犬にあんこは大丈夫?ダメ?小豆をあげる時の注意点と危険な加工品
2020/02/13
目次
結論!犬にあんこは大丈夫?ダメ?
もし、飼っているワンちゃんが間違ってあんこの入ったお菓子を食べてしまったら?人間には悪影響がなくても、犬には毒になる食べ物はたくさんあります。あんこは果たして食べても大丈夫でしょうか?
結論から申し上げますと、大丈夫です。ただし、それには少し気を付けなければならない点があります。本日は犬にあんこを食べさせるさいの注意しなければならない点を説明していきたいと思います。
犬にあんこを与えるメリット・デメリット
犬があんこを食べるとどんな影響があるのでしょうか?これにはメリットとデメリットがあります。これから犬にあんこを与えるメリット・デメリットを説明していきます。
原料である小豆は栄養満点
小豆に含まれる主な栄養分と犬の食事において期待される効果は以下の通りです。
・タンパク質・・・筋肉の維持、被毛や皮膚を作る原材料として
・食物繊維・・・整腸効果、胃にたまった毛玉のケア
・ビタミンB1・・・神経系の機能を正常に保つ、細胞の活動に必要なエネルギー生成に必要
・ビタミンB2・・・皮膚の健康維持、被毛の質を改善
・ポリフェノール・・・抗酸化作用
・サポニン・・・脂肪の生成を抑え血液中のコレステロールを洗い流す
・亜鉛・・・あらゆる代謝及び酵素機能に関係、具体的には皮膚・被毛の健康と創傷の治癒等
・カリウム・・・腎臓、心臓のサポート
・鉄分・・・体内の酸素運搬、ヘモグロビンの生成
・カルシウム・・・骨の発育と維持
ご覧いただいた通り有用な成分が満載なので、上手に与えてワンちゃんの健康維持に役立てたいですね!
では上手に与えるための注意点とはどんなところでしょうか?
糖分には十分注意を!
まず市販の和菓子などに使用されるあんこには砂糖がたっぷり入っています。犬の味覚は塩分をほとんど感じ取ることができない代わりに甘みを感じ取る器官(味蕾)は発達しています。そのため犬は甘い食べ物を好むのですが、人間の食べ物に含まれる砂糖の量は犬にとっては過剰になることが殆どです。
避妊、去勢している犬は特にホルモンのバランスが崩れ肥満になりやすくなっています。犬にあんこを与えるのであれば、砂糖は一切入れないようにしましょう。小豆の素材本来の甘さが犬の健康にはベストな甘さになることを覚えておいてください。
アレルギーにも注意が必要
もうひとつの注意点はアレルギーです。犬のアレルギーにはいくつか種類がありますが、代表的な物はノミアレルギー、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーです。
食物アレルギーは主に、食事に含まれる蛋白質に過剰反応することによって起こります。これは小豆に限らず様々な食べ物で起こりえるので、初めて食べさせる食材の場合注意が必要です。小豆のアレルゲンに過敏な体質をもった犬は、食事によるアレルゲンの摂取で腸炎や皮膚炎を引き起こす可能性があります。腸炎になった犬は下痢や便秘、嘔吐などの症状を起こします。
そして、皮膚炎が発生すると激しい痒みを伴い、被毛が抜け落ちてしまうこともあります。新しい食べ物を与える際は、まずは少量与えてみて体調に影響がないことを確認してから通常の量を与えるようにしましょう。
犬にあんこを与える時にはどうしたらいい?
ここまでは犬にあんこを与える注意点をお伝えしてきましたが、実際にあんこを混ぜたご飯を作るときはどうすれば良いでしょうか。ここからは具体的にあんこ(小豆)を与える際にどんなところを気を付ければいいのかを詳しく説明してみたいと思います。
①よく煮込んで柔らかく
犬は肉食寄りの雑食動物なので、穀物や野菜の食物繊維を消化するのが得意ではありません。通常販売されている乾燥した豆のまま与えたらおなかを壊してしまうでしょう。小豆は与える前に良く煮込んで柔らかくして与えましょう。
②皮は取り除くかしっかり刻んで
上記の理由から小豆の皮のように固い部分は消化不良を起こす可能性があります。しっかり茹でた後もそのまま与えない方が良いでしょう。フードプロセッサーなどで皮の歯触りがなくなるまで細かく粉砕するか、裏漉し器でこしあんにしてあげてから与えるのがおススメです。
③冷やして火傷しないように
これは小豆以外も当てはまるのですが、必ず冷ましてから与えるようにしましょう。犬に進化する前の野生のころから、犬は食べ物を生で食べていました。人間と生活するようになってから加熱した食べ物を食べるようになった訳ですが、まだまだ体の構造は熱さに対して免疫があるようにはできていません。手作り食は人肌かそれ以下の温度になるまで十分冷ましてから与えるようにしましょう。
④一度に少しずつ
アレルギーがなかったとしても、普段食べなれないものを食べるときは、少しづつ与えるようにしましょう。人間でも、体質によってお腹を壊しやすい食材がありますよね?犬も同じです。初めて与えるときは少しづつ、そのあとのうんちの状態が普段と変わらないようであれば量をふやしていくのが良いでしょう。また、小豆はどうしても食べなければいけない食材ではありません。好んで食べないようであれば無理に与える必要はないので、安心してください。
小豆を使った危険な加工品
さて、ここまで小豆やあんこを犬が食べても問題がないことをお伝えしてきました。しかし、人間が食べるあんこを使った加工品の中には犬にとって危険な食べ物も存在します。
ここからは犬にはあまり食べさせたくないあんこを使った食べ物を紹介します。
大福は喉につまらせるかも…
まずは大福餅です。あんこを使った非常に美味しいお菓子ですが、犬にとっては危険です。犬は柔らかい食べ物はあまり咀嚼しませんし、美味しいものを前に少しづつ食べるようような謙虚さを持ち合わせた犬はあまりいないでしょう。彼らに大福餅を一つ丸ごと与えたら、のどに詰まらせて窒息してしまうかもしれません。あんこの部分にも砂糖がたくさん入っているので、肥満や糖尿の原因になります。
羊羹・どら焼き・アンパンは太るかも…
では、羊羹・どら焼き・アンパンはどうでしょうか?どら焼きやアンパンの生地部分は犬が食べても害はないですし、羊羹も餅ほどはのどに詰まらせるリスクは少ないような気がします。ただ、これらの食品も砂糖が犬にとっては不必要なほど入っています。先進国の犬は少なくとも20%が肥満に分類されているというデータもあるようです。そして肥満は関節炎や椎間板ヘルニア、糖尿病といった病気にかかるリスクを増大させます。人間の食べるお菓子に入っているあんこは食べさせない方が良さそうですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事を最後まで読んだ皆さんは、すでにあんこがそれほど犬の健康にとって悪い食べ物ではないことがご理解いただけたと思います。砂糖を入れなければ、犬にとっても栄養価の高い食べ物と言えそうです。手作り食の食材や、ご褒美用のおやつとして上手く活用してくださいね!
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