犬の呼吸がおかしい!?見逃せないサインと病気ごとによる症状を紹介
2021/01/28
目次
犬の呼吸がおかしいのはどんな時?
犬の呼吸がおかしいと感じたことがある飼い主さんもいるのではないでしょうか。
呼吸が乱れている場合は運動後や興奮状態でなければ何かしらの病気である可能性があります。
病気の種類によっては命に関わってくる場合もあるため、犬の呼吸が激しい場合は病院で診てもらうようにしましょう。
次に、犬の正しい呼吸と悪い呼吸について紹介します。
正常時の呼吸
犬の呼吸がおかしいと感じた場合には正常時の呼吸がどのような物なのかを知っておく必要があります。
正常時であれば1分間に15~25回程度呼吸すると言われています。
しかし、小型犬の場合は大型犬と比べると肺が小さいため、若干呼吸が早い傾向があります。
呼吸の回数を数える方法は犬が休んでいる際にお腹が上下しているのをカウントすることで調べることができます。
また、犬が寝ている際に鼻にティッシュなどを置き、ティッシュが触れる回数を数えることでも調べることが可能です。
犬の体調異常をいち早く知るためにも正常時の呼吸数を把握しておくことをおすすめします。
異常時の呼吸
異常時の呼吸は運動や興奮などしていないにも関わらず、上記で紹介した正常時の呼吸数よりも極端に多くなってしまっている時です。
極端に回数が多ければ明らかにおかしいと感じるのではないでしょうか。
また、呼吸数が多いだけではなく、舌の血色が悪い場合も何かしらの異常が犬に起きている可能性が高いです。
舌の血色は正常時であればピンク色ですが、異常時では黒っぽくなってしまいます。
また、鼻をピクピクさせる鼻翼呼吸をしている場合や異常にヨダレを垂らしている際にも異常が起きている可能性があり、呼吸音に変な音が含まれている場合は呼吸器系に何かしらの疾患が起きている可能性があります。
犬の呼吸がおかしい原因①心臓の疾患
犬の呼吸がおかしいくなる原因に心臓の疾患が関係している場合があります。
心臓の病気であれば命に関わってしまうリスクが非常に高いため、早期に治療を開始する必要があり、場合によっては手術が必要になることもあります。
次に、呼吸が乱れてしまう原因の心臓疾患について紹介します。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全は犬の心臓病の中でも最も発症する可能性が高い病気です。
心臓は4つに分けることができ、右心室・右心房・左心室・左心房がありますが、僧帽弁閉鎖不全は左心室と左心房の弁が変形してしまっていることが原因です。
弁が変形することでうまく閉じることができなかったり、血液が逆流してしまいます。
初期症状がないため、発見するのにやや遅れてしまいやすい病気ですが、病気が進行すると運動後や興奮時に咳の症状が現れます。
さらに症状が進行すると疲れやすくなったり、食欲不振から痩せてしまうこともあり、呼吸困難に陥ってしまうこともあります。
一般的に高齢で小型犬に現れるリスクが高い病気です。
肺水腫
肺水腫は「肺」とあるため、肺の疾患と思われやすいですが、心臓の疾患に分類されています。
しかし、異常が起きている部分は肺であり、呼吸が乱れてしまう原因にもなります。
肺水腫とは、肺の中に水が溜まることであり、水の量が増えることで次第に呼吸がしにくくなってしまいます。
肺は酸素と二酸化炭素を交換する器官であり、肺胞がその役割を果たしています。
肺に水が溜まることで肺胞も水に浸かってしまい、肺としての機能が低下してしまうことで呼吸が乱れ、最悪呼吸困難に陥ってしまいます。
心筋症
心筋症とは、心臓の機能が低下してしまう病気です。
心臓は全身に血液を送り出す器官であり、血液の中には酸素も含まれているため、結果的に酸欠状態に陥ってしまいます。
そのため、呼吸が荒くなるなどの症状が犬には現れます。
心臓は筋肉でできており、伸縮とすることでポンプとしての役割を果たしています。
しかし、心筋症になると心臓の筋肉の動きに異常が起きてしまい、うまく血液を送ることができなくなってしまいます。
心筋症になってしまう原因はいまだ解明されていないため、犬種に関係なく発症してしまう可能性がある病気です。
犬の呼吸がおかしい原因②呼吸器の疾患
上記では心臓の疾患に関係する病気を紹介しましたが、呼吸器系の疾患でも呼吸が荒くなります。
次に、犬の呼吸が乱れてしまう呼吸器系の疾患について紹介します。
上記の病気に当てはまらない場合は参考にしてください。
気管虚脱・気管支虚脱
気管虚脱や気管支虚脱は気管や気管支が潰れることで酸素の通り道が狭くなる病気です。
うまく酸素が通らないことで呼吸がしにくくなったり、呼吸困難になってしまう場合があります。
気管虚脱や気管支虚脱は軟骨が先天的に変形していたり、高齢によって気管支付近の筋肉が弱まることが原因と考えられています。
そのため、高齢の犬に現れやすい病気です。
