【要注意!】愛犬の肥満の原因と病気のリスクとは?対処法も紹介
2022/01/28
目次
犬が肥満になる原因は?
ふっくらしている犬って触るとふわふわして可愛いですね。
でも、太らせすぎつまり肥満は人間と同じで良くありません。
肥満は病気の原因にもなり、短命につながることもありますので、できるだけ適正体重を保つようにしましょう。
ここではまず犬が肥満になる原因を紹介します。
高カロリーの食事
犬が肥満になる原因の多くは、食事によるカロリーが運動などによる消費カロリーを上回っているからです。
糖質や脂質の多いフードばかり食べさせると、太ってしまう原因になります。
フードの成分表は袋に記載されていますので、一度確認してみましょう。
フード以外にさつまいもやパンなどを与えていると、それらは糖質が高いので太ってきてしまいます。
食事の内容や量は運動量とも深く関係しているので、運動量は適切かどうかも一緒に考えてください。
運動不足
次に、与えている食事などのカロリーよりも消費が少ないという場合があります。
小型犬は毎日散歩をしなくて良いと考えている人がたまにいますが、それは間違いです。
また中型犬や大型犬で散歩時間が10分程度ではあまりにも少なすぎます。
犬が散歩に行きたがらないという理由で、散歩する時間・距離を短くしてしまうと、ますます肥満化が進んでしまいます。
毎日その犬の体力にあった散歩や運動をさせることが大切です。
おやつの量・回数が多い
実は、一番多い肥満原因かもしれないのがおやつです。
犬から強くおねだりされる度に、飼い主がおやつを与えてしまうと、その分どんどん太ってしまいます。
少しずつでも回数が多いと、その分消費カロリーをオーバーしています。
飼い主さんがあまりおやつを与えていなくても、家族はどうでしょうか?
実はこっそり家族からおやつをもらっていたということはよくある話です。
可愛いからとつい与えてしまうことのないように、家族で話し合いましょう。
ドッグフードの摂取量が多い
栄養バランスがしっかりしているドッグフードでも、摂取量が多くなれば、肥満化の大きな原因となります。
ドライフードは粒も小さく、これだけで足りるのか?と不安になるかもしれません。
これも適正な量が袋に記載されていますので、成分表と一緒に確認しておきましょう。
1回分の量が少し多いだけでも、毎日毎日重なると与えすぎているという結果になるので要注意です。
去勢・避妊手術を受けた
去勢・避妊手術を受けると、性ホルモンの影響がなくなるため基礎代謝が下がります。
そのため、手術後も同じ食事量や運動量だと、自然に太ってしまうのです。
ただし、必ず去勢・避妊手術で太るとは限りません。
若いうちに手術をすれば、性ホルモンの作用はおおきくないので影響は少ないです。
逆に6~8歳くらいで手術を行うと、その後体重増加が起こりやすいというデータがあります。
体重コントロールは中年齢以降に特に必要と言われています。
犬が肥満だと病気のリスクがある
犬が肥満であると健康面では様々なリスクがあります。
次のような病気が隠されている可能性があり、さらに肥満と寿命は関係しています。
肥満の犬はそうでない犬と比べて寿命が約2年半短くなるとという研究結果が出ています。
これらのリスクを知って、愛犬の体重管理をしましょう。
椎間板ヘルニア
肥満状態であると腰と足の関節に大きな負担をかけるため、椎間板ヘルニアを発症させてしまう場合があります。
椎間板ヘルニアは背骨にある椎間板が飛び出し脊髄という神経を圧迫する病気です。
かかりやすいと言われているのがミニチュアダックスフントで、胴長なので腰に負担がかかりやすく、さらに肥満が重なると病気になりやすいです。
強い痛みがあり、症状が進むと麻痺が起こり、歩けなくなる場合もあり、手術が必要となる可能性もあります。
バランスの良い食事をして、適度な運動を行い、筋肉をつけておくことが大切です。
関節の病気
重い体重が足に負荷をかけてしまい、関節に炎症や痛みが発生する事態になることも多いです。
軟骨がすり減っていき、変形性の関節炎にもなりかねません。
肥満で関節炎を患っている犬は全体の52%と半数を占めるほど実際に多い割合です。
関節が痛くなると動きも鈍くなり、散歩にも行きたがらなくなります。
すると運動不足でさらに肥満が進むという悪循環が起こりやすくなってしまいます。
関節は動くことでその働きを回復させますので、肥満による運動不足は絶対に避けたいものです。
糖尿病
糖尿病はインスリンがうまく作用しない、または不足していることで、血液中の糖濃度が高くなる病気です。
さまざまな合併症もあり、一旦糖尿病になると完治はしませんので、長く治療することが必要となります。
そんな大変な糖尿病も肥満が大きく関わっており、食事量が多すぎるとインスリンの分泌や作用に影響を与えます。
