猫にアロマは絶対NGの理由

コロナ禍でストレスが溜まることが多い現在、アロマで心も体もリラックスしようと考えている方も多いでしょう。 自宅内で常にアロマを焚いている方も多いかと思うのですが、猫と一緒に暮らす上で注意しなければならないことがあります。 また猫にアロマは絶対にNGということも言われていますので、その理由についてご紹介します。

体を舐める習慣を持つ猫

アロマを焚くと室内中にアロマの香りが充満しとっても癒されますよね。 ということは一緒に暮らしている愛猫の体にもアロマの微量な成分がぴったりと付着するということになります。 そもそも猫は自分の体を舐める習性があるため、鼻から吸収されるだけでではなく、口からも体に取り込まれてしまうのです。 そうすると猫が口にしてはいけない成分も一緒に体内に取り込んでしまうということもゼロではないため、猫と一緒に生活している場合はアロマは使用しないことが安全と言えるでしょう。

嗅覚が優れている

猫は、動物上の分類が肉食動物です。 見た目は愛らしいですが、野生の猫たちは新鮮な肉を獲物に選びます。 腐った肉は体に悪影響を及ぼすので、猫は悪い肉かどうかを選別しなければいけません。 自然で生き抜くため「腐った肉はNG、新鮮な肉を食べよう」という術が見に付いたことで発達したのが嗅覚なのです。 人間が良い香りと感じたからといって、それが猫にも同じように感じ取れるかは疑問に思います。 そのため、猫は人間よりはるかに香りに敏感な動物と言えます。 ということはアロマの香りは猫にとって「謎めいた香り」となり、嗅いでいるだけでストレスになってしまうことも

過度な香りは猫には刺激が強い

単に「香りを楽しむだけ」というアロマだとしても、油断は大敵。 猫はクンクンと香りを嗅いだときに、体内に成分を吸収するので、毎日アロマを嗅いでしまうと、少しずつ成分が取り込まれていきます。 人間にとっては優雅な香りと思えても、猫には刺激が大きい物です。 身体に害を及ぼす可能性が大きいですし、慣れない強い香りには猫はストレスをためてしまうことを考えなければいけませんね。

人間に効果的なアロマも猫には有害

アロマは化合物を含んでおり人工的にブレンドされています。 ということは、猫の体内に入るとよくない成分も含まれているということになりますね。 飼い主さんと愛猫が一緒の空間にいるとき優れた嗅覚、体を舐める習性などがある体質の猫の方が体内に入り込みやすくなってしまいます。 一般的には健康や美容効果があるアロマでも人間と猫では違うという意識を持たなければ愛猫を守れないかもしれませんね。

肝臓の病気になる可能性もある

猫が苦手とする成分が体内に入り込んでしまうため、猫の肝臓への負担が増えます。 愛猫の体重や体調・年齢などがあるので一概には言えませんが、ほんの少しのアロマでも猫の体への影響は大きいです。 次第に肝臓の病気になるかもしれないことを頭に入れておいた方がいいかもしれませんね。

香りを吸収しやすい薄い皮膚

人間も動物も皮膚には刺激をシャットアウトし体を守る機能が備わっています。 基本的に、外部とふれ合い異物をバリアする表皮と表皮の下にあって肌を構成する真皮、もっとも内側にあってクッション材になっている皮下組織と皮膚公造は三層からなっています。 猫の表皮は人間に比べるとかなり薄く、人間も半分もないと言われているほど。 被毛に覆われているのでそんな風に思えないかもしれませんが、猫の皮膚はかなりデリケートな構造になっているので、アロマの香りが少量でも空気中にある微々たる成分が猫の体に付着して皮膚から体内に浸透していくでしょう。

取り込まれた有害物質を解毒できない

猫の体内には植物を消化及び分解するという解毒作用、グルクロン酸抱合の能力が備わっていません。 そもそも肉食動物なので植物の有害物質を解毒作用がないのです。 アロマは香りなので、猫が直接触れなければいいと思うかもしれませんが、実際には鼻から体内に侵入し、粘膜や血管を通じて猫の体内に運ばれます。 しかし、人間のように解毒して排出する機能はないので、有害な物質も蓄積されていくことに。 そうなると、蓄積された成分の猫の肝臓を脅かすようになり、体に大きな負担がかかることになります。 結果、過敏反応を起こす量の有害物質となってしまうため、中毒症状を引き起こす危険性が出てきてしまいます。

特にオレンジ系のアロマは気をつけよう

アロマにはさまざまな香りがあり、猫にとっては特にオレンジ系のアロマは要注意です。 オレンジ系のアロマには「リモネン」という成分が入っており、猫にとってかなり有害作用を引き起こすことが発見されています。 また、「ピネン」という成分にも過剰に反応し、この2種類はシトラス類の精油とパインの精油に最も含まれていると言われているため、猫にはアロマ全般使わないことをおすすめしますが、特にオレンジ系のものには注意しましょう。

猫がアロマオイルを嗅いだ時の症状

猫が誤ってアロマオイルを嗅いでしまった時にはさまざまな症状が出ることがわかっています。 ここでは、どのような症状が出るのか部位別にご紹介していきます。

皮膚の症状

中毒症状には皮膚の異常も認められており、主に皮膚の赤みや痒み、腫れ、炎症などが見られることがあります。 いつもと違った皮膚症状が見られ、アロマを使用していたらアロマオイルを嗅いだことによる症状の可能性が高いため、悪化する前に受診するようにしましょう。

目の症状

猫がアロマオイルを嗅ぎ、中毒を引き起こした場合、「流涙(りゅうるい)」や「まぶしがる」などの症状が見られることがあります。 流涙とはその名の通り、涙が溢れるように出る症状のことです。 グルーミングを介して誤って目にオイルが入ってしまうと「角膜潰瘍」ができる可能性もあるとのこと。 角膜潰瘍とは、角膜の組織が深く損傷してしまう病変のことで強い痛みを伴います。

その他の症状では死亡ケースも

アロマによる中毒症状は他にもたくさんあり以下のような症状が報告されています。 ・下痢、嘔吐 ・失禁 ・元気がなくなる、食欲不振 ・低体温 ・筋肉の震え ・抑うつ状態 ・口腔粘膜の炎症、よだれ ・肝臓の数値があがる ・死亡 他の薬物などで発祥する中毒症状と似ており、最悪の場合死亡する恐れもあります。 同居家族が複数いる場合は、猫にアロマは絶対ダメということを周知しておきましょう。 また、これらの症状はアロマ成分を取り込んでからすぐに発症するわけではなく、2~8時間ほどで起こることもあるのですが、数年間かけて体内に蓄積し、肝不全を起こすこともあると言われています。

猫飼いにはアロマのお風呂がおすすめ

猫にはアロマは禁物とわかっていても、癒しを求めている方はどうしても使いたい場面もあるでしょう。 そんな時はアロマのお風呂がおすすめです。 しかし、お風呂場にアロマの成分が残ることになるので、日頃から猫が出入りしないことが原則です。

バスタブでアロマに癒される

バスタブに入れるアロマの量は、全身が浸かるお湯(約200ml)に1滴から5滴ほどが安全です。 半身浴で1滴から3滴くらいが目安。 お風呂だけでもリラックス効果が高いですが、アロマが加わることで相乗効果が期待できますよ。 ただ、バスタブで愛猫をシャンプーする場合はしっかり洗剤で洗い流しアロマが残らないようにしておきましょう。

部分浴なら手軽に楽しめる

忙しいしバスタブには浸からないという方もいるでしょう。 そんな方は部分欲が安全でおすすめです。 作り方は洗面器やバケツにお湯をはり、精油を1~2滴たらすだけ。 手の手首部分まで浸すと上半身を、足であればくるぶしまで浸すと全身が驚くほどあたたまります。 体調がすぐれないときに全身浴をすると体力が奪われてしまいますが、部分欲であれば手軽なのもメリットですよね。 負担を減らしながらも血行をよくしてくれるでしょう。 注意点としては、愛猫に触れる前にしっかり洗い流すようにしてください。

まとめ

今回は猫とアロマについてご紹介してきました。 人間にとっては癒しの香りでも、猫にとっては絶対NGだということがわかりましたね。 初めて知ったという方もいると思うので今回この記事を読んで頂いて方で猫を飼っている家庭はすぐにアロマを使用するのを辞めてお風呂で使用するようにしましょう。

猫はアイスを食べられる?

