【解説】愛犬にイボができた?その原因とイボの種類などを詳しく紹介
2020/06/13
目次
犬の体にイボができる原因は?
犬は皮膚にトラブルを抱えやすいもので、痒みや炎症を引き起こすと飼い主さんも病院へ行くでしょうが、イボであれば愛犬自身もそこまで気にしていないし放置してしまいがち。
そんなイボですが、皮膚トラブルの中で多い症状のようです。
そこで、今回はイボができる原因や、予防方法、イボかと思ったら腫瘍だったという事もありますので、イボについて詳しく解明していきたいと思います。
まずは、イボができる原因についてです。
イボの原因①ウイルス
ウイルス性のイボは良性のイボになり、皮膚のバリア機能が低下している時や擦り傷・切り傷を負ってしまった時・傷口からパピローマウイルスが入ってしまった事で、イボができる事があります。
また、このウイルスの場合は、接触などによって感染してしまう可能性もありますので、多頭飼いである場合は注意が必要です。
ただ、パピローマウイルスが原因になっているイボの場合は、数週間から数か月で自然に消えていく事も多いため、病院に連れて行っても経過観察となるケースが多いようです。
家庭ではイボの原因にもなるウイルスに対する抵抗力を高めるため、免疫力をサポートするのがおすすめでしょう。
イボの原因②加齢
健康的な犬であれば、皮膚の表面の細胞が一定周期を経て生まれ変わるのですが、年齢を重ねていく事で、次第にその細胞の入れ替わりの周期が滞ってしまい、サイクルが乱れてくる事で、徐々にできものやイボができやすくなってしまいます。
このように加齢でできてしまったイボは、基本的に健康に影響はないのですが、ハイシニアになった犬の場合は、抵抗力も落ちてきますので、腫瘍ができやすくなるなどの変化もあります。
年齢を重ねていくに連れて、飼い主さんが注意深く愛犬の体を観察していく事が大切です。
イボがうつる可能性は0じゃない
人間にもイボというものができますが、感染するものと感染しないものがあるように、犬にも同様で感染するものとしないものがあります。
先ほどご紹介しましたが、原因がウイルスによりイボであれば、接触などで感染してしまう事があり、犬のイボを触った手で他の部位をさわったり、他の犬を触ったりするとイボが増えたり、ウイルスの種類によっては人間にも感染するケースもあります。
イボは触り過ぎると、大きくなってしまう事もありますので、気になるかもしれませんが極力触らないようにし、出来ればどんなイボの種類なのかを把握するために、先生に診てもらう事をおすすめします。
イボの予防方法
イボが何故できてしまうのかはまだ詳しく解明されていませんが、イボができないようにするためには、常に愛犬の体や生活環境を清潔にしておく事です。
散歩の後には必ずブラッシングをして汚れをとり、月に1~2回は肌に優しいシャンプーで綺麗にしてあげましょう。
また、犬のイボは日光浴やビタミンEの摂取が効果的とも言われていますので、日頃の過ごし方が大切になるでしょう。
犬のイボは形状や色で種類が異なる?