予防法は適切な食事と運動で、肥満にならないことと言われています。
治療はインスリン注射を生涯打つことと食事療法です。
呼吸器系の病気
首周りにある脂肪で気道が圧迫されてしまい、スムーズに呼吸ができず、呼吸器系の病気を引き起こす可能性もあります。
気管虚脱という病気は咳が出たり、呼吸がしづらくなったりするもので、中高齢の犬に多い病気です。
遺伝的な原因もありますが、肥満やリードを引っ張りすぎることでの圧迫なども指摘されています。
肥満と呼吸器疾患が重なるとさらに症状が重くなるので、とても危険です。
犬の肥満の対処法
犬の肥満は危険度が高いため、適切に対処することが大切です。
まずは体重が適正か、体型はどうかを確認しましょう。
そのうえで肥満だとわかったら、飼い主さんが健康的にダイエットをさせましょう。
いくつかの対処法について説明していきますので、焦らず少しずつチャレンジしてみてください。
獣医師に相談する
犬の肥満で悩んでいる時は、必ずプロ(獣医師)のアドバイスを聴いて、無理をしないようにダイエットを行いましょう。
まずは病院で正確な体重を測り、標準的な体重とどのくらい違うのかを把握します。
次に体型が重要です。
理想の体型とは、上から犬を見た時に腰の部分がくびれていて、触った時に肋骨が分かること、横から見ると前足から後ろ足に向かってつり上がっている体型です。
体重と体型の2つの点から、獣医師と肥満度を確認しアドバイスを受けましょう。
間食を止める
食事の管理がまずダイエットには必要です。
間食、つまりおやつを止めることは最も簡単なダイエットです。
成犬であれば朝と夕の2食で1日に必要なカロリー全て摂取できます。
そのため、間食させないことが大切です。
ドッグフードの場合、1日に必要な量が記載されているのでそれを守れば栄養分は問題ありません。
水分はしっかりと与え、間食を止めることでダイエットができます。
もしどうしても間食をあげたいのであれば、1日分のフードから少し別に取り分け、それを間食として与えましょう。
フードの量を減らす
食べさせているフードの量が、適量よりも多いと、肥満に陥ってしまいます。
そのため、愛犬のフードの適量を把握しましょう。
与えていた量が多すぎて、急にフードを減らしすぎると犬にストレスを与えたり、胃液や胆汁(黄色い液体)を吐いてしまったりすることがあります。
空腹になると胆汁が逆流して吐いているので、それ以上はフードは減らさないようにします。
低カロリーの体重コントロール用フードや缶詰の利用も考えてみましょう。
繊維質が多いフードは満腹感が持続しやすいです。
ただし、ずっと肥満用のフードを与えることはおすすめしませんので、適正体重に戻れば通常のフードに切り替えてください。
一日に与える量を分ける
一気に1日分のフードを与えず、数回に分けてフードを食べさせた方が犬は満腹感を覚えます。
1日分の量を最初に測り、それを朝・昼・夜と3回食にしてみてはいかがでしょうか。
「間食を止める」という部分でも書きましたが、朝や昼の分から少し取り分けて間食として与えても良いと思います。
「量より回数」の方が犬は満足し、しつけのご褒美でも利用できるので、飼い主さんとの意思疎通にも効果的です。
また早食いは満腹感に繋がりにくいので、ゆっくりと時間をかけて食べられる形状の食器に変えるのも良いでしょう。
散歩の時間を増やす
次は運動量を増やして、消費カロリーを上げる方法です。
まずは散歩の時間を増やしてみましょう。
散歩の途中で公園へ訪れてボール投げをして遊んだり、他の犬とも交流させてあげたりしましょう。
ドッグランが近くにあれば、休日に利用してみるのもよいでしょう。
ただ歩いているだけよりも、走ったり引っ張りっこをして遊んだりすると筋力もアップして、ダイエットに繋がります。
散歩の距離を増やす
散歩コースの距離を少しずつ増やしてあげます。
普段と異なるコースを歩くと良い刺激となり、犬も新しい匂いを発見して満足感がある散歩になります。
できれば、あまり急ではない坂道を散歩コースに取り入れましょう。
坂道の上り下りが足腰の筋肉を作り、犬だけでなく飼い主さんにも良い運動となります。
運動量を増やすことは大切ですが、関節を痛めていたり、持病がある犬の体調にはくれぐれも注意してください。
毎日の散歩を少し工夫することで、無理なくダイエットを続けましょう。
まとめ
犬の肥満は様々な病気の原因となり、寿命を延ばすためにも適正体重を維持することが大切です。
ダイエット方法もいくつか紹介しましたが、体調を観察しながら無理せずに時間をかけて行っていきましょう。
愛犬の健康管理は飼い主さんの大切な義務ですので、常にチェックをして肥満にならないように気をつけてあげてください。
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