【要注意!】猫にタコはNG?理由と食べてしまった時の対処法とは

2021/11/17

目次

猫にタコをあげてはいけない理由とは?

猫に手作り食をあげたり、フードにトッピングなどをしている人もいるかと思いますが、食べ物の中でタコは食べさせてはいけません

猫にとってタコは有害な食べ物です。

この記事ではその理由や食べた場合の処置なども詳しく説明しますので、最後まで読んでください。

ビタミンB1欠乏症

ビタミンB1という大切な栄養素があります。

神経系統を正常に保つ働きを持ち、炭水化物の消化にも必要な栄養素です。

しかしビタミンB1は、水に溶けて尿と一緒に体外に出てしまうので、蓄えておくことができません。

だから、猫はビタミンB1 を毎日摂取しなければいけません。ところが、タコはこのビタミンB1を壊してしまうチアミナーゼを含んでいます。

ですから、猫がタコを食べるとビタミンB1が不足し、「ビタミンB1欠乏症」になります。

初期症状は、食欲低下や嘔吐などがあらわれます。

進行すると瞳孔が開いたり、歩き方がフラフラしたり、痙攣を起こす場合もあります。

昏睡状態になり、死に至る危険性もある病気です。

多発神経炎

ビタミンB1は神経伝達の機能を保つ働きがあり、炭水化物を消化するために必要です。

猫がタコを食べ、タコに含まれるチアミナーゼによってビタミンB1が壊されてしまうと炭水化物が消化されにくくなります。

そして炭水化物から変化する糖質も作られなくなります

糖質もまた大切で、糖質を必要としている神経系の組織が栄養不足になると、多発性神経炎になり歩行障害や視覚障害など神経系の障害を発症してしまいます。

つまり生のタコを食べることで、体に悪影響がいろいろとあらわれるのです。

消化に悪い

タコは非常に消化が悪い食べ物です。

猫は食べ物をほぼ丸呑みにするので、硬さのせいで消化不良を起こしたり、誤飲して喉をつまらせたりする危険性があります。

特にシニアの猫は消化機能が弱っていることが多いので、少量でも下痢や嘔吐を起こすことが多いです。

猫がタコを食べてしまった時の対処法

猫にとってタコは有害な食べ物であることがわかったと思います。

では注意していたけれども誤って食べてしまった場合、どうすればよいのでしょうか。

タコを少量食べた時に、すぐに死に至ったり重篤な病気を引き起こすわけではありません。

ただ、消化が悪いために時間をおいて下痢などの症状が出る可能性はあります

しばらく様子を見て下痢や嘔吐などの気になる症状が出た場合はすぐに病院に連れていきましょう。

無理に吐かせようとしたりせず、獣医の指示に従うようにしてください。

病院では「いつ・どれぐらいの量」を食べたのか、また症状を詳しく伝えるようにすると良いでしょう。

できるだけ、タコは猫が食べないように管理を徹底してください。

生のタコじゃなければ大丈夫?

生のタコに含まれるチアミノーぜが引き起こす症状はとても危険なものだということをお伝えしました。

では生でなく、加熱したタコなら大丈夫なのでしょうか。

タコが入った食べ物やイカ、その他の魚介類はどうなのか、次に詳しく解説します。

加熱したタコ

生のタコに含まれるチアミノーゼは加熱すれば簡単に壊れてしまいます

したがって加熱したタコの場合成分上は問題なく、ビタミンB1欠乏症になりにくいでしょう。

ただし、タコは消化が悪い食べ物なので、加熱しても下痢や嘔吐を起こすことがあり、食べさせない方がいい食品です。

少しくらいならと思ってあげてしまうと、タコの味を覚えて盗み食いをしたり、生のタコを大量に食べてしまったりして危険です。

最初から食べさせないようにしたほうが良いでしょう。

またタコは弾力があり歯ごたえの良い食べ物です。

そのためタコの大きさによっては喉につまらせ、窒息する危険性があります

干物のようなものでもやはり硬さは問題ですので、与えないようにしましょう。

タコのゆで汁

タコのゆで汁にはタウリンが豊富に含まれています

猫にとってタウリンは必須の栄養素なので、むしろ積極的に与えると良いでしょう

タウリンは人間の栄養ドリンクにも含まれているもので、疲労回復効果があり元気になる成分です。

猫にタウリンが不足すると、視覚や心臓に影響が出てしまい、完治が難しい病気になることもあります。

また流産や死産、子猫の発育不全が引き起こされるので特に妊娠中や授乳期にはタウリンが必要です。

フードにかけたり、冷ましてそのまま飲み汁に加えたり、いろいろな方法で猫に与えてみてください。

タコが入った他の食べ物

たこ焼きなどの加熱したタコが入った食べ物は成分上では問題ないが、やはり消化が悪いので猫が欲しがってしまった場合も、あげない方が良いでしょう。

人間の食べ物には味がついており、塩分や油分という点も猫の体にはよくないものです。

タコの大きさによっては喉につまらせる危険性もあります。

イカも食べさせてはいけない!

チアミノーぜはイカにも含まれています

タコと同様に、ビタミンB1欠乏症と消化不良の危険性があるので、生はもちろん加熱したものも食べさせないようにしましょう。

イカの内臓に寄生していたアニキサスによる食中毒を起こすこともあります

加熱したイカやイカを含んだ食べ物もやはり消化不良になることが多いので与えないようにしたほうが良いでしょう。

イカが含む栄養は、キャットフードで十分与えられるので無理に与える必要はありません。

他の魚介類は?

猫は魚が好きという印象が強いですが、与えられる魚は鮭・カツオ・タイです。

青魚にはアニキサスが寄生していることがあり、食中毒の危険があります。

また黄色脂肪症になる恐れがあるため、青魚はあげてはいけません

ハマグリやあさりなどの貝類も、光線過敏症という病気になる可能性があります。

光線過敏症は光を浴びると皮膚炎や関節炎を引き起こす病気でです。

与えても大丈夫な魚も、鮮度の良いものを適量与えるようにして、味付けなどはしないように気をつけてください。

まとめ

猫にとってタコは有害な食べ物で生でも加熱していても与えないようにしましょう。

可愛い愛猫が喜ぶからと何でも与えてしまうと、健康を損なうこともあります。

食べ物を管理できるのは飼い主さんだけなのでしっかりとした知識を持って、普段の食事とおやつを選んであげてください。

この記事を読んだ人におすすめの記事

「猫の特集」おすすめの記事