犬に布団は必要?犬が布団に潜る理由と注意点
2022/01/12
目次
犬に布団は必要?
地域によって特に厳しい真冬の寒さは、愛犬の体調やシニア犬・持病の有無などによって布団を用意してあげたほうが良い場合があります。
また、体温調整が上手にできないパピーやシングルコートの犬は寒さに弱いので、愛犬の状態をよく考えて配慮してあげましょう。
人と同じで、あまりに寒い環境にいることによって体調を崩したり食欲不振になったりして健康にも影響が出てしまいます。
特に夜中や明け方に気温は急降下しますので、部屋を温めていても暖房を止めたあとの愛犬のベッド周りの温度管理として適切な種類を用意します。
犬が布団に潜る理由
愛犬と一緒に寝ている飼い主様は、布団に潜り込んでくる愛犬の可愛らしい仕草に毎晩癒やされているのではないでしょうか。
寝返りが出来なくて体が痛いな、と思いながらも幸せな気分を感じる瞬間でもあります。
でもなぜ、布団に潜るのかご存知ですか。
布団に潜る犬の気持ちをご紹介していきます。
飼い主の匂いがするから
大好きな飼い主様の匂いは、愛犬が一番落ち着くことができます。
信頼している人の匂いがある布団は、ゆっくりと安心して眠れる場所でしょう。
スリッパを咥えて持ち去る犬や、飼い主様が履いている靴下を脱がせて奪っていく犬の動画を見たことはありませんか。
実際に、一緒に暮らしている飼い主様の匂いを嗅いだ犬は、大好きな感情や安心を感じていると科学的に根拠のある研究も行われているようです。
匂いが強く残っているものを好む犬は、家族である飼い主様を近くで感じてリラックスしているんですね。
飼い主と一緒にいたいから
お散歩で他の犬に会ったとき、「お友達なんだから仲良くね」とか、上手に挨拶できない愛犬に「お友達」がいないから可愛そうと思うことはありませんか。
確かに同じ犬同士で仲良くしている姿は、とても可愛らしく嬉しいことかもしれません。
ですが、愛犬は自分を一番に考えて愛してくれる飼い主様がいてくれれば幸せなんです。
一緒にいてくれて可愛がってくれる存在である飼い主様と、眠るときも一緒にいたいと感じているからこそ同じ布団に潜ってくれるんですね。
寝心地が良いから
犬は柔らかいものが好きで、とても心地良いと感じます。
暑いときはフローリングや玄関など硬くてひんやりした場所で過ごすこともありますが、頭だけはタオルやペットベッドの上に乗せていることもありますよね。
愛犬の居場所が決まっていない段階で、床に柔らかい敷物やクッションを置いておけば高い確率でその上に落ち着くでしょう。
他にもソファや座椅子など、人がいないときにいつのまにか乗っている姿を見ることも多いのではないでしょうか。
寝心地と柔らかい感触を感じられる布団は、人だけではなく犬にとっても気持ちの良い場所なんです。
寒いと感じているから
どちらかというと暑さには弱く寒さには強いといわれている犬ですが、寒くても平気なわけではありません。
前述のとおり、シングルコートの犬種やシニア犬など一部の犬は寒さによって体調を崩すこともあり、健康な犬でも寒いよりは適温を好みます。
特に昨今は、大型犬でも室内で育てる傾向にありますので寒さをより感じやすくなってきました。
温かい場所で眠ることは、犬にとって至福の時間でもあります。
狭い場所で安心だから
はるか昔、犬の祖先は敵から身を守るために狭い穴蔵で家族や仲間と共に眠りにつきました。
お互いが密着して過ごせば温かいばかりか、目の届かない背後も仲間がいてくれる安心感でゆっくり眠れたようです。
また、子育てにも活用されていた狭い空間は独り立ちするまで寂しさや不安を感じず過ごした経験が刷り込まれ、その頃の習性が現代の犬にも残っており狭く暗い布団の中に潜ると安心できるのです。
犬が布団に潜る際の注意点
犬が布団に潜ることは、安心感を与える良いことに思いますが危険な場面も多々存在します。
飼い主様にとって困ってしまうことが起きる可能性もありますので、注意が必要となります。
犬の性格に合わせて飼い主様が対処して、安全な環境を用意してあげましょう。
マーキングをする
布団は犬にとってお気に入りの場所である一方、自分の居場所としてマーキングしてしまう犬も少なくないようです。
個体差はありますが、犬の本能的な行動として縄張りを主張するためともいわれています。
もし万が一、布団にオシッコをされても騒がずに拭き取りと洗濯を行ってニオイが残らないようにします。
他にも、ベッドの場合に自分で降りられなくなってトイレまで間に合わずに漏らしてしまうことも。
犬専用のスロープや簡易階段などを設置し、降りたいときに自由に動けるように配慮してあげましょう。
ホリホリしてしまう
前足で一生懸命、布団をホリホリして寝床を整える様子は見ていてとても微笑ましいものです。
しかし、力の強い犬や大型犬の場合は特に、ホリホリが強すぎて布団が破けたり中綿が飛び出たりして飼い主様が驚くような状態になる可能性も考えられます。
カバーを丈夫なものに取り替えるなどの工夫が必要となります。
また、昼間にしっかり体を動かして疲れた状態にすることも対処法としてある程度は有効と考えられています。
いずれにしても、愛犬の性格や体調を考えて掘らなくても安心して眠れるようにしてあげたいですね。
怪我の危険性がある
飼い主様が見ていないところで、愛犬がベッドから飛び降りて怪我をしたり腰を痛めたりすることもあります。
何かあっても眠っていると対応が遅れてしまい、愛犬が怪我をしても朝までそのまま、ということも考えられます。
一方で、飼い主様が寝返りしたときに愛犬を潰してしまう・落としてしまうといった事故も少なくありません。
超小型犬やシニア犬は落ち着いて眠れない場合もありますので、一緒に眠るときは十分注意してあげてください。
犬が寒がっているサインは?
