモロコシのほのかな甘みが大好きです。
そればかりか、トウモロコシに含まれる栄養分は犬にとって嬉しいものばかり。
ですが、与え方にはちょっとした注意が必要になってきます。
トウモロコシを愛犬に与えるメリットと注意点をまとめました!
犬はトウモロコシを食べていい理由は?(栄養素編)
トウモロコシは栄養満点!
カリウム、葉酸、ビタミン類などがバランス良く含まれています。
このように、犬にとっても嬉しい栄養素がたくさん含まれているんです。
では、トウモロコシに含まれる代表的な栄養素をご紹介します。
①カリウム
トウモロコシにはカリウムが豊富に含まれています。
カリウムは体の中で一番多いミネラルと言われています。
体内のナトリウムとのバランスをとって血圧などを正常に保つ働きがあり、生命維持にはかかせない栄養素です。
代謝や神経伝達の働きを助けてくれ、腎臓の老廃物の排出や、体内の不要となった水分と塩分を体外に排出する働きがあります。
また、カリウムにはあらゆる酵素を活性化させる働きもあります。
そのため、むくみや代謝アップの効果が期待できます。
また、近年はストレスを改善する効果もあると言われています。
②葉酸
葉酸が豊富に含まれているのもトウモロコシの特徴です。
葉酸はDNA形成の助けをするビタミンB群の一種です。
人間の胎児の発育に欠かせない栄養素として知られていますが、それは犬でも同じです。
ですから妊娠中の犬や成長期の子犬の発育にとても必要な栄養素です。
ですが、水溶性な栄養素であるため、茹でると大半が失われてしまいます。
トウモロコシだけで葉酸を摂取しようとするのは難しいので、少し補うという意識で与えるといいですね。
他にも、葉酸は赤血球を作る働きをサポートしてくれます。
このため、葉酸を摂ることによって血流が良くなると言われています。
トウモロコシは炭水化物(糖分)が主成分で、野菜の中でもカロリーが高い部類に入ります。
炭水化物は、大切なエネルギー源となります。
ビタミン、ミネラル、食物繊維、たんぱく質を体内に供給する重要な役割を担っています。
そのため、トウモロコシはドッグフードの材料としてもよく使われています。
(ですが、私たちが食べるトウモロコシと、ドックフードに使われるトウモロコシは少し種類が違います。)
また、体内で作り出すことができない必須のアミノ酸を多く含んでいます。
このように、愛犬の健康を保つのに必要なエネルギー源となっているのです。
③良質なエネルギー源
トウモロコシは炭水化物(糖分)が主成分で、野菜の中でもカロリーが高い部類に入ります。
炭水化物は、大切なエネルギー源となります。
ビタミン、ミネラル、食物繊維、たんぱく質を体内に供給する重要な役割を担っています。
そのため、トウモロコシはドッグフードの材料としてもよく使われています。
(ですが、私たちが食べるトウモロコシと、ドックフードに使われるトウモロコシは少し種類が違います。)
また、体内で作り出すことができない必須のアミノ酸を多く含んでいます。
このように、愛犬の健康を保つのに必要なエネルギー源となっているのです。
犬がトウモロコシを食べていい理由は?(メリット編)
トウモロコシを食べることによって得られる主なメリットはこちらになります。
・便秘改善
・むくみや冷えの改善
・皮膚や被毛のケア
1つずつ詳しく見ていきましょう。
①便秘改善
トウモロコシの実の黄色い皮には、不溶性食物繊維セルロースがふんだんに含まれています。
この不溶性食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を排出する働きをします。
つまり、腸内環境を整えてくれるのです。
そのため、便秘の予防や改善に効果があります。
ですが、食物繊維を摂りすぎると逆に便秘の原因となってしまうこともありますので適量を与えるようにしてくださいね。
②むくみ冷えの改善
トウモロコシに含まれるカリウムは、むくみや冷え改善の効果も期待されます。
実は、犬も運動不足が原因で人人間と同じようにむくむことがあります。
ですので、むくみは寝たきりの老犬などによく見られます。
むくむのが多い箇所は、足元や腰付近となります。
むくみの原因は、血流が悪くなり老廃物が溜まるなど、水分調節が上手くいかないことが原因です。
また、むくみや冷えを放っておくと体調不良の元となることもあるようです。
その点、トウモロコシに多く含まれるカリウムは、体外に不要な水分を排出する働きがあります。
むくみや冷えが気になる愛犬に上手に利用してあげたいですね。
特にトウモロコシのひげは効果が高いと言われており、薬膳料理にも取り入れられています。
トウモロコシのひげは、天日干しや煎った後、煮出してお茶として飲ませると良いようです。
③皮膚や被毛のケア
トウモロコシには皮膚や被毛の健康を保つのに必要なビタミンB1、B6、ナイアシン、リノール酸などが含まれています。
