【これだけ読めば大丈夫!】子猫の涙目でわかる病気は?病気の可能性や対処法について

2021/02/27

目次

子猫の涙目は病気の可能性がある?

私たち人間は悲しいとき、嬉しいとき、痛いときなど感情で涙を流したりします。
猫の場合はどうなのでしょうか。

普段涙を見せることがない猫が涙目になっていたりすると、心配になりますよね。
猫の場合、涙目は単にゴミが入っただけということもありますが、何か病気のサインである可能性もあります。

猫はどんなときに涙を流すのか、どんな病気の可能性があるのかをご紹介していきます。
また、対処法や予防法についてもご案内していきたいと思います。

結膜炎

結膜炎
結膜に炎症が起きる病気

症状
目が充血し、かゆくなるので目をこする行動が増えます。
涙の量が増えることで目やにが多くなり、目の周りが汚れたり、まぶたが開けにくい状態になります。

原因
ヘルペスウイルスやマイコプラズマ、または猫風邪の感染がきっかけで発症します。
治療は主に点眼剤で、抗生剤入りの点眼剤を使うこともあります。

なるべく猫を室内で飼い、ワクチン摂取をしておくとが結膜炎の予防になります。

流涙症

流涙症
涙目のこと

症状
ひどくなると涙が目頭から溢れ出てくるようになります。
目の周りの毛が茶褐色に変色する「涙やけ」の状態になります。
片目だけ起こることもありますし、両目のこともあります。

原因
結膜炎や角膜炎と言った病気によるものと、煙などの刺激によって涙が多く出ることで起こることもあります。

また、ヒマラヤンやペルシャのように鼻が低いタイプの猫は、涙を鼻の奥へ排出する器官がもともと狭かったり詰まっていたりします。
そのため、目の周りに涙がたまりやすく、涙やけになりやすい傾向があります。

涙やけは気づけることもありますが、涙が多いだけでは飼い主さんが気づいてあげられないこともあります。

角膜炎

角膜炎
黒目の部分を覆っている透明な膜の炎症のこと

症状
目に痛みを感じるので、目をよくこすったり、まばたきが増え、涙の量が増えます。
そして、炎症部分が変色したり、角膜が白く濁ったりします。

原因
猫ウイルス性鼻気管炎やヘルペスウイルスの感染の他、角膜にゴミが入り傷がついたときに起こることがあります。

治療
主に、飲み薬や点眼剤です。
感染症が原因の場合は、抗ウイルス剤や抗生剤などで治療します。

気管支炎

気管支炎
気管や気管支に炎症が起こる病気のこと

症状
咳やくしゃみ、鼻水や涙が出ます。
熱も出ることがあり、自然と元気がなくなります。

原因
猫ウイルス性呼吸器感染症などのウイルスやマイコプラズマなどの感染が引き金となって起こることが多いです。
また、汚れた空気や化学薬品を吸い込んだことによる気管の刺激から気管支炎につながることがあります。

治療
抗生物質の投与です。
咳がひどい場合は、吸入器を使用することもあります。

眼瞼内反症

眼瞼内反症
まぶたが内側に反り返ってしまう病気

症状
まぶたやまつ毛が常に目の表面に触れているので涙が出たり、まばたきが多くなったりします。
そして、角膜炎や結膜炎を引き起こす原因にもなり、痛みやかゆみが出てきます。
そのため、目をこすることが増え、角膜を傷つけるため危険です。

