
犬にイカは絶対ダメ!スルメならOK?与える場合の注意点などを紹介
2020/06/12
目次
犬はイカを食べることができる?
食いしん坊のワンちゃんってすっごく可愛くて、食べたがったら「しょうがないなぁ~」とついつい何でもあげちゃいますよね。
でもその行動、とんでもなく危険ですよ。とくに、何も知らずにおつまみをあげてしまうお父さん!
おつまみに使われる食材は、ワンちゃんにとって毒になるものが多く、おつまみでメジャーなイカもその1つなんですよ。
【結論】生のイカは絶対ダメ
生のイカにはチアミナーゼという、ビタミンB1を分解する酵素が含まれています。
ビタミンB1が分解されて足りなくなると、まず食欲がなくなったり、唾液が多くなるという症状が出ます。
そしてひどくなると急に痙攣したり、めまい、手足になんらかの異常が起こります。
猫がイカを食べると腰を抜かすという話もありますし、人間もビタミンB1が不足すると、脚気(かっけ)という足がしびれたりむくんだりする症状が出ます。
イカを食べてしまっているワンちゃんは、これらの症状が出ていないか確認してみましょう。
理由①中毒症状を引き起こす
イカの内臓には、「アニサキス」という寄生虫が潜んでいる場合があります。
この寄生虫が体に入ると、激しい腹痛と嘔吐を引き起こします。これに加えて中毒症状も引き起こすので、ワンちゃんに苦しい思いをさせたくなかったら、生のイカを食べさせるのはやめましょう。
アニサキスはイカ以外にサバ、サケ、アジなどの魚にも潜んでいることがあります。
1年に数回ニュースで、サバの押し寿司を食べて救急搬送された人の話が出ますが、それもアニサキスの影響です。
人間でも我慢できない痛みだということは、覚えておいてくださいね。
理由②消化に悪いため
人間の食べるものはだいたいぺろっと食べてしまうワンちゃんたちですが、海産物を消化するのは苦手な内臓を持っています。
というのも犬の祖先であるオオカミたちは、森などの陸を中心に生活していて、動物の肉ばかり食べていたので魚などを食べる機会がほとんどありませんでした。
そのため消化不良を起こしやすく、少量を食べただけでも下痢や嘔吐をしてしまうこともあります。海産物をあげた次の日の糞の状態は、しっかり確認しておきましょう。
加熱したイカはOKでスルメはダメ?与え方の注意点
生のイカで危険だと紹介した「アニサキス」や、ビタミンB1を壊す「チアミナーゼ」の効果は、加熱することでほとんどなくなります。そのため加熱したイカはOKと言われています。
ですが、同じイカでもスルメはまた別の注意点があります。
それは「塩分が強すぎること」と「お腹の中で詰まってしまう可能性がある」ということです。
注意点①小さくカットする
焼いたイカをあげる際は、できるだけ短い時間で消化できるように、小さくカットしてあげましょう。
犬は噛み千切るための立派な犬歯はありますが、食べ物を細かくすりつぶすための歯がありません。
少量でも内臓にかかる負担はとんでもないので、ワンちゃんがそのまま飲み込んでも大丈夫なくらい、小さくした方が安全です。
みじん切りくらいの大きさがベストだと思います。また、食べさせている間・食べた後しばらくは、異変がないかしっかり様子を見てあげてくださいね。
注意点②与えすぎないこと
カロリーが低く、タンパク質や必須アミノ酸・ミネラルが豊富なイカですが、何事も与えすぎはいけません。
普段のご飯で十分なカロリーなのに、低カロリーだから大丈夫とイカをあげれば太ります。
それに栄養豊富だからとイカをあげている場合、イカと同じ栄養は他の食べ物からも摂ることができます。消化不良などのリスクを考えると、逆に栄養をムダにしているかもしれません。
焼いたイカをあげたいときは、1日の総摂取カロリー内に収まって、なおかつ消化不良にならないよう注意を払ってあげましょう。
犬がイカを食べた時の対処方法
生のイカの怖さや、焼いたイカやスルメでもあげかたを気をつけないと、ワンちゃんを苦しめてしまうとお話ししました。
ここまでしっかり読んでくれているあなたなら、自分からイカをあげることはないと思います。
ですが、家族の誰かがうっかりあげてしまった…なんてことになったら、どう対処すべきか。念のためにお話ししておきます。
対処方法①少しだけ様子を覗う
ワンちゃんがイカを食べてしまうシチュエーションとしては、ゴミ箱を漁って食べたか、家族の誰かがあげたときですよね。まずどのくらいの量を食べてしまったのか把握しましょう。
少量ならビタミンB1を壊す「チアミナーゼ」の影響はほとんどないと思います。
ワンちゃんがけろっとしている場合は、そのまま少し様子を見てください。
ご飯のときに食欲がなかったり、ふらふらしている、唾液が多いなと感じたら病院に連れていくことを検討しましょう。
対処方法②動物病院で診療
少量であっても心配なのは、寄生虫の「アニサキス」の影響です。人間でも救急搬送されるくらいの激しい腹痛と嘔吐を引き起こします。
家でできる対処はほとんどないので、嘔吐した時点ですぐ病院に連れて行きましょう。
大量に食べた場合、ビタミンB1を壊す「チアミナーゼ」の影響も心配です。痙攣やめまいを起こしている場合は重症なので、この場合もすぐに病院に連れて行きましょう。
子犬なら元気がないだけで変だと感じますが、成犬の場合じっとしているワンちゃんも多いと思います。
動物は痛みがあっても気づかせない生き物なので、飼い主さんがしっかり小さなサインを見つけてあげましょう。
まとめ
栄養豊富だからとおやつにあげてしまいがちなイカですが、少量でもワンちゃんにとっては毒です。
イカと同じく低カロリーで、栄養豊富な食材はたくさんあります。イカ以外のもので、ワンちゃんを気遣いましょう。
うっかり食べさせてしまった場合は、大事に至らないようにワンちゃんの小さなサインを見逃さないでくださいね。
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