犬の多頭飼いには注意が必要?6つの注意点やメリットなどを詳しく紹介
2020/06/03
目次
犬の多頭飼いは注意が必要?
愛犬を1匹飼っていると「1匹だったら可哀そうだな」「兄弟を作ってあげると毎日が楽しく過ごせるのではないだろうか」と考える方も多いのではないでしょうか。
犬を飼うという事は命を預かるという事ですので、「多すぎて面倒が見切れない」では絶対にダメなのです。
そして、頭数が増えると必然的に費用もかかってきますので、そこも考えないといけませんし、その他にも多頭飼をしようと思っている方は注意が必要な事がいくつかあります。
そこで、今回は多頭飼いについてご紹介していくのですが、まずは、多頭飼いをする際に注意しないといけない事をご紹介します。
注意点①犬の大きさの違い
多頭飼いをする際、同じ犬種でないといけないという訳ではなく、犬種はどんな犬種でもいいのですが、大きさをまずは考えてみて下さい。
大幅なサイズの違いがあると思わぬケガの原因にもなりかねません。
チワワやヨークシャーなどの超小型犬を飼っていて2匹目に20㎏を超えるような中型犬を同居させる場合、大きな犬は遊んで噛んだつもりでも小さな犬にとっては致命傷になる事もあります。
噛まなくても少し足が当たっただけで、骨折をしてしまったり、寝ている時に上に乗ってしまうなどの危険性も出てくるでしょう。
また、犬の習性から小さくて動き回る物を見ると思わず飛び掛かってしまう事もあったりと、大きな犬は比較的温和な性格をしていますが、本能的にこのような事に出くわす事もありますので注意が必要になってきます。
注意点②経済状況
犬を何匹も買うという事は、それに伴い出費も倍々に嵩んでいきます。
多頭飼いを始めてみたものの「経済的に余裕がなくなったから放棄」などは絶対にあってはならないものです。
ですので、頭数が増えてもきちんとした管理が可能なのか、しっかり検討するようにして下さい。
頭数を増やす前に、どんな犬種にするのか(中型犬や大型犬であれば小型犬の倍以上の費用がかかってきます)、年間にかかってくる医療費・トリミング費用・食費・その他にかかってくる諸々の費用など概算してみてからそうするのかを決めるようにしましょう。
注意点③先住犬のストレス
多頭飼いする場合、最初から一緒に複数まとめて飼う場合と、先住犬がおり、追加で新しい犬を飼うという場合があります。
最初から一緒に生活している場合は問題ないのですが、先住犬がいる場合は、先住犬が新しい子を受け入れる事でストレスを感じていないかと注意しなければなりません。
先住犬が複数いる場合は、そこまでストレスに感じるという事はないようですが、先住犬が1匹の場合は、かなりのストレスになると言われています。
今まで飼い主さんを独り占め出来たのに、同居犬が来た事によって、生活が一変するわけです。
そこからやきもちや新しい犬の溶射ないじゃれつきは体調を崩す原因になりやすいのです。
性格が甘え上手な先住犬ほと、この傾向が強く、ストレスから下痢や吐き気・食欲不振を起こす事があります。
おおむね2週間~3週間もすれば慣れてしまいますが、あまりに重度な症状であれば病院へ連れていくようにしましょう。
注意点④顔合わせはケージ越し
新しい犬を迎え入れると決めた場合、先住犬と顔合わせをさせる事になりますが、この時、いきなり目の前に連れていくのはNG。
このような事をすると先住犬が困惑してしまいます。
あまりに困惑してしまい動揺してしまった結果、飛びついたり噛みついたりする危険性もありますので、まずはゲージ越しの顔合わせから始めましょう。
新しく来た子が子犬であれば病気を持ってくる場合も多いですし、ゲージ越しの顔合わせなら病気の感染の確率も少なくなります。
ゲージ越しに喧嘩する様子がなければ、飼い主さんの監視の下で、一緒に遊ばせたりしながら徐々に慣らすようにしていきましょう。
注意点⑤子犬が持つ病気
子犬が持ち込んで感染する病気の代表はケンネルコフという呼吸器の感染症や耳ダニなどの寄生虫が多いと言われています。
しかし、先住犬にワクチンを接種していれば、重篤な病気が感染する事はないので安心して下さい。
すでに複数飼育している状況で子犬を新たに飼う場合、感染症の広がりを防ぐために1週間ほど新しくきた子犬だけを隔離して飼育する検疫期間を設けるとなおいいでしょう。
検疫期間を設ける事ができれば、なんらかの病気を持ち込んでいてもその期間の間に発見できて感染が広がる前に対処する事が可能です。
注意点⑥性別
同じ犬種の場合は、オスとメスを組み合わせると子供ができてしまうかもしれません。
相性がありますので、オスとメスと一緒にしたら必ず子供ができるというわけではありませんが、確率でいうと50%ほどでしょう。
子供ができてもいいのであれば問題はないのですが、子供が増えたら困るという方であれば避妊手術や去勢手術も必要になってきます。
ですので、繁殖の事も考えて飼う性別を決定する必要があるでしょう。