原因
眼瞼内反症は、慢性的な角膜炎や結膜炎によって起こることがあります。
また、短い鼻のタイプの猫などは先天的に起こります。

治療
反り返ったまぶたを整える手術になります。

副鼻腔炎

副鼻腔炎
鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起きたときのこと

症状
涙を出す機能にも問題が起き、涙が流れるはずの穴が詰まってしまったり、目頭に涙が溜まってしまうこともあります。

原因
慢性的な鼻炎によって生み出された炎症が、副鼻腔まで広がることで副鼻腔炎になります。

治療
この副鼻腔は一度炎症が起こると、炎症箇所まで薬を届けるのが難しい上に、外科処置も難しいため、慢性化しやすく、完治せず後遺症が残ってしまうケースもあります。

ブドウ膜炎

ブドウ膜炎
目にある脈絡膜や毛様体、虹彩などに炎症が生じる病気のこと

症状
涙や目やにの量が増えたり、結膜炎の症状が出ます。
また、角膜の裏側が濁ったように見える前房出血が起きることもあります。

原因
ひっかき傷などの外傷や、猫エイズ、猫伝染性腹膜炎、トキソプラズマ症などの病気を患ったときに発症することがあります。
しかし、原因不明の突発性の場合もあります。

ブドウ膜炎は、飼い主さんが気付きやすい症状ですので、異変を感じたらすぐに動物病院にて診てもらうようにしましょう。

アレルギー

猫も私たち人間と同じように、アレルギーを発症することがあります。

アレルギーの症状はいろいろありますが、アレルギーによって目が腫れてしまったり、涙を流したりする場合もあります。

ハウスダストアレルギーや花粉症などが、猫が発症しやすい身近なアレルギーになります。

飼い主さんが普段から猫の様子を観察して、「アレルギーなのかもしれない」と感じたら動物病院にて診てもらいましょう。

人間と同じように血液検査でアレルギーかどうかが分かります。

外傷が原因の涙

眼球に傷ができると、目を守るために涙を流すことがよくあります。

基本的に動物は、本能的に相手の目を狙うことがあります。
複数の猫を飼っているお家の場合は、ケンカやじゃれ合っているうちに目を傷つけてしまうことがあります。

やたら目を気にしている様子があれば、動物病院での受診を検討してください。

角膜の傷が深かったり、悪化してしまうと手術が必要になったり、失明してしまうこともあります。
また、目の傷は放置すると他の病気につながることもあります。

飼い主さんが異変に気づいたら獣医さんに相談しましょう。

子猫の涙目の対処法

大切な愛猫が涙を流していたら、原因が何であれ、まずは拭き取ってあげることが重要です。

まず、清潔なガーゼを用意します。
片目ずつ丁寧に涙や汚れを引き取ってあげます。

両目を拭く場合、片目を拭いたガーゼでもう片方の目を拭くのは衛生上良くありません。
違うガーゼか、使用していない部分で拭き取るようにしましょう。

涙や目やには放置しているると、臭いや毛の変色が起こってしまうだけでなく、ウイルスや細菌が原因の涙目だった場合、他の猫に感染してしまうという恐れもあります。

最近では、猫や犬などペットに負担のない涙を拭くための商品もあります。
ケアをしっかり行うためにこのような便利アイテムを活用してみるのもおすすめです。

子猫の涙目の予防法

涙目の予防法としてご自宅でできる予防法としては、

*感染症にかからないよう猫の目の周りの汚れをこまめに取ってあげる
*ノミやハウスダストが要因のアレルギーにならないよう室内を清潔に保つ
*他の猫からの病気をうつさないよう飼い主さんは清潔な手で触るようにする

などです。

また、細菌やウイルスによる炎症を防ぐにはワクチンを接種することで予防が可能になります。

目やになどを放置すると、感染症になる確率が上がってしまいます。
何より清潔を心がけることが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

猫が涙を流して涙目になっているのは、すぐに命にかかわるようなことは少ないと言えますが、何かしら異常なサインであることがあります。

ただゴミが目に入っただけであれば問題ありませんが、そのゴミが気になって目を擦っているうちに目を傷つけてしまうということもあります。

ちょっとしたサインを見逃さないよう普段から猫の様子を観察してあげることが大切です。

そして何より早期治療がとても重要です。

いつもと様子が違うと感じたらすぐに獣医師に診てもらうことをおすすめします。

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