
ペットロスになりやすい人とは?症状や重症化してしまう原因もご紹介
2021/12/18
目次
ペットロスになりやすい人とは?
毎日、当たり前に側にいてくれたペットがある日突然いなくなってしまうと、一緒に暮らしていた年月に関わらず例えようもない寂しさや悲しみを感じるのは当然の心の反応です。
しかし、その心の反応が強く出すぎてしまうと「ペットロス」になりやすくなるといわれています。
ペットロスは、ペットとどのように接していたかによって程度や期間も様々あり、普段の生活にも支障が出てくる場合もあります。
ではどのような人がペットロスになりやすいのでしょうか。
生前の飼育方法に後悔を感じている
言葉を話せないペットは、体の不調や痛みを隠すといわれています。
近くで見ている飼い主さんが体調不良に気づくことが大切ですが、「大丈夫だろう」「食欲はあるし、様子を見よう」と判断することも度々あるはずです。
その後にもし、ペットの体調が急変したり手遅れになってしまった場合、飼い主様の後悔は深くなるでしょう。
「あの時病院へ行っていたら」「自分のせいだ」と自分を責め、ペットのために出来ることがあったはずと考えるといつまでも死を受け入れられなくなってしまいます。
この後悔がペットロスへのきっかけとなる場合があります。
ペットの寿命を意識していない
ペットの平均寿命は栄養価の高いフードやワクチン接種などの普及によって飛躍的に伸びており、例えば犬の場合は10~15才といわれています。
20年以上共に生活する猫も多くいますので一概には言えませんが、ペットの毎日の様子で体の衰えや出来なくなってしまった事をしっかり把握し寿命を考えることが大切です。
このままずっと一緒に生活できると錯覚してしまうと、その瞬間が訪れた時に別れの準備が出来ていなかった飼い主様のショックは想像を絶するものがあります。
「最後の時なんか考えたくない」と思う飼い主様もいらっしゃるでしょう。
楽しい毎日をずっと大切なペットと共に過ごしたいのは誰でも願う気持ちです。
しかし、人より早く年を取るペットの老いを理解するのも飼い主様の大切な役目となります。
ペットを子どもとして可愛がっていた
ペットロスになる人の特徴として、ペットを人として考えて接していたことが挙げられます。
大切に愛情深く接してきたペットは、家族同然の存在でしょう。
しかし、例えばお子様がいないご家庭や独立してご夫婦のみの生活をされていると、小さくて一匹では生きていけない存在をまるで我が子として可愛がる傾向があります。
ご飯やお水・トイレの掃除やお散歩など、飼い主様のお世話が欠かせないペットを「自分の子ども」として捉えてしまうと、
お別れの時には「子ども同然のペットが亡くなった」のではなく、「子どもが亡くなった」感覚に陥ってしまい、より悲しみが深く強く現れます。
ペットロスの症状
大切なペットを失うことによって起こるペットロスは、学校や会社に行けなくなったり気力や体力を失うなどといった生活に支障が出てくる症状が現れます。
誰にでも起こり得るペットロスによる体や心の症状についてご説明していきます。
常にだるいと感じる
ペットを失った悲しみからくる心身の脱力感やストレス、虚無感によって体が重くだるさを感じることがあります。
体自体の疲れではなく心の問題が体を支配して感じる症状なので、悲しみを理解し前へ進みはじめれば少しずつ回復へと向かうでしょう。
ですが無理に立ち直る必要はありません。
体も心も辛い症状ではありますが、ゆっくりと変化を受け止めて体を休めるようにしてください。
何に対してもやる気が出ない
今まで一緒に生活し楽しいことを共有していたペットが、自分とは違う世界へ旅立ってしまったことによる無力感や喪失感を引き起こし、どんなことにも気持ちが動かずやる気が出ない症状です。
変わらずにいつも側にいてくれた存在がいなくなることで、頑張る目的や楽しむ意味が無くなってしまうことが要因です。
集中力の低下も見受けられます。
人によっては「あのコがいない世界でなぜ自分は生きているのか」「こんな世界にいるのは無意味」と感じ、死にたいと思う場合もあるようです。
物事への興味や関心が無くなる
