【初心者必見】犬のハウスの教え方とは?教える目的やコツもご紹介
2022/02/19
目次
犬のハウスの教え方とは?
犬を飼ったら教えておきたいしつけがいくつかあります。
「おすわり」や「お手」を教える飼い主は多いですが、「ハウス」も大切なしつけの一つです。
ここではハウスの教え方やコツ、ハウスを覚えておく目的について紹介しますので、ぜひ愛犬には身につけさせてください。
クレートをいつでも自由に入れる所に設置する
ハウスは自分だけの落ち着いていられる場所になります。
設置のポイントをご紹介します。
●リビングなどに犬が快適でリラックスできるような場所を決めます。
家族の顔が見られたり、存在を感じられるような所が良いでしょう。
夏の直射日光が当たる場所など、環境的にむいていないところもあるので確認してください。
●普段からクレートを設置することで、愛犬がクレートに慣れるようにしてあげます。
いつも同じ場所にあることで犬は安心します。
●扉を常に開けたままにしておいてください。
初めて見たときには興味を持って匂いを嗅いだりするでしょう。
でも特に気にせず好きにさせておきましょう。
●クレートの大きさは犬が中で立ち上がり、方向を変えられる大きさが適切です。
小型犬の場合は犬を入れて持ち運びできるものがおすすめです。
犬が好むおやつでハウスへ誘導する
①まず、ハウスの中に入るようにおやつをハウス内に置きましょう。
②犬が見ている前でおやつをまず手前の方に入れてみます。
③興味を持っておやつを食べたら褒めてあげます。
④もう一度少し奥におやつを入れます。
こうして少しずつクレートの奥に入れたおやつを食べるためにクレートに入るように誘導していきます。
この時にギュッと愛犬を押し込んだりするのはNG行為です。
あくまでも、犬が自分の意志でクレートに入るようにしなければいけません。
そして、これを繰り返すとハウスに入ると良いことがあると理解していきます。
「ハウス」と言ってハウスに入る
クレートの奥まで入れるようになったら、今度は「ハウス」という指示を教えます。
①「ハウス」と決まった一言を言いながら、おやつを与えるふりをして愛犬をハウス内に誘導します。
②全身をハウスに入れて方向転換した時に、褒めながらおやつを与えます。
これがうまくできたら、何回か繰り返して「ハウス」という言葉がクレートに入るという意味だと覚えてもらいます。
必ず褒めておやつをあげることを忘れないでください。
さりげなく扉を閉める
「ハウス」という合図で、愛犬がハウス内に入ることに対して抵抗感が無くなってきたら、そっと扉を閉めてみましょう。
おやつはしばらく噛んでいられるガムなどが良いでしょう。
おやつに夢中になっている間に扉を閉め、またすぐに開けます。
犬がハウスから出てきたらよく褒めて、おもちゃで遊んであげます。
扉が閉まるということにまだ慣れていないので、びっくりさせたり嫌な思いをしないために、必ずそばにいて「開けて」と要求させないように気をつけておきます。
少しずつ扉を閉める時間を伸ばしていきます。
この時も扉の隙間からおやつを入れてあげたり、長く噛んでいられるおやつを入れたり、工夫をして退屈させないようにします。
そして外に出た時はよく褒めてあげます。
ハウスの中でゆっくり過ごす
ハウス内で愛犬がゆっくり落ち着いて過ごせるようになってきたら、時々おやつを追加で与えてあげましょう。
犬の様子を観察しながらも少し離れて、本を読んだりしてみましょう。
扉を閉めた状態でもハウスの中で落ち着いていられるようになったらほぼ完成です。
散歩の後など疲れた状態でハウスに入れると寝てしまうかもしれません。
眠れるということはハウスが安心できる場所という証拠です。
そんなにおやつを入れなくても大丈夫でしょう。
しかし、あまり長時間入れないように注意し、ハウスから出した時はたっぷり褒めてあげてください。
様々な場所で「ハウス」を練習する
ここまでの工程が成功したら、家の様々な場所でハウスの練習をしてみてください。
愛犬もハウスに慣れたはずです。
どんな場所でも「ハウス」と言われたら入って落ち着ける場所になることが大切です。
もうおやつがなくても大丈夫かもしれませんが、時々はおやつをあげたり、ハウスから出てきたらおもちゃで遊んだりすることも忘れないでください。
間違っても「入れっぱなし」にすることのないように注意しましょう。
また持ち運びができる場合は犬がハウスに入った状態で持ち上げたり、ゆっくり移動させるなどの変化もつけてみましょう。
犬にハウスを教える目的
犬がハウスを覚えることにはどんな目的があるのでしょうか。
