愛犬の腎不全末期の食事は?飼い主さんの声やおすすめレシピ3選を紹介

2020/04/21

目次

愛犬の腎不全末期を食事で少しでも緩める努力を!

初めまして。こんにちは。今回は、ワンちゃんの腎不全について皆さんに知っていただけたらと思います。

人間と同じく、ワンちゃんも実は腎不全という病気にかかることがあります。
後ほど詳しく説明しますが、腎臓という臓器が様々な要因によって機能が低下してしまう病気のことを腎不全といいます。

今回は、腎不全とはどういう病気なのか?ということと、飼い主さんの悩みの種になるであろう腎不全の時の食事についてレシピも交えて、わかりやすくお伝えしていきます。

犬の腎不全とは?

腎不全は症状があまりなく、飼い主が気づかないうちに進行している事が多い病気です。

腎臓病のリスクが大きくなる老犬では死因のひとつとされていますので、日々の健康管理が重要になります。

喉が渇くため水をたくさん飲むようになり、いつもとは違った薄い尿を大量に出すようになります。
腎臓の機能の低下で尿と一緒に排出される老廃物が体に残ってしまい、食べた物を吐いて食欲がなくなります。
ぐったりして寝てばかりいる状態や目に見えて痩せていくのがわかるような時には要注意です。

いつもと違った様子や異常が見られた時には、先伸ばしにせずにかかりつけの病院で診察を受けるようにします。
早期発見できればある程度の進行は抑えられ、愛犬が苦しまずにすみます。

腎不全になってしまった愛犬への適した食事

たんぱく質、リンの量を少なくし、ナトリウム、クロールの量も制限する必要があります。
カリウムの量を適切に調整し、酸化を防ぐビタミンC、Eを摂るようにします。
DHA、EPAといったオメガ3脂肪酸を増量し、水分補給が上手くできるように水の飲める環境にしてあげます。

・おすすめ高カロリー食材

味付けのしていないご飯は消化が良く、カロリーも高くリンが少ないので安心して食べさせられます。

肉はカロリーが高いのであまり食べさせない方がいいのですが、味付けのしていない赤身の肉なら問題がなく大丈夫です。

サーモンは皮膚や毛の健康に役立つγ-リノレン酸が含まれていますが、脂肪分が高いので与え過ぎには注意が必要です。

かぼちゃにはベタカロチン、ビタミン、食物繊維が豊富に含まれています。

バナナにはカリウム、マグネシウムが豊富に含まれていて、筋肉の収縮や腸の運動を助けてくれ栄養価の高い果物です。

おすすめの高カロリー食材には犬に必要な栄養素が含まれていますが、偏った与え方をしてしまうと病気が悪化してしまう事もありますので注意が必要です。

・おすすめ低タンパク質食材

さつまいもはたんぱく質が少なく、ビタミンCとEが含まれていますのでたんぱく質を制限してビタミンを強化する際に適しています。

シャケやマグロはビタミンが豊富で良質な血液を作ってくれるDHAの栄養素を含んでいますので、オメガ脂肪酸を増量する際に与えます。

チーズはたんぱく質が少なく、腎不全の食事にあった適量なビタミンとミネラルが含まれていますので、安心して与える事ができます。

腎不全になってしまうと今までの食事では回復に向かう事は難しくなりますので、低たんぱく質の食材を上手く利用し愛犬に喜んで食べてもらえるようにする事が大切です。

慣れるまでは時間がかかってしまう時もありますが、焦らず様子を見ながら続けるようにします。

食欲が落ちてきてしまったときは?