暑い日のおやつはやっぱりアイスですが、猫にもアイスを上げてもいいのかな?と思う飼い主さんがいることでしょう。 猫にアイスを食べさせること自体は、悪いことではないのですが、そもそもアイスには猫の体に必要な栄養素は、あまり含まれていないのです。 また、アイスの味や含まれている成分などにより中毒を起こす可能性もあるので、よく確認しなければいけません。 ここではアイスを与えることで起こる危険性などについて詳しく解説していきます。

猫にとって人用アイスが危険な理由

猫にとって人間のアイスは危険な場合が多いものです。 その理由を詳しく紹介しますが、基本的に「冷たいもの」はあまりよくないのです。 また中毒症状を起こすリスクや人間が美味しいと感じる味付けは猫の健康を害します。 猫には不要の成分が多いので、正しい知識を持っておきましょう。

アイスの成分で中毒や下痢を起こす可能性がある

まず一つ目の理由は健康を阻害するかもしれないという点です。 アイスの主な原料は牛乳や乳製品、糖類となります。 糖類を吸収や消化することは得意ではないため、猫の内臓に大きな負担がかかる可能性が考えられます。 牛乳に含まれる乳糖は猫の体内で分解できないので、下痢をすることがよくあります。 アイスに入っているナッツ類はアレルギーを持つ猫にはとても危険で、重い中毒を起こします。 さらにチョコレートやコーヒー味のアイスは数時間で中毒症状となり、興奮状態となったり、痙攣を起こす場合もあるので、食べさせてはいけません。

冷たいアイスは頭痛を起こす

人間が冷たいアイスを食べたときに頭が痛くなることがありますが、猫にも同じことが起こります。 猫はアイスを食べた時や後に、動きを止めて目を細めたり、イライラしたような唸り声を出したり、口を開けながら白目をむいたりなど、様々な行動を取ります。 これをブレインフリーズと言います。 「冷たい!」という感覚が「痛み」と勘違いされて感じていると言われています。 脳みそが固まるという意味で、冷たいものを食べたとき、一時的に血流を増やして体温をあげようとして頭につながる血管が膨張し、頭痛を起こしているのです。 痛いのは可哀想ですよね。 特にアイスの栄養が必要ではないので、無理して与えることではありません。

アレルギーを発症する可能性がある

先程アイスに含まれるナッツ類やチョコレートでアレルギーを起こすと述べましたが、他にもアレルギーの可能性があります。 アイスのコーンには小麦粉や卵が使用されているので、猫がアレルギーを起こすこともあり得ます。 初期にはフケが出たり、かゆみが出たりなどの皮膚疾患が現れることが多いです。 普段、アレルギーには気が付かないことも多いので、初めて食べたものでいきなり強いアレルギーを起こす猫もいます。 少量だけでも強いアレルギーを持っていたら、命の危険があるので猫に食べさせることは危険です。

食べ過ぎで肥満になってしまう

最後は肥満の問題です。 アイスの糖分のせいで、猫が肥満に陥ることもあります。 猫にとって必要なカロリーやエネルギーは、総合栄養食のフードで充分に足りるので、おやつを与える必要は特にありません。 アイスはカロリーが高く、添加物も豊富に含まれているので、人間にとっても食べ過ぎは絶対に良くない食べ物です。 猫は人間と比べてとても小さな動物で、人間と同じように消化することも難しいので、猫の体に良いものではありません。

猫が人用アイスを食べてしまった時の注意点や対応

猫には人用アイスはを与えてはいけないことがわかったと思います。 猫の体重や年齢、アレルギーの有無等によっても対応が異なりますので、すぐに命に関わるとは限りませんが、対応の仕方を知っておくことは必要です。 次の注意点や対応を理解しておきましょう。

なるべく早めに獣医師に診てもらう

まずは、何のフレーバーのアイスを食べたのかを確認します。 中毒やアレルギーを引き起こす危険性もあるので、早めに獣医師に診てもらいましょう。 1歳になっていない子猫の場合は消化器官が未発達なので、特に警戒が必要です。 7歳以上のシニアも同様で、心臓が弱ってきていることもあるため、ブレインフリーズは命に関わります。 そして過去に食べて問題がないからと繰り返して与えることで健康を害するものとなるので、与えないことを徹底してください。

アイスの袋やカップはすぐに処理する

人間のアイスを与えないと同時に、食べた後のカップや袋をすぐに片付けることも大切です。 食べ終わったアイスのフタや容器をそのまま置いておくと、猫がその容器を舐める恐れがあるためです。 体に悪いからと与えなかったのに、猫が舐めてしまったら悲しいですね。 食べている途中でうっかり置いてしまうことも避け、アイスの管理は注意深くしっかりとしてください。

猫にアイスを与えたい時の代替品

飼い主さんが美味しそうに食べているアイスを欲しがる猫も多いようです。 また暑さが尋常ではない昨今、熱中症対策としてアイスを与えたいと考える飼い主さんにアイスの代わりとなるものを紹介します。 家で使えそうなものをうまく活用してみてください。

猫用アイスやシャーベット

人用のアイスを食べさせなくても、猫が問題なく食べることができるペット専用アイスなども購入できます。 材料は猫用ミルクやさつまいも、魚などが多いです。 また猫のおやつ(ちゅうるなど)に水を混ぜて冷凍庫で凍らせるとアイスができあがります。 猫用アイスでも与えすぎはよくありませんので、少量にしてください。 また、アイスを与えるときのスプーンは人が使うものとは別にしましょう。 猫と人間の間で感染する「パスツレラ症」という感染症があり、人間が呼吸器疾患を起こすことがあります。

桃やリンゴ・スイカなどの果物

種類によって、果物は猫の栄養バランスを手助けしてくれる味方です。 また、水分も豊富なので、水分補給の一環にもなることができます。 夏にはスイカを飼い主さんと一緒に少し味わうと楽しいです。 あまり冷たくしすぎないほうが猫には良いでしょう。 桃やすりおろしたりんごなども食欲が落ちているときには目先が変わって食べやすいおやつになります。 ほんの少し与えるようにしてください。

ヨーグルト

水分補給という観点からもヨーグルトは良い食べ物です。 必ず無糖のものを選んで、猫の体の大きさから推測して、大さじ1〜3杯ほどで調整しながら、ヨーグルトをあげましょう。 人間と同様に腸内環境を整える効果が期待でき、乳酸菌は歯周病の原因になる細菌を減少させるとも言われています。 いろいろな効果があるヨーグルトですが、体に合わない猫もいて下痢になることもありますので、初めて与えた際は健康観察を十分にしてください。

まとめ

猫が人間のアイスを食べると健康を害してしまうので、それは絶対に避けましょう。 欲しがるからと何でも与えることはよくありません。 猫の口に入るものについて正しい知識を持っおくことはとても大切です。 健康管理をするのは飼い主さんの役目なので、猫用のアイスやヨーグルトなどを用意したり、涼しい場所を作ってあげたりして工夫してみてください。

尿漏れやお漏らしの原因とは?

急に愛犬が、尿漏れ・お漏らしをしてしまうとびっくりしてしまいますよね…。 何か病気かな?と不安になる飼い主さんも多いかと思います。 そこで、この記事では犬の尿漏れやお漏らしについて、その原因や潜んでいる病気、対処法を解説していきます。 犬が尿漏れやお漏らしをしてしてる原因は本当に様々です。 ですが、年齢や性別などで考えられる原因を絞ることができます。 詳しく見ていきましょう。

子犬の場合

尿漏れ、お漏らしをしている犬が子犬の場合は、いわゆる「嬉ション(ウレション)」の場合が多いです。 通常、犬のおしっこは膀胱に溜められており、尿道が筋肉で閉じられている状態なのでおしっこは出ません。 ですが、子犬の場合は尿道を閉じている筋肉が未発達のため緩みやすく、興奮時などに緩んでおしっこが出てしまいます。 これは成長するにつれ治っていくので放置していても問題ありません。

シニア犬の場合

シニア犬の尿漏れ、お漏らしは、身体機能の低下が考えられます。 人間と同様に、犬も歳をとってしまうと尿道を閉めている筋肉が衰え、しっかりと尿道を締めることができなくなります。 その結果、ふとしたときに尿漏れ、お漏らしをしてしまうのです。 また、おしっこ時にポタポタとおしっこが止まらないのも、尿道を締め付ける筋肉に力がないためです。 身体機能の衰えということで心配にはなりますが、あくまでこれはごく自然なことなので、深く悩む必要はないでしょう。 その一方で、考えられるいくつかの病気もあります。

○ 前立腺肥大(雄犬のみ)

