【要注意!】猫の目が黄色い?黄疸の症状や原因・治療法とは
2021/12/27
目次
猫の黄疸の原因と症状は?
飼い猫の目の色がいつもより違う、前より黄色いと感じた方、今すぐこの記事を読んで大切な愛猫を守ってあげてください。
猫の眼球が黄色いと感じた方、もしかするとそれは猫の黄疸(おうだん)かもしれません。
猫の黄疸は、白眼が黄色い、尿がやたらと黄色い、口の中が黄色い、などの症状が出ます。
猫の黄疸とは、何らかの病気が原因でビリルビンという成分が血中に増えてしまった時、そのビリルビンが、猫の皮膚や粘膜、血管や尿などを黄色く染めてしまうことです。
さまざまな病気によって生じますが、例外なく緊急性が高く、危険な状態であると言えます。早く気付いて対処することが重要です。
猫の黄疸の診断方法
猫の黄疸の診断は、血液検査や超音波検査などで行われます。
まず、猫が貧血があるかどうかを血液検査で確認します。
重度の貧血があれば溶血性黄疸の可能性が高いです。
黄疸があるかどうかは、血液検査でビリルビンの数値を測定することによって確定できます。
さらに原因を調べるためには他の項目も測定する必要があります。
そして、鑑別に最も有用なのが超音波検査です。
胆管の拡張があれば閉塞性黄疸の可能性が高く、拡張がなければ肝性黄疸があります。
猫の黄疸の治療法
では、猫の黄疸が分かった場合、どの様に治療をしていくのでしょうか。
大きく分けると、胆管閉塞がある場合は手術、胆管閉塞がない場合(溶血、肝臓病)は内科治療になります。
猫の黄疸は、原因は何であれ命が危険な状態です。
気付いたらいち早く治療ができる病院に連れて行ってあげましょう。
また、以下には代表的な病気の診断と治療について説明します。
肝リピドーシス(脂肪肝)
肥満気味の猫が、何らかの原因(病気やストレスなど)によって食欲が低下した状態が続くと、体内の脂肪が急速に分解されて肝臓に蓄積します。
これが肝リピドーシス(脂肪肝)です。
最悪の場合、死亡してしまうこともあるため、気付いたら、早めに診てもらいましょう。
肝リピドーシスを治療する場合は、栄養補給をしながら、脂肪の分解を止める必要があります。
方法としては、食道にチューブを入れ、首の横から流動食を投与できるようにします。
チューブを入れるために全身麻酔が必要ですが、口から食が入らない場合は、早めの決断が必要となります。
治療開始後、体内で急激な代謝の変動が生じて状態が悪化してしまう場合があります。
血液検査を頻繁に行い、点滴を調整しながら対処していきます。
状態が安定したら退院し、家でも流動食の投与は続けなければなりません。
猫が自力で食べられるようになるまでの期間としては、数週間~1カ月以上かかる場合もあります。
肥満気味の猫がかかりやすいため、普段から猫を太らせないようにお気を付けましょう。
溶血性貧血
溶血性免疫の異常により、赤血球が壊され、貧血になる病気です。
貧血は急性に起こり、進行することで死に至る可能性もあり、緊急性の高い疾患となっています。
犬では少なくない病気ですが、猫では稀な病気で、発生頻度は0.1%以下ともいわれています。
そのため、猫の「免疫介在性溶血性貧血」はわかっていないことも多いです。
治療方法としては、抗菌剤(+ステロイド)治療や、免疫疾患の可能性がある場合はステロイド治療を行い、タマネギ中毒の疑いがある場合は対症療法を行います。
胆管閉塞
胆管閉塞は、画像検査(超音波、X線)によって診断します。
胆石や胆泥の有無、胆嚢や胆管の拡張の有無などを確認します。
猫は胆嚢奇形が多く、判断が難しい時もあります。
手術が必須となり、リスクも非常に高いです。
そして、手術以外では治療できないのが厄介はところです。
胆石の摘出、胆嚢と十二指腸の吻合、などを行います。
状態が悪いほどリスクは高くなりますので、早めの決断が重要となります。
胆管炎
診断には、猫の年齢、異物摂取の有無、急性か慢性か、食欲の有無などの状況、そして血液検査、超音波検査、細胞診などの検査結果から、胆管炎の仮診断を行います。
胆管炎の原因を大きく分けると、急性の「細菌感染」と慢性の「細菌感染以外」の2通りがあります。
胆管炎の場合は抗菌剤治療が必要で、胆管炎の場合はステロイド治療が要ります。
これらを鑑別するには組織生検が必要ですが、大がかりなものとなるため、最初から行う場合は少ないです。
一般的には、仮診断を基にまず抗菌剤治療を行い、効果が見られない場合は、組織生検やステロイド治療を検討するという流れが多いです。
急性の胆管炎は突然発症するため、予防が難しい病気です。
発症した場合は、集中的に治療することによって完治も可能です。
猫の黄疸から病気を見つける方法は?
定期的な健康診断を受けることが好ましいです。
そうすれば、病気の早期発見に繋がります。
また、普段から尿の色に注意を払う、状態が悪い時は尿や皮膚の色を観察してみるなどを行い早めに黄疸に気付けるようにしてください。
日頃からの意識改革が必要です。
黄疸は危険な状態であることを認識し、気付いたら早めに病院を受診するようにしましょう。
猫の黄疸が出る病気をお伝えしてきましたが、肝臓や胆嚢の病気は、初期段階では症状が分かりずらいことがあります。
いつも通り健康だと思っていたら、健康診断を受けて初めて病気だったというケースもあります。
早期の発見、治療を行うためには、定期的な健康診断が効果的です。
まとめ
今回、説明した内容は知らないと気付けない内容が多いかと思います。
飼い猫が危険な状態にならないためにも、正しい知識をつけて早期発見、治療をしてあげることが猫の寿命を延ばしてあげることにつながります。
皆さんもぜひ、意識をして幸せな猫との時間を過ごせるようにしましょう。
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