愛犬が体こすりつけるのは何のサイン?10の愛情表現と病気の可能性

2020/04/24

目次

愛犬が体をこすりつけるのは何かのサイン?

愛犬が体を床や地面にこすりつけている場面はよく見かけます。
この行動にはどんな意味があるのでしょうか?

飼い主に甘えて体をくっつけているとか、本能で匂いを付けているとかいろいろな説を聞きますが、実際のところはどうなのか気になります。

犬の飼い主へのさまざまな愛情表現と体をこすりつける心理を紹介します。
こすりつける体の部分による病気の可能性も探ってみました。
言葉を話せない犬の出すサインだとしたら、しっかり気持ちを受け止めてあげたいですね。

愛犬が飼い主への”10の愛情表現”

愛犬が飼い主へ示す愛情表現を10個まとめてみましょう。

POINT
1笑顔:
目を細めて笑っているのは嬉しくて幸せだから。
一緒に喜んで笑顔になると愛犬ももっとうれしいはず。

2仰向けでお腹を見せたり、背中をくっつける:
犬にとってお腹を見せるのは信頼の証です。
お腹をなでてもらうのが大好きな犬もいます。
また襲われるかもしれない敵には背中を向けられないので、信頼する相手には背中を向けて寝ます。

3しっぽをゆっくりふりふり:
家に帰ると愛犬がしっぽを振ってお出迎え。
好きな相手には右側に大きく振ると言われています。
でも興奮していてもブンブン降るので要注意。

4前足を乗せる:
「遊んでほしい」とか「かまってね」という要求のサイン。

5体をスリスリくっつけてくる:
好きな人への甘えやおねだりの表現です。
頭や鼻をつけてくる子や若い子では体あたりする子もいます。

6ペロペロ飼い主の口元をなめる:
子犬の時に母犬にご飯をもらったときの名残と言われています。大好きな飼い主に甘えているのですが、犬の口の中には細菌がいて感染の注意があります。

7飼い主の服などに囲まれる:
よく靴下や服を咥えて来る犬は飼い主の匂いに安心しているのです。

8おもちゃを持ってくる:
遊んでほしいという要求のサインなので応えてあげましょう。

9飼い主に寄り添う:
側にひっついていると安心な場合と元気がない飼い主を心配している場合もあります。

10じっと飼い主を見つめる:
初めて会う犬の目をじっと見るのは喧嘩を売ることになると言われます。
普通は目をそらして攻撃しないよとサインを送ります。
でも大好きな飼い主は別!
じっと飼い主の目を見つめてくるのが深い愛情表現です。
愛犬が喜ぶ言葉をかけてあげましょう。

どの表現も可愛らしく飼い主への好意・愛情にあふれていますね。

愛犬が体をこすりつける理由

犬から飼い主への愛情表現の中にも頭や鼻など体をこすりつけるという表現がありました。
「あなたが好きなので甘えたい。」と思ってくれているのは、実に可愛くてニンマリしてしまいますね。

ただそれだけではなくて、犬にとって自分の匂いはとても大切なものなので他の匂いとの関連から、体を何かにこすりつける場合もあります。

いろいろな場合の愛犬の気持ちを探っていきましょう。

①リラックスしている

犬が体をこすりつける理由の1つ目はリラックスしている気持ちからです。

緊張や興奮状態だと体を硬くして、しっぽまで力が入ります。
でものんびりリラックスできる空間では、犬も人間と同じように力が抜けます。

ご飯や散歩がすんで満足した時間を過ごしたら、大好きな飼い主の匂いに包まれてリラックスしているのです。
緊張が解けて体をくねくねさせたり、頭をベットの布団にうずめたりしている犬もいるでしょう。
自分のベットには自分の匂いがついているし、安心感に浸って幸せを感じているはずです。

②好きな匂いをつけたい

犬にとって好きな匂いを体につけることはとても幸せです。

飼い主の匂いに包まれていたいので、体をくっつけてきたり、頭をグリグリしてきたり、顔をうずめたりします。

また人間には嫌な匂いだけど、犬には最高の匂いというものもあります。
例えば腐った魚の匂い、ミミズの匂い、動物のウンチの匂いなど。
鼻をつまみたくなる匂いなのに犬は大好きな匂いなのです。

