犬の消化器疾患とは?その原因と対処法、おすすめ療法食3選を紹介
2020/04/25
目次
犬の胃腸・消化器疾患とは?
胃腸疾患とは、犬の胃または腸に異常がある病気で痛みやそのほかの問題を引き起こします。
食物の消化・吸収を妨げる、または食物の消化管の通過に影響を与える疾患はいずれも消化器疾患と言われます。
具体的に消化器疾患の特徴を表すと、下痢・嘔吐・食欲不振・元気消失・腹部膨満・腹痛・体重減少・多飲多喝等があります。
こうやって見てみると、人が胃腸疾患を起こした時と同じような症状が表れていることが分かります。
犬の胃腸・消化器疾患の種類と原因
犬の胃腸・消化器疾患の種類やそれぞれの原因は様々なものがあります。
飼い主が愛犬の不調を見つけ、動物病院へ連れて行ってもすぐ治療にとりかかるわけではなく、
獣医師は不調の元となっている原因が何かを判断するため、検査等行う必要があるのです。
疾患が起こる場所として、口腔、咽頭、食道、胃、小腸、大腸と分けることができます。
それぞれの場所で起こる疾患の種類は違いますし、原因も異なってきます。
下記、それぞれの場所で起こる疾患の種類と原因を挙げてみましょう。
①胃腸・大腸・小腸
まずは、【胃腸・大腸・小腸】に関する疾患です。
それぞれ代表的な疾患を1つずつ挙げてみます。
胃腸に関する疾患は【急性胃腸炎】です。
人の病気でもよく聞かれる疾患ですね。
【急性胃腸炎】は主に胃・腸に生じる消化管の炎症または感染で、通常は短期的な症状になります。
原因としては、異物を飲み込んだり、食物アレルギー、ストレスなどが考えられます。
大腸に関する疾患は【大腸炎】です。
【大腸炎】は腸管内膜の急性または慢性炎症のことです。
多くの場合、腸瘍またはポリープ、寄生虫、食物アレルギーを含むアレルギー等によって生じます。
5歳未満の犬によく見られ、大腸の炎症が起きた結果、痛みのある便通が起き、下痢の場合は粘液や血液が混ざることがあります。
小腸に関する疾患は【小腸吸収不良】です。
【小腸吸収不良】とは小腸の炎症により栄養吸収が阻害され、
持続性の下痢、体重減少、食欲低下等を引き起こします。
②便秘・下痢
一番分かりやすい症状として便秘や下痢があります。
便秘や下痢になるのにも様々な原因があります。
まず便秘ですが、
運動不足、脱水、骨や異物など消化のしにくいものを食べたり、食物繊維の少ない食事などを摂っていた場合に便秘になる可能性があります。
次に下痢ですが、
感染症、内部寄生虫、ストレス、食べるものが変わる、人が食べ残したものやカロリーの高いスナック等を食べる、体内器官の機能不全などが原因となります。
現在飼われている愛犬の多くは人が食べているものと同様のものを食べたり、犬用おやつを与える代わりに人が食べているお菓子をあげている家庭が多いように思います。
人が食べたものを食べると下痢になることがあると記載がありますが、便秘の原因の中にも消化のしにくいものを食べることにより便秘の原因となると書かれています。
人が食べるものには犬にとって消化のしにくいものもあります。
愛犬を苦しめない為にも人が食べるものはあげないようにしなくてはいけないですね。
③膵臓系疾患
次に膵臓系に関する疾患です。
まずは【膵炎】です。【膵炎】とは字のごとく膵臓に炎症が起きる疾患です。
膵炎は多くの場合、原因が不明となっています。
可能性として考えられるのは脂肪が多く、カロリーの高い人間の食べ物を与えられたこと、感染症や疾患または外傷等が考えられます。
もう一つの膵臓の疾患として【膵外分泌機能不全】という疾患があります。
膵臓はたんぱく質やでんぷん、脂肪などを分解する様々な消化酵素が分泌され、消化吸収を助ける役割をしています。
【膵外分泌機能不全】とはその消化酵素の分泌がほとんどされなくなってしまう疾患です。
膵臓の消化酵素を分泌する細胞が破壊されることにより、【水害分泌機能不全】起こるとされています。
体重減少、食欲の増加、大量の軟便を特徴としているため、とても分かりやすい症状となっています。
愛犬が消化器疾患にかかるかも?その際の見分け方
愛犬が消化器疾患にかかった時の一般的な徴候としては軟便か下痢があります。
消化器トラブルが起きた場合どのようなものがあるのか見てみましょう。
よく見られる徴候としては、嘔吐・吐き戻し・鼓張・衰弱・下痢/便秘等があります。
慢性的な胃腸疾患は多くの犬にとって大きな負担となり、体を衰弱させてしまう要因となります。
そのため、下痢や嘔吐が見られた場合、重度の脱水症状になっている可能性が考えられます。
そのため上記の徴候に気づいたときはかかりつけの獣医師に相談をしてください。
愛犬が嘔吐してしまった時は?
