【初心者必見】犬の健康診断とは?検査の必要性や費用・頻度など
2022/02/18
目次
犬の健康診断は必要
犬との暮らしはかけがえのないものであり、幸せな時間を共有しあえる友だちであり子どもである関係性を築いていけるでしょう。
そのためにまず飼い主様が気をつけなくてはならないことは、愛犬の健康管理です。
人の4倍から7倍といったスピードで成長していく犬は、人間の年齢に換算すればあっという間に飼い主様の年齢を追い抜いていきます。
その分、比較的短期間の内に病気や老化に対する予防や対策を考えることが大切となります。
毎日愛犬の体を触って、痛がるところや異常がないかチェックしている方がほとんどのはずですが、自覚症状がなく進行する病気もたくさんありますので、掛かりつけの動物病院で定期的に健康診断を受けましょう。
病気の早期発見や予防にも繋がり、安心して毎日を過ごすためにも健康診断について詳しくご紹介していきますのでぜひ参考にしてください。
犬の健康診断の費用
飼い主様として気になる費用面は、しっかりと事前に確認しておきたいところです。
すべての動物病院が犬の健康診断を行っているとは限らないので、まず掛かりつけの病院での確認やサイトで調べてみましょう。
受け入れている場合は、検査項目や診察料・費用について説明や記載がされています。
年齢に応じた検査項目を揃えたコースや、最低限の検査をセットにしたり、愛犬に必要な検査のみをチョイスできたりして飼い主様が選びやすいように用意している動物病院もあるようです。
どんな内容で検査をするかによって料金も変わりますが、同じ検査内容を行う複数の動物病院を比較検討するのもひとつの方法です。
健康診断に掛かった費用として、7千円台から3万円前後の費用が掛かったという調査結果もあります。
犬を健康診断に連れて行く頻度
まだまだ若くて元気な愛犬を健康診断に連れて行くのは早い、と感じている飼い主様は多いかもしれません。
確かに健康であれば何も問題はないともいえますが、先述の通りに早く年を取る犬は1年で人間の4年から7年を過ごす計算となります。
若い時でも掛かる病気も多々ありますので、持病のない犬であれば最低でも1年に1回程度、7才以降のシニア期なら1年に2回の健康診断をおすすめします。
「前回はいつだっけ」とわからなくなってしまうことも考えられますので、愛犬の誕生日や飼い主様のお誕生日のタイミング、春のワクチン接種の時に健康診断の予約をするといった習慣づけをしておくと安心でしょう。
健康診断は何歳から受けるべき?
パピー期は犬種特有の先天異常や発育不良などの健康診断を受けましょう。
混合ワクチンを接種する機会に獣医師に相談すると愛犬の負担になりにくく、安心してパピー期を過ごせます。
その後は避妊・去勢前に当たる生後半年前後を目安として総合的な検査を行う健康診断となりますが、愛犬の状態や犬種によって検診内容も変わる可能性があります。
しっかり説明をしてもらって納得のいく検査をお願いしましょう。
犬の健康診断の検査項目
「犬の健康診断って何をするの」と不安を感じるかもしれません。
内容は動物病院によって様々ですが、人の健康診断と似ている部分も多くあります。
ですが日頃の様子や体調を犬が伝えることはできないので、飼い主様が獣医師へ説明ができるように気になることや心配な点はメモを取っておくと良いでしょう。
問診
その名の通り、愛犬の体調や様子など飼い主様が気になっていることや心配なことを獣医師が聞き取りをしていきます。
何か愛犬の体に問題があった場合、普段の様子と照らし合わせて治療や予防に繋げることもできますので、正確に伝えられるように準備しておきましょう。
どんな些細なことでも良いので、例えば「ゴハンの食いつきが悪くなった」「大好きな散歩に行きたがらない」「ウンチがちょっと柔らかい」など何でもお話ししてください。
聴診・触診・視診
目や歯の状態を見て確認しながら、犬の体を触って痛がる箇所やしこりなどの問題がないかを確認していきます。
犬を乗せる診察台に体重計がセットされている場合が多く、愛犬の正確な体重も含めて診察を行いますので飼い主様としては細かいところまで含めた検査に安心できるでしょう。
他には胸やお腹に聴診器を当てて音を聞き、心雑音の有無や肺に異常がないかも調べます。
犬の性格によっては緊張で鼓動が早くなる場合もありますので、その後の検査で詳しく調べていくこともあります。
便検査・尿検査
病院によって、事前に採取した便と尿を持参する場合と病院で尿を取る場合があります。
便検査は寄生虫や細菌の有無や血が混じっていないか確認します。
尿検査は、タンパクや結晶が出ていないかをチェックできるので、結石や膀胱炎など腎臓の病気を見つけることが可能となります。