興味や関心とは、心に余裕がないと生まれない気持ちのひとつではないでしょうか。
ペットの死を深く悲しんでいる状態の気持ちに他のことを考える余裕はありません。
また、日頃からペットと一緒に趣味を楽しんでいたり行動を共にしたりしていると、ペットを思い浮かべてしまう趣味を行う余裕がなくなり行動ができなくなったりしてしまいます。
突然涙が溢れてしまう
ふとした瞬間に涙が出て止まらない症状は、外を歩いている時や仕事中などどんなタイミングでも起こります。
愛情深く接していたペットが突然いなくなってしまった時、関連する何かを見たり感じたりすることで悲しみが涙となって現れます。
一緒に暮らした部屋の中や毎日散歩した道・お見送りしてくれた玄関や窓辺といった至るところに思い出がたくさん残っていますよね。
ペットへの愛情と一緒に悲しみが溢れて涙が止まらなくなる症状は、ペットを失った人の半数以上が経験しているといわれています。
我慢せずに、一人になれる場所で思いっきり泣きましょう。
人によっては「このくらいで泣いていられない」と頑張ってしまい、ペットロスを長引かせてしまうこともあります。
ペットロスが重症化してしまう原因とは?
ペットロスは精神に影響する症状が現れた状態ですので、家族同様のペットを亡くす辛い状態から抜け出すことが出来ないでいると、不眠や不安の症状が強くなり重症化する場合もあります。
重症化する場合、ペットとのお別れがどのようなものだったかも影響します。
ではどのような原因が考えられるのでしょうか。
重症化の原因①:亡くなったタイミングや亡くなり方
ペットに向けられていた愛情や思い出が心に溜まり、後悔や罪悪感の他にも自分を含めて他者への怒りや恨みなど複雑な感情が湧いていきます。
突然の思いもかけない別れには、看取ってあげられなかった場合や治療や病気の発見への遅れなど様々な要因がありますが、「あんなに元気だったのに」という思いが特に強くあります。
ペットの死を受け入れられずに絶望してしまう不安定な状態が続くことによって、症状が重症化する場合があります。
重症化の原因②:ペットの死に対する考え方
「もっと自分がちゃんとしていれば」と、ペットとの接し方について苦しみや怒りといったマイナスの感情に支配されてしまう場合もあります。
ペットの死を自分のせいだと考える飼い主様の多くは、深く広い愛情を惜しみなく注ぎペット中心の生活を送っていたという傾向があります。
人の数倍も早いスピードで年を取っていくペットはもちろん命あるものは、いつか必ずお別れの時を迎えます。
家族同然の存在として楽しい時も悲しい時も気持ちを共有してきたペットとのお別れを経験することによって、悲しみと喪失感の中で症状が強く現れてしまうのです。
重症化の原因③:周囲と価値観を共有できない
人とペットは違いますが、長い間一緒に暮らしてきたペットはかけがえのない存在であり、大切な家族でもあります。
そんなペットとお別れした時は悲しく辛い気持ちで一杯となり、周囲の人もそんな状態に気づくでしょう。
ペットと暮らした経験のない人は、どれほどの存在であったか想像することも難しいはずです。
中には心無い発言で、より悲しみを深くさせたり亡くなったペットに対して後悔を強めるような気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
お仕事をしているとどんなに辛くても休めない場合もあるでしょう。
しっかり泣いて悲しむことが大切な時期に我慢することも原因となります。
周囲の人が出来ることとして、大切な家族であるペットのことを一番理解し悲しんでいる飼い主様の気持ちに寄り添い、共感してあげる気持ちで接することです。
まとめ
いつも一緒にいてくれた大切な家族であるペットとの別れは、深い悲しみと辛さや後悔が入り混じり心と体にペットロスという形で現れます。
症状の重さは人それぞれですが、悲しいときは涙を流して悲しんで決して無理をしたり我慢したりすることがないようにしましょう。
また、お近くにペットを亡くされて元気がない人がいたら言葉を掛けるよりまずお話しを聞いてあげてください。
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