猫ちゃんは単独行動?それとも群れで行動するの?その理由を徹底解説
2020/02/17
目次
猫ちゃんが単独/群れで生活するのはどうして?
犬は群れで行動し、猫は単独で行動するという話を耳にしたことがある方は多いでしょう。
ご存知の方も多いかと思いますが、猫は単独で縄張りを持ち、群れで生活することはありません。
しかし、飼育下では猫を多頭飼いする方も多く、猫同士も特に問題なく過ごしているように感じる方も多いはずです。
猫は決して社会性がなく、群れを成して行動することができない生き物ではありません。
猫が単独行動をするのは、単独行動をした方が得だと考えているからです。
このことから、猫が群れで行動をした方が得だと考えれば、ほかの猫と行動を共にすることは十分に可能です。
オスの群れの場合
まだ子供のうちであれば、母猫の群れと行動を共にすることがありますが、大人になると一人で放浪しながら暮らしていく傾向にあります。
これには訳があり、より多くの地域や集団を渡り歩き、多くのメス猫と交尾をして子孫を残すためです。
オス猫は自分の遺伝子を後世に残すことを生きがいとしていますので、基本的に「一夫多妻制」になります。
そのため、一匹で行動をした方が効率が良く、発情期にはメスを取り合ってオス同士の激しいケンカになることも少なくありません。
基本的にオスは育児には参加せず、交尾を終えると次のメスを探して放浪をします。
飼育下でもオス同士の相性はあまり良いとされず、特に去勢をしていないオス同士は縄張り争いなどでケンカに発展することも少なくありません。
オス同士を飼育させる際には、去勢手術をすることや順位付けをきっちり定めることが大切です。
メスの群れの場合
大体姉妹や親子といった血のつながりがある者だけの小さな群れがほとんどです。
群れといっても四六時中一緒に活動するわけでなく、半径3キロほどの距離を置いて生活しているとされています。
この3キロという距離は食物の量によって異なり、食料が豊富な場所では狭くなり、少ない場所では広くなりますが、基本的にはお互いの視界に入らない距離は保っているようです。
また、全てのメス猫が群れを作るわけではなく、ネズミなどを狩って生活している猫は、獲物を探すため常に場所を移動しながら単独で生活をしています。
その一方で、群れの中に子猫が誕生した場合には、親でなくても面倒を見る一面も報告されています。
猫科でも常に群れを成して生活しているのがライオンで、群居生活と呼ばれています。
対してメスでも常に単独行動をするのがトラやヒョウで、単独生活と呼ばれています。
ペットとして飼われるイエネコは、この群居生活と単独生活のどちらも兼ねそろえています。
多頭飼いをする為に知っておくべきことは?
猫を飼いはじめると、その可愛さからもう一匹お迎えしたいと考える方も多いことでしょう。
しかし、基本的に単独行動をし、群れを形成しても視界に入らない距離感を保っている猫の多頭飼いには、注意点も知っておかなければなりません。
何も知らずに多頭飼いをしてしまうと、ケンカになったりストレスになってしまう可能性があります。
猫の多頭飼には、事前に正しい知識を身に着けておく必要があります。
多頭飼いによる縄張り争い
猫はそれぞれに縄張りを持っているため、多頭飼いをするにはそれなりの広さが必要です。
先住猫の縄張りに新入りが侵入することで、ケンカに発展することも珍しくありません。
先住猫の縄張りに侵入することなく、新入りも生活できるようにお互い視界に入らない居場所作りが必要です。
子猫のうちから一緒にいる場合や、避妊手術をして縄張り意識が薄い場合には徐々にお互いに慣れ、ケンカをすることもなくなります。
しかし、オス同士や相性の悪い場合には、いつになっても仲良くなることはなく、そのような場合には別室での飼育が必要になるでしょう。
多頭飼いってストレスになるの?
猫は単独での生活が基本で、群れを作っていてもお互いが視界に入らない距離感を保っています。
そのため、多頭飼いは少なからずストレスに繋がります。
特に狭い空間での多頭飼いは強いストレスになり、ストレスに弱い猫にとっては非常に良くない環境です。
多頭飼いをする場合は、なるべくメス同士や血の繋がりのあるもの同士がおすすめです。
また、ある程度自分の縄張りを持てるよう、十分な飼育スペースが必要になります。
猫同士仲よくしている姿を目にすることがありますが、子猫から一緒にいる姉妹は比較的一緒に暮らしやすく、大人の猫の場合も一緒にいる空間とは別に、自分の縄張りをしっかり確保できている場合が多いでしょう。
多頭飼いで気をつけるべき事は?
猫の多頭飼いで気を付けることは、それぞれの居場所を確保してあげることです。
クレートやキャットタワーなどで高さを作ることも、居場所の確保に適しています。
また、猫は汚れたトイレを嫌うため、多頭飼いの場合は猫の数プラス1のトイレを用意しましょう。
食器やエサなどももちろん個別に用意して、食いっぱぐれや食べ過ぎにならないよう注意してください。
また、猫のストレスにならないためにも、何をするにも先住猫を優先するようにしましょう。
膝に乗せる、エサを与える、一緒に遊ぶ、撫でるなど全ての行為に対して先住猫を先に行いましょう。
例え新入りの猫が膝に乗っていても、先住猫が膝に乗りたがっている場合には新入りをどかして先住猫を膝にのせます。
こうすることで順位がしっかり確立し、猫のストレスを軽減することができます。
最後に
猫は基本的に単独で行動をしますが、社会性がないわけではないため単独行動を好んでするのであって集団行動ができないわけではありません。
その証拠として、メス猫は血縁関係同士で群れを作ることがあります。
しかし、オスは放浪生活が多いため群れを作ることはありません。
多頭飼いをする場合は、血縁関係にあるメス同士がおすすめです。
多頭飼いをうまく行うコツは、どの猫にも縄張りとなるスペースを作ってあげることです。
猫は特にストレスに弱いため、狭い空間での多頭飼いはストレスの原因に繋がります。
また、どうしても相性が悪い場合には、それぞれ別室での飼育が必要になります。
猫の多頭飼いは、飼育費用や飼えるだけの飼育スペースがあるかをしっかり確認してから行うようにしましょう。
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