犬にもほくろはあるの?メラノーマとの違いとは
2020/09/03
目次
犬にもほくろがある?
犬とのスキンシップの時に、ほくろみたいなものを見つけたら気になりますね。
犬は全身を毛に覆われているので、人間ほど紫外線の影響は多くないと言われますが、やはり鼻の先など毛の薄い部分にはシミやほくろができることがあります。
ほくろそのものは病気ではありませんが、皮膚がんなどの腫瘍との違いを知っておき、気になる場合は早めに診察を受けましょう。
犬にもほくろはある
ほくろはメラニン色素がたくさん皮膚に沈着したものです。
メラニン色素は紫外線などの刺激を受けることで多く発生することがわかっています。
わたしたちが困る肌のシミやほくろも多くの紫外線が関係しています。
そして、それは犬も同じです。
歳を取るとお腹や鼻、唇などにほくろやシミが現れやすくなります。
やはり被毛の薄い部分は紫外線の刺激をたくさん受けることが多いからです。
ほくろは色が均一で周りとの境界線がはっきりしているのが特徴です。
ほくろであればガンにならない?
見慣れない黒いほくろのようなものを見つけると、飼い主は「ガンなのでは?」と不安になってしまいます。
実際「犬 ほくろ」と検索すると腫瘍についてのサイトがたくさん見受けられるからです。
ですが、ほくろがガンに発展することはあまりありません。
見た目は気になりますが、そのままにしておいても問題はなく大丈夫です。
腫瘍には良性と悪性があり、良性腫瘍はほくろの一種と考えられています。
ただ、周囲との境界がはっきりしていない場合や急に大きくなった場合などはほくろと断定できないので、素人判断を避けて獣医の診察を受けましょう。
メラノーマには気をつけて!
犬の皮膚腫瘍として極めて悪性度が高いのがメラノーマです。
メラノーマは悪性黒色腫と呼ばれる皮膚がんの一種で、ほくろと同じくメラニン細胞に関係しています。
進行が早く自覚症状もあまりないので、早期に発見することが難しい病気です。
ほくろと見分けることは重要になりますので、メラノーマの特徴や治療方法、ほくろとの見分け方などを知っておきましょう。
メラノーマって何?
犬の皮膚にできるメラノーマは、皮膚がんの中でもおよそ6%を占める病気です。
黒く色素沈着していてほくろと似ているのですが、ほくろが悪性メラノーマに変化するわけではありません。
また黒くないメラノーマも30%程度あります。
発生する原因は外部からの長く続く刺激と免疫の低下と言われています。
メラノーマは足先や肉球付近、口腔内に発生することが多く、肉眼で発見できる場所なのでスキンシップをいつも行うようにしましょう。
ほくろとメラノーマの見分け方
ほくろもメラノーマもメラニン色素が関係しています。
そのためよく似ているので次の点に注目して観察しましょう。
・境い目ははっきりしているか
・急に大きくなってきたか
・色がまだら
・形が丸やだ円ではない
ほくろはその境い目がはっきりとして形も丸やだ円形なので、そうではなかったり最近急に大きくなってきたように思う場合はメラノーマである可能性があります。
すぐに動物病院で診察を受けましょう。
メラノーマの判断は針を指して一部の細胞を顕微鏡で調べる細胞診というもので診断します。
はっきりしない場合は病理検査や血液検査も行います。
メラノーマの治療方法
メラノーマの治療では外科手術が一番の選択となります。
状況によってはメラノーマ腫瘍の周囲も含めて広い範囲を除去しなければならないケースもあります。
それだけ再発が多い悪性ガンだからです。
抗がん剤はメラノーマには効果が薄く、副作用のリスクも高いため局所的な治療として使われることが多いです。
放射線治療は設備が必要で、取り切れなかった腫瘍部分や手術不可能な部分に行うことがあります。
ただ毎回全身麻酔が必要ですし、放射線でガンをすべて取り除くことはできません。
がん治療の代替療法も研究が進んでいます。
食事により免疫力を上げたり、手術後の生活に十分な配慮をして改善している例も多く上がってきています。
まとめ
犬も人間も紫外線を長時間浴びることでのリスクがあります。
シミやほくろもその結果なのでやはりケアが必要ということですね。
またほくろとよく似たメラノーマという病気もあるため、発見した時はできるだけ診察をしてもらうことをおすすめします。
日差しの暑い時間帯の散歩を避けたり、体の免疫力を上げるように普段から心がけてあげましょう。
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