犬のイボは単なるイボであればいいのですが、形状や色で種類が異なる事があります。
そうなると治療法なども変わってきますので、ここでは、犬のイボの種類をご紹介していきたいと思います。
自己判断をするのは難しいので、わからないようであれば先生に判断を仰ぎましょう。
カリフラワー状のイボ①皮脂腺過形成
皮脂腺腫瘍は犬のよく見られ、その中でも皮脂腺過形成と皮脂腺上皮腫が多くを占めます。
ほとんどが1㎝未満のイボやカリフラワー状になったもので、比較的高齢の犬に見られるでしょう。
皮脂腺過形成とは、成熟した皮脂腺が集まったもので、体のどこにでもできますが足や手・体幹・まぶたによく見られ、1つではなく複数個できる事もあります。
一方、皮脂腺上皮腫は主に頭部、特にまぶたにできやすいでしょう。
皮脂腺腫瘍ができやすい犬種は以下のような犬種となっています。
・ミニチュアシュナウザー
・ビーグル
・プードル
・コッカースパニエル
・シーズー
・ウエストハイランドホワイトテリア
・ダックスフンド
・シベリアンハスキー
カリフラワー状のイボ②乳頭腫
乳糖腫は小さな亀裂が集まっているようなカリフラワー状に増殖し、傷が付くなどして出血する事もあります。
若齢犬に発生するものは、ウイルスが関係しており、頭部・まぶた・足や手・口唇などによく見られ、犬同士で感染してしますのですが、数か月でなくなっていきます。
口腔の乳糖腫に関連するものは扁平上皮癌に進行する可能性があるとも言われています。
老齢犬に発生する乳糖腫ではウイルスの関与はなく、頭部・まぶた・足や手・生殖器などに多く見られます。
黒いイボは悪性腫瘍
イボのサイズに関わらず、黒や紫・赤黒いイボは悪性の可能性が高くなります。
触ると硬く、良性のイボと違い時間の経過とともに、徐々に大きくなる事がありますので、このようなイボが見られた場合は、早急に受診するようにして下さい。
悪性腫瘍の中で多いのが扁平上皮癌と悪性黒色腫になり、扁平上皮癌は、皮膚だけではなく口腔の粘膜や膀胱にも発生する腫瘍です。
リンパ節や肺に転移する事があります。
悪性黒色腫はメラノーマとも呼ばれる腫瘍で、高齢犬に多く発生する傾向があります。
進行が早いため、発見された時には他の部位や臓器に転移している可能性が高まります。
白やピンク色のイボは良性腫瘍
悪性腫瘍は黒や紫などが多いと先ほどご紹介しましたが、良性のイボの場合は白やピンク・肌色など比較的明るい色が多く、大きさも1㎝未満と小さめです。
病院に行った方がいいのかの判断ですが、良性腫瘍の場合は経過観察のみと言われるかと思いますが、ウイルスによっては感染するものもありますので、その判断を聞くためにも一度先生に診てもらった方がいいでしょう。
イボが気になって潰れてしまうとそこから細菌が感染し悪化してしまう事もありますので、良性であってもイボを触らないようにする工夫が必要になってくるでしょう。
患部に包帯を巻いてカバーしたり、舐めたり噛んだりしないようにエリザベスカラーをするのもいいかと思います。
犬のイボはどのように治療する?
では、出来てしまったイボはどのように治療すればいいのでしょうか?
良性のイボのほとんどは、治療はなしで経過観察が多いです。
ウイルス性のイボであっても、感染さえ気をつければ数か月ほどで自然に消滅する事が多いでしょう。
しかし、愛犬が気になってしまう場合、治療してあげたいと思いますよね。
そこで、ここではイボの治療法についてご紹介していきます。
イボ用の薬を使う
市販薬になるのですが、ヒルトンハーブ バイレックスクリームというスキンクリームがおすすめです。
イボだけでなくできものにも使用でき、楽天などで販売しています。
ハーブとホメオパシーの考えで作られており、ホメオパシーでイボや肉腫に使われるスーヤをカレンデュラ・ウィッチヘーゼルベースのクリームに配合。
1週間くらいの連続使用で効果が現れると口コミ評価が高いアイテムとなっています。
気になっている方は是非試してみて下さいね。
悪性腫瘍の治療方法
イボが次第に大きくなったり、色が黒っぽいなど悪性腫瘍の可能性が高い場合は、早めに切除した方が良いと言われています。
先ほどもご紹介したように、悪性腫瘍だった場合、良性に比べ、進行が早く気がついた時には手遅れという可能性もあるからです。
切除方法としては、取り残しがないよう根元から切除し、採取したイボは病理検査をしてイボの種類を判別します。
切除した結果、悪性腫瘍と判明した場合は、抗ガン剤治療や放射線治療が選択される事もあるでしょう。
まとめ
今回は犬のイボについてご紹介してきました。
飼い主さんにもわかる判断基準はやはり色になるでしょう。
イボを発見するためには、日々の愛犬の体観察が大切になってきますので、体にイボができていないか、もしできていれば色は何色かを把握し、病院に行くようにして下さい。
老健になってくると悪性腫瘍になりやすいので、老犬を飼っているご家庭は今日からでも体のチェックを始めてあげて下さいね。
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