【これを読めば一安心!】生まれたての子猫を拾ったら?注意点や育て方とは
2021/12/23
目次
生まれたての子猫を拾った時の育て方
猫の繁殖期は春と秋の年2回あり、いづれも日照時間が長くなり出産と子育てに適していることが関係するといわれています。
母猫は、初産や身の危険を感じたり子猫が小さく弱っていたりすると育児放棄する場合も多く、保護される子猫が増える季節でもあります。
では、もし母猫がいない子猫を見つけ保護した場合に何をすればよいのでしょうか。
「もし」のときに備えてしなくてはいけないことをご紹介していきます。
すぐに体温の確保を行う
生まれて間もない子猫は体温調節する機能が未熟なので、本来なら母猫にピッタリ寄り添い温めてもらいます。
保護したときに母猫から離れて間もない状況であっても気温や天候によっては命に関わります。
体温を安定させるために、使い捨てカイロやペットボトルにお湯を入れてタオルにくるみ、子猫がやけどをしないように注意して側に置いて温めてあげましょう。
保護した直後はダンボールなどを簡易的なハウスとして利用すると、空間が温まりやすくなります。
母猫の体温はおよそ38度前後ですのでこの温度に近い環境に近づけられるよう温かい環境を用意します。
雨に濡れていた場合は体も冷え切って危険な状態になります。
より早く温める方法として40度くらいのお湯を洗面器や洗面台に溜めて体を温めながら優しくマッサージをしてください。
生まれたての子猫を無事に育てることはとても難しく、特に体温が上がって一定に保つことが出来ないと助けられる確立もぐっと下がります。
子猫にほ乳・ミルクを与える
子猫の体温が上がって安定してきたら、脱水状態になっている体を回復させるためにほ乳による栄養補給を行います。
生まれてから2週齢頃までは2時間から4時間おきに、3週齢頃までは4時間から5時間おきくらいの頻度で与えてください。
しっかり飲めていない場合は、間隔を短くして飲ませます。
子猫用の哺乳瓶やミルクは、ペットショップなどで購入できます。
色々なサイズの哺乳瓶がありますが、体の小さい子猫の場合は小さいサイズのものが飲ませやすく吸い付きも良いので選ぶときの参考にしてください。
また、ミルクは必ず子猫専用のものを与えましょう。
手に入りやすい牛乳は、乳糖が多く含まれており子猫はこの成分を分解する機能がありません。
下痢や嘔吐の他に必要な栄養を吸収できなくなります。
子猫専用のミルクは様々な種類が販売されていますがそれぞれ分量や与え方が記載されていますので、容量を守って子猫の様子をみながら与えましょう。
ミルクの温度は母猫の体温より少し温かい40度前後にすると、よく飲んでくれる可能性があります。
準備ができたら、子猫の頭を後ろから指で支えて顔を上向きにします。
無理に飲ませようとせずに哺乳瓶を逆さにして乳首の部分にミルクを溜めて子猫の口元へ持っていき、くわえさせます。
子猫用の哺乳瓶は乳首の穴を開けてから使用しますので、哺乳瓶を逆さにしてミルクが滲み出るくらいの大きさを目安にすると誤嚥の心配も少なく安心です。
お腹がいっぱいになるとミルクが口から溢れたり飲むのを嫌がる様子がわかります。
子猫の体勢を戻して背中を軽くトントンとさすってゲップを促しましょう。
子猫を清潔にする
保護した直後の子猫の体は汚れていることも多く、ノミやダニが付いていることも珍しくありません。
明らかに弱っているような状態でなければ、素早くシャンプーを行って体を清潔にしてあげましょう。
寄生虫がいると子猫の体力を奪い元気に育つことが難しくなります。
体内に寄生する回虫や原虫は見た目だけではわからないので、できるだけ早く動物病院を受診してください。
子猫に排便・排尿させる
母猫は自力で排泄ができない子猫のお尻や陰部を舐めて刺激し、排泄を促します。
人が子猫を育てる場合は、ティッシュやガーゼを軽く湿らせて子猫の陰部やお尻をポンポンと刺激して排泄させましょう。
