愛犬をお風呂に入れる時に注意すべきことは?適切な温度など詳しく紹介!

2020/05/20

目次

犬をお風呂に入れる頻度は?湯舟に入れてもよい?

月に一度はトリミングサロンに連れて行く方も、雨で泥んこになったり、皮膚に問題があったりして、自宅でお風呂に入れなくてはならないことがありますよね。

また、柴犬などの日本犬は、自然に換毛期を迎えて調整できるため、トリミングサロンを利用する方は少ないかもしれません。

自宅でお風呂に入れる場合、どのくらいの頻度で入浴させたら良いのでしょうか。

そして、犬は湯舟に入れても良いの?!

子犬を迎えてお風呂のことを考えている方、必見です!

お風呂の頻度

特に皮膚病などの疾患で注意が必要ということでなければ、月に1~2回くらいが平均的です。

膿皮症の経験があるような犬の場合は、週に1回の頻度で入浴させる飼い主さんもいます。

ただし、薬浴などの指示が獣医さんから出ていない限り、毎日入浴させるのはやめましょう。

こまめに綺麗にしておく方が衛生的ではありますが、洗いすぎることで必要以上の皮脂が落ちてしまい、かえって皮膚を傷めてしまいます。

日常的に入浴させる時は、月に1~2回がベストです。

自宅でお風呂に入れるのが難しい場合は、トリミングサロンにシャンプーだけお願いすることもできるので、必要に応じて利用するのも良いかもしれませんね。

愛犬を湯舟入れてもよい?

散歩で草などがたくさん被毛に付いてしまった時、一度湯舟に入れて取り除きたいこともあるかもしれません。

そんな時、湯舟に入れることは特に問題にはならないでしょう。

ただし、犬の適温と人間の適温が違うこと、そして犬と人間が一緒に湯舟に入ることは「人畜共通感染症」へのリスクが高まるという点から、犬と飼い主さんが一緒に入浴することはおすすめしません。

また、基本的に犬は湯舟に浸かる必要はありません。

人間のように長い時間お湯に浸からせることで、汗をあまりかけない犬は熱中症の危険性も高まります。

小型犬であれば、湯舟ではなく、風呂用の桶を使ってお腹の辺りまで浸からせる程度で十分ではないでしょうか。

中型、大型犬の場合も、肩までお湯に浸けるようなことはやめてくださいね。

犬をお風呂に入れる場合の湯の温度は?

犬は人間よりもずっと低い温度で入浴させましょう。

目安としては、犬の平均的な体温である、37度前後が理想です。

人間が洗顔する時の、「ちょっとぬるい」と感じるくらいの温度が、犬にとってはベストです。

仮に人間が適温と感じる温度のお湯を犬に当てると、火傷のような状態になることもあります。

また、必要以上に皮脂を落とすことにもなりかねません。

冬場に37度くらいだと「冷たいのでは?」と人間は感じてしまいますが、犬にとってはそれが適温だということを理解してあげてくださいね。

犬がお風呂を好きになる方法とは?

全身を濡らされ、自分の臭いを消されてしまうため、お風呂があまり好きではない犬は意外に多いものです。

シャワーの音に驚いて逃げ回ってしまったり、入浴の間中ブルブル震えて怖がったりする犬もいます。

小型犬であれば多少動き回っても何とかなりますが、中型犬や大型犬だと手に負えなくなってしまいますよね。

しかし犬を清潔に保つ上で、入浴は必要なことです。

少しでも犬のストレスを和らげ、協力的に入浴してもらえるために、私達はどんな工夫ができるでしょうか。

犬がお風呂を好きになる方法をご紹介します。参考にしてみてくださいね。

お風呂が好きになる方法

POINT

基本的には、以下の2点を意識してみましょう。

1.犬が苦手なことはしない
2.犬とのコミュニケーションを大切にする

例えば犬の体を濡らす時、シャワー全開で濡らせば早くできますが、シャワーの音とお湯の勢いに驚いて怖がってしまう犬がいます。

もしも愛犬がシャワーが苦手だと感じたら、恐怖を感じさせない工夫をしてみてはいかがでしょうか。

シャワーの勢いをゆるめる、両手でお湯をすくって掛ける、手桶を使うなど、色々な方法を試してみるのも効果的です。
また、シャワーヘッドを犬の体に密着させて撫でるように当てると、シャワー音や勢いを感じることなく濡らすことができます。

ところで、入浴中、飼い主さんはどんな顔をしていますか?