人間にも自分の居場所があることは大切です。
それと同じで犬にとっても「自分だけの居心地の良い場所=ハウス」は落ち着いて過ごせる大切な場所となります。
外出や災害時にも役立ち、安心できるという大切な目的を紹介します。
外出時もハウスを覚えさせる
来客があった際でも、犬がケージに入っていれば、安心して来客を迎えることが可能です。
おとなしくハウスで過ごせると、飼い主さんのしつけの良さが来客に伝わります。
また、よその家に行く時や、病院などに連れて行く際も、クレートに入ってくれると、飼い主さんも安心できます。
入院しなければいけないとなった際、必ずケージに入らなければいけません。
その時も慣れていると犬のストレスは違います。
また車で出かける際には、車内で自由にさせておくのは危険なので、クレート等に入れた状態で固定することが安全な乗せ方になります。
宿泊施設によってはクレートやケージに入れることが求められる場合もあり、どんな場所でも落ち着けるハウスを持っていることは犬にとっても安心できることに繋がります。
犬が落ちつける場所を作れる
愛犬は家族と同じだから家の中で自由に暮らしてほしいと思う飼い主さんもいるでしょう。
もちろんそれも素敵な考え方です。
でも、犬は元々狭い場所を好むと言われます。
飼い主さんの声を聴くことができ、その気配も伺うことができる、落ちついた雰囲気のハウスは、犬にとって必要な場所です。
例えば雷や花火などの大きな音が苦手な犬は多いですが、ハウスは苦手なものや嫌なことからの避難場所にもなります。
また、留守番の際に不安で吠え続ける、物を壊すという問題行動がありますが、ハウスに入ることで一人で安心して過ごせるようになります。
ストレスを減らし、問題行動を減少させるという目的にもつながるのです。
災害時にも役立つ
最近は毎年のように大きな災害が起きています。
災害時に迷子になった犬や避難先に連れていけないペットの様子はよく報道されています。
災害時にはできる限り愛犬と安心して避難したいものです。
その時、災害で荒れた地面を裸足の犬に歩かせることはできません。
そのため、クレートに入れて犬を連れ出すことが可能ならば、飼い主さんも安心して避難できるはずです。
そして多くの場合、避難場所でも犬はクレートやケージに入ることを要求されます。
ハウスを知らない犬ではその状況はとてもストレスフルであり、体調を壊したり吠え続けたりすることが多く、避難自体を諦める人も少なくありません。
災害に備えるためにも愛犬にはハウスをしっかりと教えておくことは必要です。
犬にハウスを教えるコツ
犬を危険から守り落ち着いて過ごせるように、ハウスが大切だとわかってもらえましたか。
ハウスを教えるには少しずつ慣れてもらうのが一番ですので、絶対に焦ることなく広い心で時間をかけて教えていきましょう。
ハウスを教えるコツが次の2つです。
強制的には入れない
大切なことは「自分からハウスに入れるようにする」トレーニングでもあるので、中々入ってくれない状態を見て、抱っこしてハウスに入れてしまうと、その後も自ら入ってくれないようになります。
強制的に入れられることで、ハウスが落ち着ける場所とならないからです。
大好きなおやつやおもちゃを使ってご褒美とつなげることで、犬は「良いことがあるから入ろう」と考えます。
少し時間がかかることがありますが、それも個性と捉えてゆっくりとしたペースで行っていきましょう。
無理に閉じ込めてはダメ
完全にハウスを覚えるまでは、扉は常に開けたままにしておきます。
いつでも自分から入れる場所として用意します。
犬はまだ慣れていないので不安を抱きながらハウスの中を探っているのに、突然飼い主さんが扉を閉めてしまうと、「閉じ込められた」と恐怖を感じてしまうため、絶対NGです。
自分からハウスに入り、しばらく過ごせるようになった時に静かに音を立てず扉を閉めてみましょう。
ほんの数秒でまた開けて、少しずつ閉めた状態を伸ばすようにしていくことがポイントです。
まとめ
犬にとってハウスという自分だけの場所ができることは、穏やかに過ごすために必要です。
またハウスを覚えることで問題行動も減少し、外出や災害時の安心に繋がるので、生涯に渡ってとても重要なしつけとわかってもらえたことでしょう。
愛犬を守るためにもハウスのしつけをぜひトレーニングしましょう。
コツを守って、飼い主さんが焦らずに少しずつ教えることで、必ずハウスを覚えられますので根気よく時間をかけてあげてください。
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