病気が進行してしまい口の痛みや吐き気などで食欲が落ちてしまったら、症状がやわらぐように投薬で治療を行います。

食べ物を受け付けなくなってしまっても、少しでも食べれるような工夫と充分な水分補給が大切です。

①食べさせ方を工夫する

ウエットタイプのフードはレンジで少し温めてあげ、ドライフードはドライヤーで温めてあげると風味が出て食べやすくなります。
いつも与えている食事にトッピングをしてあげると、興味を示して食べてくれる事があります。
病気が悪化してしまう場合もありますので、主治医の先生と相談をしてから与えるようにします。

食べる力が弱っているような時には、流動食を利用すると食べてくれる事があります。
食欲が中々わかないような時には、食欲増進剤を利用すれば食べようとしてくれます。

病気に支障のない食べれるものを与えるようにします。

どうしても食事をうけつないような時には、強制給餌や経管栄養を与える方法があります。

②水分を沢山摂らせる

犬にも水の摂りやすい場所や飲みやすい容器があり、水分をたくさん摂ってもらうようにするには好みを知る必要があります。
見られているとわかると動かない事もありますので、さりげなく行動を把握してあげるようにします。

散歩ができるぐらいに回復してきた時には水を持って行くようにして、休憩をとりながらこまめに与えてあげるようにします。

今まで与えていたフードをドライからウエットに変えても効果があり、嫌がって食べないような時には少しずつ新しいフードを加えて慣れさせていきます。

時間がかかるようでも、焦らず根気良く続けていく事が大切です。

自分で飲めないような場合にはシリンジやスポイトを使って与える事ができますが、主治医の先生と相談をしてから行った方が安心です。

③病院に的確に今の状態を伝える

愛犬の様子がいつもと違って苦しんでいるような時には動揺してしまいますが、症状をきちんと伝えないと適切な治療が受けられず回復が難しくなってしまいます。

動物病院に連れて行く時には今まで起こった事をきちんと頭で整理し、焦らず落ち着いて的確に伝えるようにします。
脱水症状やけいれん、意識障害がみられる時にはいつから様子がおかしかったのか、何か変わった事をしなかったかなどを考えてみます。
吐いて食欲がなくなっているような時には、水の飲む量が増えておしっこの回数や、量、色にいつもと違った感じがなかったかを思い出してみます。

病気には何らかの前触れがありますが、元気がなくなってはじめて気づく事もあります。

腎不全末期の食事におすすめレシピ3選

【鶏肉と野菜のスクランブルエッグヨーグルト和え】
 <材料>
  ◍鶏肉 70g
  ◍卵のMサイズ 半分
  ◍大根、ニンジン、椎茸、冬瓜を合わせて30g
  ◍プレーンヨーグルトかカッテージチーズを少し

はじめに鶏肉を茹でておき、次に卵でスクランブルエッグを作ります。野菜は食べやすい大きさに切って、根菜類は茹でた方が消化が良くなります。最後に全ての材料を混ぜれば完成です。

【トマトと野菜のスープ】
 <材料>
  ◍トマト水煮缶 100ml
  ◍ブロッコリー  20g
  ◍鶏ささみ    30g
  ◍白米      20g
  ◍さつまいも  30g

はじめにさつまいもとブロッコリーを食べやすい大きさに切って茹で、次に鶏ささみを茹でてさいておきます。トマトの水煮と白米を鍋でコトコト煮込んで材料を入れます。ある程度冷めたら完成です。

【牛乳を使ったレシピ】
 <材料>
  ◍牛乳 100ml
  ◍卵  1個(溶かしたもの)
  ◍ご飯 80g
  ◍ココナッツミルク 大さじ2杯

はじめに牛乳、卵、ココナッツミルクをかき混ぜ、炊いたご飯の上にかけて完成です。

同じ境遇の飼い主さん情報

愛犬が病気になると余裕がなくなってしまいますが、ある程度症状が落ち着いてくると同じ病気を患っている犬の様子が気になりはじめます。
どんな治療や食事で回復が見られ、前向きになれた例をいくつか調べて見ました。

1.飼い主さんA

クレアはある日突然ご飯を食べなくなり、動物病院で診察を受けます。症状がかなり進んでいた為、入院して集中的に静脈点滴治療が必要になり4日目に退院できるようになります。