前立肥大は去勢していない雄犬に多く見られるもので、前立腺が肥大することにより膀胱に溜めれる尿が少なくなり、思わずお漏らしをしてしまうというものです。 尿漏れ、お漏らしと同時に、便秘や体重減少、排便時の力みなどが見られたらこれを疑ってみましょう。

○ 膀胱炎

また、シニア犬の場合は膀胱炎の可能性も高く考えられます。 膀胱炎とは、おしっこを溜める膀胱に炎症が起きてしまっている状態であり、膀胱炎になるとちょっとした刺激などでおしっこが出てしまいます。 頻度が増えた、ドロッとして臭いがきつい、白っぽいなどの症状が出た場合は膀胱炎の可能性があります。

雌の場合

お漏らしをしている犬が雌犬の場合、「ホルモン反応性尿失禁」というものが考えられます。 これは、避妊手術などをした場合のホルモンバランスの変化が原因で起こります。 ですが、これも特別な病気というようなものではなく、初めて〜2回目の生理が来る時期までに避妊手術をした雌犬の20%ほどに起こる症状と言われています。 症状として特徴的なのは、睡眠中や横になっているときなどの本人の意識があまりないときに、お漏らしをしてしまう、いわゆる「おねしょ」が増えるといという点です。 病院に行けば、女性ホルモン製剤を使用する治療などもしっかりと確立されているので、獣医師に相談してみましょう。

雄の場合

雄犬であり、シニア犬でもない場合は注意が必要です。 雌犬と違い、成犬の雄犬が尿漏れを起こすことは通常ほぼありません。 もし起こしているのであれば「腎不全」や「副腎皮質機能亢進症」なども考えられます。

○ 腎不全

腎不全とは、腎臓が徐々に機能しなくなる病気で、犬の中でも特に高い死因となってしまっている病気です。 実はこの腎不全の初期症状に「お漏らし」があります。 ーーーーーーーーーーーー ※厳密には、腎不全の初期症状は「お漏らし」ではなく「排尿回数の増加」です。 ですが、犬が排尿回数の増加に伴って飼い主の知らないところで排尿をしたり、いつもと違うところで排尿をすることから一般的に「お漏らし」と間違われてしまうのです。 ーーーーーーーーーーーー もし、お漏らしというよりも排尿回数が増えた、1回の排尿の量が多い、尿が薄く透明色というような症状が出ている場合は、腎不全を疑い動物病院で診てもらいましょう。 もしものことを考えると病院に連れて行くのも怖いことではありますが、初期症状である排尿の異変で腎不全を早期に見つけることができることは悪いことではありません。 腎不全はゆっくりと進行していくため、飼い主の発見が遅くなることが多いためです。 怖がらずに、落ち着いて動物病院に連れていってあげましょう。

○ 副腎皮質機能亢進症

副腎皮質機能亢進症は、クッシング症候群と呼ばれることもある病気です。 副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。 こちらも厳密にはお漏らしではなく、排尿の増加という症状になります。 もしもの場合には、病院に通院しながらのちゃんとした治療が必要となるので、飲水量の増加、それに伴う排尿の増加、食欲の増加、脱毛、筋力の低下などが見られた場合には、副腎皮質機能亢進症の可能性があるので、しっかりと病院に連れていきましょう。

もし、尿漏れやお漏らしがあったらどう対処する…?

今まで正常に排尿できていた愛犬が、急に尿漏れ、お漏らしをするようになったら、不安になってパニックになってしまうこともあるかと思います。 ですが、このようなときこそ飼い主であるあなたが、しっかりとした対処をとることが求められます。 愛犬の尿漏れやお漏らしが起きた場合、まずは動物病院にしっかりと行きましょう。 「病気の可能性はない、うちの犬は大丈夫」と思っていてもひょっとしたら何か病が潜んでいるかもしれません。 それを放置してしまうと、愛犬だけでなく、あなたも後々傷ついてしまう結果になることも…。 愛犬の尿漏れ、お漏らしが目立つのであれば、まずは動物病院でしっかりと診てもらいましょう。 また、病院に連れていくことで原因が分かり、飼い主であるあなたの心の負担も軽減することができます。

まとめ

この記事では、犬の尿漏れ、お漏らしについてその原因や病気の可能性などを解説しました。 考えられる原因は様々であり、残念なことに素人ではそれを判断することは難しいです。 愛犬の尿漏れ、お漏らしが増えた場合には、「病気かも?」と不安にもなりますが、まずは勇気を振り絞って動物病院に行ってしっかりと診てもらいましょう。

猫のリンパ腫とは?

猫のリンパ腫とは、リンパ球のガンで発症する部位により症状が異なります。 リンパ球とは、免疫に関わる細胞で、体内で細菌やウイルスなどの侵入を阻止したり、攻撃したりする働きがあります。 猫の病気の中でも重い疾患であり、猫の腫瘍の中では比較的多く見られますが、発症すると治療が長期になることもあるでしょう。 猫の腫瘍の中の60%~90%がリンパ腫と言われているので、少しでも愛猫の体に違和感を感じるようであれば検査を受けることをお勧めします。

猫のリンパ腫の原因

猫がリンパ腫にどうやって羅漢するのかはわかっていないのですが、体を作る細胞の遺伝子が何らかの原因で傷つき、変異してしまい、異常な細胞が増殖してリンパ腫を発症すると考えられています。 ここでは猫がリンパ種になる原因についてご紹介していきます。

原因①:タバコの曝露

喫煙者のいる家庭で飼育されている猫は、喫煙者のいない家庭と比べてリンパ腫になるリスクが約2.4倍高かったと報告されています。 また、このタバコの曝露が5年以上であると、発症リスクが3.2倍にあがったという結果もあるようです。 この他には、まだ猫では知られていませんが、人などでは環境中の有機溶剤や除草剤、殺虫剤などの曝露も発症リスクが上昇すると言われているため、自由に自宅内を出入りさせている猫は室内猫に比べて羅漢する率が高いかもしれませんね。

原因②:ウイルス感染

猫白血病ウイルスは、猫がリンパ巣になる要因として昔から知られていました。 猫白血病ウイルスに持続的に感染している猫の約20%がリンパ腫に罹ったという報告があり、羅漢リスクは高いと考えられます。 また、猫エイズウイルスは、エイズウイルスの感染により免疫力が低下し、間接的にリンパ巣に羅漢しやすい傾向にあります。 また、これらのウイルス感染の猫は比較的若くリンパ腫を発症する傾向にあると言われているようです。

原因③:慢性炎症や老化

高齢になるほどガンを発症しやすいのは猫も同様です。 老化に伴い細胞も傷つきやすく、またそれを修復する能力も衰えていきます。 これにより遺伝子の変異のリスクがあがり、ガンが発祥しやすくなるとされています。 また、慢性炎症もリンパ腫の発症と関連があるかもしれないということですが、これに関してはまだわかっていません。

原因④:免疫力の低下

病気になった猫やシニア猫はどうしても免疫力が低下しがちです。 免疫力の低下や免疫異常は、ガン細胞の増殖と関連すると考えられ、また免疫抑制剤などの治療を長期行うことでリンパ腫の発症リスクがあがる可能性があります。

猫のリンパ腫の症状

前述したように猫のリンパ腫は発生した部位によって症状はさまざまで全てのリンパ腫に共通した症状としては、元気喪失や食欲不振、体重減少などが挙げられます。 ここでは、代表的なリンパ腫の特徴と症状について詳しくご紹介していきます。

多中心型リンパ腫の症状

リンパ節は全身にありますが、多中心型リンパ腫では特に顎の下、鎖骨の内側、脇の下、ひざの裏、内股の付け根などの体の表面にあるリンパ節が丸く大きく腫れるのでそこまで腫れてくると比較的肉眼で発見しやすいでしょう。 主な症状は元気喪失・食欲不振・体重減少・発熱・抹消リンパの腫れなどが挙げられますが、初期には無症状のものも多いです。 若い猫に見られ、猫白血病ウイルス感染症の要請率が高いことが特徴となっています。

消化器型リンパ腫の症状

猫のリンパ腫の中でもっとも多く見られるタイプで、胃や腸管などに発症し、特に小腸や腸間膜での発症が多いと言われています。 嘔吐や下痢、元気喪失、食欲不振、体重減少などの症状が見られ、10歳以上のシニア猫の発症率が高いです。 また、猫白血病ウイルス感染症の陽性率は低いでしょう。

縦隔型リンパ腫の症状

胸の中のリンパ節に発生するリンパ腫です。 肋骨より内側の部位で発生するため、触診では確認できず、レントゲンや超音波検査などで確認をします。 主な症状は呼吸困難、咳、吐出、呑み込みが難しくなる、胸に水がたまるというものです。 もし、口を開けて呼吸をしている場合、重症化している可能性がありますので、早めに動物病院に連れて行きましょう。 シニアの猫によく見られ、猫白血病ウイルス感染症の陽性率が高いのが特徴です。

