愛犬が1日に必要な水分量は?脱水症状のサインや水分摂取の工夫を紹介

2020/04/21

目次

犬が1日に必要な水分量はどれくらい?

こんにちは!今回は、犬と水分についてお話ししていきます。

ところで皆さんの愛犬は、お水を毎日しっかり飲んでいますか?食事には気を使っているけど、お水は何となく置いているのを犬が飲んでいるだけかな・・・という人も多いのではないでしょうか。

犬の飲水量を割り出す簡単な計算がありますので、ぜひ愛犬に当てはめてみてください。

【1日に必要な水分量】体重(kg) ×0.75×132(ml)

犬の健康に欠かせない水分を、改めて見直してみましょう。

犬が水を飲まない理由

パピーや成犬・シニア犬、運動量や食事内容などでも必要な水分量は変わってきますが、犬が水を飲まない理由をしっかり把握する事が大切です。
もともとあまり水を飲まない犬もいますが、水を飲めない理由が必ずあります。

どんな理由で犬が水を飲まないのか、次に上げていきますので、愛犬に当てはまる理由があるか確認しましょう。

①加齢によるもの

犬はシニアと呼ばれる7才ごろから、加齢により飲水量が減る事があります。

10才を超えるころになると、個体差はありますが喉の渇きに気付きにくくなる事や、立ち上がりが辛くなり、水を飲む機会が少なくなりますので注意が必要です。

②気温・気候変化

冬は気温が低く、体温が上がりにくいので飲水量も減る傾向にあります。

その一方で夏場は気温とともに体温が上昇するので、通常犬は水を飲んで体の内部を冷やそうとするのですが、夏バテや体調不良によって水を飲まなくなる事も。
そうなると熱中症など深刻な状態になりかねません。

また季節の変わり目や、暑かったり寒かったりと気候の変化によっても体が上手く順応できず飲水量が減ることが多いです。

③食事で摂取できている

ドライフードは約7%、ウェットフードには約70%の水分が含まれていますので、ウエットフードを食べている犬はその分、水を飲む必要がなくなります。

また飼い主さんが手作りしている場合も、水分が多く含まれるので必然的に飲水量は少なくなるんですよ。

④水の容器が合わない

犬はいつも通りのものを好みます。
外出先などで、いつもと違う素材や大きさの食器だと水を飲まない事があります。

自宅で、外出時に持ち出しやすい容器を使って安心して飲めるようにしておくと、どこに行っても水を飲んでくれますよ。

水の大切さ

犬の体は約70%が水分で満たされています。

犬が水を飲まないと内臓や脳の機能低下、骨をもろくするなど健康に影響が出てきます。
また体の老廃物は尿となって排出されるので、水をたくさん飲まないと尿の量や回数が減って老廃物が体に溜まってしまいます。

栄養素や酸素などを体のすみずみまで届け、老廃物の排出や体温調節など命を支える役割を持つのが水なんですね。

これって脱水症状かも?愛犬のこんな症状には注意!

体の大半を占める水分は、犬の体を健康に保つために次のような役割を持っています。

POINT
1.暑い日は水を飲むことで血液循環し、おしっことして外に排出して体温調節をすること。
2.体を健康に保つために、ホルモンやタンパク質、酸素、電解質を全身に送る。
3.体の毒素である老廃物を体外に排出すること。

熱中症や腎機能の低下など命に関わる病気に直結しやすいので、これらの機能に問題が出てきたら、脱水症状を疑ってみましょう。

・脱水症状のサイン

脱水症状を疑う注意したい愛犬の初期症状として、何かを探しているような行動や口の周りを舐め回すことがあります。

ぐったりしていて水が飲めない状態の場合は、脱水をすでに起こしている状態かどうか自宅ですぐに次の方法を実践してみましょう。

まず犬の背中の皮膚を痛がらない程度につまんでみて、すぐに元に戻らない時は水分量が足りていません。
また唇やまぶたをめくって歯茎や結膜を見て、白っぽく乾いた感じになっていると脱水状態の可能性が高いと言えます。

水の種類

水というと、水道水やミネラルウォーターを思い浮かべますよね。

水は含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の量により硬度で分類されています。
軟水・硬水、他に河川などの水があります。

①軟水

日本の水は、硬度が低い軟水で口当たりが柔らかく国産のミネラルウォーターも軟水となります。

水道水は軟水ですが、塩素での消毒が気になるところです。

今の所、高い塩素が犬に対してどの程度影響があるかはわかっていませんが、安心して犬に与えられるようにするには有害物質を取り除ける浄水器や整水器の使用をお勧めします。

