愛猫のおひげには実は秘密がある!?おひげの種類と4つの役割

2020/02/19

目次

猫のひげは切ってはいけない!


猫のひげは切ってはいけないと聞いたことがありますか?猫を飼っている人や、これから飼い始めるという人は知っておいてもらいたいのが、猫のひげが猫にとってどれだけ重要な役割を果たしているのかどうかです。猫のひげがどこにどれだけ生えていて、それぞれどのような役割をしているのかをわかりやすく解説します。この記事を読んで猫のひげについて詳しくなったら、飼い猫や近所にいる猫のひげの様子をゆっくり観察してみてくださいね。

猫のひげの役割とは?


猫のひげには種類があります。口の横、目の上、頬、あご、前足の後ろの5ヶ所に生えています。ひげの本数は個体差がありますが、多い子で50本から60本です。それぞれ生えている部位によってひげの種類は異なります。今回の記事では、各部位に生えている猫のひげの種類と、役割について紹介します。

POINT
・空気の流れを感じ取れる
・感情表現ができる
・平均感覚を保つ

この3つの役割を具体例を織り交ぜて、実際に猫を飼っている人の参考になるようわかりやすく解説します。

猫のひげの種類

猫のひげは子どものお絵かきでよく描かれる口吻(こうふん)だけでなく、全部で5か所から生えています。
眉上毛は目の上に生えている長いひげです。瞳や頭部の危険を察知できるセンサーの役割があります。
上唇毛と口角毛、頬骨毛がいわゆる「猫のひげ」と呼ばれている部分に生えています。上唇毛は左右それぞれ12本ずつ生えています。口角毛は上唇毛の上に1~2本生えている短い毛です。頬骨毛は目の横下に1~2本生えています。これらのひげは、体よりも先にある障害物を察知して狭い道を通れるかを測る役割を果たしています。
下唇毛は顎に生えている短いひげです。このひげは、猫の視界に入りずらい顎の下の障害物を察知します。地面を這う時に身を低くくして進むときに障害物で喉を傷つけるのを防ぐ役割があります。
これらの5種類のひげの役割について掘り下げて解説していきます。猫の感情や動き、健康状態などの観察に活用してみましょう。

空気の流れを感じ取れる

猫だけではなく、動物が空間を移動をすることでその動きによって空気の流れに乱れが生じます。猫のひげは、人間には到底感じ取れないようなわずかな空気の流れの変化を感じ取ります。障害物との距離や位置感覚まで把握することができるのも、ひげのおかげです。ひげが風を感じることで、どちらの方角から風が吹いてくるのかも容易に察知できます。風向きが分かると、危険を感じたときに逃げるべき方向を瞬時に判断できます。この役割のおかげで、猫は真っ暗闇でも障害物にぶつからずに毅然として歩くことができると言われています。
本来であれば狩猟動物の猫ですので、外敵の動きを察知する能力にも長けているというわけですね。

感情表現ができる

次に、猫のひげはその猫の精神状態を表しています。飼い猫の健康チェックを行う際は、ひげを注意深く観察してみましょう。例えば、上唇毛の緊張がなく下に垂れている状態のときは、リラックスしています。飼い主に褒められて嬉しいときや、ねこじゃらしで遊んでもらっていたりして嬉しい気分のときは上向きになります。ひげが上向きになっているときは合わせてしっぽも垂直に上がっていることが多く見られます。一緒に遊んでほしい、構って欲しいと感じ取れるときは、コミュニケーションを図るチャンスです。新しい環境に連れて行ったときの情報収集中やおもちゃや食べ物に興味を向けている場合は鼻と口より前向きに広がったりもします。反対にひげが顔より後ろを向いたときは、猫が自分より強いものと直面したりして恐怖を感じています。急な出来事に驚いたり慌てたりしたときもひげは後ろ向きになります。

平均感覚を保つ

三つ目のひげの役割は、周囲の環境をチェックするセンサーになることです。長いひげの先に少しでも触れると感知できるので、細い道でも挟まって動けなくなるようなことはありません。猫のひげには空間把握能力や平衡感覚保持能力があります。顔周りのひげの先端を線で結ぶと、顔を一周する大きな円になります。狭い通路を通り抜けられるかを判断するという役割があるので、ひげが一本なくなってしまうだけでも、途端にフラフラしたり、思うように動けなくなってしまうことがあります。昔からの言い伝えによれば、「猫のひげが切れるとネズミも捕まえられない」すなわち、猫の能力が衰えてしまうといわれています。

猫のヒゲを切るとどうなるのか?


猫のひげには重要な役割があることがわかったところで、いざひげを切られてしまった猫はどうなってしまうのでしょうか?
人間でも真っ暗な道は明るい道と同じような足取りで歩けません。猫も同じようにひげを切ると暗い道を上手に歩くことができなくなります。また、ペットとして飼われている家猫よりも、野生の野良猫の方がひげの本数が多かったり長さが長い傾向があります。しかし、家猫だからひげが必要ないというわけではありません。猫がストレスなく生活するためにはひげが必要不可欠ですので、病院での治療などでどうしてもの場合以外はひげは大切にしてあげてくださいね。

最後に


猫は日本でも海外でも縁起物とされていることが多く、猫のひげも同様に縁起物とされています。日本では金運アップ、ヨーロッパでは恋愛運アップのご利益があると言われています。猫は季節の変わり目の換毛期を迎えます。飼い猫から自然に抜けたひげは財布に入れたり、ラミネートしてお守りとして大切に保管する人も多くいます。しかし、あくまでも猫のひげは猫にとって大切なものです。無理やり抜いたり切ったりは決してしないでくださいね。

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