猫のリンパ腫の予防法

猫のリンパ腫は猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルス感染によりリンパ腫による確率があがるので、これらのウイルス感染を予防することで、ウイルスの影響によりリンパ腫になる危険性を避けることができます。 予防する方法としては、完全室内飼育をすること、獣医師と相談して必要であればワクチン接種を行うことなどがありますが、いつもと違う様子が見られた場合はすぐに受診し、診察を受けましょう。

猫のリンパ腫の治療

猫のリンパ腫の治療には病気の進行度によりますが、抗がん剤を複数組み合わせて使用する多剤併用療法を行うことが一般的です。 多剤併用療法の抗がん剤の組み合わせは、病気の進行度や猫の年齢によって変わることがあります。 また、リンパ腫が発生している部位によってさまざまな症状が出ますので、それに対する対処療法を行います。 ここでは、実際にどのような治療が行われるのかをご紹介します。

放射線療法

放射線療法はリンパ腫の治療成績が良いことが知られており選択肢に入りますが、特別な機材が必要になります。 そのため、希望する場合には、獣医さんに相談して放射線療法を実施している動物病院への紹介状を書いてもらってください。

抗がん剤治療

主に行われている抗がん剤治療は猫の年齢・猫白血病ウイルス・猫免疫不全ウイルスの感染の有無・リンパ腫のステージや発生部位によって期待される反応性が変わってくることが知られています。 まれに、胃腸障害や骨髄抑制、脱毛などの副作用が見られることもありますが、入院が必要になるケースは10%程度です。 なお、抗がん剤治療は通院回数が多くなりがちでコストがかかりますし、副作用のコントロールに注意を払う必要があるので、先生とよく相談して治療方針を決定しましょう。 そして、リンパ腫が孤立性であることが確認できている場合は外科的な手術による切除も選択肢に入ることもありますが、まれです。

リンパ腫は治せる?

リンパ腫を含むガン治療においては、「完治」という言葉は現在使われていませんが「寛解」という言葉が使われます。 寛解とはガン細胞が減少して症状が出なくなった状態を言います。 リンパ腫はガンの中でも抗がん剤の反応性が良いことが知られていますが、残念なことに猫のリンパ腫は犬のリンパ腫に比べると治療成績が芳しくないのが現状です。 それでも過去のデータから抗がん剤治療により約70%の猫で緩解したことが報告されているので、リンパ腫になったらすぐに死に直結するということはないでしょう。 抗がん剤治療によってリンパ腫をコントロールすることができ、症状が出なくなったら投薬を中止し経過観察を行う場合がありますが、再発の可能性もあることを念頭に入れておきましょう。

まとめ

今回は猫のリンパ腫についてご紹介してきました。 猫のガンの中で発症しやすいリンパ腫ですが、発生部位によって治療法などが変わってくるため、今回ご紹介したような症状が見られた場合は、すぐに受診し早めの治療を開始するようにしましょう。 完治することはない病気であっても治療実績があがっていることから、忍耐強く治療を続ける病気なので、最後まで諦めずに治療をしてあげてくださいね。

猫にバナナは与えて大丈夫

バナナはビタミンCやカリウム、食物繊維を豊富に含んでおり、猫が食べても安心な果物です。 バナナは糖分が多いので、食べ過ぎると肥満の原因になりますが、消化・吸収が早くエネルギー源になります。 猫は甘みを感じないので、それほど好きではないかもしれませんが、飼い主さんと一緒に少し味わうのは楽しみになるかもしれません。 こちらの記事ではバナナを食べたときの効果や食べるときの注意点・食べさせ方などを紹介します。

猫がバナナを食べると得られる効果

バナナは素早くエネルギーとなり、疲労回復効果もあるのでアスリートも進んで食べている果物です。 ビタミン・ミネラル・食物繊維など栄養も豊富です。 人間にとって大変効果的なバナナですが、実は猫にとってもいろいろな効果が期待できます。 詳しく解説しますので、ぜひお読みください。

便通が改善される

水分量がとても多く、食物繊維が豊富に含まれているバナナは、腸内環境を改善してくれる働きをしてくれます。 便秘気味の猫にとって、良い効果を与えてくれることが期待できます。 しかし、猫は食物繊維を消化することは苦手なので、適量を守って与えてください。 たくさん与えても効果が上がるわけではありません。 小さくカットし、すりつぶしたものをおやつとして与えると良いでしょう。 その後の便の状態をチェックすることも忘れないでください。

エネルギー補給に最適

バナナはブドウ糖やショ糖など糖質を多く含んでいます。 そのため甘みがありますが、1本で約86kcalというカロリーなのでダイエットをしているときにも問題はありません。 ダイエット中の人間も猫も一緒に食べることができます。 自然な甘味で、エネルギーへ変わるスピードも早いため、妊娠中の母猫や食欲不振の猫などには良いかもしれません。 また意外と水分が多いので、水をあまり飲まない猫には水分補給の役割もしてくれます。

利尿作用が得られる

カリウムが豊富に含まれていることもあり、特定の新陳代謝や体液の流れに役立ちます。 カリウムが持つ利尿作用は水をあまり飲まない猫にとっては、とても嬉しい栄養素です。 水分不足になることで腎臓疾患につながることが多いので、水分を食べ物から取ることは体内吸収率も良く効果的です。 ただし、この場合も適量を守ることが必要で、過剰になると高カリウム血症になる恐れが出てきますので要注意です。

被毛の活性化ができる

バナナはビタミン類を多く含んでいます。 水溶性ビタミンのビタミンB群の一種として分類されるナイアシンには、被毛を美しくする働きがあります。 猫の毛並みが悪いのは栄養不足のことが多く、健康状態が被毛に現れると言われています。 水溶性のビタミンは体内で作られず、蓄積もされないため、できるだけ毎日摂取したい栄養素です。 バナナを少し与えることで、毛並みにも効果が現れるようです。

猫にバナナを与える時の注意点

バナナは栄養価が高く、どこでも手に入りやすい果物です。 猫にとっても良い効果が期待できますが、食べすぎはよくありません。 ダイエット中でも食べられますが、あまり多すぎると肥満や病気の原因になります。 その他、アレルギーなど与える際の注意点について解説します。

アレルギーの有無

猫の中にはバナナのアレルギーを持っている子もいるため、最初は少しずつ食べさせることを意識して与えてみましょう。 下痢や嘔吐、皮膚のかゆみ、目が充血する、元気がないなどの症状が出た場合は、食べさせるのを止めて獣医の診察を受けましょう。 猫の食物アレルギーは生後半年が目安で発症すると言われていますが、個体差もあり一概には言えません。 アレルギーが原因で皮膚炎を起こすと痛々しく、苦しんでしまいます。 バナナに限らず初めて食べるものは慎重に扱い、様子をよく観察してあげてください。

過剰摂取は腎臓病や肥満の原因に

バナナのカロリーはそれほど高くなく、ダイエットにも適している食べ物ですが、猫の体はとても小さいので、与える量はほんの少量にすることが大切です。 与え過ぎると、リンや糖分の過剰摂取になり、ストルバイト結石や肥満、腎臓病になる可能性が高くなります。 バナナに多く含まれるカリウムは大量に摂取すると高カリウム血症となることもあり、危険な病気です。 高齢や病気で薬を飲んでいる猫も健康状態を悪化させないために、食べないほうが良いでしょう。

バナナが嫌いな子にはあげない

初めてバナナを食べる際、バナナ自体を受けつけないこともあり得ます。 人間同様に食べ物の好みがあり、先天的な要因や環境などで変わってきます。 バナナに関心がない子もいますので、そのような場合は無理矢理食べさせることは止めましょう。 猫にとって必要な栄養はキャットフードに含まれています。 フードだけでも問題はありませんので、バナナはおやつ程度に考え、決して無理しないようにしてください。

猫にバナナを与える方法

次に猫にバナナを安全に与える方法を紹介します。 簡単なことですが、食べさせ方を知っておくだけで違いがあります。 うっかり良くない方法で与えてしまうことのないようにしましょう。

常温で与える

猫には熱い食べ物も冷たい食べ物も身体によくありません。 冷蔵庫で冷やしたバナナは人間には美味しいのですが、猫にあげる時には常温においたものを与えましょう。 冷たいものは消化器官に刺激が強すぎるので、消化不良を起こしてしまいます。 1cmくらいに切ったものを少し潰してペースト状にすると食べやすいでしょう。 アレルギーとの違いがわかりにくかったり、下痢で辛くなったりしますので、冷やしたバナナを与えないようにしてください。