オシッコは出やすいのですがウンチはなかなか出ないこともあります。
十分な栄養分が含まれている子猫用ミルクを飲ませている場合、ウンチの量も少ない傾向がありますので焦らずに量と回数を注視します。
平均して1日に1回から2回、また2日に1回といった回数が多いですが、ミルクを欲しがっている場合は回数が少なくても心配ありません。
またミルクだけ与えている子猫のウンチは柔らかく、コロコロとしたウンチが出ないことがあります。
食欲がなくてウンチも出ない場合や脱水症状を起こす危険がある水っぽいウンチの場合は、早めに動物病院を受診をしましょう。
子猫の環境管理を行う
大人の猫と違い、子猫は自分で自由に快適な場所へ動くことができません。
健康に育つように次に挙げるような環境を整えることが重要となります。
○温かくて適度な湿度が保てる場所
○日光や室内灯が直接当たらない薄暗い場所
保温性の高いダンボール箱を使用し、タオルや暖かな敷物を敷いて床からの冷えを防ぎます。
カイロの使用やペットボトルに人肌のお湯を入れてタオルで巻いた簡易湯たんぽなど、ご家庭にあるもので十分保温効果が得られます。
ペット用のヒーターや湯たんぽを使用する場合は体の小さい子猫が熱くなりすぎないように注意してください。
母猫が温めている環境を作るために子猫の周囲が38度前後に保たれるように工夫しましょう。
室内の環境として、人が快適に過ごせる温湿度が望ましい状態です。
春先や肌寒くなる秋口の乾燥が気になったら加湿器の使用も検討してください。
子猫の目は生後数日で開きはじめ、しばらくは強い光に弱い状態です。
習性としても薄暗い環境はとても落ち着きますのでダンボールにタオルを掛けたり薄暗い場所へ設置したりして刺激を与えないようにしましょう。
生まれたての子猫を拾った時の注意点
保護した子猫の場合、高い確率でノミやダニ・猫風邪など感染症を発症している場合があります。
母猫からの感染や兄弟猫がいる場合は一緒に過ごすことでお互いを感染させたりと、経路も様々です。
猛烈なかゆみや体力低下によって免疫力の低い子猫にとって命取りになります。
感染症の有無を確認する
感染症にかかっている子猫の症状として、くしゃみや鼻水に目やにが酷く目が開かない様子が見受けられます。
また下痢や嘔吐といった脱水状態を起こしていると、早急な処置が必要となります。
猫風邪が代表的な感染症として知られており、鼻が詰まって息をすることもやっとの状態は子猫の体力を著しく奪います。
また、一緒にいた兄弟猫や先住猫にも感染する恐れがありますので子猫の状態をよく観察して気になる症状がないか確認しましょう。
ダニ・ノミがいたら駆除する
ノミやダニは、子猫の被毛の色によってわかりにくい場合があります。
また、耳ダニを母猫からもらっていると痒みや炎症を起こして脱毛していることがありますので、耳の中や皮膚の状態も確認してください。
体温維持と栄養補給によって体調が安定したら速やかに動物病院で駆虫薬や駆除薬を処方してもらいましょう。
ノミやダニは、人にも悪影響を与えます。
先住猫とは会わせない
もしご自宅に猫がいて子猫を保護した場合、ワクチンや駆除薬で守られていても先住猫が感染する危険があります。
感染症には空気から感染するものや、お互いを毛づくろいしたり食器やトイレから感染するものまで存在していますので動物病院で予防と治療を行ってから会わせるようにしましょう。
まとめ
子猫を保護し元気に育てることはとても大変なことです。
数日から数週間はミルクのために眠ることも難しくなりますが、その分元気に育ってくれると苦労も報われるのではないでしょうか。
離乳までの期間は、毎日体重測定を行って順調に体重が増えていることも確認しましょう。
また、少しでも様子がおかしい・気になる症状がある・不安などがあったら迷わず動物病院で受診や相談をしてください。
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