ナイアシンは、細胞でエネルギーを作るのために特に必要な栄養素です。
また、リノール酸という不飽和脂肪酸は皮膚のバリア機能に一役買ってくれたり、コレステロール値を下げる効果が期待できる成分です。
ただ、リノール酸を過剰摂取すると善玉コレステロールを減らしてしまいます。
ですが、犬に与えるトウモロコシの量から考えると、その心配の必要はないと思われます。
犬にトウモロコシを与える注意点
ここまでの解説で、トウモロコシが体に良いことは良く分かってもらえたと思います。
ですが、1回に与える量や、生では与えないなど少し注意が必要です。
また、稀にですがトウモロコシアレルギーというものがあるようです。
トウモロコシを与える時の注意点をまとめました。
詳しく説明していきますね。
①生で与えない
トウモロコシの黄色い実の部分の皮はとても硬く、消化が非常にしにくいです。
なので、生のままで食べてしまうと消化不良を起こす可能性が高いです。
ですので、愛犬にトウモロコシを与える場合はかならず過熱調理をしてからにしてください。
茹でるだけでなく、ペースト状にして与えてるのも良いですね。
また、人が食べるときは塩を入れて茹でると思います。
ですが、愛犬に与える場合は塩を入れないようにしてください。
茹でる際に入れる塩はごく微量なので、犬の健康に害はないと言われています。
ですが、塩分を摂取しないに越したことはありませんよね。
それと、塩に限らず、その他の味付けも犬には必要ありません。
②芯を与えない
トウモロコシの芯は食物繊維の塊と言われています。
とても硬く、消化しきれません。
噛み切れずに丸飲みしてしまい、喉に詰まって窒息などの恐れもあります。
上手く丸飲みできたとしても、胃や腸などの消化器官に詰まってしまう可能性が高いです。
そうなると、最悪の場合死亡してしまうケースもあります。
胃や腸に詰まってしまったら、犬自身で出すことは難しく、開腹手術をするしかありません。
特に、腸に詰まってしまう「腸閉塞」を引き起こした場合は、かなり危険な状態なので早急な対処が望まれます。
芯が消化器官のどこかに詰まってしまった場合、症状が出てくるのは数日後という場合が多いです。
芯を食べてしまった当日だけでなく、数日はきちんと排便できているか、元気はあるか、嘔吐していないかなど様子を見る必要があります。
トウモロコシを与えるときは実がついた芯ごと与えるのではなく、
実だけを取って与えてくださいね。
トウモロコシの芯は、誤飲しやすい物の1つと言われています。
誤飲の可能性を感じたら、すぐにかかりつけの動物病院に連れて行くのが一番の対処法と言えます。
③アレルギーに注意
トウモロコシでごく稀に、アレルギーを発症してしまう犬もいます。
症状は以下のようになります。
・目の充血
・嘔吐
・下痢
・かゆがる
・外耳炎
・元気がない
「トウモロコシでもアレルギーがあるんだ!」と驚いた方もいると思います。
特に、小麦アレルギーを持っている犬がトウモロコシアレルギーを発症しやすいようです。
小麦もトウモロコシも同じイネ科穀物で、小麦やコメなどと交差抗原性が高い為ためです。
トウモロコシに限らず、初めての食材を与える場合は少量からにしてください。
かゆがる仕草などがないか、愛犬の様子をよく観察して与えてくださいね。
④与える量に注意
トウモロコシは先述したように、食物繊維がとても豊富です。
ですので、まだ消化器官が未熟な子犬や、胃腸が弱い体質の犬が大量に食べると下痢や嘔吐などの症状を起こす可能性があります。
また、トウモロコシにふくまれるカリウムには利尿作用があります。
食べ過ぎると一時的にですが、頻尿になるかもしれません。
また先述したように、トウモロコシは糖分をたくさん含んでいるので野菜の中でも高カロリーです。
トウモロコシ1本のカロリーはおよそ138キロカロリーとなっています。
与えすぎは肥満の原因となるので注意してくださいね。
よく食べるからと言って、犬の欲しがるままに与えるのは控えてくださいね。
目安としては、小型犬(4㎏程度)は1/3本、中型犬は1/2本、大型犬は小さめ1本です。
最後に
与える量と誤飲には十分に注意してくださいね。
それさえ注意すれば、トウモロコシは犬のおやつとしてぴったりです!
スーパーでは缶詰のトウモロコシもよく目にしますね。
手軽に粒だけを与えるのに丁度良いと思われるかもしれません。
ですが、缶詰の「トウモロコシは甘く味付けしているものが大半なのであまり犬に与えないほうがいいようです。
なるべく新鮮な生のトウモロコシを調理して与えてくださいね。
POINT
おやつに与えてもいいですし、ペースト状にしてドッグフードにトッピングしてあげてもいいですね!
また、ペーストをお湯で伸ばしてスープにしてあげると食べやすくなります。
最後までありがとうございました。