皮をむいて与える

人間もバナナの皮を剥いて食べるので、まさか皮のまま猫に与える人はいないでしょう。 ただ、剥いた皮を置いたままにして、うっかり誤飲することはあるかもしれません。 皮はとても固く、猫が食べると胃腸に詰まってしまい、手術が必要な場合があります。 また保存のために農薬や殺虫剤につけることがあり、皮にはそのような成分がついています。 必ず皮を剥き、さらに皮の管理も徹底してください。

まとめ

猫にバナナを与えても問題はなく、良い効果も期待できることがわかりました。 注意点や食べさせる方法を守って、安全に与えてあげてください。 飼い主さんが食べるバナナを少し潰して猫用のミルクと混ぜたりすると喜んでくれるでしょう。 栄養に偏りが出たり、身体に負担がかかる与え方は良くありませんので、おやつ程度と考えて栄養バランスを崩さないように注意してください。

猫用ドライヤーおすすめ4選

猫は人間よりも聴覚が優れていて、ドライヤーの音が大きく聞こえ怖くて逃げてしまうようです。 シャンプーの後にドライヤーを使って早く乾かしてあげたい飼い主さんの為に、猫用ドライヤーのおすすめ4選を紹介します。

【meets】ペット用 マイナスイオンドライヤー PET-850

ハンズフリードライヤーは両手が使えますので、タオルドライやブラシをかけながら乾かす事ができるので飼い主の負担も減らしてくれます。 吹出口が上下に動き部位に合わせて角度調節が可能で、静音性を高めるために広めに設計されていますので音を怖がる猫にも安心です。 部位に合わせて風量を低・高の2段階に調整でき、仕上げモードやクールダウン用の冷風モードも搭載されていてとても便利です。 マイナスイオンとオゾン機能も付いていますので、ヘアケアや脱臭効果が期待できます。

【アイリスオーヤマ】ペットドライヤー ホワイト PDR-270

ハンズフリーなので両手が自由に使えるタイプで、猫が軽く押さえていないと逃げてしまう場合にとても便利です。 据え置きタイプの本体は安定感があり、ノズルは自由自在に位置や角度の調節ができます。 ノズルは本体内部にコンパクトに収納できますので、置き場所に困らずに済みます。 温風と送風の切り替えが可能で、どちらも強弱の風量調節ができます。 ペットに優しい静音設計ですので、怖がりな猫にも安心です。

【VOOPH】ペット用品 猫犬用グルーミングヘアドライヤー

ドライヤーとブラシが一体化しているタイプで、片手で使う事ができスリッカータイプのブラシは長毛種の猫にもおすすめです。 静音設計で風力も調整できますので猫が怖がってしまった時や、デリケートな所を乾かす際に風量を弱めたり用途に合わせて細かな調節が可能です。 ブラシヘッドは簡単に取り外しが可能で、手入れがしやすく温度も低めなので安心して使えます。 温度は40℃〜60℃で風量調節には強弱があり、消費電力は300Wになります。

【Yunikon】猫犬用グルーミングヘアドライヤー

片手のみで被毛をドライヤーとコーミングすることができ、非常に利便性が高いドライヤーで温度調節が45℃〜65℃と可能です。 ドライヤーでかかる時間の節約にもなりますし、乾燥している間に毛がふわふわ滑らかになりペットにとっても快適です。 素早く乾燥できますので肌病気の心配を減らしてくれ、低ノズルですので怖がりな猫にも安心です。 猫にとって快適な櫛で、環境に優しく弾力性に優れていて壊れにくくなっています。

猫をドライヤーなしで乾かす方法

シャンプー後のドライヤーがけに苦戦していた飼い主の方も、猫用ドライヤーを使えば手間をかけずに乾かす事ができますが中には駄目な場合もあります。 ドラーヤーを嫌がる猫や、飼い主さんの負担を少なくする方法を幾つか紹介します。

布団乾燥機を使って乾かす

布団乾燥機も音はしますがドライヤーよりも小さく、風量もドライヤーに比べて穏やかです。 ドライヤーが駄目な猫でも、布団乾燥機なら大丈夫な場合もあります。 布団乾燥機はドライヤーよりも広範囲に温風が当てられますので、暖かい布団にもぐっていると猫も安心するようです。 濡れたままの状態では布団が湿ってしまいますので、事前にしっかりとタオルで水分をとってあげてから使用すれば時短にもなります。

水を使わないシャンプーを使用する

猫も使用できる「ペット用の水を使わないシャンプー」が売られていて、泡が出てきますので馴染ませやすく洗い流す必要がないためドライヤーが苦手な猫におすすめです。 シャンプーのように濡れず短時間で乾くためドライヤーの必要がなく、無香料、無着色、食品成分100%のものならば猫が舐めても安心です。 ドライヤーでストレスを感じてしまう猫もいますので、このシャンプーを使ってあげれば苦手な時間も快適に過ごせるようになります。

タオルドライで乾かす

タオルドライで乾かす場合は吸水性の高いタオルを使用するのがコツで、ペット用や水泳用の速乾タオルを使用する手もあります。 マイクロファイバー製のタオルならば、普通のタオルよりも吸水性、速乾性に優れています。 ペット用タオルは肌触りが良くしっかりと水気を吸い取ってくれ、一般的なタオルの2倍の大きさがあり1枚でもたっぷり拭く事ができます。 短時間で乾くのでドライヤーは不要ですが、長毛種の猫は自然乾燥をすると毛が絡まってしまう場合がありますので注意が必要です。

暑い日を狙ってシャンプーする

ファンヒーターやこたつは猫にとってストレスの低いアイテムですが、冬場や寒い時期にしか使う事ができず夏には無理があります。 夏にシャンプーする時には暑い日を狙ってシャンプーをすれば、タオルドライと気温だけでドライヤーが無くても自然に乾かす事ができます。 ドライヤーが苦手な猫にとっては、シャンプー後に自然乾燥できる暑い日が快適かもしれませんね!

こたつを使ってもらう

猫用のこたつを利用するのも乾かすには良い手で、音が苦手な猫に試してみるのもいいかもしれません。 猫にとっても大好きなこたつで毛を乾かせるので、嫌な音もなくノーストレスで過ごす事ができます。 人間用のこたつでは火傷などの心配がありますが、猫用こたつならば低温で安心です。 飼い主にとっても嫌がられる事がなく、自然に乾いてくれるので手間も省けます。

ファンヒーターを使う

冬ならばタオルドライを行った後に、ファンヒーターの前で毛を乾かす事ができます。 ファンヒーターはドライヤーように大きな音がなく、熱風が広範囲で出てきます。 ファンヒーターの前に火傷しない程度の距離をとって、お気に入りの猫ベッドを置いてあげると乾かしやすくなります。 猫ベットに吸水性の良いタオルを敷いてあげたり、ファンヒーターガードを設置してあげるのもいいかもしれません。

まとめ

おすすめ4選の猫用ドライヤーには様々な工夫がされていて、今までドライヤーが駄目だった猫や手間がかかって大変だった飼い主のストレスを減らしてくれます。 どうしてもドライヤーが苦手な猫にとっては苦痛な時間になってしまいますが、水を使わないシャンプーやタオルドライで乾かす方法ならばおたがい楽になれるかもしれません。 愛猫の様子を見ながら一番良い方法で乾かしてあげられればいいですね!

犬の偽妊娠(想像妊娠)とは?

想像妊娠と呼ぶよりも「偽妊娠」と呼ぶ方が正式だと言われています。 妊娠してない状態で、乳汁分泌や乳腺の腫大、巣作りの行動などが見られる、偽の妊娠状態のことを指します。 避妊手術をしていない犬は、発情出血の後に排卵が起こり、ホルモンが変化して乳腺が発達します。 中には乳汁分泌をするようになる犬も多くいますが、これも「偽妊娠」のひとつです。 このように軽度の変化の場合は、「生理的偽妊娠」といわれ、自然現象のひとつでもあり、病的なものとは少し意味が異なります。

犬の偽妊娠(想像妊娠)の症状

偽妊娠は、排卵などのホルモンの変化によって起こり、実際には妊娠をしていないのに子を身ごもっているかのような行動を示したり、すでに出産したかのような行動をします。 発情期から6~12週くらいのタイミングで現れ、避妊手術を終えていない場合で以下の犬種(アフガンハウンド・ビーグル・ボクサー・ダックスフント)などでは50~70%の割合で偽妊娠の症状を示すと言われています。 では、偽妊娠をした場合にはどのような症状があらわれるのでしょうか?