他にもニオイや濃さなどで炎症が起きていないかを獣医師が確認できるので、とても重要な検査といえるでしょう。
血液検査
貧血や血糖値の他にも肝臓機能やホルモンの異常にも気づくことができる血液検査は、大まかに愛犬の全身の様子がチェックができます。
正常範囲の数値が記載されていますが、愛犬の数値が正常範囲外の項目があったとしてもすぐに病気だとは言い切れません。
他の項目や治療中の病気と照らし合わせながら判断したり、毎日の生活環境の見直しによって変化が期待できたりするので、今後の対応や注意点をしっかりと確認してください。
超音波(エコー)検査
腹部に機器を当てて超音波による腸の動きや肝臓の様子、腎臓や膀胱の状態など様々な内臓を確認できます。
触診によって腹部にしこりが認められた場合は、エコーによる確定診断にも効果があります。
麻酔など犬に負担を掛けることなく、リアルな体の状態を見ることができる検査なのでシニア犬や麻酔に不安がある犬も安心して受けられます。
レントゲン検査
レントゲンはX線検査とも呼ばれており、骨折や骨の異常の他、心臓や肺の大きさに異常がないか、腫瘍の有無・臓器に影がないかを見ていきます。
腎臓や膀胱の結石を発見する場合もあります。
昨今のレントゲンはデジタル化が進んでおり、鮮明でコントラストを調整できるのでより診断率が高いものとなっています。
麻酔の必要がないので犬の負担も軽く、シニア犬や麻酔が使えない病気を持っている犬にも安心です。
撮影時間も短時間で済みますが、どうしても暴れてしまう犬や適切な位置で撮れない犬には軽い鎮静剤を使用する場合もあるでしょう。
犬に健康診断を受けさせる時に注意したいことは?
愛犬に健康診断を受けさせる時に、動物病院としてこれだけは守って欲しいという点がいくつかあります。
それは健康診断の検査だけでは判断できないことを、連れてきている飼い主様に確認し判断材料とするために大切なことになります。
また、検診を受けるための基本的な段取りももちろんありますので、それぞれ詳しくご紹介していきます。
犬の普段の様子を知る人が連れて行く
愛犬の普段の生活や状態を把握している飼い主様が連れていきましょう。
一緒に生活している家族であっても、普段の様子を見ていない人では獣医師に正確な説明をすることができません。
ご飯の様子や散歩中の歩きかたや、遊んでいる時に見せる仕草などよく観察している人が連れて行くようにします。
どうしても都合がつかないなど、連れて行くことが難しい場合はメモに普段の様子や気になるところを書いて伝えてもらいましょう。
口頭では忘れることも考えられ、正確に獣医師に伝えることが難しくなります。
あらかじめ予約や相談をする
健康診断は、動物病院の診察がない休憩時間中などを利用して行うことが多いです。
手術も急患以外は休憩時間内で行いますので、多くの患畜を診ている関係で1日の段取りはある程度決められているものです。
いきなり連れて行っても対応できないことがほとんどなので、あらかじめ担当の獣医師に相談や予定を確認しましょう。
電話で相談や予約をすることもできますので、飼い主様の都合や獣医師の予定を確認してください。
掛かりつけ以外の動物病院で受ける場合は、病院ごとに方針が違いますのでまず電話で確認したあとにどうしたらよいか指示を受けましょう。
食事を抜くパターンもある
検査内容や動物病院によって変わってきますが、当日の朝は絶食が多いようです。
お腹を空かせている愛犬を見ると可愛そうで、少しだけなら良いだろうとご飯をあげたくなりますが、正確な診断が出来ずに後日やり直しになったりお腹が膨らんで苦しい思いをしたりして愛犬自身を苦しめてしまいます。
健康を守るために必要な処置ですので、獣医師の指示に従ってください。
排泄は事前に済ませた方が良い?
排泄は済ませていたほうが、お腹の様子を見るのに都合が良いかもしれません。
尿検査を行うなら、病院で採取する場合は我慢させたほうが良い意見もあります。
しかし、排尿を我慢させるのはかなり可愛そうなので、できれば事前にご自宅で採尿ができることが望ましいといえます。
動物病院によって考えは違いますので、尿検査の予定がある場合は確認してみましょう。
まとめ
犬の健康診断は、人と同じく全身の状態をチェックしていく大切なものです。
今元気だからといって受けさせないでいると、なにか問題があっても早期発見ができないばかりか命の危険も考えられます。
大切な愛犬の健康を守れるのは側にいる飼い主様だけですので、最低でも1年に1度の健康診断を心掛けましょう。
また、日頃の愛犬の様子や変化を見過ごさずに違和感があれば、すぐに診察を受けてください。
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