咳などの症状が現れたり、逆くしゃみと似た行動をするようになるため、気管支虚脱・気管虚脱の判断が難しいです。
しかし、逆くしゃみの場合は舌を出して呼吸することがない違いがあります。
気管支炎
気管支炎は気管支が炎症してしまう病気であり、ウイルスや寄生虫が原因である場合が多く、最近ではタバコやハウスダスト、おもちゃなどの誤飲も原因に含まれています。
さまざまな原因で発症する病気ではありますが、予防接種をするなどで対応することができます。
気管支炎になってしまうと咳がよくするようになり、次第に食欲不振や元気低迷、体力の衰えなど症状が進行していきます。
重症化してしまいうと咳が止まらなくなり、呼吸困難に陥ってしまう危険性があります。
アレルギーが原因で発症することもあり、重症化する前に治療を開始することをおすすめします。
肺炎
肺炎になってしまうと肺の中にある肺胞が炎症を起こし、うまく酸素と二酸化炭素の交換ができなくなってしまいます。
症状は咳や鼻水が酷くなる場合もありますが、まったく咳が出ない場合もあります。
咳が出ない場合は苦しんだり、体を震わせるなどの異常が起きます。
重症化してしまうと呼吸困難になり、最悪命にも関わってくる病気であるため、甘く見ないようにしましょう。
肺炎になってしまう原因はウイルスや細菌などを吸い込むいことであり、風邪をこじらせることでも誘発してしまう病気です。
犬の呼吸が苦しそうな時の対処法
呼吸が苦しそうにしている際にどのようにしてあげればよいのかわからない飼い主さんも多くいるのではないでしょうか。
次に、犬の呼吸が苦しそうにしている時にやるべき対処方法を紹介します。
上記で紹介した病気などで呼吸をしにくそうにしている愛犬に試してみましょう。
動物病院を受診
犬が上を向くなど変な格好で呼吸をしている場合やうつ伏せにすることができない場合は動物病院を受診することをおすすめします。
また、数日間咳が続いてしまっている場合も病気である可能性が高いため、受診するようにしましょう。
若い犬で症状が軽度であれば安静することで症状が治まる場合もありますが、悪化してしまう可能性もあるため、犬に異常が起きているのであれば戸惑うことなく動物病院を受診し、獣医に治療してもらいことをおすすめします。
早期に治療を開始するほど重症化しにくいため、愛犬にとってもメリットが大きいです。
うつ伏せにする
犬は基本的にはうつ伏せになることで呼吸がしやすくなります。
そのため、呼吸がしにくそうにしているのであればうつ伏せにするようにしましょう。
また、顎の下にタオルや枕などを入れることで楽に呼吸できるようになる可能性が高まります。
逆に横向きや仰向けは肺が圧迫されてしまう姿勢であるため、おすすめできません。
しかし、うつ伏せになることでお腹が痛い場合は横向きにすることをおすすめします。
呼吸しやすい態勢にしてあげるだけでも苦しさを軽減することができます。
犬の呼吸音がフガフガ?原因は?
愛犬とともに生活をしていれば犬が呼吸する際にフガフガ音を立てていることに気づいた経験がある飼い主さんもいるのではないでしょうか。
フガフガ呼吸していることには原因があり、逆くしゃみのように問題ない場合もあれば病気の危険性もあります。
次に、呼吸音がフガフガになってしまう原因を紹介します。
軟口蓋過長症
軟口蓋過長症は喉の奥にある軟口蓋が通常よりも分厚かったり、長いことで呼吸がしにくくなってしまう病気です。
先天性の場合もありますが、肥満などが原因で発症してしまうこともあります。
ブルドックなどの犬種に現れやすい病気であり、いびきが酷くなってしまったり、呼吸困難になってしまうリスクもあります。
肥満が原因であれば減量することで症状を軽減することができたり、完治することも可能です。
しかし、先天性の場合は手術が必要になってしまう場合もあります。
鼻炎・異物が原因
鼻炎や鼻の中に異物が侵入することでもフガフガしてしまいます。
鼻腔内に腫瘍などができてしまうと鼻に違和感を感じてしまいフガフガします。
また、鼻詰まりが原因でもフガフガしてしまうため、頻繁に繰り返すのであれば一度鼻の中を見てみることをおすすめします。
また、散歩中に花粉などを吸い込むことでもフガフガしてしまうリスクが高く、くしゃみをすることもあります。
室内でもハウスダストやダニを吸い込むことで同じ動作をします。
場合によってはアレルギーを誘発してしまうこともあり、注意ましょう。
まとめ
犬の呼吸がおかしいにも関わらず放置してしまうと症状が悪化してしまい、呼吸困難に陥ってしまう場合もあります。
そのため、数日呼吸が乱れている場合が病院で診断してもらうことをおすすめします。
呼吸が激しくなると病気の可能性が高く、治療しなければ治らない場合も多いため、早期治療を心がけるようにしましょう。
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