もう一つ、言われているのはそういう強い匂いを体につけることで自分の匂いを隠しているのではないかということです。
野生本能から「ここに犬がいる」ということを隠しておくために、わざと強い匂いで自分の匂い消しているという説もあります。

③自分の匂いを取り戻したい

野生で生きていた頃の「自分の臭いを隠す」とは反対に「自分の匂いを取り戻す」という理由があります。

現代では犬は人間の生活の中で生きていますから、当たり前とも言えますね。

シャンプーや泳いだ後に、床や地面にゴロゴロ体をこすりつける様子をよく見かけます。あれこそがその行動!
水で自分の匂いが流れてしまうと、犬はとても不安になります。
自分の匂いは犬にとって大切な自己アピール!

またシャンプーなどの人工的な匂いが苦手だということも一因です。
犬の嗅覚は人間には考えられないような素晴らしいもので、自分の匂いこそが最も大切で安心していられるものなのです。

④こすりつける部位ごとに理由がある

犬が体をこすりつける理由はほとんどの場合、本能と感情表現です。

でも、体の一部だけを何度もこすりつけている場合は注意が必要です。病気の可能性が潜んでいます。

言葉を話せない犬は「痛い、かゆい」という言葉の代わりに体のその部分をこすりつけているのかもしれません。

こするつける部位ごとに詳しく見ていきましょう。

POINT

異物が入っていたり、結膜炎・角膜炎・チェリーアイの可能性があります。
前足で目を掻くようにしたりするしぐさも要注意です。
傷や細菌感染、アレルギーなど原因は様々で充血しているかどうかも観察しましょう。


外耳炎・耳ダニの可能性があります。
耳垢が多かったり、頭を振ったりする動作も増えるはずです。
特にたれ耳の犬種は耳が汚れやすいのでしっかりチェックしましょう。


鼻炎・蓄膿症・腫瘍の可能性。鼻水が多かったり、くしゃみを何度もする時も気をつけましょう。


歯周病があっかしたときや歯に異物がはさまっていることが考えられます。

背中
ノミ・ダニの寄生、皮膚感染症・アレルギーなどでかゆい時、足が届かないのでお腹を出して仰向けになって体をこすりつけます。

お尻
お尻を床や地面につけてずりずりするしぐさはよく見かけます。
多くの場合、肛門腺がたまっているのでしょう。
自然と排泄で出る子もいますが、気になる場合は獣医さんで絞ってもらうと楽になります。
それ以外には寄生虫がいる場合や腫瘍の可能性があります。


壁に頭を押し付けるような行動は「ヘッドプレス」という症状で、何か神経系トラブルの危険性があります。
先天的要因または怪我などで、前脳の一部が損傷しているかもしれません。
老犬の場合は、肝硬変がヘッドプレスにつながることもあります。

このような体の一部分を何度もこすりつけている場合は、早めに動物病院を受診することをおすすめします。

また犬は頭を飼い主にこすりつけてくることがよくあります。
飼い主に甘えている場合が多く愛情表現の一つですから問題のないことがほとんどです。

ただ寝ている飼い主の頭や顔に自分の頭や体をこすりつけてくるときは、少し注意が必要です。
この場合の犬は「自分が飼い主よりも上だよ。」と言っているのかもしれません。
甘やかしすぎて、何でも犬の要求に応えていると、犬が飼い主を自分より下に見ることがあります。
普段の生活を見直すタイミングかも知れません。

最後に

犬が体をこすりつけるしぐさはよく見かける行動です。
その意味や理由をいろいろと探ってみましたが、いかがでしたか?

飼い主への愛情表現であったり、満足した時のリラックス行動はとても愛らしく微笑ましいですね。
本能からくる匂いへの執着も犬という動物の持つ姿なので、その意味を理解してあげたいと思います。

そして、注意するのは体の一部だけを何度もこすりつける場合です。

病気のサインかもしれないので、飼い主自身が犬をよく観察し、早く気づいて獣医の診察を受けられるように知識を持っておきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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