退院後は自宅で点滴と投薬治療を行い、総合栄養食にはたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルの4つの栄養素が含まれていて、理想的な栄養バランスで調整されていますが、病気を悪化させてしまう為腎臓病管理用フードを食べさせます。
食事療法、薬物治療、貧血改善、糖代謝管理を続けた結果徐々に回復が見られ、一緒に旅行できるまでになり一生懸命生きようとしているクレアに励まされながら治療を続けて良かったと思っています。

回復に向かうまでには何度か壁にぶつかるとは思いますが、愛犬を救うには諦めない事が大切だと教えられたように思います。

2.飼い主さんB

いつもは食欲旺盛な14歳になるトイプードルの愛犬が、急に食べなくなって元気がなくなってしまいます。かかりつけの病院に連れて行きますが専門治療を行っている病院を紹介され、2週間入院をして検査をします。
検査のデーターを元にかかりつけの病院で薬を処方してもらい、回復を見ながら幾つかの薬を試していきます。

何度か繰り返していくうちに効果のある薬が見つかり、余命1ヶ月程度と言われていましたが今も元気に過ごしています。

効果が見られず諦めかけた時もありましたが、かかりつけの先生の励ましもあり愛犬との楽しい生活を取り戻せた事に感謝しています。

3.飼い主さんC

11歳のゴーデンレトリバーの愛犬が、嘔吐が止まらなくなり震えはじめたため動物病院へ連れて行きます。

処方された薬を飲み続けていましたが、あまり回復がみられず薬を必要最低限に抑えて必要な栄養素を食材から摂れるようにします。

善玉菌を増やしてくれる発酵食品や食物繊維を摂れるようにし、ストレスがたまらないような工夫をにしてあげます。
最初はロイヤルカナン食事療法食腎臓サポートウエットタイプを食べさせ、次にロイヤルカナン食事療法食腎臓サポートドライタイプを与えたら改善が見られました。

愛犬が喜ぶからと自分の食べる物をあげていた結果病気になってしまい、きちんとした食事の大切さを実感しています。

4.飼い主さんD

ルークは15歳半の高齢の犬で、腎不全の他に前立腺にも大きな怪しげな腫瘍があります。

ホームメイドの食事療法だけでは栄養のバランスが取れず、サプリメントを加えて与えます。
食事に含むリンの量に気を付けながら、良質のたんぱく質を適量に与えるようにします。
リンを除去する事のできる経口吸収材があり、無味無臭の純粋なカルシウムベースとアルミニウムベースの物があります。
ルークにはアルミニウムパウダーをご飯に混ぜて与えます。

元気にしていたルークのつらそうな表情は見ていて悲しくなりますが、徐々に回復が見られると表情がやわらいでホットさせてくれます。
夜寝ている間のおもらしも改善され、すやすや寝ている姿に安心させられます。

5.飼い主さんE

パピヨンのたみは16歳の高齢犬で、症状に合った投薬や治療を行っていて週2回受ける点滴に効果が見られます。

病院で提供された処方食と、市販の腎臓用療法食を試してみます。
最初は中々食べてくれなかったので処方食を流動食に加工し、シリンジで飲ませた結果回復が見られるようになります。

腎臓病の人の食品成分表を元に、低たんぱく、低リンを心がけながらご飯を手作りし与えてみます。
手作りのご飯は愛情がこもっていますが、病気が長引くと負担になってしまう事もあります。
そんな時には処方食や腎臓用療法食で作られた物を利用すれば、少しは楽になれます。

たみは治療開始から2年9ヶ月たった今も頑張っていて、生きる事の大切さを教えてくれているようです。

最後に

病気になってしまった愛犬の世話は大変ですが、つらそうな姿を見るのはかわいそうでできるだけ楽にしてあげたいと思うはずです。
早く見つけてあげられれば苦しませずに済みますが、病気が進行してしまった時には諦めずに愛犬に寄り添ってあげるようにします。

腎不全とわかった時には、食事を見直しながら回復を見守ってあげるようにします。
縁があって我が家に来た愛犬とできるだけ長く過ごせるように、日々の変化に気をつける事が病気の早期発見につながります。

関連タグ

この記事を読んだ人におすすめの記事