母性に関連した行動変化

犬の偽妊娠の症状として母性に関連した行動の変化が現れます。 行動の変化として、落ち着きがなくなり、乳房をなめるような行動をします。 その他に巣作りを始めたり、ぬいぐるみなどを自分の子供のように扱い、子育てをしてるような行動をします。 また、ご飯を食べなかったり、元気がなくなったり、近づく人に対して狂暴になったりすることもあります。

妊娠に関連した身体の変化

偽妊娠をすると身体にも変化が起きます。 身体の変化としては、乳腺が発達し乳汁が分泌され、お腹が実際に膨らんだりします。 また、軽度だと乳腺が少し腫れ、透明な乳汁が分泌されます。 ですが、個体差があるので症状がほとんどみられないこともあります。

犬の偽妊娠(想像妊娠)の原因

犬の発情期には女性ホルモンが多く分泌しますが、多く分泌されることによって妊娠したときと同じような体の変化が起こります。 それと同時にメンタル面にも変化が起こり、まるで妊娠しているかのようになってしまうのです。 ではなぜ偽妊娠が起こってしまうのでしょうか? ここでは偽妊娠が起こる原因を見ていきます。

性ホルモンのメカニズム

偽妊娠する原因として性ホルモンのメカニズムが原因とも言われています。 犬は妊娠すると妊娠した状態を維持するために「プロゲステン」が分泌されます。 この「プロゲステン」は、発情後にも分泌され、下がってきたころに乳腺の発達や母乳の生成に関わるホルモン「プロラクチン」の分泌が活発になり、偽妊娠状態に変わります。 人間のように「赤ちゃんが欲しい」と望んでおこる偽妊娠とは違います。

想像妊娠しやすい年齢や犬種は?

発情によるホルモンの分泌が活発になる年齢であれば偽妊娠をすることがあります。 成犬になる1歳から高齢になる6歳までが目安となります。 犬も人間と同じように高齢になるとホルモンの分泌が減っていきますが、発情可能であれば偽妊娠は起こり得ます。 では偽妊娠しやすい犬種はいるのでしょうか? 答えはどの犬種でもメス犬で発情をすることができれば偽妊娠は起こりますので、特定の犬種に限るということはあり得ません。

犬が偽妊娠(想像妊娠)になってしまった時は?

偽妊娠はホルモンの作用で起こることから避妊手術以外では偽妊娠を予防することはできません。 度々偽妊娠起こるようでしたら、交配や出産を控えたほうがよいです。 偽妊娠をして母乳がでている場合や乳房があきらかに膨らんでしまっている場合は、乳腺炎にならないように柔らかいタオルを当て、優しくマッサージをしてあげましょう。 そうすることで滞った母乳の腐敗を防げ、乳腺炎の予防にもなります。 また、乳首をなめてしまっているようでしたら、腹帯や術後着を着用して舐められないように対策をしてあげて下さい。

犬を偽妊娠(想像妊娠)以外の病気からも守ってくれる避妊手術

偽妊娠の最も有効な手段は避妊手術です。 避妊手術をすることで偽妊娠が原因の病気の予防にもなります。 考えられる病気は、「乳腺腫瘍」「子宮蓄膿症」で、避妊手術をすることで乳腺腫瘍の発生率を1/2000に低下させることができます。 また、子宮を摘出してしまうため、子宮蓄膿症の予防にも有効です。 当たり前の事ですが、避妊手術をすれば偽妊娠をすることはもちろんありません。 避妊手術の効果は病気の予防だけでなく、発情時のストレスも減らせることから寿命が1年程度伸びるといったデータもあります。 ですが、デメリットとして開腹手術となるため、手術自体のリスク、全身麻酔のリスクがあるということも理解しておいてください。

まとめ

偽妊娠は動物の自然現象なので、病気ではありません。 妊娠状態になることでその他の病気を併発をすることもありますので、そこは要チェックですね。 でも妊娠してないのに赤ちゃんを守ろうとする仕草は可愛くて切ないですね。 でも飼い主さんの行動で予防することができます。 避妊手術をさせることで偽妊娠はなくなり、発情からのストレスも軽減させてあげることができます。 しかし避妊手術をすることは犬にも負担がかかるし、それなりのリスクもありますので、獣医さんとよく相談したうえで決断してくれたらと思います。

骨瘤とは?

骨瘤とは「骨軟骨異形成症(こつなんこついけいせいしょう)」という疾患で、スコティッシュフォールド特有の病気として知られています。 骨が成長する際、軟骨に形成異常を起こす遺伝性疾患で軟骨の形成異常により、コブのような骨瘤ができていしまいます。 スコティッシュフォールドの特徴である可愛らしい折れ耳ですが、じつはこれも耳軟骨の形成異常であり、奇形なのです。 スコティッシュフォールドは、突然変異で骨に形質異常を持って生まれた猫を、人間が品種として確立させたもの。 通常のスコティッシュフォールドは、骨や軟骨の形質異常を起こすF遺伝子を持った猫と、アメリカンショートへアやブリティッシュショートへアを掛け合わせることで生まれます。

骨瘤の症状

遺伝による骨瘤なのですが、骨瘤ができると具体的にどんな症状が出るのか知っておきたいですよね。 ここでは、骨瘤にはどんな症状があるのかをご紹介していきます。

足首や手首のコブ

まずは足首や手首の関節に大型の骨瘤が形成されることです。 触ると簡単にコブを確認することができるでしょう。 関節が硬く固定され、可動域が狭くなります。 コブが大型になると歩くことはできるのですが、歩きにくいのでぎこちない歩き方になります。 また、尾の骨にも変形が見られることがあります。 骨軟骨の変形は手先・足先・尾に限定され、その他の肘・肩・股関節などには異常はおきません。 コブの形成が軽度なタイプや片足などに限られるタイプ、形成されないタイプなどさまざまなバリエーションがあり、骨異常は進行性で歳を重ねるごとにコブの大きさも成長する可能性があります。

関節の痛み

続いては関節の痛みです。 普段の生活では、歩き方に変化が現れたり、足をひきずるようになったりするでしょう。 コブが大きくなると、フローリングを歩くときにコツコツと音が聞こえるようになったり、俊敏に走らなくなり、のそのそと歩くようになったりします。 軽症の場合も、実は痛みを感じており、正常な猫と比べるとジャンプをしなかったり、走る距離が短かったりします。 手首と足首の痛みにより、爪切りを嫌がる子もいます。 スコティッシュフォールドでは、人間のように後ろ足を投げ出して座る「スコ座り」が見られることもありますが、これも変形した関節の痛みを和らげるため、足首に負担がかからないように座っているのではないかと言われています。

骨瘤の原因

スコティッシュフォールドに多い骨瘤の原因は主に遺伝と言われていますが、どのような経緯で遺伝となるのでしょうか。 また、遺伝の他にも原因があるのかをご紹介していきます。

猫に骨瘤が発症する原因

骨瘤のおもな原因は遺伝によるものなのですが、スコティッシュフォールドの特徴でもある折れ耳も骨軟骨異形成症の猫を優先的に交配させ、 その猫が持つ特徴を固定したことで、遺伝的に骨軟骨異形成のリスクを持つスコティッシュフォールドが誕生しました。 耳が折れているということは軟骨に異常があると明らかに分かるため、他の体にある軟骨部分にも骨瘤などの異常が起こる可能性が高いということになります。

骨瘤とスコ座りの関係

スコティッシュフォールドはスコ座り(お尻を真下にして足を前に出し、人間のように上体を起こして座る座り方)をよくします。 愛らしい姿なのですが、これは病気の影響で普通の座り方をすると体に負担がかかったり、痛みがあったりするためではないかと言われています。 見た目のかわいさ、特徴が際立っていることなど、ペットとして人気のある猫種を作りだそうとした結果、骨軟骨異形成症の猫が産まれてしまうのは悲しいことですよね。

骨瘤の予防法

遺伝性の病気なので、効果的な予防方法は今のところありません。 猫は痛みなどのサインを隠すこともありますが、日頃から愛猫の動きを注意深く観察し、歩行は正常であるか、高いところからジャンプできるか、手足を触られるのを嫌がらないかなどチェックすることで早期発見することができるでしょう。 また、関節に負担がかからないよう体重管理に気をつけ、愛猫が好んで登るところにはステップを作ったり、床に敷物を敷くと良いと言われています。