もしかしたら、犬を綺麗にすることに夢中で、怖い顔をしていませんか?

真剣なまなざしで見られ続ける犬は、「怖い」と感じるかもしれません。

歯医者さんに行った時のことを思い出してください。無言で自分の口に器機を入れ、突然歯を削り出したりしたら怖くないですか?

「今から歯を削りますよ~」「もし痛かったら左手を上げてくださいね~」などと声を掛けてもらえたら、少し安心できませんか?

犬もこれを同じではないでしょうか。

「体を濡らすよ~」「上手にできてるね~」などと、笑顔でコミュニケーションを取りながら入浴させることで、愛犬もお風呂を楽しむことができ、好きになれるかもしれませんね。

お風呂に入れる場合の注意点とは?


実際に犬をお風呂に入れると、様々なことが起こります。

想定されることにあらかじめ対応しておくことも大切です。

お風呂に入れる前に、愛犬の観察もしっかり行いましょう。

また、入浴中に起こる出来事への対処や、入浴後の仕上げなど、入浴には注意すべきことがいくつかあります。

次の項目で、注意点を詳しく見ていきましょう。

人間用の入浴剤は使わない


トリミングサロンによっては、「炭酸泉入浴」をしてくれるお店があります。

犬の皮膚に炭酸泉が働きかけることで代謝を促し、抵抗力をつけてくれる効果があります。

また、血行促進により被毛の状態が良くなることもあります。

しかし、これを自宅で実践しようと、人間用の入浴剤を使用することは危険です。

人間用の入浴剤は人間の皮膚やお湯の温度に合わせて作られているため、犬に使用した場合は刺激が強すぎるのです。

また、人間用の入浴剤は、リラックス効果を高めるための香料や着色料が多く使用されています。

人間には適していても犬には悪影響を及ぼすおそれがあるため、使用は控えましょう。

お風呂後の乾かし方


入浴後、タオルドライである程度の水分を吸収したら、ドライヤーでしっかり被毛を乾燥させましょう。

生乾きの状態にすると、皮膚に雑菌が増え、トラブルに発展することがあります。

ただし、「完璧に乾燥させなくては」と、長時間高温のドライヤーを当て続けることで熱中症になり、命の危険にさらしてしまうことがあるため、十分にご注意ください。

短い時間でドライヤーを済ませるには、タオルドライを念入りに行う、風力の強いドライヤーを使用するなどの工夫も必要でしょう。

また、最後はHOTではなくCOOLに切り替えて、温まった体をクールダウンしてあげるのも効果的です。特に夏場のドライヤーには注意が必要です。

可能な限りドライヤーをかける場所を涼しく保ち、愛犬の様子がおかしくないかも観察してくださいね。

耳に水が入った時の対応

シャワーを当てていると、犬の耳に水が入ることがあります。

そんな時は、コットンや綿棒でしっかり水分を取り除いてあげると良いでしょう。

すぐに対処できない時は、いったんシャワーを止めてみてください。

犬は耳に不快感を覚えると、全身をブルブルっと震わせて耳の中の水分を吹き飛ばします。この時、飼い主さんはたっぷりと犬から飛んできた水を浴びることになりますが、怒ったりやめさせたりはしないでくださいね。

耳の中の水を吹き飛ばすことで、同時に耳垢が取れて綺麗になることもあります。ただし、耳垢を落とすためにわざと耳の中に水を入れることもやめてくださいね。中耳炎の原因になることもあります。