消化器疾患の徴候の中に【嘔吐】があります。
【嘔吐】の原因としては様々なものがあります。
勢いよく食べた、空腹時間が長い、食事内容・量を変えた、消化できないもの・刺激物を与えてしまった・ストレスなどが考えられます。
上記の症状が出た場合、どのように対処していけばいいのでしょうか。下記主な二点を記載します。
嘔吐した場合でもまだ食べ続けるようであれば問題なし。次にご飯を与えるときから少量ずつ与えるようにしたり、勢いよく食べれないような工夫をしましょう。
②空腹時間が長い:
胃が空っぽの状態が続くと胃液がたくさん分泌されることから胃液を吐くことがあります。
ごはん前に黄色っぽいものを吐いている時は空腹時間が長いことが考えられるため、少量ずつ与え、吐かないかどうか様子を見ながら与えてみましょう。
対処法は上記記しましたが、吐いたものに血が混じっていたり、吐いた後具合が悪そうにしている場合は様子を見続けるのではなくすぐ獣医師に見せるようにしましょう。
できれば嘔吐したものを持っていくと尚良いかもしれません。
もし慢性的に下痢をしている場合は?
消化器疾患の徴候で分かりやすいものに【下痢】があります。
【下痢】にも一過性のものと慢性的なものがあります。
一過性のものであれば様子を見るのも一つの方法ですが、慢性的に下痢をしている場合、ひどくなると脱水症状を起こすこともあるため早めの対処が必要になります。
【下痢】と言っても原因によって対処も異なります。動物病院へ連れて行くときは、ウンチを持っていくか、持っていくのが難しいようであれば写真を撮って獣医師に見せましょう。
下痢を治すにはまずは腸を休ませ、その後に下痢によって失われた水分を取り戻すために水分や栄養素を多く含む消化のいいフードを与え回復をはかります。
慢性の下痢に対しては食事療法を行うことが殆どですが、フードによって、またはメーカーによっても様々な特徴があり、
それを把握したうえで食事療法に生かすことが大切となってきます。
そのため、決して自己判断で対処するのではなく、必ず獣医師の判断を仰ぐようにしましょう。
消化系の健康について獣医師に訪ねるべきこと
消化器疾患には様々なものがあることを上記記載してきましたが、上記のような疾患にかからない為に、愛犬を苦しませない為に飼い主の人たちは獣医師にどのようなこと聞いておけばいいでしょうか。
下記5点記載してみます。
愛犬にとって自分たちの食べているもの(チョコレートなどのお菓子)がどの程度影響するのか聞いてみてください。
②消化系の健康のためにどのようなフードがお勧めですか、です。
飼い主が愛犬の栄養摂取に関してどのようなことに気を付ければ良いか、また、愛犬にとって適したフードの量や頻度、
フード以外に与えるおやつにはどのようなものが適しているかを聞いてみましょう。
③現在表れている症状はどのくらいで治るか、です。
獣医師に期間を聞いておくことで、その期間を超えても治らない場合は改めて動物病院へ連れていく目安にしましょう。
④消化系の健康について記載されている指示や資料をもらえますか、です。
何かが起こった時に獣医師に相談することは大前提ですが、飼い主自身も何かが起こった時冷静に対処できるよう日々勉強しておきましょう。
⑤質問があった時の獣医師や病院への問い合わせ方法を教えてください、です。
再診の予約が必要になるか、また診察予約の確認のお知らせやメールが事前に送られてくるのかを確認しておきましょう。
消化器疾患の療法食におすすめのドックフード3選
i/d コンフォート 小粒 3kg
ストレス性の消化器疾患に特化したフード
人と同じように犬もストレスを感じ、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
今回紹介するフードはストレス性の消化器症状に適した栄養組成のフードになります。
そういったフードを与えることにより問題のケアをサポートしていきます。
特に小・中型犬(14kg以下)に対して特化しているフードになります。
*フードの中にショウガ配合
*消化器疾患の犬に対して負担を軽減させるための優れた消化性と低脂肪を実現
⇒そのため健康的な消化管を維持するのにとても役立ちます。
また、優れた消化性により健康的な便の状態を保つのに役立ちます。
また、与え方に関してはまず獣医師の許可を得て頂き、今までの食事を減らしながら上記フードを少しずつ増やし、7日間ほどかけて切り替えてください。
また、お水は常に新鮮なものが飲めるよう準備してください。
犬用 療法食 クリニカルダイエット 脂質マネジメント 1.2kg
低脂質・繊維増量法食
下記症状が認められる犬に対して有効な療法食となっています。
①繊維増量の食餌が推奨される疾患:肥満、繊維反応性消化器疾患(フードに繊維を過剰に足してあげないと腸の中で便を固めることができない疾患のこと)
②糖尿病
③低脂質の食餌が推奨される疾患:高脂血症、二次性の脂質代謝異常を呈する疾患(甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症など)、リンパ管拡張症(たんぱく質喪失性腸症)
【製品の特長】
*アレルゲンとなりにくいとされる魚(サーモン、ホワイトフィッシュ)とポテトを主原料に使用しており、食物アレルギーに配慮
*米、麦、トウモロコシ、穀物不使用
*グルコサミン、コンドロイチン、L-カルニチン配合
アミノペプチド フォーミュラ
食物アレルギーによる皮膚疾患・消化器疾患の犬のための療法食
食物アレルギーによる皮膚疾患及び消化器疾患の犬に与えることを目的として特別に調整された
食餌療法食となっています。
この食事の窒素源はアミノ酸及びオリゴペプチドで構成されており、炭水化物減としてコーンスターチを
使用しています。
【特長】
*オリゴペプチド:食物アレルギーの原因とならないアミノ酸及びオリゴペプチドを使用
*食物アレルゲン排除:食物アレルゲンを排除するための原材料使用と製造工程となっている
*皮膚の健康維持:健康な皮膚を維持するための栄養素(パントテン酸、イノシトール、ナイアシン、
コリン、ヒスチジン)を配合
*抗活性酸素物質カクテル:皮膚の健康を辞するために抗活性酸素物質カクテル(ビタミンC・E、ルテイン、
タウリン)を配合
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