オスとメスの組み合わせの方が仲良くしやすいというイメージですが、同姓同士でも十分仲良くする事はできます。
繁殖の考慮も必要ですが、先住犬の性格の考慮も必要かもしれませんね。
犬の多頭飼いする場合のしつけやルール
多頭飼いを行う前に、どんな風にしつけを行い、どんな飼い方をすれば愛犬たちが仲良く生活していけるのかを考えないといけません。
全ての愛犬に同じように可愛がるのはもちろんですが、同じようにしつけやルールも重要になってきます。
しつけやルールをしっかり身に付けさせておかなとトラブルが発生するもとになってしまいますので、ここでは多頭飼いをする場合のしつけやルールについてご紹介していきます。
褒める順番は先住犬から
犬は元々群れで生活をする生き物ですので、上下関係を重視する傾向があります。
多頭飼いにおける群れのリーダーは、飼い主さんで、先住犬は単身で飼われていた時からリーダーから愛されているのは自分であると認識しています。
新しく迎えた犬にばかりに目を向けてしまうとやきもちを焼いて問題行動を起こしたり、体調不良になったりと精神的に不安定になってしまい、新しく来た犬にも影響を与えかねません。
そうならないように、しっかり順位付けをする意味でも褒める場合は先住犬から褒めるという事を忘れないようにして下さい。
犬達の関係性は自然に任せる
子犬はとにかくハイテンションで、家の中を走りまわったり、跳ねたりし勢いが衰える事が中々ありません。まだ良し悪しがわかっていないので、飼い主さんにも先住犬にも遠慮なく向かってきます。
迎えたばかりの頃は先住犬もどのように接していいのかわからないし、何だか鬱陶しい的な感じで一緒の空間にいない場合が多いのですが、ある日先住犬が見かねて子犬に「ワン!!」と一喝し、子犬が大人しくなったなんて声も多く聞きます。
飼い主さんから先住犬が怒った!ケガをしてしまうかもと焦ってしまうかもしれませんが、これは先住犬が子犬に対し「それはダメよ!」と教えているのかもしれません。
家でやってはいけないルールを一番知っているのは先住犬でそれを子犬に教えているのです。
犬同士の関係性は飼い主さんが作るのではなく、犬同士で自然に任せるのがいいのかもしれませんね。
犬の多頭飼いのメリット
多頭飼いをするにはそれなりの覚悟が必要ですし、楽しいばかりではありません。
しかし、そのようなデメリットばかりではなく、メリットも沢山あります。
そこで、ここでは多頭飼いのメリットについてご紹介していきたいと思います。
犬同士で遊ぶことでストレス解消
オオカミを祖先に持つ犬は、元々大自然の中を走り回って生活をしてきました。
現在は、犬も家族の一員として考えるようになり、室内飼いが多くなってきましたが、その結果、思い切り走り回ったり遊んだりする機会が少なくなってしまっているのが現状です。
運動不足になると、身心共に健康的ではなく、ストレスをため込んでしまい、噛みつきや無駄吠えなどの問題行動の原因になる事も出てくるのです。
おでかけやドッグランに行って定期的にストレスを発散させてあげる事でももちろんいいのですが、できれば毎日運動させてあげたいもの。
そんな時に多頭飼いをしていると飼い主さんが遊んであげなくても、犬同士で勝手に遊んでくれますので、運動不足やストレス解消になりとても良い事と言えるでしょう。
歳の違いが健康に繋がる
一緒に暮らしている愛犬同士に年齢の差がある場合、上の子は下の子の運動量に合わせて生活をするようになります。
健康的に「ちょっと頑張って運動する」という事ができると、若さを保つ秘訣になり、歳の割には元気な子という年齢の取り方ができるようになるでしょう。
下の子も上の子がいる事で、学ぶ事が多くあり、何があっても守ってくれるという安心感もありますので心身共に健康的でいられるでしょう。
お留守番の時も楽しい
犬は基本良く寝ますので、お留守番の時は寝ている事が多いのですが、一匹で留守番をしていると帰宅した時に部屋の中が荒らされていたり、いたずらをしたりという子も沢山います。
これは一人で留守番をさせられた、置いていかれたという寂しさなどから引き起こされるものですが、多頭飼いをしていると、留守番の際にも、他の犬もいますので、一緒に遊びながら楽しく留守番ができるようになります。
現に、一匹では留守番させられなかったけど、家族を増やしたら大人しく留守番をしてくれるようになったという声も多く聞かれています。
人間も一人でいると寂しいのと同じで、犬も同じなのです。
まとめ
今回は、犬の多頭飼いについてご紹介してきました。
多頭飼いは大変というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、飼い主さんの覚悟があれば大変な事はあっても楽しさは倍増します。
そして、多頭飼いならではのメリットも沢山ありますので、悪いイメージばかりではないという事を今回この記事を読んでわかって頂けると嬉しいです。
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