耳の場合に限らず、犬は入浴中に何度も体を震わせる動作をしますが、やりたいようにさせてあげてください。そうすることで、ストレスを緩和していることもあります。

嫌なお風呂をがんばって我慢しているので、体を震わせるくらいは好きにさせてあげましょう。

転倒防止のマットを準備


お湯を当てるたびに嫌がって動き回る犬がいます。

シャンプー液を付けている時などは、タイルが滑りやすくなっているため、転んで怪我をしないように注意が必要です。

すぐに動き回ってしまう犬の場合は、転倒防止のマットを浴室の床に敷くことをおすすめします。

滑りにくく爪で踏ん張ることもできるため、足元の不安定さにストレスを感じてしまう愛犬にも効果的でしょう。

使い終わったあとによく洗って天日干しすれば、衛生的ですし、ロール状のマットであれば巻いて収納できるので場所も取りません。

適当なものが見つからなければ、ホームセンターで売っている子供用のビニール製のお風呂用マットでも代用可能ですよ。

犬の体調を見る

定期的にお風呂に入れなければ!と、決まった日にお風呂に入れようとするかもしれませんが、その前に犬の様子にも目を向けてみてください。

散歩でいつもよりたくさん歩いて疲れていませんか?

いつもより食欲がなくて疲れた様子はありませんか?

犬の様子に少し違和感を覚えるようなことがあれば、入浴を見送る方が良いでしょう。

月に2回の入浴が1回になれば、体臭が気になることもあるかもしれませんが、体調が悪い犬を入浴させれば、体臭以上の問題が起こることもあります。

どうしても2回入れたいと思うなら、1週間ずらしてみるなど臨機応変に考えてみましょう。人間以上にお風呂は犬に負担をかけます。

犬は自分の匂いがなくなると、体調が悪くても入浴後に大騒ぎで動き回ります。

それがおさまった時、犬はさらに疲れ切って体調を悪化させてしまうかもしれません。無理をさせないように注意しましょう。

犬がお風呂で震える理由と解決方法

多くの犬が、お風呂の時にブルブル震えます。

お湯の温度が低いのかな?と思うこともあるかもしれませんが、実はお風呂に入った瞬間に震えていることが多いのです。

あまり震えが強いと、飼い主さんも心配で何だかかわいそうに思えてしまいますよね。

犬がお風呂で震えるのはなぜなのでしょう。犬が震えた時に、飼い主さんがどう対処したら良いかも考えてみましょう。

愛犬が震える理由とは?

POINT
犬が入浴で震えるには、次のような原因が考えられます。・不安やストレスなどの恐怖を感じるため
・寒さのため
・病気あるいは体調不良のため
普段やんちゃで元気な犬でも、お風呂に入れられると感じると、怖くてブルブル震えてしまうことがあります。トリミングサロンに連れて行く時も、サロンが近づいてくると震える犬がいるほどです。

また、冬場はお風呂場がとても冷え込んでいることがあります。物理的な寒さで震えていることもあるようです。

そして一番心配なのが、体調不良による震えです。いつもは平気なのに、ある時だけ震えるような場合は、病気の可能性もあるので無理をさせないようにしてくださいね。

愛犬が震えてしまう解決方法とは?

では、震えが起きた場合、どう対処したら良いでしょうか。

恐怖で震えている場合は、その気持ちを少しでも和らげる必要があります。

シャワーの使い方を変える、香りを抑えたシャンプーに変更する、時々優しく話しかけながら洗うなどのスキンシップを取りながら行えば、改善することもあります。

寒さで震えてしまう場合は、あらかじめ浴室暖房で暖めたり、シャワーなどを出して室内の温度を上げておくなどの工夫で対応できるでしょう。体調が悪そうであれば、入浴自体を見送りましょう。

いつから体調が悪かったかなどにも気を配り、場合によっては、犬を動物病院に連れて行くことをおすすめします。

状況が悪い中で無理強いすれば、その後の入浴がもっと犬の心と体の負担になります。

まとめ

犬の入浴は、人間の子どものように言葉で説明して納得させることができない分、少し難しいかもしれません。

しかし犬にとっても入浴は必要なことです。

何もかも初めからフルコースで行うのではなく、少しずつ慣らしていくのも良いかもしれません。

犬を清潔に保ってやるため、無理のない範囲から始めて、入浴が飼い主さんと犬とのコミュニケーションを育む場にできると良いですね。

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