また特定の水源から採水された地下水を根源としたミネラルウォーターは、安心して犬に与えることが出来ます。

②香水

ヨーロッパなどの水は、ミネラルウォーターを含めて硬水と呼ばれるミネラル成分が高い水が多いです。

ミネラル成分が多いということは、犬に飲ませ続けると結石など消化器系の病気の原因の可能性もあり、症状が出ている犬やなりやすい犬には与えるのは避けましょう。

日本で売られているヨーロッパ原産のミネラルウォーターも硬水でので、注意が必要です。

③川や池の水

川や池には、綺麗に見えてもどんな細菌がいるかわかりません。

人間が飲んでも大丈夫と言われている水であれば問題ありませんが、それでも積極的な飲水は避けたほうが無難です。
犬とお出かけする時は、安心して飲ませられる水を必ず持参しましょう。

また川遊びなどしている時に犬が川の水を飲む事があるので、すぐに止めさせるようにして下さい。

十分に水分を摂る工夫

毎日の生活の中で、犬が水分を摂りやすい環境を作ってあげたいですね。
ではどうやったら積極的に飲んでくれるのでしょうか。

犬が楽しみながら水分を摂れるように工夫した方法と、食事に関する方法をご紹介していきます。

①フードを工夫

水分量の少ないドライフードから水分が多く含まれているウェットフードへ切り替えをしたり、ドライフードのままでも鳥肉の茹で汁などを適量かけてあげると食いつきも良く、楽しみながら水分補給も出来ます。

他には犬用のヤギキルクなどをオヤツとして与えるのも良いですね。

犬に見せながら、水の中に大好きなオヤツやドライフードを入れてあげると、オヤツ欲しさに水も飲んでくれる事があるので、ゲーム感覚で水分補給が出来ますよ。

②水飲み場を増やす

食事をする場所だけでなく、犬がリラックスしてくつろげる場所など数カ所に新鮮な水を入れた容器を置いてあげて下さい。

特にシニア犬は、動くのが辛くて水を飲むのを我慢する事を防ぐために、飲みたくなったらすぐに飲める環境作りが大切です。
家の中で活動範囲が広い犬や、お留守番をさせる場合など数カ所に置いてあるとひとつの容器がカラになっても安心ですね。

容器は犬が飲みやすいよう体格を考慮して、適切な高さに置いてあげましょう。

③食塩を添加する方法

食事量の3~5%の食塩を添加する方法があります。

人間でも塩分の多い食事をするとのどが渇いて水を飲みますよね。

添加する事で水分を多く摂らせる事が可能となりますが、犬の体への影響や持病など考えなくてはいけない事も多く、個人判断で行わずに、かかりつけの動物病院に相談しましょう。

逆に愛犬が水をたくさん飲み過ぎてしまう?

水を飲んでくれるのは嬉しいけれど、ちょっとたくさん飲み過ぎ?逆に不安を感じてしまいますよね。
犬が水をたくさん飲むのはどうしてなんでしょうか。

次に、水をたくさん飲む場合をみていきましょう。

①食事内容の変化

ウェットフードからドライフードへ急に切り替えた場合、水をたくさん飲む事があります。
今までウェットフードで水分が摂れていた分、水を飲んで足りない水分を補給している状態です。

切り替える場合は、時間をかけて徐々に変更したり新鮮なお水を用意して飲みたい時に飲めるようにしてあげましょう。

またナトリウム含有量の高いドライフードを食べさせると飲水の量が増えますので、原材料の表示を確認してみて下さい。

②運動・スポーツ後

運動やスポーツで体温が上がり、「ハァハァ」と熱を蒸発させて体温調節をするバウンディングをすると、水分がどんどん蒸発していきます。
そんな状態の犬は多くの水を必要となりたくさん飲みます。

体に必要な水分をしっかりと補給しようとしているので、欲しがるだけ飲ませてあげましょう。

こまめな休憩と水分補給を心がけ、興奮させすぎないようにします。この時に水が飲めないと急激な脱水状態になりやすくなります。

③病気の可能性

犬が水をたくさん飲む事は、なんらかの病気の可能性もあります。

体重1kgにつき100mlを超える飲水は多すぎと言えますが、運動量や年齢にも関係してきますので急にたくさん飲むようになったなど、飼い主さんがおかしいと感じる場合はかかりつけの動物病院で診察してもらいましょう。

考えられる代表的な病気の一例として、糖尿病や子宮蓄膿症、腎不全、クッシング症候群などが上げられ、急を要する場合もありますので注意して下さい。

最後に

犬とカボチャ

愛犬には、いつまでも元気でいてほしいもの。

食事と同じく水分摂取は、体を健康に保つために必要な事がわかりました。
1日に必要な水分をちゃんと摂るために、愛犬に合った方法を見つけて下さい。

そして自己判断はせずいつもと違う様子が見られたら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

愛犬の健康は飼い主さんしか守れません。

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