骨瘤にかかりやすい猫

骨瘤にかかりやすい猫種はスコティッシュフォールドが代表格ですが、品種改良によって軟骨の変化を特徴としている猫種が骨軟骨異形成症になりやすいと言われています。 そのため、足が短いマンチカンや鼻が短いヒマラヤン・ペルシャ、耳が外側にカールしたアメリカンカールなどもかかりやすいと言われています。

骨瘤の治療法

骨瘤になりやすい猫種を飼っていると骨瘤になった際に、どのような治療法があるのか知っておく必要があります。 ここでは、骨瘤の治療法についてご紹介します。

骨切除術

骨瘤の状態がひどい場合、骨瘤を手術を取り除くという方法があります。 治療費は、病院によって違いがありますが、15万から20万円ほどと考えておくと良いでしょう。 ただし、手術には麻酔が必要ですし、猫の体への負担も大きくなるため、主治医としっかり相談しながら決めるようにしてくださいね。

鎮痛薬の投与

メロキシカムなどの非ステロイド系の消炎鎮痛薬やサプリメントにより、炎症や痛みを抑えます。 コブが形成された重症例では効果が乏しいと言われていますが、現在の獣医療では、消炎鎮痛薬やサプリメントによる痛みと炎症の緩和が主な治療となるでしょう。

放射線治療

重度の骨軟骨異形成症で適応になることがありますが、放射線治療は二児診療施設に通院することが必要です。 全身麻酔下で放射線を6回照射することで、数年間、歩行異常がなくなったという報告もされているため試してみる価値はあるかもしれませんね。

まとめ

今回は骨瘤についてご紹介してきました。 愛らしい姿を見せてくれる猫種に多いと言われている骨瘤は遺伝性疾患のため予防するのは難しいですが、発症してからの治療法は確立されているので、骨瘤が発症しやすい猫種を飼っている方はできるだけ早めに発見してあげることが大切です。 愛らしい姿を見せてくれている時はもしかすると痛みを感じているかもしれないと常に意識し、日頃から愛猫の様子をしっかり見てあげてくださいね。

猫にマグロは与えてもいい?

マグロをはじめとする魚類は、猫のご飯というと定番のような存在ですよね。 実際に魚が大好きな猫はたくさんいますし、漁港と猫はピッタリの風景として穏やかな空気を感じます。 マグロには、猫に良いとされる栄養素や成分を多く含み、健康な体を作る食材として様々なメリットがあります。 ですが、好きなだけ・食べたいだけ与えると多くの問題が出てくる可能性もあります。 ここでは、猫にマグロを与える時の注意点や調理方法などをご紹介していきますので、大切な家族である猫の健康を意識した与え方を考えていきましょう。

猫にマグロを与える時の注意点やアレルギー・病気の危険性

どんな食材でも、摂取量によって体に良くない反応を起こす可能性があります。 また、それぞれの猫の体質によっても反応は様々ですので、「適量」と「調理法」が大切となります。 今まで加工されたご飯ばかり食べていた猫なら、食べ慣れない生のマグロを与えればお腹を壊すこともあるかもしれません。 マグロを食べることによって、猫の体に起こるかもしれない症状や病気について詳しく説明していきます。

適量を超えたら生じるマグロアレルギー

マグロに含まれるタウリンやタンパク質は、猫の体を健康に保つために必要な栄養素です。 犬のように体の中でタウリンを合成することができない猫は、フードやサプリメントで補う必要があります。 もしこのタウリンが減少すると、目の健康や心臓の細胞を健康に保つ機能が失われ、猫に最も多いとされる肝臓機能にも障害が起きやすくなるでしょう。 また、逆に必要量以上に体に入ったタウリンは尿と一緒に排出されてしまうので、困った副作用の心配もありません。 「それなら、たくさん与えれば良いよね」と考えがちですが、適量を超えたマグロの摂取によってアレルギー反応を起こす猫も多く、市販の缶詰やカリカリ以外のマグロを与える時は注意しましょう。

放置された刺身が原因のヒスタミン食中毒

ご自宅でマグロを猫に与えるシチュエーションとして、夕食時のお刺身のお裾分けや翌日に余った生のマグロを与えることが多いのはないでしょうか。 季節や新鮮度によって多少の違いはありますが、生のお魚をちょっとの時間でも室温で放置していると、細菌が繁殖しやすくなってヒスタミンという物質が増殖します。 人なら火を通して食べることもある状態の食材も、このヒスタミンは熱で死滅することがないので猫には中毒となって症状が現れます。 中毒症状として、激しい嘔吐や下痢・ふらつきといった異変が摂取後の2〜3時間くらいの間に現れるでしょう。 万が一、そのような症状が見受けられたら速やかにかかりつけの動物病院で受診してください。 食中毒を防ぐ方法として、お店で購入したらすぐにご自宅の冷蔵庫で保存し、食卓やキッチンに放置することがないように注意しましょう。

マグロの過剰摂取でなるイエローファット(黄色脂肪症)

イエローファット(黄色脂肪症)とは、マグロやカツオの他にも俗に言う青魚であるアジやサバといった魚の過剰摂取によって引き起こされる病気です。 通常、不飽和脂肪酸を多く含むこれらの魚は、血流を良くしてガンの発生を防ぐものとして体に良い効果を与えます。 しかし過剰摂取によって猫の脂肪を酸化させて炎症を引き起こす可能性があります。 この病気は脂肪を通常の白色から黄色に変色させることから、イエローファットと呼ばれています。 しこりの発生や痛みを生じるので、歩行障害の他にも食欲減退や発熱といった症状が現れます。

マグロが有する水銀中毒の可能性

一般的に、マグロや一部の水産物にはメチル水銀濃度が高く含まれているといわれており、人間の体も多く摂取すると水銀による体調への影響が懸念されます。 日本で水銀に汚染された魚介類によって犬や猫・人に多大な被害をもたらした水俣病の発生もあって、毎日の食事としてマグロを与えることに心配される飼い主様も多いはずです。 体の大きなマグロは食物連鎖によって高い濃度の水銀を持っている可能性がありますが、マグロが大好きな日本人でも摂取量は心配のレベルではないことが厚生労働省による見解として発表されています。 ですが、体の小さい猫にマグロを頻繁に与えることは避けたほうが良いでしょう。

生のマグロが原因のチアミン欠乏症

マグロには、猫の健康に役立つ成分が豊富ですが、摂取しすぎると思わぬ弊害となり得るでしょう。 生魚にはチアミナーゼという成分が含まれており、この成分は昔から猫に与えてはいけないと言われているイカにも含まれています。 このチアミナーゼは、ビタミンB1であるチアミンを分解させてしまいチアミン欠乏症を発症させる要因となります。 哺乳類は体内でビタミンB1であるチアミンを作ることができません。 しかも猫はビタミンを体内で蓄えることが出来ず、同じ哺乳類である犬の何倍ものチアミンが必要となるのでチアミン欠乏症となる可能性が最も高いといわれています。

わさびや醤油などの味つけは厳禁

飼い主様の食事中に、可愛い顔や仕草でおねだりされてついついひと口。 といった経験を持つ方も多いかもしれません。 特にお刺身は大好きな猫が多く、与えやすいのでお裾分けしやすいかもしれません。 ですが、人間用に用意した食事は味付けされたものが多くお刺身もわさびや醤油が付いている可能性もあります。 猫に人間の調味料を与えると塩分過多となり、様々な体調不良や腎臓病などの思わぬ病気を発症してしまいます。 間違っても味付けされた食べ物を猫に与えることがないよう、人間用と区別して扱いましょう。

猫にマグロの加工品を与えても大丈夫?