愛犬が寒がっているサインを逃さずに温かさを保ってあげることで、健康と心の安定を守ることが大切となります。
では、愛犬のどんな様子で判断すればよいのでしょうか。
体をコンパクトに縮めている
体を丸めてできる限り冷たい空気に体が触れないようにします。
鼻先を自分の尻尾で覆うような形となり、鼻から取り入れる空気の冷たさを和らげているともいわれています。
自分の居場所でこのようなポーズの場合は安心感も感じられるようですが、犬の体を触って冷えている場合は寒いと感じている目安となるでしょう。
ベッドから出てこない
朝、いつも起きている時間になってもベッドから出てこないことも寒さを感じているサインと捉えましょう。
人も寒い日の朝は、布団から出るのが嫌ですよね。
なかなか起きられない状態なのは、冷たい空気に触れるのを嫌がっていると考えられます。
体を寄せてくる
飼い主様や家族にピッタリと体を寄せてきたり膝の上に乗ってきたりしているときは、暖を取るための仕草といえます。
ですが、信頼している飼い主様に日頃から体を寄せやすい犬の習性から、甘えている可能性もあります。
いつもと違う様子が見られたら寒がっているのかもしれないので、よく観察して適切な対応を心掛けましょう。
犬の寒さ対策
愛犬を寒さから守り、快適な生活を送ってもらうために必要な対策を施しましょう。
でも、具体的にはどうしたら良いのか犬飼い初心者さんは特に悩みどころかもしれません。
危険の少ない方法を、愛犬の性格や体調に合わせて選んであげてください。
犬用のこたつに入る
最近は犬専用のこたつが売られているのをご存知でしょうか。
人用のこたつを小さくしたような形をしており、布団を掛けて使用しますので電源が入っていなくても冷たい空気が遮断されてぬくぬくと過ごしてくれるでしょう。
四方が囲まれている安心感と適度な暖かさは、飼い主様が留守中でも心配なくお留守番してもらえるはずです。
「中に入れても出てこれなかったら・・」と不安な飼い主様には、布団の一部がカットされているタイプや出入りしやすいようにノレンのように短くなっている布団も販売されています。
性格や体力に合わせて選択肢が多く、多頭飼いにも適しています。
湯たんぽを使う
昔から使用されてきた湯たんぽは、火を使わずに暖かさを長時間キープすることができるので最近ではまた良さを見直されてきているアイテムです。
ですが、体を動かしにくいシニア犬は特に気づかないうちに低温やけどの可能性も考えられます。
飼い主様が側で注意してあげられないときは、使用を控えたりタオルを巻いたりして調節し安全面に配慮してあげてください。
お湯を入れるタイプの他に、電子レンジで中材を温めて使用するタイプもあります。
他にも、噛じりグセのある愛犬には固いプラスティック製のタイプを選ぶなど素材や大きさも様々に販売されています。
冷暖房のエアコンを活用する
大型犬や部屋の中でフリーにしている場合、お部屋のエアコンを入れてあげると愛犬がどこにいても暖かさをキープできる手軽な方法として活用できます。
愛犬だけでなく飼い主様や家族も一緒に暖かさを感じられるので、気温の変化に上手に対応してあげることが可能です。
最近では外出時にスマホからエアコンの操作もできるようになり、お留守番も安心して体調管理をしてあげられるでしょう。
ペット用のヒーターを使用する
ペット用の小型のヒーターも種類が増えてきており、愛犬のベット周りに簡単に設置することができます。
コの字型で立てて使用するタイプや、サークルの床面に置いて下から温めるタイプなど様々な形から選べます。
愛犬が暑さを感じたときに逃げられるように、サークルで使用する場合は何も置いていないスペースを確保することも大切です。
大きさもたくさんあり、サークル内のスペースが取れない場合は小さいタイプを選ぶと良いでしょう。
まとめ
もふもふの体は見るからに温かそうで、つい寒さ対策もおざなりになりがちかもしれません。
年齢や体調・犬種や環境によって、犬にも寒さ対策が必要となります。
愛犬の様子をよく観察して、適切な体調管理をしてあげてください。
また、せっかく暖かい環境を作っても快適に過ごしてもらわないと意味がありません。
暑くなったときにクールダウンできるスペースや、飲水の設置も忘れずに用意してあげましょう。
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