大好きなマグロを猫にあげたい!と思う飼い主様もいらっしゃいますが、人間用のマグロの加工品は先述したように猫の体に少なからず影響が出る恐れがあります。 一つひとつ、成分や味付けについてご紹介していきます。

マグロフレーク

マグロの身をほぐしてフレーク状に加工したものです。 人間の好みに合うように加工されていますので、大量の醤油が使われておりご飯に合う濃いめの味付けとなっている商品が多いようです。 猫には塩分が強すぎるので、味付けされていない猫用のマグロフレークを与えましょう。

ツナ缶

人間用に加工されたツナ缶は、オイル漬けになっている製品が主流です。 一部、素材を活かしたノンオイル商品も販売されていますが、塩分やカロリーの摂りすぎにも繋がりますので与えるのはおすすめしません。 猫の体を考えた猫専用のツナは、豊富な種類が販売されていますのでそちらを選んであげましょう。

マグロ節

マグロを燻製にしたマグロ節は、塩分が多く猫の体に影響が出る場合があります。 素材そのものをシンプルに乾燥させて、塩分を限界までカットした猫用のマグロ節が販売されていますので、どうしてもあげたい場合は猫専用のマグロ節を与えましょう。

まとめ

猫にマグロの豊富な栄養成分は欠かせないものであることがわかりました。 しかし、適量を超えた摂取や味付けされた人間用のマグロは、猫の健康を脅かす存在となります。 猫によって許容量も違いますので、初めて与える時はごく少量を様子をみながら与えてください。 どうしても不安がある飼い主様は、掛かりつけの動物病院で相談するか猫専用に加工されている商品を選ぶと間違いありません。 猫の健康と安全を守りながら、好みに合わせた美味しい食事を用意してあげてくださいね。

猫に与えてOKな刺身

一般的な刺身では、マグロやタイ、カツオやカンパチ、サーモンの刺身は食べさせても問題がないと言われています。 猫が美味しそうに食べていても、一度にあげても大丈夫な量は一切れの4分の1程度です。 食べさせて問題のない刺身でも食べ過ぎは害になる事もあり、頻度としては月1回程度にすれば安心です。 生の魚はアレルギーを誘発する消化不良の原因になる恐れもありますので、体力のない子猫や高齢猫、持病のある猫には種類を問わず食べさせない方がいいようです。

猫に与えるとNGな刺身は?

刺身の種類は多く味や彩で食欲を誘ってくれ、季節によって旬の物があり美味しさも増します。 そんな刺身でも食べれない人や、種類によっては苦手な場合もあります。 猫も人間と同じように、与えては駄目な刺身があるのかを調べて見ました。

イワシやアジ・サバなどの青魚の刺身

イワシやアジ、サバなどの青魚には、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が含まれています。 不飽和脂肪酸は人間の健康に良いと有名ですが、猫が大量に摂取するのは良くないとされています。 一度に大量に与えたり喜んでいるからと毎日食べさせてしまうと、脂肪がどんどん蓄積され病気を引き起こす事になってしまいます。 猫が欲しがるとつい与えてしまいたくなりますが、病気になってからでは取り返しがつかなくなりますので青魚の刺身には注意が必要です。

エビやカニ・イカなどの甲殻類の刺身

イカやタコ、カニなどの甲殻類には「チアミナーゼ」という物質が含まれていて、ビタミンB1を分解する働きを持っています。 その為甲殻類の刺身を食べることで、ビタミンB1欠乏症を招く恐れがあります。 ビタミンB1は猫にとって大切な栄養素で、体内で欠乏してしまうと運動機能障害などが発生してしまいます。 ビタミンB1欠乏症は適切な治療を行わないと命にかかわり非常に危険ですので、甲殻類の刺身は猫には与えないよう注意が必要です。

貝類の刺身

普段は安全に食べることが可能な貝類ですが、食べるタイミング(時期)によって有害な成分が多数含まれるケースもあります。 アワビやサザエなど海藻を食べている貝類の内臓には、光線過敏症という皮膚病の原因になる物質が含まれています。 光線過敏症にかかると、皮膚に光が当たる事でかぶれて強い痒みを感じます。 猫の場合は毛の薄い耳に症状がでやすく、ひどくなってしまうと耳が壊死してしまう事もあります。 光線過敏症の原因になる物質は、加熱してもなくなる事がなく刺身以外でも注意が必要になります。

猫に刺身を与える時の注意点

猫には与えても大丈夫な刺身と、病気の原因になってしまう危険なものがあります。 食べ方によって人間でも具合が悪くなってしまう時もありますが、猫に与える時はどのような事に注意をすればいいのかを調べて見ました。

新鮮な内に食べさせる

時間が経っていたり保存状態が良くない刺身は、新鮮さが失われウイルスや菌が繁殖してしまいます。 新鮮ではない刺身を食べてしまうと、猫も人間と同様に食中毒を起こしてしまいます。 毎日与えているキャットフードが総合栄養食であれば、基本的に猫に必要な栄養素を摂る事ができます。 猫には魚の栄養が必要なのではと思ってしまいますが、刺身に興味を持って離れないような時だけ新鮮なものを少しだけ与えるようにします。

毎日たくさん与えない

主食のように刺身を食べさせると栄養が偏ってしまい、ビタミンが不足しがちの状態に陥り病気になってしまう可能性があります。 刺身を食べたからと言って急に問題にはなりませんが、病気になってからでは手遅れになってしまう事もあります。 魚が好きな猫にとって刺身はごちそうですが、毎日与えられるよりも忘れた頃にもらえた方が楽しみや美味しさが増すかもしれません。 愛猫の健康を考えて与える事が大切です。

胃腸の弱い猫には与えない

胃腸が弱い猫はキャットフードの選び方も難しく、変えただけでも嘔吐や下痢の症状を起こす事があります。 刺身の匂いにつられて寄ってくるとは思いますが、できるだけ与えないようにします。 具合が悪くなってしまうと動物病院での診察が必要になり、完治するまで弱った姿を見る事になってしまいます。 いつも与えているキャットフード以外の物は、なるべくあげないように心がける事が大切です。

猫に刺身を与えると病気の危険性も

猫に刺身を与えると発症しやすい病気には、チアミン欠乏症、アニサキス症、ヒスタミン食中毒、イエローファット、アレルギー症状があります。 これらの病気を防ぐ方法や症状などを詳しく紹介します。

チアミン(ビタミンB1)欠乏症

刺身など生の魚を食べたから突然問題が起こるのではなく、毎日のように食べさせ多く摂取してしまうとビタミンB1欠乏(チアミン欠乏症)に陥るのです。 特に猫は犬よりもビタミンB1を多く必要としますので、犬よりも症状が出やすいとされています。 ビタミンB1を分解してしまうチアミナーゼという酵素は、加熱する事で不活性化し生で与えなければ大丈夫な場合もあります。 症状が軽い時には食欲不振や吐き気、体重の減少があり、重症なるとフラフラしてしまう程神経症状が見られます。

アニサキス症(食中毒)

アニサキスは魚介類の内臓に寄生している寄生虫で、サバ、アジ、イワシ、イカ、サンマなどでの感染が多いとされています。 内臓や鮮度のない(鮮度の落ちた)魚の刺身を食べる事で、アニサキス症(食中毒)を引き起こすことが少なくありません。 −20℃で24時間以上の冷凍処理や1分以上茹でれば予防になり、スーパや魚屋さんで売っている新鮮なものを与えれば安心です。 アニサキスという回虫を食べてしまうと、胃壁や腸壁に侵入されてしまい激しい腹痛や嘔吐の症状が起ります。

ヒスタミン食中毒

マグロ、サンマ、アジなどの青魚を常温で放置する事で、アレルギーの原因となるヒスタミンという物質が蓄積されてしまいます。 ヒスタミン食中毒は鮮度の落ちた魚を食べることで起こる食中毒で、下痢や嘔吐・舌や顔の腫れ、じんましんやめまいといった食物アレルギー症状がみられます。 ヒスタミンは煮ても焼いても分解されない為、加熱すれば大丈夫という事はなく鮮度の落ちたものは与えないようにします。

イエローファット(黄色脂肪症)

アジやサンマ、イワシなど不飽和脂肪酸が多く含まれている魚を食べ続けると、腹腔内などの皮下組織に炎症が起こります。 イエローファットは皮下脂肪に炎症が生じた際に脂肪が黄色に変色する為、イエローファットという名がつけられました。 皮下脂肪のしこりによって発熱や傷みが出る為、猫は触られるのを嫌がるようになり歩行異常の症状が見られます。

アレルギー症状にも注意

猫の場合魚介類も他の食べ物と同じようにアレルギーを誘発する事があり、牛肉に次いでアレルギーの原因となります。 魚のタンパク質が原因となり、アレルギーを引き起こしてしまう猫もいます。 アレルギー反応が出た際は、嘔吐や下痢、脱毛やお腹が張るなどの症状が見られます。 初めて刺身を食べさせる際は、下痢、嘔吐、痒み、目や耳が赤くなっていないかなどを気をつけて観察するようにします。

まとめ

猫が刺身が好きな事は匂いを敏感に感じて落ち着きがなくなる様子からもわかり、美味しく食べる姿は可愛らしく癒されます。 つい近寄ってくると与えてしまいたくなりますが、甲殻類、貝類は危険性があり青魚などは多く食べさせてしまう事で病気になる場合もあります。 愛猫と楽しい日々を過ごす為にも与え方に注意し、もし病気を発症した場合でも早めに気づいてあげられるようにしたいものですね!